地方行政連絡会議法
法律第三十八号(昭四〇・四・一)
(目的)
第一条 地方行政連絡会議は、地方公共団体が、国の地方行政機関と連絡協調を保ちつつ、その相互間の連絡協同を図ることにより、地方における広域にわたる行政の総合的な実施及び円滑な処理を促進し、もつて地方自治の広域的運営の確保に資することを目的とする。
(組織)
第二条 地方行政連絡会議(以下「連絡会議」という。)は、別表で定めるところにより、都道府県及び地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)をもつて組織する。
(任務)
第三条 連絡会議は、第一条の目的を達成するため、地方における広域にわたる行政の計画及び実施について必要な連絡及び協議を行なう。
(会議)
第四条 前条の連絡及び協議を行なうための会議(以下「会議」という。)は、連絡会議を組織する都道府県及び指定都市の長のほか、第一号から第十一号までに規定する国の地方行政機関で当該連絡会議を組織する都道府県の区域の全部又は一部を管轄区域とするものの長及び第十二号に掲げる者をもつて構成する。
一 管区行政監察局
二 管区警察局(警視庁及び北海道警察本部を含む。)
三 財務局
四 地方農政局
五 営林局
六 通商産業局
七 陸運局
八 海運局
九 港湾建設局
十 地方建設局(北海道開発局を含む。)
十一 その他政令で定める国の地方行政機関
十二 関係のある公共企業体その他これに類する団体(以下「公共企業体等」という。)の機関の長又は関係のある地方公共団体の機関の連合組織の代表者で連絡会議において委嘱するもの
2 会議に、議長及び副議長を置く。
3 議長は、会議において定める都道府県知事をもつて充て、副議長は、議長が会議にはかつて指名する者をもつて充てるものとする。
4 議長は、会議を主宰し、連絡会議を代表する。
5 副議長は、議長を補佐し、議長に事故があるときは、その職務を代理する。
(協議の結果の尊重)
第五条 会議において協議がととのつた事項については、会議の構成員は、その協議の結果を尊重してそれぞれその担任する事務を処理するように努めるものとする。
(資料の提出等の要求等)
第六条 連絡会議は、必要があるときは、会議における協議事項に関係のある国の行政機関、公共企業体等又は地方公共団体に対し、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができる。
2 連絡会議は、会議における協議事項に関係のある国の行政機関、公共企業体等又は地方公共団体に対し、その求めに応じて、会議において協議した事項に関する資料を提供しなければならない。
(意見の申出等)
第七条 連絡会議は、必要があるときは、会議における協議事項に関係のある大臣又は公共企業体等の長に対し意見を申し出ることができる。
2 会議における協議事項に関係のある大臣は、必要があるときは、当該関係のある所管事務について連絡会議の意見をきくことができる。
(経費の負担)
第八条 連絡会議の運営に要する経費は、連絡会議を組織する都道府県及び指定都市の負担とする。
(報告)
第九条 連絡会議は、会議を開催したつど、会議の結果を自治大臣及び会議における協議事項に関係のある大臣に報告するものとする。
(雑則)
第十条 この法律に定めるもののほか、連絡会議の庶務その他連絡会議の運営に関し必要な事項は、連絡会議が定める。
附 則
この法律は、公布の日から施行する。
別表
名称 |
組織 |
北海道地方行政連絡会議 |
北海道 |
東北地方行政連絡会議 |
青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県及び新潟県 |
関東地方行政連絡会議 |
茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県及び長野県並びに横浜市 |
東海地方行政連絡会議 |
岐阜県、静岡県、愛知県及び三重県並びに名古屋市 |
北陸地方行政連絡会議 |
富山県、石川県及び福井県 |
近畿地方行政連絡会議 |
滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県及び和歌山県並びに京都市、大阪市及び神戸市 |
中国地方行政連絡会議 |
鳥取県、島根県、岡山県、広島県及び山口県 |
四国地方行政連絡会議 |
徳島県、香川県、愛媛県及び高知県 |
九州地方行政連絡会議 |
福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県及び鹿児島県並びに北九州市 |
備考 都道府県は、特に必要があると認めるときは、関係地方行政連絡会議の同意を得て、同時に他の地方行政連絡会議に加入することができるものとする。
(内閣総理・大蔵・農林・通商産業・運輸・建設・自治大臣署名)