消費税法の一部を改正する法律
法律第七十三号(平三・五・一五)
消費税法(昭和六十三年法律第百八号)の一部を次のように改正する。
第三十七条第一項中「五億円」を「四億円」に、「百分の八十(卸売業を主として営む事業者として政令で定める者にあつては、百分の九十)に相当する金額」を「百分の六十に相当する金額(卸売業その他の政令で定める事業を営む事業者にあつては、当該残額に、政令で定めるところにより当該事業の種類ごとに当該事業における課税資産の譲渡等に係る消費税額のうちに課税仕入れ等の税額の通常占める割合を勘案して政令で定める率を乗じて計算した金額)」に改める。
第四十条第一項中「六千万円」を「五千万円」に、「三千万円のうちに」を「二千万円のうちに」に改め、同条第三項中「「六千万円」とあるのは「六千万円を」を「「五千万円」とあるのは「五千万円を十二で除し、これに当該課税期間の月数を乗じて計算した金額」と、「二千万円」とあるのは「二千万円を」に改める。
第四十二条第一項中「事業者を除く」の下に「。第四項及び第六項において同じ」を加え、「六月」を「三月」に、「三十万円」を「百二十五万円」に、「次項」を「以下この条」に、「同条第一項第四号」を「同項第四号」に、「六を」を「三を」に改め、同条第二項中「六月」を「三月」に、「六を」を「三を」に改め、同条第三項中「六」を「三」に改め、同条第四項中「第三項」を「前各項」に改め、同項を同条第十項とし、同条第三項の次に次の六項を加える。
4 事業者は、その課税期間(個人事業者にあつては事業を開始した日の属する課税期間、法人にあつては六月を超えない課税期間及び新たに設立された法人のうち合併により設立されたもの以外のものの設立の日の属する課税期間を除く。)開始の日以後六月を経過した日から二月以内に、次に掲げる事項を記載した申告書を税務署長に提出しなければならない。ただし、第一号に掲げる金額が百二十五万円以下である場合は、この限りでない。
一 当該課税期間の直前の課税期間の確定申告書に記載すべき第四十五条第一項第四号に掲げる消費税額で当該課税期間開始の日以後六月を経過した日の前日までに確定したものを当該直前の課税期間の月数で除し、これに三を乗じて計算した金額
二 前号に掲げる金額の計算の基礎その他大蔵省令で定める事項
5 第二項及び第三項の規定は、前項の規定の適用がある場合について準用する。この場合において、第二項中「同項の事業者」とあるのは「第四項の事業者」と、「三月」とあるのは「六月」と、「月数を乗じて」とあるのは「月数(当該月数が三を超えるときは、三)を乗じて」と、第三項中「同項の事業者」とあるのは「第四項の事業者」と読み替えるものとする。
6 事業者は、その課税期間(個人事業者にあつては事業を開始した日の属する課税期間、法人にあつては九月を超えない課税期間及び新たに設立された法人のうち合併により設立されたもの以外のものの設立の日の属する課税期間を除く。)開始の日以後九月を経過した日から二月以内に、次に掲げる事項を記載した申告書を税務署長に提出しなければならない。ただし、第一号に掲げる金額が百二十五万円以下である場合は、この限りでない。
一 当該課税期間の直前の課税期間の確定申告書に記載すべき第四十五条第一項第四号に掲げる消費税額で当該課税期間開始の日以後九月を経過した日の前日までに確定したものを当該直前の課税期間の月数で除し、これに三を乗じて計算した金額
二 前号に掲げる金額の計算の基礎その他大蔵省令で定める事項
7 第二項及び第三項の規定は、前項の規定の適用がある場合について準用する。この場合において、第二項中「同項の事業者」とあるのは「第六項の事業者」と、「三月」とあるのは「九月」と、「月数を乗じて」とあるのは「月数(当該月数が三を超えるときは、三)を乗じて」と、第三項中「同項の事業者」とあるのは「第六項の事業者」と読み替えるものとする。
8 事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者、第十九条第一項第三号又は第四号の規定による届出書の提出をしている事業者及び第一項又は第四項の規定による申告書を提出すべき事業者を除く。)は、その課税期間(個人事業者にあつては事業を開始した日の属する課税期間、法人にあつては六月を超えない課税期間及び新たに設立された法人のうち合併により設立されたもの以外のものの設立の日の属する課税期間を除く。)開始の日以後六月を経過した日から二月以内に、次に掲げる事項を記載した申告書を税務署長に提出しなければならない。ただし、第一号に掲げる金額が三十万円以下である場合は、この限りでない。
