高速自動車国道法等の一部を改正する法律
法律第八十九号(平一〇・六・三)
(高速自動車国道法の一部改正)
第一条 高速自動車国道法(昭和三十二年法律第七十九号)の一部を次のように改正する。
第十一条を次のように改める。
(高速自動車国道との連結の制限)
第十一条 次に掲げる交通の用に供する施設以外の施設は、高速自動車国道と連結させてはならない。
一 道路、一般自動車道又は政令で定める一般交通の用に供する通路その他の施設
二 前号に掲げるものを除くほか、高速自動車国道活用施設(商業施設、レクリエーション施設その他の施設であつて、当該施設の利用に当たつて相当数の者が高速自動車国道を通行すると見込まれるものをいう。以下この号において同じ。)の高速自動車国道と連絡する通路その他の施設であつて、専ら当該高速自動車国道活用施設の利用者の通行の用に供することを目的として設けられるもの
第十一条の次に次の七条を加える。
(連結許可等)
第十一条の二 前条各号に掲げる施設(高速自動車国道を除く。)を管理する者は、当該施設を高速自動車国道と連結させようとする場合においては、あらかじめ、建設省令で定めるところにより、建設大臣の許可(以下「連結許可」という。)を受けなければならない。
2 建設大臣は、連結許可の申請があつた場合において、当該申請に係る施設が次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める基準に適合するときに限り、連結許可をすることができる。
一 前条第一号に掲げる施設 第五条の規定により定められた整備計画に適合するものであること。
二 前条第二号に掲げる通路その他の施設であつて、これを管理する者以外の者の管理する他の通路その他の施設に連結するもの 第五条の規定により定められた整備計画及び建設省令で定める通路その他の施設の構造に関する技術的基準に適合するものであること。
三 前条第二号に掲げる通路その他の施設であつて、前号に掲げるもの以外のもの 政令で定める連結位置に関する基準及び同号の建設省令で定める技術的基準に適合するものであること。
3 道路運送法第七十四条第二項の規定は、連結許可については、適用しない。
4 連結許可を受けた前条第二号に掲げる通路その他の施設であつて第二項第三号に該当するものを管理する者は、当該通路その他の施設を同項第一号又は第二号の施設としようとする場合(政令で定める場合を除く。)には、連結許可を受けなければならない。
5 連結許可を受けた前条第二号に掲げる通路その他の施設を管理する者は、当該通路その他の施設の構造について変更(建設省令で定める軽微な変更を除く。)を行おうとする場合には、あらかじめ、建設省令で定めるところにより、建設大臣の許可を受けなければならない。
6 第二項の規定は、前項の許可について準用する。
7 第五項の許可を受けた通路その他の施設は、連結許可を受けた前条第二号に掲げる通路その他の施設とみなして、第四項及び第五項の規定を適用する。
(連結許可等に係る通路その他の施設の管理)
第十一条の三 連結許可及び前条第五項の許可(以下「連結許可等」という。)を受けて高速自動車国道と連結する第十一条第二号に掲げる通路その他の施設を管理する者は、建設省令で定める基準に従い、当該通路その他の施設の維持管理をしなければならない。
(連結料の徴収)
第十一条の四 国は、第十一条第二号に掲げる通路その他の施設の高速自動車国道との連結につき、連結料を徴収することができる。
2 前項の規定による連結料の額の基準及び徴収方法は、政令で定める。
3 第一項の規定に基づく連結料は、国の収入とする。
(連結許可等に基づく地位の承継)
第十一条の五 相続人、合併により設立される法人その他の連結許可等を受けた者の一般承継人は、被承継人が有していた当該連結許可等に基づく地位を承継する。
2 前項の規定により連結許可等に基づく地位を承継した者は、その承継の日の翌日から起算して三十日以内に、建設大臣にその旨を届け出なければならない。
第十一条の六 建設大臣の承認を受けて連結許可等に係る高速自動車国道と連結する施設を譲り受けた者は、譲渡人が有していたその連結許可等に基づく地位を承継する。
(連結許可等の条件等)
第十一条の七 建設大臣は、連結許可等又は前条の承認には、高速自動車国道の管理のため必要な範囲内で条件を付することができる。
(連結許可等に対する監督処分等)
第十一条の八 道路法第七十一条第一項から第三項までの規定は、連結許可等及び連結許可等に係る高速自動車国道と連結する施設について準用する。この場合において、同条第一項から第三項までの規定中「道路管理者」とあるのは「建設大臣」と、同条第一項及び第二項中「この法律」とあるのは「高速自動車国道法」と、同条第一項中「道路」とあるのは「道路若しくは高速自動車国道法第十一条の二第一項若しくは第五項の許可に係る高速自動車国道と連結する施設」と読み替えるものとする。
2 道路法第七十三条の規定は、第十一条の四第一項の規定に基づく連結料の徴収について準用する。この場合において、同法第七十三条第一項中「道路管理者(指定区間内の国道にあつては国、指定区間外の国道にあつては道路管理者である都道府県知事の統括する都道府県。以下この条において同じ。)」とあり、並びに同条第二項及び第三項中「道路管理者」とあるのは「国」と、同条第二項中「条例(指定区間内の国道にあつては、政令)」とあるのは「政令」と読み替えるものとする。
第二十八条の次に次の一条を加える。
第二十八条の二 第十一条の八第一項において準用する道路法第七十一条第一項又は第二項の規定による建設大臣の命令に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。
第三十二条中「前三条」を「第二十八条の二から前条まで」に改め、同条の次に次の一条を加える。
