職業訓練法

法律第六十四号(昭四四・七・一八)

目次

 第一章 総則(第一条−第四条)

 第二章 職業訓練計画(第五条−第七条)

 第三章 職業訓練

  第一節 職業訓練の体系(第八条−第十三条)

  第二節 公共職業訓練施設等(第十四条−第二十三条)

  第三節 職業訓練の認定等(第二十四条−第二十七条)

  第四節 職業訓練指導員(第二十八条−第三十条)

 第四章 職業訓練団体

  第一節 職業訓練法人(第三十一条−第四十三条)

  第二節 職業訓練法人連合会及び職業訓練法人中央会(第四十四条−第六十一条)

 第五章 技能検定(第六十二条−第六十六条)

 第六章 技能検定協会

  第一節 中央技能検定協会(第六十七条−第八十六条)

  第二節 都道府県技能検定協会(第八十七条−第九十四条)

 第七章 職業訓練審議会(第九十五条−第九十七条)

 第八章 雑則(第九十八条−第百二条)

 第九章 罰則(第百三条−第百八条)

 附則

   第一章 総則

 (目的)

第一条 この法律は、雇用対策法(昭和四十一年法律第百三十二号)と相まつて、技能労働者の職業に必要な能力を開発し、及び向上させるために職業訓練及び技能検定を行なうことにより、職業人として有為な労働者を養成し、もつて、職業の安定と労働者の地位の向上を図るとともに、経済及び社会の発展に寄与することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律で「労働者」とは、事業主に雇用される者(船員職業安定法(昭和二十三年法律第百三十号)第六条第一項に規定する船員を除く。)及び求職者(同項に規定する船員となろうとする者を除く。以下同じ。)をいう。

 (職業訓練及び技能検定の原則)

第三条 職業訓練は、労働者の職業生活の全期間を通じて段階的かつ体系的に行なわれなければならない。

2 職業訓練は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による学校教育との重複を避け、かつ、これとの密接な関連のもとに行なわれなければならない。

3 職業訓練と青年学級振興法(昭和二十八年法律第二百十一号)による教育とは、重複しないように行なわれなければならない。

4 青少年に対する職業訓練は、特に、その個性に応じ、かつ、その適性を生かすように配慮して行なわれなければならない。

5 身体に障害がある者等に対する職業訓練は、特にこれらの者の身体的事情等に配慮して行なわれなければならない。

6 職業訓練及び技能検定は、相互に密接な関連のもとに行なわれなければならない。

 (関係者の責務)

第四条 事業主は、その雇用する労働者に対し、必要な職業訓練を行なうように努めなければならない。

2 国、都道府県及び雇用促進事業団は、事業主その他の関係者に対して必要な援助を行なう等職業訓練の振興を図るように努めなければならない。

   第二章 職業訓練計画


 (職業訓練基本計画)

第五条 労働大臣は、職業訓練及び技能検定に関する基本となるべき計画(以下「職業訓練基本計画」という。)を策定するものとする。

2 職業訓練基本計画に定める事項は、次のとおりとする。

 一 技能労働力の需給の動向に関する事項

 二 職業訓練及び技能検定の実施目標に関する事項

 三 職業訓練及び技能検定について講じようとする施策の基本となるべき事項

3 職業訓練基本計画は、経済の動向、労働市場の推移等についての長期見通しに基づき、かつ、技能労働力の産業別、職種別、企業規模別等の需給状況、労働者の労働条件及び労働能率の状態等を考慮して定められなければならない。

4 労働大臣は、必要がある場合には、職業訓練基本計画において、特定の職種等に係る職業訓練の振興を図るために必要な施策を定めることができる。

5 労働大臣は、職業訓練基本計画を定めるにあたつては、あらかじめ、中央職業訓練審議会の意見をきくほか、関係行政機関の長及び都道府県知事の意見をきくものとする。

6 労働大臣は、職業訓練基本計画を定めたときは、遅滞なく、その概要を公表しなければならない。

7 前二項の規定は、職業訓練基本計画の変更について準用する。


 (都道府県職業訓練計画)

