明治22年 鉄道ニュース
水戸鉄道【延伸開業】水戸〜小山間 1/16
【新駅開業】結城・下館・岩瀬・笠間・太田町
鉄道補充費公債条例を公布し、200万円の公債募集 1/29
(東海道本線)【延伸開業】国府津〜御殿場〜沼津(〜静岡)間(国府津〜沼津間は37M38C≒60.31km。現在の御殿場線にあたる 2/1
- 【新駅開業】松田、山北、小山(現在の駿河小山)、御殿場、佐野(現在の裾野)、沼津【現在の御殿場線区間】
- 【新駅開業】沼津、鈴川(現在の吉原)、岩淵(現在の富士川)、興津、江尻(現在の清水)、静岡
- 新橋〜静岡間2往復7時間5分運転
山陽鉄道 全線改マイル、2C99L(≒0.06km)短縮 2/1
【駅名改称】垂水→舞子
甲武鉄道【開業】新宿〜 立川間(16M74C≒27.24km) 4/11
- 【新駅開業】中野、境(現在の武蔵境)、国分寺、立川
- 4往復運転
(東海道本線)【延伸開業】静岡〜浜松間(47M35C≒76.34km) 4/16
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この時点で、長浜〜大津間琵琶湖の水路を用いることで、関東から関西までの輸送路が一応完成
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直通列車1往復下り15時間上り14時間25分運転大潮汽船連絡により東西陸路連絡完成。ほかに新橋〜名古屋間、新橋〜静岡間各1往復、名古屋〜長浜間2往復の長距離列車運転
- 【新駅開業】焼津、藤枝、島田、堀ノ内(現在の菊川)、掛川、袋井、中泉(現在の磐田)
水戸鉄道 【新駅開業】伊佐山 4/16
東海道線列車に便所設置 5/10
大阪鉄道【開業】柏原〜湊町(現在のJR難波)間(10M10C≒16.29km) 5/14
- 【新駅開業】天王寺、平野、八尾、柏原
- 8往復40分運転
官営幌内鉄道【駅名改称】開運町→住吉 5/22
讃岐鉄道【開業】丸亀〜多度津(のちの浜多度津)〜琴平間 8往復45分運転 5/23
水戸鉄道 【駅名改称】伊佐山→川島、太田町→宍戸 5/25
官営幌内鉄道【駅名改称】郁春別→幾春別 5/28
讃岐鉄道 【駅名改称】吉田→善通寺 6/15
横須賀線【開業】大船〜横須賀間。4往復45分運転 6/16
安蘇馬車鉄道【開業】葛生〜(旧)吉水間 6/23
北足立郡草加町の高橋荘右衛門ら3名によって千住馬車鉄道を請願 6/
千住馬車鉄道、南足立郡千住町(現在の東京都足立区)と北葛飾郡幸手町(現在の埼玉県幸手市)を結ぶ鉄道計画 6/
東海道線全通 7/1
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【新駅開業】長岡、米原、彦根、能登川、八幡(現在の近江八幡駅)、草津
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【駅廃止】春照
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深谷から春照駅を経由して長浜駅に至る路線は廃線
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馬場〜大津間の旅客営業が廃止され貨物支線
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長浜〜大津間航路廃止
- 新橋〜神戸間1往復下り20時間5分運転のほか、新橋〜京都間.新橋〜名古屋間、新橋〜静岡間、静岡〜神戸間各1往復、名古屋〜神戸間2往復の長距離列車運転
- 距離比例制により東西賃率を統〜(運賃下等1マイル1銭、中等2倍、上等3倍)
(東海道支線 )【延伸開業】米原〜長浜間(4M50C≒7.44km) 7/1
