簡易生命保険法の一部を改正する法律
法律第八十七号(昭四六・五・二九)
簡易生命保険法(昭和二十四年法律第六十八号)の一部を次のように改正する。
第六条第一項第二号中「保険期間」の下に「その他保険事故に係る期間」を加え、同項第三号中「加入年齢」を「保険契約者及び被保険者の年齢」に改め、同項第八号中「並びに」の下に「保険契約者及び」を加え、同項中第十二号を第十三号とし、第十一号を第十二号とし、第十号の次に次の一号を加える。
十一 廃疾保険金に係る身体障害の状態及び傷害特約に係る傷害に因つて生じた結果に関する事項
第七条第一項、第八条第一項及び第九条中「、第十六条」を「又は第十六条」に改め、「又は第十六条の三の特別養老保険」を削る。
第十一条の見出し中「、養老保険及び特別養老保険」を「及び養老保険」に改め、同条中「、第十六条」を「又は第十六条」に改め、「又は第十六条の三の特別養老保険」を削る。
第十一条の二第五項中「保険期間の満了後」を削る。
第十一条の三第一項第一号中「第十六条の四」を「第十六条の三」に改める。
第十四条中「、家族保険及び特別養老保険」を「及び家族保険」に改める。
第十五条中「因り」の下に「、又は被保険者が死亡したことの外その者の生存中に保険約款の定める期間が満了したことに因り」を加える。
第十六条中「又は」を「若しくは」に改め、「因り」の下に「、又はこれらの事由の外被保険者の生存中に保険期間内の保険約款の定める期間が満了したことに因り」を加え、「(第十六条の三に規定するものを除く。)」を削る。
第十六条の三を削り、第十六条の四を第十六条の三とする。
第十七条第二項ただし書中「第四十六条の規定により、貸付金の弁済に代えて」を「第三十三条の二又は第四十六条の規定により」に改める。
第十七条の二を第十七条の三とし、第十七条の次に次の一条を加える。
第十七条の二 保険金額(傷害特約に係るものを除く。)は、保険約款の定めるところにより、被保険者が死亡したことに因り支払う場合、保険期間が満了したことに因り支払う場合及び保険約款の定める期間が満了したことに因り支払う場合のそれぞれにつき、異なる額とすることができる。
第二十一条第二項中「三年以上継続したとき(」の下に「保険約款の定めるところにより保険契約者が死亡したことに因り将来の保険料の払込みを要しないこととする養老保険(以下「契約者死亡後自動継続保険」という。)の保険契約にあつては、その期間内に保険契約者が死亡した場合において、その者について同項の解除の原因たる事実の存するときを除き、」を加え、「者について前項」を「者について同項」に改める。
第二十二条第二項中「終身保険、養老保険又は特別養老保険の」を削り、「死亡した後」の下に「その者について前条第一項の解除の原因たる事実の存することにより」を加え、「おいても、保険金」を「おいても、その被保険者の死亡に因る保険金(家族保険の保険契約にあつては、その被保険者の死亡後保険契約の解除までに死亡した被保険者がある場合には、その被保険者の死亡に因る保険金を含む。)」に改め、「既に」の下に「その」を加え、「保険契約者において、」を「保険契約者又は保険金受取人において、当該解除の原因たる事実の存する」に改め、同条第三項を次のように改め、同条第四項を削る。
3 契約者死亡後自動継続保険の保険契約(傷害特約に係る部分を除く。)においては、国が保険契約者の死亡後その者について前条第一項の解除の原因たる事実の存することによりその保険契約の解除をした場合において、当該保険契約者の死亡後保険契約の解除までに保険金の支払の事由が発生したときは、国は、その保険金の支払をする責めに任ぜず、また、既にその保険金の支払をしたときは、その返還を請求することができる。ただし、保険契約者の保険契約に因る権利義務を承継した者又は保険金受取人において、当該保険契約者の死亡の原因がその告げ又は告げなかつた事実に基づかないことを証明したときは、この限りでない。
第二十五条第二項第四号中「名称」の下に「及び契約者死亡後自動継続保険の保険契約にあつては保険契約者の生年月日」を加え、同項第六号中「、養老保険又は特別養老保険」を「又は養老保険」に改め、同項第八号中「又は特別養老保険」を削り、同項中第十一号を第十二号とし、第九号及び第十号を一号ずつ繰り下げ、第八号の次に次の一号を加える。
九 被保険者の生存中に保険約款の定める期間が満了したことに因り保険金の支払をする終身保険又は養老保険の保険契約にあつては、その期間の終期
第二十五条第三項中第七号を第八号とし、第三号から第六号までを一号ずつ繰り下げ、第二号の次に次の一号を加える。