一 当該課税期間の直前の課税期間の確定申告書に記載すべき第四十五条第一項第四号に掲げる消費税額で当該課税期間開始の日以後六月を経過した日の前日までに確定したものを当該直前の課税期間の月数で除し、これに六を乗じて計算した金額
二 前号に掲げる金額の計算の基礎その他大蔵省令で定める事項
9 第二項及び第三項の規定は、前項の規定の適用がある場合について準用する。この場合において、第二項中「同項の事業者」とあるのは「第八項の事業者」と、「三月」とあるのは「六月」と、「三を」とあるのは「六を」と、第三項中「同項の事業者」とあるのは「第八項の事業者」と、「三を」とあるのは「六を」と読み替えるものとする。
第四十三条第一項中「前条第一項の」を「前条第一項、第四項、第六項又は第八項の」に、「当該課税期間開始の日以後六月の期間」を「中間申告対象期間」に、「当該期間」を「当該中間申告対象期間」に改め、「前条第一項各号」の下に「、第四項各号、第六項各号又は第八項各号」を加え、同条第二項中「前項」を「第一項」に、「期間」を「中間申告対象期間」に改め、「第四十二条第一項」の下に「、第四項、第六項又は第八項」を加え、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 前項に規定する中間申告対象期間とは、次の各号に掲げる事業者の区分に応じ当該各号に定める期間をいう。
一 前条第一項の規定による申告書を提出すべき事業者 当該課税期間開始の日以後三月の期間
二 前条第四項の規定による申告書を提出すべき事業者 当該課税期間開始の日から三月を経過した日以後三月の期間
三 前条第六項の規定による申告書を提出すべき事業者 当該課税期間開始の日から六月を経過した日以後三月の期間
四 前条第八項の規定による申告書を提出すべき事業者 当該課税期間開始の日以後六月の期間
第四十四条中「第四十二条第一項各号」の下に「、第四項各号、第六項各号又は第八項各号」を加える。
第四十八条中「第四十二条第一項第一号」の下に「、第四項第一号、第六項第一号又は第八項第一号」を加える。
第五十九条第一号及び第六十条第八項中「第四十二条第一項」の下に「、第四項、第六項若しくは第八項」を加える。
第六十五条中「第四十二条第一項」の下に「、第四項、第六項又は第八項」を加える。
附則第一条第一項中「昭和六十四年四月一日」を「平成元年四月一日」に改め、同条第二項第一号中「昭和六十四年三月一日」を「平成元年三月一日」に改め、同項第二号中「昭和六十四年四月一日」を「平成元年四月一日」に改める。
附則第二条第一項中「昭和六十四年四月一日」を「平成元年四月一日」に改め、同条第二項中「昭和六十四年四月三十日」を「平成元年四月三十日」に改める。
附則第五条第二項中「同年二月二十八日」を「平成元年二月二十八日」に改め、同条第三項中「昭和六十四年三月三十一日」を「平成元年三月三十一日」に「、昭和六十四年四月一日」を「平成元年四月一日」に改める。
附則第十一条第一項中「昭和六十七年三月三十一日」を「平成四年三月三十一日」に改め、同条第五項中「昭和六十七年三月三十一日」を「平成四年三月三十一日」に改め、「第四十二条第一項」の下に「、第四項、第六項又は第八項」を加える。
附則第十三条中「昭和六十四年三月三十一日」を「平成元年三月三十一日」に、「昭和六十四年四月一日」を「平成元年四月一日」に改める。
附則第十六条第二項中「昭和六十四年四月一日」を「平成元年四月一日」に改める。
附則第二十二条第一項、第二十三条第一項、第二十四条第一項及び第三十八条第三項中「昭和六十四年三月三十一日」を「平成元年三月三十一日」に改める。
別表第一第七号を次のように改める。
七 次に掲げる資産の譲渡等(前号の規定に該当するものを除く。)
イ 社会福祉事業法(昭和二十六年法律第四十五号)第二条(定義)に規定する社会福祉事業及び更生緊急保護法(昭和二十五年法律第二百三号)第二条第二項(定義)に規定する更生保護を行う事業として行われる資産の譲渡等(社会福祉事業法第二条第二項第三号、第四号若しくは第六号に規定する身体障害者授産施設、精神薄弱者授産施設若しくは授産施設又は同条第三項第三号の三に規定する精神障害者社会復帰施設(精神保健法第十条第一項第二号(精神障害者社会復帰施設の種類)に規定する精神障害者授産施設に限る。)を経営する事業において授産活動としての作業に基づき行われる資産の譲渡等を除く。)
ロ イに掲げる資産の譲渡等に類するものとして政令で定めるもの
別表第一第八号中「又は入学(入園を含む。)のための試験に係る検定料」を「、入学金、施設設備費その他の政令で定める料金」に改め、同号を同表第十一号とし、同表第七号の次に次の三号を加える。