秋田馬車鉄道 本社において開業式挙行 7/3
営業距離の単位をマイル・チェーンに変更(新橋〜神戸間 376M24C65L→376M31C、分岐点〜長浜間 9M67C65L→9M60C)営業距離の単位をマイル・チェーンのみに簡略化 武豊 〜 熱田(12M53C18L→12M54C)7/6
日本・阪堺・水戸・両毛・甲武・大阪・山陽・讃岐の諸会社の代表者および関係者、鉄道1000哩祝賀会を名古屋で開催 7/10
筑豊興業鉄道設立 7/12
秋田馬車鉄道【開業】秋田(後、新大工町)〜土橋間 7/14
伊予鉄道高浜線【駅名改称】松山→外側、三津口→古町 7/20
土地収用法制定 7/31
東海道支線として米原〜金ヶ崎(現敦賀港駅:つるがみなと)間開通 7/
山陽鉄道 垂水駅を舞子駅(現在の垂水駅)に改称。8/7
安蘇馬車鉄道【開業】(旧)吉水〜(旧)佐野町間 8/10
甲武鉄道【延伸開業】 立川〜 八王子間(6M3C≒9.72km)8/11
- 【新駅開業】八王子
- 4往復1時間17分運転
貨物運賃割戻制度を開始 8/13
山陽鉄道【複線・開業】神戸〜兵庫間。神戸駅で官営鉄道と接続。9/1
神戸〜姫路間9往復1時間56分運転
電鉄魚津駅〜新魚津駅間
両毛鉄道【新駅開業】岩船、小俣 10/10
駅長その他の制服改正 10/22
鉄道局用品と鉄道会社用品の運賃を半額とし、旅客緩急品の運送を1級品としての取扱いに決定 10/
官営幌内鉄道【新駅開業】野幌 11/3
山陽鉄道 【延伸開業】姫路〜(仮)竜野間(10M0C≒16.09km) 11/11
【新駅開業】網干、竜野仮停車場
水戸鉄道【延伸開業】水戸〜小山間。【新駅開業】現在の常磐線区間 水戸、内原 11/16
両毛鉄道【延伸開業・全通】桐生〜前橋 11/20
【新駅開業】大間々(初代)、国定、伊勢崎、駒形、前橋
鉄道用地は免税となる(地租条例改正) 11/30
官設幌内鉄道を北海道炭礦鉄道へ事業譲渡へ 北海道炭礦鉄道幌内線 12/11
九州鉄道 博多〜千歳川仮駅(筑後川北岸)間開通、3往復1時間23分運転 12/11
【譲渡】官営幌内鉄道→北海道炭礦鉄道 12/11
関西鉄道【開業】草津〜三雲間(9M72C≒15.93km)12/15
【新駅開業】石部駅、三雲
6往復36分運転
両毛鉄道小山〜前橋間全通。3往復2時間53分運転。日本鉄道上野〜前橋間と接続する 12/26
日本鉄道【延伸開業】前橋(日本鉄道)〜前橋(両毛鉄道) 【駅廃止】前橋(日本鉄道) 12/26
熱海鉄道 人車鉄道開設免許申請
鉄道関連事件、事故 明治22年
世相 明治22年
日本標準時を開始 1/1
東京〜熱海間に公衆市外電話の通話を開始 1/1
高島炭坑で、新規募集坑夫らが募集係の約束不履行に反発し紛争を起こす 1/1
朝日新聞、大阪朝日新聞と改題 1/3
英・仏・露・墺・伊の各国駐在公使へ、改正条約草案を送付し条約改正交渉再開を開始 1/7
憲法修正案につき再審会議を開催 1/16
貴族院会再審会議を開く 1/17
大日本水産会の水産伝習所開所する。後の東洋水産大 1/20
法律第1号 徴兵令 1/22
官吏の政事上・学術上の演説、叙述を解禁する 1/24
中外物価新報、中外商業新報と改題 1/27
憲法修正案再審会議終了 1/31
みやこ新聞を都新聞とあらためる 2/1
横浜正金銀行条例改正 2/6
東京府の命で、東京在住の俳優・観察・納税事務のための東京俳優組合を結成 2/9
絵にふりがな付の文章が載った「風俗画報」が創刊 2/10
大日本帝国憲法発布 2/11
議院法 2/11
法律第3号 衆議院議員選挙法 2/11
法律第4号 会計法 2/11
同日、皇室典議員法、貴族院令、衆議院議員選挙法、大赦令、会計法を公布。ただし皇室典範は公開されず
天皇、青山観兵場へ臨幸し、その時帝大教授外山正一の音頭によって万歳三唱が始めて行われる 2/11