第三十二条の二 第十一条の五第二項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。
(道路法の一部改正)
第二条 道路法(昭和二十七年法律第百八十号)の一部を次のように改正する。
第三十三条に次の一項を加える。
2 前項の規定にかかわらず、前条第一項第五号から第七号までに掲げる工作物、物件又は施設のうち、高速自動車国道又は自動車専用道路の連結路附属地(これらの道路のうち、これらの道路と当該道路以外の交通の用に供する通路その他の施設とを連結する部分で建設省令で定める交通の用に供するものに附属する道路の区域内の土地をいう。以下この項において同じ。)に設けられるこれらの道路の通行者の利便の増進に資する施設で、当該連結路附属地をその合理的な利用の観点から継続して使用するにふさわしいと認められ、かつ、前項の規定に基づく政令で定める基準に適合するもののための道路の占用については、同条第一項又は第三項の許可を与えることができる。
第三十六条第二項中「基く」を「基づく」に、「前項但書」を「前項ただし書」に、「第三十三条」を「第三十三条第一項」に改める。
(日本道路公団法の一部改正)
第三条 日本道路公団法(昭和三十一年法律第六号)の一部を次のように改正する。
第十一条第一項中「役員」を「総裁及び副総裁」に改め、「四年」の下に「とし、理事及び監事の任期は、二年」を加える。
第十九条第一項第七号を次のように改める。
七 前各号の業務の遂行に支障のない範囲内で、次の業務を行うこと。
イ 国又は地方公共団体の委託に基づき、道路の新設及び改築並びに道路に関する調査、測量、設計、試験及び研究を行うこと。
ロ 高速自動車国道法(昭和三十二年法律第七十九号)第十一条の二第一項又は第五項の許可を受けた者の委託に基づき、同法第十一条第二号に規定する通路その他の施設の建設及び管理を行うこと。
第十九条の二中「前条第一項第五号に掲げる」を「次の」に改め、同条に次の各号を加える。
一 前条第一項第五号の業務を行うこと。
二 道路法第三十三条第二項に規定する施設(二以上の者が共同して設置するものであつて、高速自動車国道又は自動車専用道路の通行者に対する多様な利便の効率的な提供に資するものに限る。)の建設及び管理を行うこと。
第四十条中「違反して」を「よる」に改め、「又は」の下に「同項の規定による」を加え、「三万円」を「二十万円」に改める。
第四十一条中「三万円」を「二十万円」に改める。
第四十二条中「一万円」を「十万円」に改める。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(高速自動車国道法の一部改正に伴う経過措置)
2 この法律の施行前に第一条の規定による改正前の高速自動車国道法第十一条第二項の規定によりした許可は、第一条の規定による改正後の高速自動車国道法第十一条の二第一項の規定によりした許可とみなす。
(日本道路公団法の一部改正に伴う経過措置)
3 この法律の施行の際現に日本道路公団の理事又は監事である者の任期については、なお従前の例による。
4 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(道路整備特別措置法の一部改正)
5 道路整備特別措置法(昭和三十一年法律第七号)の一部を次のように改正する。
第六条の二第一項第二号の次に次の二号を加える。
二の二 高速自動車国道法第十一条の二第一項の規定により同条第二項第三号に掲げる通路その他の施設について高速自動車国道との連結を許可し、同条第五項の規定により当該通路その他の施設の構造の変更を許可し、及び同法第十一条の七の規定によりこれらの許可に必要な条件を付すること。
二の三 高速自動車国道法第十一条の六の規定により施設の譲渡を承認し、及び同法第十一条の七の規定により当該承認に必要な条件を付すること。
第六条の二第一項第九号及び第十一号中「附する」を「付する」に改め、同項第十八号中「(同法」を「(高速自動車国道法第十一条の八第一項及び道路法」に、「同法第七十一条第三項前段」を「道路法第七十一条第三項前段(高速自動車国道法第十一条の八第一項において準用する場合を含む。)」に、「、同法」を「、道路法」に改め、同条第二項中「代つて」を「代わつて」に改め、「第一号」の下に「、第二号の二」を加える。
第十六条の二第一項第一号中「第十一条第二項の規定により」を「第十一条の二第一項の規定により同法第十一条各号に掲げる施設(同法第十一条の二第二項第三号に掲げるものを除く。)の高速自動車国道との連結を」に改める。
第十八条を第十七条の二とし、同条の次に次の一条を加える。
(連結料の徴収についての高速自動車国道法の規定の適用)
第十八条 日本道路公団の管理する高速自動車国道に関する高速自動車国道法第十一条の四の規定の適用については、同条第一項及び第三項中「国」とあるのは、「日本道路公団」とする。
第二十五条中「割増金」の下に「、第十八条において読み替えて適用する高速自動車国道法第十一条の四第一項の規定に基づく連結料」を加え、「あるのは「公団等」と、同条第二項又は」を「あり、並びに同条第二項及び」に、「「道路管理者」とあるのは「公団等」」を「「道路管理者」とあるのは、前段の料金、割増金、占用料及び負担金については「公団等」と、前段の連結料については「日本道路公団」」に改める。
第三十条第一項の表上欄中「第三十三条」を「第三十三条第一項」に改める。
(駐車場法の一部改正)
6 駐車場法(昭和三十二年法律第百六号)の一部を次のように改正する。
第十七条第一項中「第三十三条」を「第三十三条第一項」に、「基く」を「基づく」に改める。
(石油パイプライン事業法の一部改正)
7 石油パイプライン事業法(昭和四十七年法律第百五号)の一部を次のように改正する。
第三十五条第二項中「第三十三条」を「第三十三条第一項」に改める。
(通商産業・建設・内閣総理大臣署名)