三 保険金額の減額に関する事項
第二十八条第三項中「第二十二条第四項」を「第二十二条第二項ただし書」に改める。
第三十一条第一項中「これと同額(特別養老保険の保険契約にあつては、保険期間が満了したことに因り支払をする場合の保険金額と同額)」を「当該保険金額(養老保険のうち保険約款の定めるものの保険契約にあつては、保険期間が満了したことに因り支払う場合の保険金額)と同額(その額が当該保険契約につき第四十七条第一項又は第二項の規定により剰余金を分配するものとした場合において分配すべきこととなる額に満たない保険契約にあつては、当該分配すべきこととなる剰余金の額に相当する金額)」に改める。
第三十三条の次に次の一条を加える。
(保険金額の減額)
第三十三条の二 契約者死亡後自動継続保険の保険契約においては、保険契約者(保険契約者の保険契約に因る権利義務を承継した者を除く。)が保険契約の効力発生後(復活した保険契約については、その復活の効力発生後)一年を経過する前に不慮の事故等又は法定伝染病に因らないで死亡したときは、国は、保険約款の定めるところにより、保険金額の減額をすることができる。
第三十四条第一項中「、養老保険又は特別養老保険」を「又は養老保険」に改め、同項第一号中「保険期間の満了に」を「被保険者の死亡以外の事由に」に改め、「保険期間の満了後」を削る。
第三十五条第一項第一号及び第二号中「二年」を「一年」に改める。
第三十六条第一項中「、養老保険又は特別養老保険」を「又は養老保険(契約者死亡後自動継続保険を除く。)」に改め、同条の次に次の一条を加える。
第三十六条の二 契約者死亡後自動継続保険の保険契約においては、保険契約者は、第三者に保険契約に因る権利義務を承継させることができない。ただし、その権利義務が相続又は次条第一項若しくは第二項の規定により承継されたものであるときは、この限りでない。
2 前項ただし書に規定する承継のあつた保険契約に因る権利義務についてのその後の承継については、前条の規定を準用する。
第三十七条第一項及び第二項中「、養老保険又は特別養老保険」を「又は養老保険」に改める。
第三十七条の五中「、第三項及び第四項」を「及び第二項」に改め、同条後段を次のように改める。
この場合において、第二十一条、第二十二条第一項及び第二項、第二十六条並びに第二十七条第一項中「保険契約」とあるのは「保険契約の一部で第三十七条の三の改定に係る部分」と、第二十一条第二項中「主たる被保険者及びその配偶者の双方又は一方」とあるのは「第三十七条の三の保険契約の改定により被保険者となつた者」と、第二十二条第二項中「その被保険者の死亡に因る保険金(家族保険の保険契約にあつては、その被保険者の死亡後保険契約の解除までに死亡した被保険者がある場合には、その被保険者の死亡に因る保険金を含む。)」とあるのは「その被保険者の死亡に因る保険金」と読み替えるものとする。
第三十八条第一項中「、養老保険又は特別養老保険」を「又は養老保険」に、「保険金又は還付金の支払の事由(第三十九条の規定により保険契約の変更に因る還付金を支払う場合を除く。)が発生するまでは」を「既に支払の事由が発生した保険金又は還付金に係る保険金受取人を除き」に改める。
第四十三条に後段として次のように加える。
この場合において、第二十七条第一項中「傷害特約に係る保険事故」とあるのは、「終身保険又は養老保険の保険契約に係る被保険者の生存中における保険約款の定める期間の満了及び傷害特約に係る保険事故」と読み替えるものとする。
第四十五条第一項中「左の各号の一に該当するに至つた」を「保険約款の定める身体障害の状態になつた」に改め、「被保険者につき第十五条から第十六条の三までに規定する保険事故(養老保険、家族保険又は特別養老保険にあつては、保険期間の満了以外の保険事故)が」を削り、「発生した」を「被保険者が死亡した」に改め、同項各号を削る。
第四十七条第一項中「ところにより、」の下に「保険契約者又は」を加える。
附 則
1 この法律は、昭和四十六年九月一日から施行する。ただし、第六条第一項中第十二号を第十三号とし、第十一号を第十二号とし、第十号の次に一号を加える改正規定並びに第三十一条第一項、第三十五条第一項及び第四十五条第一項の改正規定は、同年七月一日から施行する。
2 改正後の第三十一条第一項の規定は、この法律の施行後に発生した同項に規定する事由に因る保険金の支払から適用する。
3 昭和四十六年八月三十一日までの間は、改正後の第三十一条第一項中「養老保険のうち保険約款の定めるもの」とあるのは、「特別養老保険」とする。
(郵政・内閣総理大臣署名)