第六条 都道府県知事は、職業訓練基本計画に基づき、当該都道府県の区域内において行なわれる職業訓練及び技能検定に関する基本となるべき計画(以下「都道府県職業訓練計画」という。)を策定するものとする。

2 都道府県知事は、都道府県職業訓練計画を定めるにあたつては、あらかじめ、都道府県職業訓練審議会の意見をきくものとする。

3 前条第二項から第四項まで及び第六項の規定は都道府県職業訓練計画の策定について、同条第六項及び前項の規定は都道府県職業訓練計画の変更について準用する。この場合において、同条第四項及び第六項中「労働大臣」とあるのは、「都道府県知事」と読み替えるものとする。


 (勧告)

第七条 労働大臣又は都道府県知事は、職業訓練基本計画又は都道府県職業訓練計画を的確に実施するため必要があると認めるときは、中央職業訓練審議会又は都道府県職業訓練審議会の意見をきいて、関係事業主の団体に対して、職業訓練の実施について必要な勧告をすることができる。

   第三章 職業訓練

    第一節 職業訓練の体系


 (職業訓練の種類)

第八条 第十四条に規定する公共職業訓練施設の行なう職業訓練及び第二十四条第一項の認定に係る職業訓練(以下「法定職業訓練」という。)は、養成訓練、向上訓練、能力再開発訓練及び再訓練並びに指導員訓練とする。

2 養成訓練は、労働者に対し、職業に必要な基礎的な技能(これに関する知識を含む。以下同じ。)を習得させることによつて、技能労働者としての能力を養成するために行なう訓練とする。

3 向上訓練は、養成訓練を受けた労働者その他職業に必要な相当程度の技能を有する労働者に対し、より高度の技能を習得させることによつて、技能労働者としての能力を向上させるために行なう訓練とする。

4 能力再開発訓練は、労働者に対し、従前の職業等を考慮して、新たな職業に必要な技能を習得させることによつて、技能労働者としての新たな能力を開発するために行なう訓練とする。

5 再訓練は、前三項の職業訓練を受けた労働者その他これらの者と同程度の技能を有する労働者に対し、その職業に必要な技能を補充させることによつて、技能労働者としての能力を確保させるために行なう訓練とする。

6 指導員訓練は、法定職業訓練において訓練を担当する者(以下「職業訓練指導員」という。)になろうとする者又は職業訓練指導員に対し、必要な技能を付与することによつて、職業訓練指導員を養成し、又はその能力の向上に資するために行なう訓練とする。


 (訓練課程)

第九条 養成訓練は、専修訓練課程及び高等訓練課程に区分して行なうものとする。

2 前項に規定するもののほか、法定職業訓練を行なう場合における訓練課程については、労働省令で定める。


 (職業訓練に関する基準)

第十条 法定職業訓練を受けることができる者の資格及び法定職業訓練に係る教科、訓練期間、設備その他の事項に関する基準については、訓練課程ごとに、労働省令で定める。


 (教科書)

第十一条 養成訓練及び能力再開発訓練においては、労働大臣の認定を受けた教科書又は労働大臣の作成する教科書を使用するように努めなければならない。


 (技能照査)

第十二条 第十四条に規定する公共職業訓練施設の長及び第二十四条第一項の認定に係る職業訓練を行なうものは、高等訓練課程の養成訓練を受ける者に対し、技能の照査(以下「技能照査」という。)を行なわなければならない。

2 技能照査に合格した者は、技能士補と称することができる。

3 技能照査の基準その他技能照査の実施に関し必要な事項は、労働省令で定める。


 (修了証書)

第十三条 次条に規定する公共職業訓練施設の長又は第二十四条第一項の認定に係る職業訓練を行なうものは、法定職業訓練を修了した者に対して、労働省令で定めるところにより、修了証書を交付しなければならない。