八 医師、助産婦その他医療に関する施設の開設者による助産に係る資産の譲渡等(第六号及び前号イの規定に該当するものを除く。)
九 墓地、埋葬等に関する法律(昭和二十三年法律第四十八号)第二条第一項(定義)に規定する埋葬に係る埋葬料又は同条第二項に規定する火葬に係る火葬料を対価とする役務の提供
十 身体障害者の使用に供するための特殊な性状、構造又は機能を有する物品として政令で定めるもの(別表第二において「身体障害者用物品」という。)の譲渡、貸付けその他の政令で定める資産の譲渡等
別表第一に次の二号をえる。
十二 学校教育法第二十一条第一項(小学校の教科用図書)(同法第四十条(中学校)及び第五十一条(高等学校)において準用する場合並びに同法第七十六条(特殊教育)においてこれらの規定を準用する場合を含む。)に規定する教科用図書(別表第二において「教科用図書」という。)の譲渡
十三 住宅(人の居住の用に供する家屋又は家屋のうち人の居住の用に供する部分をいう。)の貸付け(当該貸付けに係る契約において人の居住の用に供することが明らかにされているものに限るものとし、一時的に使用させる場合その他の政令で定める場合を除く。)
別表第二に次の二号を加える。
六 身体障害者用物品
七 教科用図書
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成三年十月一日から施行する。
(経過措置の原則)
第二条 この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後の消費税法(以下「新法」という。)の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に国内において事業者が行う資産の譲渡等及び施行日以後に国内において事業者が行う課税仕入れ並びに施行日以後に保税地域から引き取られる外国貨物に係る消費税について適用し、施行日前に国内において事業者が行った資産の譲渡等及び施行日前に国内において事業者が行った課税仕入れ並びに施行日前に保税地域から引き取った外国貨物に係る消費税については、なお従前の例による。
(小規模事業者に係る納税義務の免除に関する経過措置)
第三条 施行日以後に開始する消費税法第十九条に規定する課税期間(以下「課税期間」という。)に係る新法第九条第一項に規定する基準期間における課税売上高(次条第一項において「基準期間における課税売上高」という。)については、当該基準期間の初日が施行日前であるときは、新法別表第一第七号から第十三号までの規定(改正前の消費税法(以下「旧法」という。)別表第一第七号に掲げる資産の護渡等で政令で定めるもの及び同表第八号に掲げる資産の譲渡等に該当するもの以外の資産の譲渡等に係る部分に限る。次条において同じ。)が、当該基準期間の初日から施行されていたものとして、新法第九条第二項及び第三項の規定により計算する。
(相続があった場合の納税義務の免除の特例等に関する経過措置)
第四条 施行日以後に消費税法第十条第一項に規定する相続(以下この条において「相続」という。)、同法第十一条第一項若しくは第三項に規定する合併(以下この条において「合併」という。)又は同法第十二条第一項に規定する分割(以下この条において「分割」という。)があった場合における新法第十条第一項に規定する被相続人に係る基準期間における課税売上高、新法第十一条第一項若しくは第三項に規定する被合併法人に係る基準期間における課税売上高又は新法第十二条第一項に規定する分割親法人に係る基準期間における課税売上高については、当該基準期間の初日が施行日前であるときは、新法別表第一第七号から第十三号までの規定が、当該基準期間の初日から施行されていたものとして、新法第十条第一項、第十一条第一項若しくは第三項又は第十二条第一項の規定を適用する。
2 合併又は分割があった場合において、施行日以後に開始する課税期間に係る新法第十一条第二項若しくは第四項又は第十二条第二項から第五項までに規定する基準期間に対応する期間における課税売上高については、当該期間の初日が施行日前であるときは、新法別表第一第七号から第十三号までの規定が、当該期間の初日から施行されていたものとして、新法第十一条第二項若しくは第四項又は第十二条第二項から第五項までの規定を適用する。
3 前二項に定めるもののほか、相続、合併又は分割があった場合における新法第十条から第十二条までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(割賦販売等に係る資産の譲渡等の時期の特例を受ける場合における非課税に関する経過措置)