大阪朝日新聞、憲法全文を東京より電報を使って入手し号外を発表する。
文部大臣森有礼、暴漢に襲われ重傷 2/11
森有礼死去 2/12
海軍治罪法公布 2/13
法律第5号 海軍治罪法 2/15
米国と新通商航海条約に調印。その後の事情で発効されず 2/20
法律第6号 府県会議員選挙規則 2/28
法律第7号 市制施行ニ付府県会議員ノ選挙及市公民ノ資格ニ関スル件 2/28
東京図書館官制を公布し、東京図書館を文部省直轄機関として独立させる 3/2
「頓智協会雑誌」、憲法発布を揶揄した記事が問題となり、発禁処分を受ける。編集発行人の宮武外骨は逮捕 3/4
法律第8号 官立府県立師範学校卒業生ノ徴兵ニ関スル件 3/7
参謀本部条例、海軍参謀本部条例公布 3/9
電信電話線私設条規公布 3/14
法律第9号 国税徴収法 3/14
大日本紡績同業連合会、対罷工規約を制定 3/15
法律第10号 薬品営業並薬品取扱規則 3/16
薬品営業並薬品取扱規則 3/16
後藤象二郎、逓信大臣に就任し、大同団結運動に亀裂が生じる 3/22
法律第11号 水利土功及学事ニ関スル会議存続ノ件 3/22
横浜相生町で大火。1600戸が焼失 3/23
北海道で麋鹿(となかい)保護のために、鹿猟が禁止となる 3/23
法律第12号 市制中東京市京都市大阪市ニ特例ヲ設クルノ件 3/23
法律第13号 地券廃止ノ件 3/23
地券を廃止し、地租は土地台帳によって徴収する旨公布 3/23
閣令第12号 歳入歳出予算概定順序 3/27
予定経費算出概則2府32県で市制・町村制施行 4/1
市制施行、弘前市、横浜市、久留米市など31都市が選ばれる 4/1
大阪北野茶屋に9階建ての凌雲閣が落成 4/7
帝国大学文科大学に、中学校教員養成のため、特約生教育学科を開設 4/8
ロンドン=タイムスに大隈条約改正案が掲載され、論評が載る 4/19
市制町村制施行地ノ所得税ニ関スル件 4/23
宮武外骨に重禁固3年、罰金100万円。外骨、控訴 4/25
大阪府警本部、大阪壮士倶楽部の解散と壮士募集広告の取り消しを命令 4/26
日本画家河鍋暁斎死去 4/26
大同団結運動の河野広中ら政社組織化を唱え、大井憲太郎らのゆるい連合組織形成派と対立 4/30
東京府で市制・町村制が施行 5/1
幸田 延、米国留学のため横浜を出発 5/3
大同団結運動は、政社派が大同倶楽部を、連合派が大同協和会を興し、事実上分裂 5/10
会計検査院法 5/10
宮内省図書寮付属博物館を廃止し、帝国博物館、帝国京都博物館、帝国奈良博物館を設置 5/16
新京孝正設計の華族女学校施設完成 5/31
北海道で鶴猟が禁止 5/
法学士会、法典編纂に関する意見書を提出し、民法施行延期を主張し、民法典論争が起こる 5/
青年絵画共進会、上野公園で展覧会開催 6/1
法律第16号 市制第百二十七条及町村制第百三十条ニ拠レル行政裁判手続ノ件 6/5
明治22年 6月10日 閣令第19号 6/10
ドイツと新通商航海条約に調印。しかし発効せず 6/11
法律第17号 明治十七年第一号賭博犯処分規則布告廃止ノ件 6/11
法律第18号 北海道開墾地地租地方税免除ノ件 6/29
陸海軍造兵廠や石川島造船所の機関部職工ら、同盟進工組を結成 6/
呉・佐世保鎮守府が開庁 7/1
第3高等中学校に法学部を設置 7/19
艦隊条例公布 7/24
英国公使、日本−メキシコ間の条約締結による内地居住権に関して、最恵国条項により同等の権利を要求 7/29
法律第19号 土地収用法 7/31
法律第20号 特別輸出港規則 7/31
大隈重信、英国の最恵国条項による内地居住権要求を拒否 8/3
ロシアと新通商航海条約に調印。しかし発効せず 8/8
法律第21号 郵便条例中改正ノ件 8/8