    第二節 公共職業訓練施設等


 (公共職業訓練施設)

第十四条 国、都道府県、市町村及び雇用促進事業団(以下「国等」という。)が職業訓練を行なうために設置する施設(以下「公共職業訓練施設」という。)は、専修職業訓練校、高等職業訓練校、職業訓練大学校及び身体障害者職業訓練校とする。


 (専修職業訓練校)

第十五条 専修職業訓練校は、次の業務を行なう。

 一 専修訓練課程の養成訓練を行なうこと。

 二 向上訓練を行なうこと。

 三 能力再開発訓練を行なうこと。

 四 再訓練を行なうこと。

 五 公共職業訓練施設以外のものの行なう職業訓練について援助を行なうこと。

 六 前各号に掲げる業務のほか、職業訓練に関し必要な業務を行なうこと。

2 専修職業訓練校は、都道府県が設置する。

3 専修職業訓練校の位置、名称その他専修職業訓練校の運営について必要な事項は、条例で定める。


 (高等職業訓練校)

第十六条 高等職業訓練校は、次の業務を行なう。

 一 高等訓練課程の養成訓練を行なうこと。

 二 向上訓練を行なうこと。

 三 能力再開発訓練を行なうこと。

 四 再訓練を行なうこと。

 五 公共職業訓練施設以外のものの行なう職業訓練について援助を行なうこと。

 六 前各号に掲げる業務のほか、職業訓練に関し必要な業務を行なうこと。

2 高等職業訓練校は、雇用促進事業団が設置する。


 (職業訓練大学校)

第十七条 職業訓練大学校は、次の業務を行なう。

 一 職業訓練に関する調査及び研究を行なうこと。

 二 指導員訓練を行なうこと。

 三 前二号に掲げる業務に附随して、養成訓練及び能力再開発訓練を行なうこと。

 四 向上訓練を行なうこと。

 五 再訓練を行なうこと。

 六 前各号に掲げる業務のほか、職業訓練に関し必要な業務を行なうこと。

2 職業訓練大学校は、雇用促進事業団が設置する。


 (身体障害者職業訓練校)

第十八条 国は、身体に障害がある者等で、専修職業訓練校、高等職業訓練校又は職業訓練大学校において法定職業訓練を受けることが困難であるものに対して、その能力に適応した法定職業訓練を行なうため、身体障害者職業訓練校を設置することができる。

2 国は、前項の規定により設置した身体障害者職業訓練校の運営を都道府県に委託することができる。


 (公共職業訓練施設の設置の認可等)

第十九条 第十五条、第十六条及び前条に定めるもののほか、労働省令で定めるところにより、労働大臣の認可を受けて、都道府県は高等職業訓練校又は身体障害者職業訓練校を、市町村は専修職業訓練校又は高等職業訓練校を設置することができる。

2 第十五条第三項の規定は、前項の規定により都道府県又は市町村が公共職業訓練施設を設置する場合について準用する。

3 都道府県、市町村及び雇用促進事業団は、公共職業訓練施設のほか、労働省令で定めるところにより、職業訓練に関し必要な施設を設置することができる。


 (公共職業訓練施設の長)

第二十条 公共職業訓練施設の長は、職業訓練に関し高い識見を有する者でなければならない。


 (公共職業訓練施設の運営等)

第二十一条 公共職業訓練施設は、関係地域における職業訓練の振興に資するように運営されなければならない。

2 国等は、法定職業訓練のうち、その設置した公共職業訓練施設において行なうことが困難又は不適当であるものの実施を、当該公共職業訓練施設以外の公共職業訓練施設、第二十四条第一項の認定に係る職業訓練を行なうもの又は当該法定職業訓練を的確に実施することができる能力を有すると労働大臣が認めるものに、委託することができる。


 (名称使用の制限)