第五条 事業者が、施行日前に行った消費税法第十五条第一項に規定する棚卸資産又は役務の割賦販売等(新法別表第一第七号から第十二号までに掲げる資産の譲渡等に該当するもの(旧法別表第一第七号及び第八号に掲げる資産の譲渡等に該当するものを除く。)に限る。)につき同項の規定の適用を受けた場合において、当該割賦販売等に係る賦払金の額で施行日以後にその支払の期日が到来するものがあるときは、当該賦払金に係る部分の資産の譲渡等については、新法別表第一第七号から第十二号までの規定は、適用しない。
2 事業者が、施行日前に行った消費税法第十五条第一項に規定する棚卸資産又は役務の割賦販売等(新法別表第一第七号イに規定する身体障害者授産施設、精神薄弱者授産施設及び授産施設を経営する事業において授産活動としての作業に基づき行われる資産の譲渡等に該当するものに限る。)につき同項の規定の適用を受けた場合において、当該割賦販売等に係る賦払金の額で施行日以後にその支払の期日が到来するものがあるときは、当該賦払金に係る部分の資産の譲渡等については、新法第六条第一項に規定する別表第一に掲げるものとみなす。
(延払条件付販売等に係る資産の譲渡等の時期の特例を受ける場合における非課税に関する経過措置)
第六条 事業者が、施行日前に行った消費税法第十六条第一項の資産の同項に規定する延払条件付販売等(新法別表第一第七号、第十号及び第十二号に掲げる資産の譲渡等に該当するもの(旧法別表第一第七号に掲げる資産の譲渡等に該当するものを除く。)に限る。)につき同項の規定の適用を受けた場合において、当該延払条件付販売等に係る賦払金の額で施行日以後にその支払の期日が到来するものがあるときは、当該賦払金に係る部分の資産の譲渡等については、新法別表第一第七号、第十号及び第十二号の規定は、適用しない。
2 事業者が、施行日前に行った消費税法第十六条第一項の資産の同項に規定する延払条件付販売等(新法別表第一第七号イに規定する身体障害者授産施設、精神薄弱者授産施設及び授産施設を経営する事業において授産活動としての作業に基づき行われる資産の譲渡等に該当するものに限る。)につき同項の規定の適用を受けた場合において、当該延払条件付販売等に係る賦払金の額で施行日以後にその支払の期日が到来するものがあるときは、当該賦払金に係る部分の資産の譲渡等については、新法第六条第一項に規定する別表第一に掲げるものとみなす。
(小規模事業者に係る資産の譲渡等の時期等の特例を受ける場合における非課税及び課税仕入れに関する経過措置)
第七条 新法第十八条第一項の個人事業者が、施行日前に行った社会福祉事業等の資産の譲渡等(資産の譲渡等で新法別表第一第七号から第十三号までに掲げる資産の譲渡等に該当するもの(旧法別表第一第七号及び第八号に掲げる資産の譲渡等に該当するものを除く。)をいう。以下同じ。)につき、当該社会福祉事業等の資産の譲渡等に係る対価の額を収入した日が施行日以後であるときは、当該社会福祉事業等の資産の譲渡等については、新法別表第一第七号から第十三号までの規定は、適用しない。
2 新法第十八条第一項の個人事業者が、施行日前に行った社会福祉事業等の仕入れ(社会福祉事業等の資産の譲渡等に係る資産を譲り受け、若しくは借り受け、又は社会福祉事業等の資産の譲渡等に係る役務の提供を受けることをいう。以下同じ。)につき、当該社会福祉事業等の仕入れに係る費用の額を支出した日が施行日以後であるときは、当該社会福祉事業等の仕入れに係る新法第三十条から第三十六条までの規定による仕入れに係る消費税額の控除等については、なお従前の例による。
3 新法第十八条第一項の個人事業者が、施行日前に行った授産作業の資産の譲渡等(資産の譲渡等で新法別表第一第七号イに規定する身体障害者授産施設、精神薄弱者授産施設及び授産施設を経営する事業において授産活動としての作業に基づき行われる資産の譲渡等に該当するものをいう。以下同じ。)又は授産作業の仕入れ(授産作業の資産の譲渡等に係る資産を譲り受け、若しくは借り受け、又は授産作業の資産の譲渡等に係る役務の提供を受けることをいう。以下同じ。)につき、当該授産作業の資産の譲渡等に係る対価の額を収入した日又は当該授産作業の仕入れに係る費用の額を支出した日が施行日以後であるときは、当該授産作業の資産の譲渡等については、新法第六条第一項に規定する別表第一に掲げるものとみなし、当該授産作業の仕入れについては、新法第三十条から第三十六条までの規定による仕入れに係る消費税額の控除等の適用を受ける課税仕入れに該当しないものとする。
