スポーツ振興投票の実施等に関する法律(衆法)
法律第六十三号(平一〇・五・二〇)
目次
第一章 総則(第一条―第三条)
第二章 スポーツ振興投票の対象となる試合(第四条・第五条)
第三章 スポーツ振興投票の実施(第六条―第二十条)
第四章 スポーツ振興投票に係る収益の使途(第二十一条・第二十二条)
第五章 スポーツ振興投票対象試合開催機構(第二十三条―第二十九条)
第六章 雑則(第三十条・第三十一条)
第七章 罰則(第三十二条―第四十二条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、スポーツの振興のために必要な資金を得るため、スポーツ振興投票の実施等に関する事項を定め、もってスポーツの振興に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「スポーツ振興投票」とは、サッカーの複数の試合の結果についてあらかじめ発売されたスポーツ振興投票券によって投票をさせ、当該投票とこれらの試合の結果との合致の割合が文部省令で定める割合(以下「合致の割合」という。)に該当したスポーツ振興投票券を所有する者に対して、合致の割合ごとに一定の金額を払戻金として交付することをいう。
(スポーツ振興投票の施行)
第三条 日本体育・学校健康センター(以下「センター」という。)は、この法律で定めるところにより、スポーツ振興投票を行うことができる。
第二章 スポーツ振興投票の対象となる試合
(対象試合)
第四条 スポーツ振興投票の対象となる試合は、第二十三条第一項の規定による指定を受けた法人(次条、第十条第三号及び第四号並びに第十二条において「機構」という。)が開催する第二十四条第一号に規定するサッカーの試合(次条、第七条第一項及び第十条第六号において「対象試合」という。)とする。
(登録)
第五条 対象試合に出場する選手、監督及びコーチ(専ら競技に関し指導及び助言を行う者をいう。以下同じ。)並びに対象試合の審判員は、文部省令で定めるところにより、機構に登録された者でなければならない。
2 機構は、対象試合の公正な実施を確保するため必要があると認めるときは、文部省令で定めるところにより、前項の規定による登録を抹消することができる。
第三章 スポーツ振興投票の実施
(スポーツ振興投票の実施回数)
第六条 センターは、文部省令で定める年間の実施回数の範囲を超えてスポーツ振興投票を実施してはならない。
(試合の指定等)
第七条 センターは、文部省令で定めるところにより、実施するスポーツ振興投票ごとに、あらかじめ、対象試合のうちからそのスポーツ振興投票の対象となる試合を指定するものとする。
2 センターは、前項の指定をしたときは、文部省令で定めるところにより、指定の内容その他必要な事項を公示しなければならない。
(スポーツ振興投票券の発売等)
第八条 センターは、券面金額百円のスポーツ振興投票券を券面金額で発売することができる。
2 センターは、前項のスポーツ振興投票券二枚分以上を一枚で代表するスポーツ振興投票券を発売することができる。
3 スポーツ振興投票券に記載する事項その他スポーツ振興投票券に関し必要な事項は、文部省令で定める。
(スポーツ振興投票券の購入等の禁止)
第九条 十九歳に満たない者は、スポーツ振興投票券を購入し、又は譲り受けてはならない。
第十条 次の各号のいずれかに該当する者は、スポーツ振興投票券を購入し、又は譲り受けてはならない。
一 スポーツ振興投票に関係する政府職員
二 センターの役員及びスポーツ振興投票に関係するセンターの職員
三 機構の役員及び職員
四 第二十四条第一号に規定するサッカーチームを保有する機構の社員(その社員が法人である場合には、その法人の役員)
五 第五条第一項の規定による登録を受けた選手、監督、コーチ及び審判員
六 天候の悪化その他やむを得ない事由により対象試合の中止を決定し、又はその決定に関与する権限を有する者(前三号に掲げる者を除く。)
(スポーツ振興投票券の再交付)
第十一条 スポーツ振興投票券は、再交付しない。
(試合の結果の通知)
第十二条 機構は、文部省令で定めるところにより、第七条第一項の規定により指定された個々の試合(以下「指定試合」という。)の結果を確定し、そのすべてが確定した日から十日以内に、それをセンターに通知しなければならない。
(払戻金の交付)
第十三条 センターは、前条の規定による通知を受けたときは、文部省令で定めるところにより、スポーツ振興投票券の売上金額(スポーツ振興投票券の発売金額から第十七条第三項の返還金の総額を差し引いた金額をいう。以下同じ。)に二分の一を超えない範囲内において政令で定める率を乗じて得た金額を合致の割合ごとに配分し、当該配分した金額にそれぞれ次条の加算金を加えた金額(以下「配分金額」という。)を合致の割合ごとに各合致投票券(合致の割合に該当するスポーツ振興投票券をいう。以下同じ。)にあん分した金額(当該あん分した金額がスポーツ振興投票券の券面金額に満たない場合にあっては当該券面金額とし、当該あん分した金額が合致の割合ごとに政令で定める金額(以下この条及び次条第二項において「払戻金の最高限度額」という。)を超える場合にあっては払戻金の最高限度額とする。)を、合致投票券と引換えに、これを所有する者に払戻金として交付する。
(加算金)
第十四条 前条の規定により配分金額を算出した場合において、いずれかの合致の割合について合致投票券がないときは、その合致の割合に係る配分金額は、次回のスポーツ振興投票におけるその合致の割合に係る加算金とする。