第二十二条 公共職業訓練施設でないものは、その名称中に専修職業訓練校、高等職業訓練校、職業訓練大学校又は身体障害者職業訓練校という文字を用いてはならない。


 (職業訓練を受ける求職者に対する措置)

第二十三条 専修職業訓練校における養成訓練及び能力再開発訓練並びに身体障害者職業訓練校における法定職業訓練で、求職者に対して行なうものは、無料とするものとする。

2 国及び都道府県は、前項に規定する職業訓練を受ける求職者に対して、雇用対策法の規定に基づき、手当を支給することができる。

    第三節 職業訓練の認定等


 (職業訓練の認定)

第二十四条 都道府県知事は、事業主、事業主の団体若しくはその連合団体若しくは第四章の規定により設立された職業訓練法人、職業訓練法人連合会若しくは職業訓練法人中央会又は民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立された法人、法人である労働組合その他の営利を目的としない法人で、職業訓練を行ない、若しくは行なおうとするもの(以下「事業主等」という。)の申請に基づき、当該事業主等の行なう職業訓練について、第十条の規定による労働省令で定める基準に適合するものであることの認定をすることができる。ただし、当該事業主等が当該職業訓練を的確に実施することができる能力を有しないと認めるときは、この限りでない。

2 都道府県知事は、前項の認定をしようとする場合において、当該職業訓練を受ける労働者が労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第七十条の規定に基づく命令の適用を受けるべきものであるときは、労働省令で定める場合を除き、都道府県労働基準局長の意見をきくものとする。

3 都道府県知事は、第一項の認定に係る職業訓練(以下「認定職業訓練」という。)が第十条の規定による労働省令で定める基準に適合しなくなつたと認めるとき、又は事業主等が当該認定職業訓練を行なわなくなつたとき、若しくは当該認定職業訓練を的確に実施することができる能力を有しなくなつたと認めるときは、当該認定を取り消すことができる。


 (施設の名称)

第二十五条 認定職業訓練を行なう事業主等は、第二十二条の規定にかかわらず、労働省令で定めるところにより、その設置する職業訓練施設の名称中に専修職業訓練校又は高等職業訓練校という文字を用いることができる。


 (認定職業訓練に対する援助)

第二十六条 都道府県及び雇用促進事業団は、認定職業訓練について、次の援助を行なうように努めなければならない。

 一 職業訓練指導員を派遣すること。

 二 教材その他認定職業訓練に必要な資料を提供すること。

 三 認定職業訓練の計画及び運営に関する助言及び指導その他認定職業訓練に係る技術的な援助を行なうこと。

 四 委託を受けて認定職業訓練の一部を行なうこと。

 五 前各号に掲げるもののほか、公共職業訓練施設を使用させる等の便益を提供すること。


 (事業主等の協力)

第二十七条 認定職業訓練を行なう事業主等は、その事業に支障のない範囲内で、認定職業訓練のための施設を他の事業主等の行なう職業訓練のために使用させ、又は委託を受けて他の事業主等に係る労働者に対して職業訓練を行なうように努めるものとする。

    第四節 職業訓練指導員


 (職業訓練指導員免許)

第二十八条 養成訓練及び能力再開発訓練における職業訓練指導員は、労働大臣の免許を受けた者でなければならない。

2 前項の免許(以下「職業訓練指導員免許」という。)は、労働省令で定める職種ごとに行なう。

3 職業訓練指導員免許は、申請に基づき、次の各号のいずれかに該当する者に対して、免許証を交付して行なう。

 一 指導員訓練のうち労働省令で定める訓練課程を修了した者

 二 第三十条第一項の職業訓練指導員試験に合格した者

 三 職業訓練指導員の業務に関して前二号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認められる者

4 前項第三号に掲げる者の範囲は、労働省令で定める。

5 次の各号のいずれかに該当する者は、第三項の規定にかかわらず、職業訓練指導員免許を受けることができない。

 一 禁治産者又は準禁治産者

 二 禁錮以上の刑に処せられた者

 三 職業訓練指導員免許の取消しを受け、当該取消しの日から二年を経過しない者


 (職業訓練指導員免許の取消し)