(仕入れに係る対価の返還等を受けた場合の仕入れに係る消費税額の控除の特例に関する経過措置)
第八条 事業者が、施行日前に国内において行った社会福祉事業等の仕入れにつき、新法第三十二条第一項に規定する仕入れに係る対価の返還等を受けた場合には、当該仕入れに係る対価の返還等に係る同条の規定による仕入れに係る消費税額の控除の計算については、なお従前の例による。
2 新法第三十二条の規定は、授産作業の仕入れに係る同条第一項に規定する仕入れに係る対価の返還等については、施行日以後に事業者が国内において当該授産作業の仕入れを行った場合について適用する。
3 事業者が、施行日前に保税地域から引き取った外国貨物で新法別表第二第六号及び第七号に掲げる外国貨物に該当するものにつき、新法第三十二条第四項に規定する消費税額の還付を受けた場合には、当該消費税額の還付に係る同条の規定による仕入れに係る消費税額の控除の計算については、なお従前の例による。
(課税業務用調整対象固定資産を非課税業務用に転用した場合の仕入れに係る消費税額の調整に関する経過措置)
第九条 社会福祉事業等の資産の譲渡等を行う事業者(新法第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)が、社会福祉事業等の資産の譲渡等に係る業務の用に供するため、施行日前に国内において旧法第二条第一項第十六号に規定する調整対象固定資産(以下この条において「調整対象固定資産」という。)の課税仕入れを行い、又は施行日前に調整対象固定資産に該当する課税貨物を保税地域から引き取った場合において、当該調整対象固定資産を施行日以後引き続き当該業務の用に供している間は、当該調整対象固定資産については、新法第三十四条第一項に規定する課税資産の譲渡等に係る業務の用に供しているものとみなして、同条の規定を適用する。
(納税義務の免除を受けないこととなった場合の棚卸資産に係る消費税額の調整等に関する経過措置)
第十条 新法第三十六条第一項の事業者が、施行日前に国内において行った社会福祉事業等の仕入れに係る棚卸資産又は施行日前に保税地域から引き取った外国貨物のうち新法別表第二第六号及び第七号に掲げる外国貨物に該当するもので棚卸資産に該当するものを有している場合には、当該社会福祉事業等の仕入れに係る棚卸資産又は当該外国貨物で棚卸資産に該当するものに係る同項の規定による消費税額の調整については、なお従前の例による。
2 新法第三十六条第一項の規定は、授産作業の仕入れに係る棚卸資産については、施行日以後に同項の事業者が国内において当該授産作業の仕入れを行った場合について適用する。
3 前二項の規定は、新法第三十六条第三項の個人事業者又は法人が同項の被相続人又は被合併法人の事業を承継した場合について準用する。この場合において、前二項中「第三十六条第一項」とあるのは「第三十六条第三項」と、「事業者」とあるのは「個人事業者又は法人」と、「国内」とあるのは「同項の被相続人又は被合併法人が国内」と、「保税地域」とあるのは「同項の被相続人又は被合併法人が保税地域」と読み替えるものとする。
4 第一項及び第二項の規定は、新法第三十六条第五項の事業者が、新法第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除されることとなった場合について準用する。この場合において、第一項及び第二項中「第三十六条第一項」とあるのは、「第三十六条第五項」と読み替えるものとする。
(中小事業者の仕入れに係る消費税額の控除の特例に関する経過措置)
第十一条 新法第三十七条第一項の規定は、施行日以後に開始する課税期間について適用し、施行日前に開始した課税期間については、なお従前の例による。
2 施行日前に提出された旧法第三十七条第一項の規定による届出書は、新法第三十七条第一項の規定による届出書とみなして、同条の規定を適用する。
(売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除に関する経過措置)
第十二条 事業者(新法第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。以下この条及び次条において同じ。)が、施行日前に国内において行った社会福祉事業等の資産の譲渡等につき、新法第三十八条第一項に規定する売上げに係る対価の返還等をした場合には、当該売上げに係る対価の返還等に係る同条の規定による消費税額の控除については、なお従前の例による。
