中小企業信用保険法の一部を改正する法律

法律第五十三号(昭四〇・五・一)

 中小企業信用保険法(昭和二十五年法律第二百六十四号)の一部を次のように改正する。

 第二条第二項第四号中「前三号」を「前各号」に改め、同号を同項第五号とし、同項第三号の次に次の一号を加える。

 四 特定事業を行なう企業組合であつて、その事業に従事する組合員の数が五人以下のもの

 第三条の二第一項中「当該信用保証協会が近代化関係中小企業者」の下に「(その者に係る債務の保証について前条第一項の保険関係が成立している者を除く。)」を加え、同条第三項中「前条第二項」を「第三条第二項」に改め、同条を第三条の三とし、第三条第一項中「小企業者一人についての保険価額の合計額が三十万円をこえることができない保険(以下「小口保険」という。)並びに」を削り、「第六項」の下に「並びに次条第一項」を加え、同条第四項中「次条第二項」を「第三条の三第二項」に改め、同条第五項中「保証を」を「保証(次条第一項の保険関係が成立するものを除く。)を」に改め、同条第七項及び第八項を削り、同条の次に次の一条を加える。

第三条の二 公庫は、事業年度の半期ごとに、信用保証協会を相手方として、当該信用保証協会が小企業者であつて通商産業省令で定める要件を備えているもの(その者に係る債務の保証について前条第一項又は次条第一項の保険関係が成立している者を除く。)の金融関係からの借入れ(手形の割引又は給付を受けることを含む。)による債務の保証(特殊保証を含む。)であつてその保証について担保(保証人の保証を含む。)を提供させないものをすることにより、小企業者一人についての保険価額の合計額が三十万円をこえることができない保険(以下「特別小口保険」という。)について、保証をした借入金の額の総額が一定の金額に達するまで、その保証につき、公庫と当該信用保証協会との間に保険関係が成立する旨を定める契約を締結することができる。

2 前項の保険関係においては、保険価額に百分の八十を乗じて得た金額を保険金額とする。

3 公庫と特別小口保険の契約を締結し、かつ、第一種保険又は第二種保険の契約を締結している信用保証協会が第一項に規定する債務の保証をしたときは、当該債務者たる小企業者に係る同項の保険関係における保険価額の合計額が三十万円をこえることとなる前までの債務の保証については、特別小口保険の保険関係が成立するものとする。

4 前項の信用保証協会がした第一項に規定する債務の保証について特別小口保険の保険関係が成立している場合において、当該信用保証協会が当該債務者たる中小企業者について前条第一項に規定する債務の保証(第一項の保険関係が成立するものを除く。)をしたときは、当該特別小口保険の保険関係は、当該保証の時において、第一種保険(公庫と第一種保険の契約を締結していない信用保証協会にあつては、第二種保険)の保険関係に変更されるものとする。この場合において、当該債務者たる中小企業者に係る債務の保証をしたことによる同条第一項の保険関係の成立に関しては、当該保証前に当該変更があつたものとみなす。

5 前条第三項及び第四項の規定は、第一項の保険関係に準用する。

 第五条中「又は第三条の二第一項」を「、第三条の二第一項又は第三条の三第一項」に改め、「百分の七十」の下に「(特別小口保険にあつては、百分の八十)」を加える。

 第七条、第九条及び第十条中「又は第三条の二第一項」を「、第三条の二第一項又は第三条の三第一項」に改める。

 第十一条中「若しくは第三条の二第一項」を「、第三条の二第一項若しくは第三条の三第一項」に改める。


   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から施行する。

 (経過措置)

