河川法の一部を改正する法律

法律第六十一号(平三・五・二)

 河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)の一部を次のように改正する。

 目次中「第二十二条」を「第二十二条の二」に改める。

 第六条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項第三号の区域」を「第一項第三号の区域又は高規格堤防特別区域」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 河川管理者は、その管理する河川管理施設である堤防のうち、その敷地である土地の区域内の大部分の土地が通常の利用に供されても計画高水流量を超える流量の洪水の作用に対して耐えることができる規格構造を有する堤防(以下「高規格堤防」という。)については、その敷地である土地の区域のうち通常の利用に供することができる土地の区域を高規格堤防特別区域として指定するものとする。

 第十三条中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に改める。

 第二章第二節中第二十二条の次に次の一条を加える。

 (高規格堤防の他人の土地における原状回復措置等)

第二十二条の二 河川管理者又はその命じた者若しくはその委任を受けた者は、高規格堤防特別区域内における高規格堤防の部分が損傷し、又は損傷するおそれがあり、河川管理上著しい支障が生ずると認められる場合においては、他人の土地において、その支障を除去するために必要な限度において、その高規格堤防の部分を原状に回復する措置又はその原状回復若しくは保全のために必要な地盤の修補、物件の除却その他の措置(以下「原状回復措置等」という。)をとることができる。

2 前項の規定により他人の土地において原状回復措置等をとろうとする場合においては、あらかじめ、当該土地の所有者及び占有者に通知して、その意見を聴かなければならない。

3 第一項の場合において、他人の占有する土地に立ち入るときは、前項の規定によるほか、第八十九条第二項から第五項までの規定によらなければならない。

4 土地の所有者又は占有者は、正当な理由がない限り、第一項の規定による原状回復措置等を拒み、又は妨げてはならない。

5 河川管理者は、第一項の規定による原状回復措置等により損失を受けた者があるときは、その者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。

6 前条第四項及び第五項の規定は、前項の規定による損失の補償について準用する。

 第二十六条に次の二項を加える。

2 高規格堤防特別区域内の土地においては、前項の規定にかかわらず、次に掲げる行為については、同項の許可を受けることを要しない。

 一 基礎ぐいその他の高規格堤防の水の浸透に対する機能を減殺するおそれのないものとして政令で定める工作物の新築又は改築

 二 前号の工作物並びに用排水路その他の通水施設及び池その他の貯水施設で漏水のおそれのあるもの以外の工作物の地上又は地表から政令で定める深さ以内の地下における新築又は改築

 三 工作物の地上における除却又は工作物の地表から前号の政令で定める深さ以内の地下における除却で当該工作物が設けられていた土地を直ちに埋め戻すもの

3 河川管理者は、高規格堤防特別区域内の土地における工作物の新築、改築又は除却について第一項の許可の申請又は第九十五条の規定による協議があつた場合において、その申請又は協議に係る工作物の新築、改築又は除却が高規格堤防としての効用を確保する上で支障を及ぼすおそれのあるものでない限り、これを許可し、又はその協議を成立させなければならない。

 第二十七条の見出し中「掘さく」を「掘削」に改め、同条第一項中「掘さく」を「掘削」に、「前条」を「前条第一項」に改め、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「掘さく」を「掘削」に、「前条」を「前条第一項」に、「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 高規格堤防特別区域内の土地においては、前項の規定にかかわらず、次に掲げる行為については、同項の許可を受けることを要しない。

 一 前条第二項第一号の行為のためにする土地の掘削又は地表から政令で定める深さ以内の土地の掘削で当該掘削した土地を直ちに埋め戻すもの

 二 盛土

 三 土地の掘削、盛土及び切土以外の土地の形状を変更する行為

 四 竹木の栽植又は伐採

 第二十七条に次の一項を加える。

5 前条第三項の規定は、高規格堤防特別区域内の土地における土地の掘削又は切土について第一項の許可の申請又は第九十五条の規定による協議があつた場合に準用する。

 第三十条第一項中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に改める。

 第三十一条第一項中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に、「すみやかに」を「速やかに」に改める。