第二十九条 労働大臣は、職業訓練指導員免許を受けた者が前条第五項第一号又は第二号に該当するに至つたときは、当該職業訓練指導員免許を取り消さなければならない。

2 労働大臣は、職業訓練指導員免許を受けた者に職業訓練指導員としてふさわしくない非行があつたときは、当該職業訓練指導員免許を取り消すことができる。

3 労働大臣は、前項の規定により職業訓練指導員免許を取り消そうとするときは、当該処分に係る者に対して、あらかじめ期日及び場所を指定して聴聞をしなければならない。聴聞に際しては、当該処分に係る者に、意見を述べ、及び証拠を提出する機会が与えられなければならない。


 (職業訓練指導員試験)

第三十条 職業訓練指導員試験は、労働大臣が行なう。

2 前項の職業訓練指導員試験(以下「職業訓練指導員試験」という。)は、実技試験及び学科試験によつて行なう。

3 職業訓練指導員試験を受けることができる者は、次の者とする。

 一 第六十二条第一項の技能検定に合格した者

 二 労働省令で定める実務の経験を有する者

 三 前二号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認められる者

4 前項第三号に掲げる者の範囲は、労働省令で定める。

5 労働大臣は、労働省令で定めるところにより、一定の資格を有する者に対して、第二項の実技試験又は学科試験の全部又は一部を免除することができる。

6 第二十八条第五項各号のいずれかに該当する者は、職業訓練指導員試験を受けることができない。

   第四章 職業訓練団体

    第一節 職業訓練法人


 (職業訓練法人)

第三十一条 認定職業訓練を行なう社団又は財団は、この法律の規定により職業訓練法人とすることができる。


 (人格等)

第三十二条 職業訓練法人は、法人とする。

2 職業訓練法人でないものは、その名称中に職業訓練法人という文字を用いてはならない。ただし、職業訓練法人連合会及び職業訓練法人中央会並びに第四十四条第二項ただし書に規定する団体については、この限りでない。


 (業務)

第三十三条 職業訓練法人は、認定職業訓練を行なうほか、次の業務の全部又は一部を行なうことができる。

 一 職業訓練に関する情報及び資料の提供を行なうこと。

 二 職業訓練に関する調査及び研究を行なうこと。

 三 前二号に掲げるもののほか。職業訓練に関し必要な業務を行なうこと。


 (登記)

第三十四条 職業訓練法人は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。

2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。


 (設立等)

第三十五条 職業訓練法人は、都道府県知事の認可を受けなければ、設立することができない。

2 職業訓練法人は、社団であるものにあつては定款で、財団であるものにあつては寄附行為で、次の事項を定めなければならない。

 一 目的

 二 名称

 三 認定職業訓練のための施設を設置する場合には、その位置及び名称

 四 主たる事務所の所在地

 五 社団である職業訓練法人にあつては、社員の資格に関する事項

 六 社団である職業訓練法人にあつては、会議に関する事項

 七 役員に関する事項

 八 会計に関する事項

 九 解散に関する事項

 十 定款又は寄附行為の変更に関する事項

 十一 公告の方法

3 職業訓練法人の設立当時の役員は、定款又は寄附行為で定めなければならない。

4 この節に定めるもののほか、職業訓練法人の設立の認可の申請に関し必要な事項は、労働省令で定める。


 (設立の認可)

第三十六条 都道府県知事は、前条第一項の認可の申請があつた場合には、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、設立の認可をしなければならない。

 一 当該申請に係る社団又は財団の定款又は寄附行為の内容が法令に違反するとき。

 二 当該申請に係る社団又は財団がその業務を行なうために必要な経営的基盤を欠く等当該業務を的確に遂行することができる能力を有しないと認められるとき。


 (成立の時期等)