2 新法第三十八条の規定は、授産作業の資産の譲渡等に係る同条第一項に規定する売上げに係る対価の返還等については、施行日以後に事業者が国内において当該授産作業の資産の譲渡等を行った場合について適用する。
(貸倒れに係る消費税額の控除等に関する経過措置)
第十三条 事業者が、施行日前に国内において行った社会福祉事業等の資産の譲渡等に係る売掛金その他の債権につき、新法第三十九条第一項に規定する事実が生じたため、当該社会福祉事業等の資産の譲渡等の同項の税込価額の全部又は一部の領収をすることができなくなった場合には、当該領収をすることができなくなった社会福祉事業等の資産の譲渡等に係る同条の規定による消費税額の控除等については、なお従前の例による。
2 新法第三十九条の規定は、授産作業の資産の譲渡等に係る売掛金その他の債権については、施行日以後に事業者が国内において当該授産作業の資産の譲渡等を行った場合について適用する。
(小規模事業者に係る限界控除に関する経過措置)
第十四条 新法第四十条の規定は、施行日以後に開始する課税期間について適用し、施行日前に開始した課税期間については、なお従前の例による。
(課税資産の譲渡等についての中間申告に関する経過措置)
第十五条 新法第四十二条及び第四十三条の規定は、新法第四十二条第一項、第四項、第六項又は第八項に規定する課税期間が施行日以後に開始する場合について適用し、当該課税期間が施行日前に開始した場合については、なお従前の例による。
(国、地方公共団体等に対する特例に関する経過措置)
第十六条 附則第七条の規定は、新法第六十条第二項の規定の適用を受ける国又は地方公共団体が施行日前に行った次に掲げる資産の譲渡等又は仕入れについて準用する。この場合において、附則第七条中「第十八条第一項の個人事業者」とあるのは「第六十条第二項の規定の適用を受ける国又は地方公共団体」と、「の額を収入した日」とあるのは「を収納すべき会計年度の末日」と、「額を支出した日」とあるのは「支出をすべき会計年度の末日」と、「第三十六条まで」とあるのは「第三十六条まで並びに第六十条第四項及び第五項」と読み替えるものとする。
一 社会福祉事業等の資産の譲渡等
二 社会福祉事業等の仕入れ
三 授産作業の資産の譲渡等
四 授産作業の仕入れ
2 新法第六十条第二項の規定の適用を受ける国又は地方公共団体が施行日前に外国貨物(新法別表第二第六号及び第七号に掲げる外国貨物に該当するものに限る。次項において同じ。)を保税地域から引き取った場合には、当該外国貨物につき課された又は課されるべき消費税額に係る新法第三十条から第三十六条まで並びに第六十条第四項及び第五項の規定による仕入れに係る消費税額の控除等については、なお従前の例による。
3 新法第六十条第三項の規定の適用を受ける同項に規定する法人が施行日前に行った第一項各号に掲げる資産の譲渡等又は仕入れに関する経過措置及び当該法人が施行日前に保税地域から引き取った外国貨物に係る仕入れに係る消費税額の控除等に関する経過措置については、前二項の規定に準じて、政令で定める。
(罰則に関する経過措置)
第十七条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる消費税に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十八条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、新法第九条第四項の規定による届出書の提出、新法第三十条第三項第二号の承認及び新法第三十七条第一項の規定による届出書の提出に関する経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(公営住宅法の一部改正)
第十九条 公営住宅法(昭和二十六年法律第百九十三号)の一部を次のように改正する。
第十二条第一項中「、地代」を「及び地代」に改め、「及び公課」を削る。
第十三条第三項中「、地代に相当する額及び公課」を「及び地代に相当する額」に改める。
(国税通則法の一部改正)
第二十条 国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)の一部を次のように改正する。
第三十八条第三項第三号中「第四十二条第一項」の下に「、第四項、第六項又は第八項」を加える。
(老人福祉法等の一部を改正する法律の一部改正)
第二十一条 老人福祉法等の一部を改正する法律(平成二年法律第五十八号)の一部を次のように改正する。
附則第三十三条を次のように改める。
第三十三条 削除
(大蔵・厚生大臣臨時代理・建設・内閣総理大臣署名)