2 前条の規定により配分金額を各合致投票券にあん分した金額が払戻金の最高限度額を超える場合においては、当該超える部分の金額の合致の割合ごとの総額は、次回のスポーツ振興投票におけるその合致の割合に係る加算金とする。
(端数処理)
第十五条 第十三条の払戻金を交付する場合において、その金額に一円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てる。
2 前項の規定により端数を切り捨てることによって生じた金額は、センターの収入とする。
(所得税の非課税)
第十六条 第十三条の払戻金については、所得税を課さない。
(スポーツ振興投票券の発売の特例)
第十七条 指定試合の開催が文部省令で定める数に満たなかったときその他文部省令で定める事由に該当することとなったときは、その指定試合に係るスポーツ振興投票券は、発売されなかったものとみなす。
2 スポーツ振興投票券の発売金額の全部又は一部を天災地変その他やむを得ない事由により合計することができなかったときは、その合計することができなかった発売金額に係るスポーツ振興投票券は、発売されなかったものとみなす。
3 センターは、前二項の規定により発売されなかったものとみなされたスポーツ振興投票券の券面金額に相当する金額を、そのスポーツ振興投票券と引換えに、これを所有する者に返還金として交付する。
(業務の委託等)
第十八条 センターは、文部省令で定めるところにより、スポーツ振興投票に係る業務のうち次に掲げる業務を銀行その他の政令で定める金融機関(以下この条において「銀行等」という。)に委託することができる。
一 スポーツ振興投票券の売りさばき
二 合致投票券及び前条第一項又は第二項の規定により発売されなかったものとみなされたスポーツ振興投票券の受領
三 第十三条の払戻金及び前条第三項の返還金の支払
四 前三号に掲げる業務に附帯する業務
2 銀行等は、他の法律の規定にかかわらず、前項の規定により委託を受けた業務を行うことができる。
3 銀行等が行う前項の業務の運営に関し必要な事項は、総理府令、大蔵省令、文部省令で定める。
(警察署長の措置等)
第十九条 遺失物法(明治三十二年法律第八十七号)の規定により合致投票券又は第十七条第一項若しくは第二項の規定により発売されなかったものとみなされたスポーツ振興投票券(以下この条において「合致投票券等」という。)を保管している警察署長は、その合致投票券等に係る第十三条の払戻金又は第十七条第三項の返還金(以下この条及び次条において「払戻金等」という。)の債権が時効により消滅するおそれがあるときは、センターに対し、払戻金等の交付を請求しなければならない。
2 センターは、前項の規定による請求があったときは、第十三条又は第十七条第三項の規定にかかわらず、その請求をした警察署長に対し、合致投票券等と引換えに、払戻金等を交付しなければならない。
3 前二項の規定により警察署長が交付を受けた払戻金等に対する遺失物法及び民法(明治二十九年法律第八十九号)第二百四十条の規定の適用については、その払戻金等は、その警察署長が保管していた合致投票券等とみなす。
(払戻金等の債権の時効)
第二十条 払戻金等の債権は、一年間行わないときは、時効によって消滅する。
第四章 スポーツ振興投票に係る収益の使途
(収益の使途)
第二十一条 センターは、スポーツ振興投票に係る収益をもって、文部省令で定めるところにより、地方公共団体又はスポーツ団体(スポーツの振興のための事業を行うことを主たる目的とする団体をいう。以下この条及び第三十条第三項において同じ。)が行う次の各号に掲げる事業に要する資金の支給に充てることができる。
一 地域におけるスポーツの振興を目的とする事業を行うための拠点として設置する施設(設備を含む。以下この項において同じ。)の整備
二 スポーツに関する競技水準の向上その他のスポーツの振興を目的とする国際的又は全国的な規模の事業を行うための拠点として設置する施設の整備
三 前二号の施設におけるスポーツ教室、競技会等のスポーツ行事その他のこれらの施設において行うスポーツの振興を目的とする事業(その一環として行われる活動が日本体育・学校健康センター法(昭和六十年法律第九十二号。以下「センター法」という。)第二十条第一項第一号の二及び第一号の四に該当する事業を除く。次号において同じ。)
四 前号に掲げるもののほか、スポーツの指導者の養成及び資質の向上、スポーツに関する調査研究その他のスポーツの振興を目的とする事業
2 センターは、スポーツ振興投票に係る収益をもって、文部省令で定めるところにより、地方公共団体又はスポーツ団体が我が国で国際的な規模においてスポーツの競技会を開催する事業であって文部省令で定めるもの(以下この項において「特定事業」という。)に要する資金の支給に充てることができる。この場合においては、センターは、センター法第三十五条の二第一項に規定するスポーツ振興基金の運用利益金をもって、特定事業に要する資金の支給に充ててはならない。
3 センターは、スポーツ振興投票に係る収益をもって、文部省令で定めるところにより、スポーツ団体が行うスポーツの振興を目的とする事業に要する資金の融通のため、銀行その他の金融機関に対し、資金の貸付けを行うことができる。
4 センターは、スポーツ振興投票に係る収益をもって、文部省令で定めるところにより、その行う第一項第二号から第四号までに規定する事業に要する経費に充て、及びセンター法第三十五条の二第一項に規定するスポーツ振興基金に組み入れることができる。