第二条 この法律の施行前に成立している改正前の中小企業信用保険法(以下「旧法」という。)第三条第一項に規定する小口保険の保険関係については、なお従前の例による。

第三条 中小企業信用保険公庫(以下「公庫」という。)と改正後の中小企業信用保険法(以下「新法」という。)第三条第一項に規定する第一種保険の契約を締結している信用保証協会が同項に規定する債務の保証をした場合において、当該債務者たる中小企業者について旧法第三条第一項に規定する小口保険の保険関係が成立しているときについての新法第三条第一項、第五項及び第六項の規定の適用については、同条第一項及び第五項中「百万円」とあるのは「百万円から当該中小企業者につきすでに成立した中小企業信用保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第五十三号)による改正前の中小企業信用保険法第三条第一項に規定する小口保険の保険価額を控除した残額」と、同条第六項中「第一種保険の保険価額」とあるのは「中小企業信用保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第五十三号)による改正前の中小企業信用保険法第三条第一項に規定する小口保険及び第一種保険の保険価額」とする。

2 公庫と新法第三条の二第一項に規定する特別小口保険の契約を締結している信用保証協会が同項に規定する債務の保証をした場合において、当該債務者たる小企業者について旧法第三条第一項に規定する小口保険の保険関係が成立しているときについての新法第三条の二第一項及び第三項の規定の適用については、これらの規定中「三十万円」とあるのは「三十万円から当該小企業者につきすでに成立した中小企業信用保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第五十三号)による改正前の中小企業信用保険法第三条第一項に規定する小口保険の保険価額の合計額を控除した残額」とする。

 (激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の一部改正)

第四条 激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和三十七年法律第百五十号)の一部を次のように改正する。

  第十二条第一項中「第三条第一項の」を「第三条第一項又は第三条の二第一項の」に、「同項」を「同法第三条第一項又は第三条の二第一項」に、「、第六項及び第七項」を「及び第六項並びに第三条の二第一項及び第三項」に、「同条第一項」を「同法第三条第一項」に、「以下この条において「災害関係保証」と」を「以下この条及び次条において「災害関係保証」と」に、「中「債務の保証をしたときは」とあるのは「債務の保証をしたときは、災害関係保証及びその他の保証ごとに」と」を「中「当該債務者」とあるのは「災害関係保証及びその他の保証ごとに、当該債務者」と」に、「同条第七項中「債務の保証をした場合において」とあるのは「債務の保証をした場合において、災害関係保証及びその他の保証ごとに」と」を「同法第三条の二第一項中「保険価額の合計額が」とあるのは「災害関係保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ」と、同条第三項中「当該債務者」とあるのは「災害関係保証及びその他の保証ごとに、当該債務者」と」に改め、同条第二項中「これらの規定中「百分の七十」と」を「同法第三条第二項中「百分の七十」とあり、同法第五条中「百分の七十(特別小口保険にあつては、百分の八十)」と」に改める。

 (産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律の一部改正)

第五条 産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律(昭和三十八年法律第百六十六号)の一部を次のように改正する。

  第二条第三項中「第三条第一項」の下に「又は第三条の二第一項」を加える。

  第三条を次のように改める。

 (中小企業信用保険法の特例)

 第三条 法第三条第一項又は第三条の二第一項の保険関係であつて、産炭地域関係保証を受けた産炭地域関係中小企業者に係るものについての法第三条第一項、第五項及び第六項並びに第三条の二第一項及び第三項の規定の適用については、法第三条第一項中「保険価額の合計額が」とあるのは「産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律第二条第三項に規定する産炭地域関係保証(以下この条及び次条において「産炭地域関係保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ」と、「その合計額が」とあるのは「産炭地域関係保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ」と、同条第五項中「当該債務者」とあるのは「産炭地域関係保証及びその他の保証ごとに、当該債務者」と、同条第六項中「当該保証をした」とあるのは「産炭地域関係保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした」と、法第三条の二第一項中「保険価額の合計額が」とあるのは「産炭地域関係保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ」と、同条第三項中「当該債務者」とあるのは「産炭地域関係保証及びその他の保証ごとに、当該債務者」とする。

  第四条中「これらの規定中「百分の七十」と」を「法第三条第二項中「百分の七十」とあり、法第五条中「百分の七十(特別小口保険にあつては、百分の八十)と」に改める。

  第五条中「第三条第一項」の下に「又は第三条の二第一項」を加える。

(大蔵・通商産業・内閣総理大臣署名) 

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