放送法の一部を改正する法律

法律第八十八号(平一〇・六・三)

 放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)の一部を次のように改正する。

 第二条第三号の二中「及び」の下に「第九条第一項第二号に規定する委託国内放送業務又は」を加え、同条第三号の五中「その」を削る。

 第二条の二第一項中「第九条第一項第二号」を「第九条第一項第三号」に改め、同条第二項第二号中「協会の放送」の下に「(協会の委託により行われる受託国内放送を含む。第三十二条第一項本文において同じ。)」を、「一般放送事業者の放送」の下に「(協会の委託により行う受託国内放送を除く。)」を加え、同条第六項中「及び」の下に「第九条第一項第二号に規定する委託国内放送業務又は」を加える。

 第七条中「行うとともに」を「行い又は当該放送番組を委託して放送させるとともに」に改める。

 第九条第一項中第三号を第四号とし、第二号を第三号とし、第一号の次に次の一号を加える。

 二 テレビジョン放送による委託放送業務(受託国内放送をする無線局の免許を受けた者に委託して放送番組を放送させるものに限る。以下「委託国内放送業務」という。)を行うこと。

 第九条第二項第一号中「前項第三号」を「前項第四号」に改め、同条第六項中「第一項第二号」を「第一項第三号」に改める。

 第九条の四の前の見出しを「(委託国内放送業務及び委託協会国際放送業務の実施)」に改め、同条第一項中「により」の下に「受託国内放送又は」を、「委託して」の下に「委託国内放送業務又は」を加え、同条第二項中「受託国内放送又は」を削り、「第九条の四第一項の認定を受けた」の下に「委託国内放送業務又は」を、「したとき」と」の下に「、「当該届出」とあるのは「当該認可」と」を加える。

 第九条の六中「委託協会国際放送業務」を「委託国内放送業務又は委託協会国際放送業務」に、「前章」を「第四条第一項及び第二項並びに第六条」に改め、同条に次の一項を加える。

2 委託国内放送業務を行う場合における協会について第三条の二、第三条の三第二項及び第六条の二の規定を適用する場合においては、第三条の二及び第三条の三第二項中「国内放送」とあるのは「受託国内放送」と、第三条の二第三項中「放送に」とあるのは「放送の委託に」と、第六条の二中「国内放送を行う」とあるのは「受託国内放送を委託して行わせる」と、「をする」とあるのは「を委託して行わせる」と読み替えるものとする。

 第十四条第四号中「委託協会国際放送業務」を「委託国内放送業務及び委託協会国際放送業務」に改める。

 第四十三条第三項中「規定は、」の下に「委託国内放送業務及び」を加え、「二十四時間以上」を「十二時間以上(委託協会国際放送業務にあつては、二十四時間以上)」に改める。

 第四十四条第一項中「及び放送」の下に「又は受託国内放送の放送番組の編集及び放送の委託」を加え、同項第一号中「放送する」を「放送し又は委託して放送させる」に改める。

 第四十四条の二第一項中「国内放送」の下に「及び受託国内放送(以下この条において「国内放送等」という。)」を加え、同条第六項及び第八項中「国内放送」を「国内放送等」に改める。

 第四十五条中「協会が」の下に「その設備又は受託放送事業者の設備により、」を加える。

 第四十六条第三項中「協会が」の下に「委託国内放送業務又は」を加える。

 第五十条の二第二項中「したとき」と」の下に「、「当該届出」とあるのは「当該認可」と」を加える。

 第五十二条の九第一項中「又は」の下に「委託国内放送業務若しくは」を加え、同条第二項中「及び」の下に「委託国内放送業務若しくは」を加える。

 第五十二条の十第二項を削り、同条第三項中「第一項」を「前項」に改め、同項を同条第二項とする。

 第五十二条の十一中「同条第二項各号に適合しない」を「次の各号のいずれかに該当する」に改め、同条に次の三号を加える。

 一 受託放送役務の料金が特定の委託放送事業者等に対し不当な差別的取扱いをするものであること。

 二 受託放送役務の提供に関する契約の締結及び解除、受託放送役務の提供の停止並びに受託放送事業者及び委託放送事業者等の責任に関する事項が適正かつ明確に定められていないこと。