5 センターは、第一項又は第二項の規定により地方公共団体又は地方公共団体の出資若しくは拠出に係るスポーツ団体に対する資金の支給の業務を行うに当たっては、その支給に充てる金額の総額がセンター法第三十条の二に規定する収益の三分の一に相当する金額となるようにするものとする。
(国庫納付金)
第二十二条 センターは、センター法第三十条の二で定めるところにより、スポーツ振興投票に係る収益金の一部を国庫に納付しなければならない。
第五章 スポーツ振興投票対象試合開催機構
(機構の指定)
第二十三条 文部大臣は、サッカーの試合を通じてスポーツの振興を図ることを目的として設立された民法第三十四条の社団法人であって、次条に規定する業務を公正かつ円滑に行うことができると認められるものを、その申請により、全国を通じて一に限り、スポーツ振興投票対象試合開催機構(以下「機構」という。)として指定することができる。
2 文部大臣は、前項の申請をした者が次の各号のいずれかに該当するときは、同項の規定による指定をしてはならない。
一 この法律の規定により刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者であること。
二 第二十九条第一項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者であること。
三 その役員のうちに、第一号に該当する者があること。
3 文部大臣は、第一項の規定による指定をしたときは、機構の名称、住所及び事務所の所在地を公示しなければならない。
4 機構は、その名称、住所又は事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を文部大臣に届け出なければならない。
5 文部大臣は、前項の規定による届出があったときは、その届出に係る事項を公示しなければならない。
(業務)
第二十四条 機構は、次に掲げる業務を行うものとする。
一 機構の社員の保有するサッカーチーム(選手としての役務の提供に対し報酬を得る者をその構成員とすることができるものに限る。)相互間におけるサッカーの試合を計画的かつ安定的に開催すること。
二 第十二条の規定による試合の結果の確定及びその通知を行うこと。
三 第一号のサッカーチームの選手、監督及びコーチ並びに同号のサッカーの試合の審判員について第五条の規定による登録及び登録の抹消を行うこと。
四 第一号のサッカーの試合の競技規則を定めること。
(業務規程)
第二十五条 機構は、あらかじめ、前条に規定する業務に関する規程(以下「業務規程」という。)を定め、文部大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 業務規程で定めるべき事項は、文部省令で定める。
3 文部大臣は、第一項の認可をした業務規程が前条に規定する業務の公正かつ円滑な実施上不適当なものとなったと認めるときは、その変更を命ずることができる。
(事業計画等)
第二十六条 機構は、毎事業年度開始前に(第二十三条第一項の規定による指定を受けた日の属する事業年度にあっては、その指定を受けた後遅滞なく)、文部省令で定めるところにより、その事業年度の事業計画書及び収支予算書を作成し、文部大臣に提出しなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 機構は、文部省令で定めるところにより、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年度の事業報告書及び収支決算書を作成し、文部大臣に提出しなければならない。
(役員の選任及び解任)
第二十七条 機構の役員の選任及び解任は、文部大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 文部大臣は、機構の役員が、この法律(この法律に基づく命令又は処分を含む。)若しくは業務規程に違反したとき、若しくは第二十四条に規定する業務に関し著しく不適当な行為をしたとき、又はその在任により機構が第二十三条第二項第三号に該当することとなるときは、機構に対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
(監督命令)
第二十八条 文部大臣は、この章の規定の施行に必要な限度において、機構に対し、第二十四条に規定する業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
(指定の取消し等)
第二十九条 文部大臣は、機構が次の各号のいずれかに該当するときは、その指定を取り消すことができる。
一 第二十三条第二項第一号に該当するに至ったとき。
二 第十二条、第二十三条第四項、第二十五条第一項又は第二十六条の規定に違反したとき。
三 第二十五条第一項の認可を受けた業務規程によらないで第二十四条に規定する業務を行ったとき。
四 第二十五条第三項、第二十七条第二項又は前条の規定による命令に違反したとき。
五 不正の手段により第二十三条第一項の規定による指定を受けたとき。
2 文部大臣は、前項の規定により指定を取り消したときは、その旨を公示しなければならない。
第六章 雑則
(国会への報告等)
第三十条 センターは、毎事業年度のスポーツ振興投票に係る収益の使途に関する報告書を作成し、当該事業年度の決算完結後二月以内に文部大臣に提出しなければならない。
2 文部大臣は、前項の報告書を受理したときは、これに意見を付けて、国会に報告しなければならない。