 第三十三条第二項中「第二十六条又は第二十七条」を「第二十六条第一項又は第二十七条第一項」に改める。

 第三十五条第一項中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に改める。

 第三十六条第一項及び第二項中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に、「きかなければ」を「聴かなければ」に改める。

 第三十七条中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に、「同条」を「同項」に、「みずから行なう」を「自ら行う」に改める。

 第三十八条中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に、「行なう」を「行う」に改める。

 第四十条第一項中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に、「行なう」を「行う」に改め、同条第二項中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に、「きかなければ」を「聴かなければ」に改める。

 第四十一条、第四十四条第一項、第六十八条第一項、第七十六条第一項及び第七十九条第二項第四号中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に改める。

 第百二条中「十万円」を「五十万円」に改め、同条第二号中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に改め、同条第三号中「掘さく」を「掘削」に改める。

 第百三条中「五万円」を「三十万円」に改め、第二号を第三号とし、第一号を第二号とし、同条に第一号として次の一号を加える。

 一 第二十二条の二第四項の規定に違反して、原状回復措置等を拒み、又は妨げた者

 第百四条中「三万円」を「二十万円」に改める。

 第百五条中「五万円」を「三十万円」に改め、同条第四号中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に改める。

 第百六条中「三万円」を「二十万円」に改め、同条第三号中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に改め、同条第四号中「掘さく」を「掘削」に改める。

 第百八条中「一万円」を「五万円」に改める。

 第百九条第二項中「五万円」を「三十万円」に、「三万円」を「二十万円」に改める。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (罰則に関する経過措置)

2 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (不動産登記法の一部改正)

3 不動産登記法(明治三十二年法律第二十四号)の一部を次のように改正する。

  第九十条第一項に後段として次のように加える。

   尚土地又ハ其一部ガ河川法第六条第二項ノ高規格堤防特別区域内ノモノト為リタルトキハ其旨ノ登記ヲモ嘱託スルコトヲ要ス

  第九十条第二項及び第三項中「河川区域内」の下に「又ハ高規格堤防特別区域内」を加える。

 (地方税法の一部改正)

4 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

  附則第十一条中第十六項を第十七項とし、第十五項の次に次の一項を加える。

 16 河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第六条第二項に規定する高規格堤防の整備に係る事業の用に供するため使用された土地の上に建築されていた家屋(以下本項において「従前の家屋」という。)について移転補償金を受けた者が、当該土地について同条第三項の規定による高規格堤防特別区域の公示があつた日から二年以内に、当該土地の上に従前の家屋に代わるものと道府県知事が認める家屋を取得した場合においては、当該家屋の取得に対して課する不動産取得税の課税標準の算定については、当該取得が平成六年三月三十一日までに行われたときに限り、従前の家屋の固定資産課税台帳に登録された価格(従前の家屋の価格が固定資産課税台帳に登録されていない場合にあつては、政令で定めるところにより、道府県知事が第三百八十八条第一項の固定資産評価基準によつて決定した価格)に相当する額を価格から控除するものとする。

 (電気事業法の一部改正)

5 電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)の一部を次のように改正する。

  第百三条第一項中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に、「附して」を「付して」に改め、同条第三項中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に改める。

 (砂利採取法の一部改正)

6 砂利採取法(昭和四十三年法律第七十四号)の一部を次のように改正する。

  第十六条中「行なおう」を「行おう」に、「第二十六条」を「第二十六条第一項」に、「受け又は」を「受け、又は」に、「行なう」を「行う」に改める。

  第二十七条第一項中「行なう」を「行う」に、「掘さく」を「掘削」に、「第二十六条」を「第二十六条第一項」に改め、同条第二項及び第三項中「行なう」を「行う」に、「第二十六条」を「第二十六条第一項」に改める。

 (湖沼水質保全特別措置法の一部改正)

7 湖沼水質保全特別措置法(昭和五十九年法律第六十一号)の一部を次のように改正する。

  第十五条第一項中「第二十六条」を「第二十六条第一項」に改める。

(法務・建設・自治・内閣総理大臣臨時代理署名) 

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