 三 委託放送事業者等に不当な義務を課するものであること。

 第五十二条の十三第一項中「委託放送業務を行おうとする者」の下に「(委託国内放送業務を行う場合における協会を除く。)」を加える。

 第五十三条の十第一項第二号中「第九条の四第一項(」の下に「委託国内放送業務及び」を、「第五十二条の十七第一項」の下に「(第九条の四第二項において準用する場合を含む。)」を加え、同項第五号中「第五十二条の二十四第二項」の下に「(第九条の四第二項において準用する場合を含む。)」を加える。

 第五十六条の二第八号中「第五十二条の十七第一項」の下に「(第九条の四第二項において準用する場合を含む。)」を加え、同条第九号中「第五十二条の二十四第一項」の下に「(第九条の四第二項において準用する場合を含む。)」を加える。

 第五十八条の二第二号中「第五十二条の二十二」の下に「(第九条の四第二項において準用する場合を含む。)」を加える。

 附則に次の二項を加える。

19 人工衛星の無線局(協会の放送局が開設されている人工衛星又はこれと同一の軌道若しくは位置にある人工衛星に開設するものであり、かつ、その無線設備の適合する技術基準(電波法第三章に定める技術基準をいう。以下この項において同じ。)が当該協会の放送局の無線設備が適合している技術基準と同一であるものに限る。次項において同じ。)により有料放送(第五十二条の四に規定する有料放送をいう。)を行う者が当該有料放送の放送番組と同一の放送番組を新衛星放送局(人工衛星の無線局であつて、当該協会の放送局が開設されている人工衛星又はこれと同一の軌道若しくは位置にある人工衛星に開設するものであり、かつ、その無線設備の適合する技術基準が当該協会の放送局の無線設備が適合している技術基準と異なるものであるものをいう。次項において同じ。)により放送を行う者に委託して同時に放送させる委託有料放送(その放送を委託して行わせる者との契約により、その放送を受信することのできる受信設備を設置し、当該受信設備によらなければ受信することができないようにして行われる放送を委託して行わせることをいう。)について前項の規定を適用する場合においては、同項中「開設するものであり、かつ、その無線設備の適合する技術基準(電波法第三章に定める技術基準をいう。以下この項において同じ。)が当該協会の放送局の無線設備が適合している技術基準と同一であるもの」とあるのは、「開設するもの」と読み替えるものとする。

20 当分の間、人工衛星の無線局(その発射する電波に重畳して多重放送をする無線局を含む。)により国内放送を行う放送事業者が、当該国内放送の放送番組と同一の放送番組を電波法の規定により受託国内放送をする新衛星放送局の免許を受けた者に委託して同時に放送させる業務を行おうとする場合において、郵政省令で定める期間内に、郵政省令で定めるところにより、その旨を郵政大臣に届け出たときは、当該業務について第五十二条の十三第一項の認定(協会にあつては、第九条の四第一項の認定)を受けたものとみなす。この場合において、郵政大臣は、第五十二条の十四第一項第三号(第九条の四第二項において準用する場合を含む。)の周波数を指定し、及び第五十二条の十四第二項(第九条の四第二項において準用する場合を含む。)の認定証を交付するものとする。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第五十二条の十及び第五十二条の十一の改正規定並びに次項から附則第四項までの規定は、公布の日から施行する。

 (定款の変更)

2 日本放送協会は、この法律の施行の日前においても、経営委員会の議決を経て必要な定款の変更をし、郵政大臣の認可を受けることができる。

3 前項の認可があったときは、同項に規定する定款の変更は、この法律の施行の日にその効力を生ずる。

 (審議会への諮問)

4 郵政大臣は、この法律の施行の日前においても、附則第二項に規定する定款の変更に係る申請に対する処分並びにこの法律の施行に伴う改正後の放送法第二条の二第一項の放送普及基本計画の変更、同法第五十二条の十三第一項第三号の規定による郵政省令の変更及び電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)第七条第二項第二号の放送用周波数使用計画の変更のために、電波監理審議会に諮問することができる。

 (罰則の適用に関する経過措置)

5 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(郵政・内閣総理大臣署名)

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