第三十七条 職業訓練法人は、主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。

2 職業訓練法人は、成立の日から二週間以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。


 (監事の兼職の禁止)

第三十八条 職業訓練法人に監事を置いた場合には、監事は、職業訓練法人の理事又は職員を兼ねてはならない。


 (定款又は寄附行為の変更)

第三十九条 定款又は寄附行為の変更は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2 第三十六条の規定は、前項の認可について準用する。


 (解散)

第四十条 職業訓練法人は、次の理由によつて解散する。

 一 定款又は寄附行為で定めた解散理由の発生

 二 目的とする事業の成功の不能

 三 社団である職業訓練法人にあつては、総会の議決

 四 社団である職業訓練法人にあつては、社員の欠亡

 五 破産

 六 設立の認可の取消し

2 前項第二号に掲げる理由による解散は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

3 第一項第一号、第三号又は第四号に掲げる理由により職業訓練法人が解散したときは、清算人は、都道府県知事にその旨を届け出なければならない。


 (残余財産の帰属)

第四十一条 解散した職業訓練法人の残余財産は、定款又は寄附行為で定めるところにより、その帰属すべき者に帰属する。この場合において、社団である職業訓練法人に係る出資者に帰属すべき残余財産の額は、当該出資者の出資額を限度とする。

2 社団である職業訓練法人の残余財産のうち、前項の規定により処分されないものは、清算人が総社員の同意を得、かつ、都道府県知事の認可を受けて定めた者に帰属させる。

3 財団である職業訓練法人の残余財産のうち、第一項の規定により処分されないものは、清算人が都道府県知事の認可を受けて、他の職業訓練の事業を行なう者に帰属させる。

4 前二項の規定により処分されない残余財産は、都道府県に帰属する。


 (設立の認可の取消し)

第四十二条 都道府県知事は、職業訓練法人が次の各号のいずれかに該当する場合には、その設立の認可を取り消すことができる。

 一 正当な理由がないのに一年以上認定職業訓練を行なわないとき。

 二 その運営が法令若しくは定款若しくは寄附行為に違反し、又は著しく不当であると認められる場合においてその改善を期待することができないとき。


 (準用)

第四十三条 民法第四十条から第四十二条まで、第四十四条及び第五十条から第六十七条までの規定は職業訓練法人の設立、管理及び運営について、同法第六十九条、第七十条、第七十三条から第七十六条まで、第七十七条第二項(届出に係る部分に限る。)、第七十八条から第八十一条まで、第八十二条(解散に係る部分を除く。)及び第八十三条並びに非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第三十五条第二項(解散に係る部分を除く。)、第三十六条、第三十七条ノ二、第百三十五条ノ二十五第二項及び第三項、第百三十六条、第百三十七条並びに第百三十八条の規定は職業訓練法人の解散及び清算について準用する。この場合において、民法第四十条及び第五十六条中「裁判所ハ利害関係人又ハ検察官ノ請求ニ因リ」とあるのは「都道府県知事ハ利害関係人ノ請求ニ困リ又ハ職権ヲ以テ」と、同法第四十二条第一項中「法人設立ノ許可アリタル時」とあるのは「職業訓練法人成立ノ時」と、同法第五十九条第三号、第六十七条、第七十七条第二項及び第八十三条中「主務官庁」とあるのは「都道府県知事」と、非訟事件手続法第百三十五条ノ二十五第二項及び第三項中「官庁」とあるのは「都道府県知事」と読み替えるものとする。

    第二節 職業訓練法人連合会及び職業訓練法人中央会


 (人格等)

第四十四条 職業訓練法人連合会(以下「連合会」という。)及び職業訓練法人中央会(以下「中央会」という。)は、法人とする。

2 連合会又は中央会でないものは、その名称中に職業訓練法人連合会又は職業訓練法人中央会という文字を用いてはならない。ただし、連合会又は中央会が組織する団体については、この限りでない。


 (地区等)