藤岡市助、白熱舎で白熱電灯を製作 8/12
大同倶楽部、大同協和会、保守中正派、紫溟会、玄洋社、および「日本」「日本人」の関係者が、非条約改正委員会を開く8/15
条約改正反対は、全国連合大演説会開催 8/25
法律第22号 田畑地価特別修正法律 8/27
大磯で水着を着た婦人が話題になる 8/
暴風雨が本州中部を縦断。死者890人 9/11
日本演芸協会が発足 9/14
法律第23号 国税徴収法中改正ノ件 9/24
地租代米納廃止を公布 9/27
改進党、条約改正断行全国同志大懇親会を開催 9/27
改進党、条約改正断行大演説会を開催 9/28
大阪天満紡績会社職工300人が賃上げを要求して同盟罷業を行う 9/30
法律第24号 北海道ノ内従来酒造税則ヲ施行セサル地方ニ之ヲ施行スルノ件 9/30
屯田兵の士官教育のため、札幌農学校に兵学科が設置 9/
福岡高須炭鉱で賃上げを要求し、秋田太良鉱山では賃下げに反対し、同盟罷業が行われる 9/
府立大阪商業学校を大阪市へ移管 9/
伊勢神宮第56回内宮式年遷宮 10/2
法律第25号 海軍軍人軍属等犯罪即決法 [昭16までの題名:海軍軍人軍属違警罪処分例]10/2
法律第26号 海軍治罪法中改正ノ件 10/2
大阪天満紡績会社職工が集合するも憲兵出動により説諭解散 10/4
法律第27号 屯田兵司令部ニ軍法会議ヲ設クルノ件 10/4
伊勢神宮第56回外宮式年遷宮 10/5
伊藤博文、大隈条約改正案に反対して辞表を提出 10/11
条約改正に関する御前会議、賛否対立して結論出ず 10/15
大隈重信、玄洋社の来島恒喜に爆弾で襲われ重傷を負う。来島は自殺 10/18
首相黒田清隆、条約改正交渉の中止を決定 10/19
黒田清隆以下、大隈重信を除く各大臣が辞表を提出 10/24
朝鮮政府、不作のため咸鏡道に大豆輸出を禁ずる防穀令を布く 10/24
黒田清隆の辞表を受理し、三条実美、首相を兼任。他の閣僚の辞表は却下して、三条暫定内閣が成立 10/25
宮武外骨の控訴を棄却し刑が確定、石川島監獄に収監 10/25
伊藤博文の免官発令 10/30
山形県鶴岡町で困窮家庭の児童の就学を促進するため、給食が配られ始める 10/
史学会第1回会合が行われる 11/1
伊藤博文、黒田清隆に元勲優遇の詔書が出される 11/1
嘉仁親王立太子式典挙行 11/3
横浜共同電灯会社設立 11/4
代理公使近藤直鋤、朝鮮政府に対して咸鏡道防穀令施行は通商章程違反と抗議し、損害賠償を請求 11/7
議会並議員保護ノ件 11/8
議会及び議員保護令公布 11/8
徴兵令中改正ノ件 11/13
門司、四日市の両港開港 11/15
内務省、裸体美人画を発売頒布禁止 11/15
内閣記録局篇「法規分類大全」が刊行 11/16
北海道炭鉱鉄道会社設立 11/18
歌舞伎座開場 11/21
群馬県議会、廃娼建議案可決 11/26
地租条例施行規則公布 11/29
地租条例中改正ノ件 11/30
東京〜大阪間に自動電信開始 11/
閣議、条約改正交渉延期を決定 12/10
北海道炭鉱鉄道開業 12/11
三条実美、米・独・露3カ国の駐在公使に対しての、調印した航海条約の実施延期を要請する旨訓令を出す 12/13
条約改正交渉失敗を受け、大隈重信辞表を提出 12/14
法律第31号 集会条例中改正ノ件
12/16
京都府画学校を市へ移管し、京都市画学校となる 12/17
板垣退助、旧自由党員と協議し、愛国公党結成を決定。大同協和会は同日、独自の自由党再興を決定 12/19
大同倶楽部、愛国公党不参加を決定 12/20
帝国大学文科大学に仏蘭西文学科設置 12/20
法律第32号 国税滞納処分法 12/21
三条実美と大隈重信の免官発令。三条暫定内閣終了し、山県有朋が首相に任命され第1次山県内閣成立。同日、内閣官制も公布され内閣制度も整う 12/24
年表