3 センターは、国民に対し、スポーツ振興投票の実施及びその収益の使途に関する情報を提供し、及び必要に応じ、スポーツ振興投票に係る収益から資金の支給を受けたスポーツ団体に対し、その資金の使途に関する情報の公開を求めることにより、スポーツ振興投票がスポーツの振興に寄与していることについての国民の理解を深めるとともに、スポーツ振興投票に関する世論の動向等を的確に把握するものとする。
(スポーツ振興投票の実施の停止)
第三十一条 文部大臣は、センターがこの法律(この法律に基づく命令を含む。)若しくはスポーツ振興投票に係るセンター法の規定(これに基づく命令又は処分を含む。)に違反し、又はスポーツ振興投票の実施につき公益に反し、若しくは公益に反するおそれのある行為をしたときは、センターに対し、スポーツ振興投票の実施の停止を命ずることができる。
2 文部大臣は、スポーツ振興投票の実施が児童、生徒等の教育に重大な悪影響を及ぼしていると認めるときは、センターに対し、スポーツ振興投票の実施の停止を命ずることができる。
3 文部大臣は、前項の規定による処分をしようとするときは、あらかじめ、政令で定める審議会の意見を聴かなければならない。
第七章 罰則
第三十二条 第三条の規定による場合を除き、不特定又は多数の者に財産上の利益を提供させ、又は提供することを約させて指定試合の結果の予想をさせ、当該予想と当該指定試合の結果との合致に応じて財産上の利益を提供することを約して利益を図った者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第三十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第十条各号のいずれかに該当する者であって前条の違反行為の相手方となったもの
二 業としてスポーツ振興投票券の購入の委託を受け、又は財産上の利益を図る目的をもって不特定多数の者からスポーツ振興投票券の購入の委託を受けた者
第三十四条 次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
一 第十条の規定に違反した者
二 第十条各号に掲げる者以外の者であって第三十二条の違反行為の相手方となったもの
第三十五条 第九条又は第十条の規定に違反する行為があった場合において、その行為をした者がこれらの規定によりスポーツ振興投票券の購入又は譲受けを禁止されている者であることを知りながら、その違反行為の相手方となった者(その相手方がスポーツ振興投票券の発売者であるときは、その発売に係る行為をした者)は、五十万円以下の罰金に処する。
第三十六条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第三十二条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各本条の罰金刑を科する。
第三十七条 機構の役員若しくは職員又は第十条第四号から第六号までに掲げる者(次条において「試合関係者」という。)が、その担当する第二十四条に規定する業務に係る職務又はその関与する指定試合に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、三年以下の懲役に処する。これによって不正な行為をし、又は相当の行為をしなかったときは、五年以下の懲役に処する。
第三十八条 機構の役員若しくは職員又は試合関係者になろうとする者が、その担当すべき第二十四条に規定する業務に係る職務又はその関与すべき指定試合に関し、請託を受けて、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、機構の役員若しくは職員又は試合関係者となった場合において、二年以下の懲役に処する。
2 機構の役員若しくは職員又は試合関係者であった者が、その在職中に請託を受けてその担当した第二十四条に規定する業務に係る職務又はその関与した指定試合に関して不正な行為をし、又は相当の行為をしなかったことに関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときも、前項と同様とする。
第三十九条 前二条の場合において、収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
第四十条 第三十七条又は第三十八条に規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
第四十一条 偽計又は威力を用いて指定試合の公正を害すべき行為をした者は、三年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。
第四十二条 指定試合においてその公正を害すべき方法による試合を共謀した者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
附 則
(施行期日等)
1 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
2 この法律の施行の際、金融監督庁設置法(平成九年法律第百一号)が施行されていないときは、同法の施行の日の前日までは、第十八条第三項中「総理府令、大蔵省令、文部省令」とあるのは「大蔵省令、文部省令」と読み替えるものとする。
(見直し)
3 この法律の施行後七年を経過した場合においては、この法律の実施状況に照らして、スポーツ振興投票制度の在り方について見直しを行うものとする。
(内閣総理・大蔵・文部大臣署名)