第四十五条 連合会の地区は、都道府県の区域による。

2 中央会は、労働大臣の定める産業ごとに、全国を通じて一個とする。


 (業務)

第四十六条 連合会及び中央会は、次の業務を行なうものとする。

 一 会員の行なう認定職業訓練に関する業務についての指導及び連絡を行なうこと。

 二 職業訓練に関する情報及び資料の提供並びに広報を行なうこと。

 三 職業訓練に関する調査及び研究を行なうこと。

 四 前三号に掲げるもののほか、職業訓練に関し必要な業務を行なうこと。


 (会員の資格)

第四十七条 連合会の会員の資格を有するものは、次のもので、定款で定めるものとする。

 一 連合会の地区内に事務所を有する職業訓練法人

 二 連合会の地区内に事務所を有する事業主又は事業主の団体で、認定職業訓練を行なうもの

 三 前二号に掲げるもののほか、職業訓練の推進のための活動を行なうもの

2 中央会の会員の資格を有するものは、連合会その他の職業訓練の推進のための活動を行なうもので、定款で定めるものとする。


 (加入)

第四十八条 連合会又は中央会は、会員の資格を有するものが連合会又は中央会に加入しようとするときは、正当な理由がないのに、その加入を拒み、又はその加入について不当な条件をつけてはならない。


 (発起人)

第四十九条 連合会又は中央会を設立するには、連合会にあつてはその会員になろうとする三以上の職業訓練法人が、中央会にあつてはその会員になろうとする三以上の連合会が、それぞれ発起人となることを要する。


 (創立総会)

第五十条 発起人は、定款を作成し、これを会議の日時及び場所とともに会議の開催日の少なくとも二週間前までに公告して、創立総会を開かなければならない。

2 定款の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の議決によらなければならない。

3 創立総会の議事は、会員の資格を有するもので、その創立総会の開催日までに発起人に対して会員となる旨を申し出たものの二分の一以上が出席して、その出席者の議決権の三分の二以上の多数で決する。


 (設立の認可)

第五十一条 発起人は、創立総会の終了後遅滞なく、定款及び労働省令で定める事項を記載した書面を、連合会にあつては都道府県知事に、中央会にあつては労働大臣に提出して、設立の認可を受けなければならない。


 (定款)

第五十二条 連合会又は中央会の定款には、次の事項を記載しなければならない。

 一 目的

 二 名称

 三 主たる事務所の所在地

 四 会員の資格に関する事項

 五 会議に関する事項

 六 役員に関する事項

 七 会計に関する事項

 八 解散に関する事項

 九 定款の変更に関する事項

 十 公告の方法

2 定款の変更は、連合会にあつては都道府県知事の、中央会にあつては労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。


 (役員)

第五十三条 連合会又は中央会に、役員として、会長、理事及び監事を置く。

2 会長は、連合会又は中央会を代表し、その業務を総理する。

3 理事は、定款で定めるところにより、会長を補佐して業務を掌理し、会長に事故があるときはその職務を代理し、会長が欠員のときはその職務を行なう。

4 監事は、連合会又は中央会の業務及び経理の状況を監査する。

5 役員は、定款で定めるところにより、総会において選任し、又は解任する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において選任する。

6 監事は、連合会又は中央会の会長、理事又は職員を兼ねてはならない。


 (代表権の制限)

第五十四条 連合会又は中央会と会長との利益が相反する事項については、会長は、代表権を有しない。

 この場合には、定款で定めるところにより、監事が連合会又は中央会を代表する。


 (決算関係書類の提出及び備付け等)

第五十五条 会長は、通常総会の開催日の一週間前までに、事業報告書、貸借対照表、収支決算書及び財産目録を監事に提出し、かつ、これを主たる事務所に備えて置かなければならない。

2 会長は、監事の意見書を添えて前項に規定する書類を通常総会に提出し、その承認を求めなければならない。


 (総会)

第五十六条 会長は、定款で定めるところにより、毎年一回、通常総会を招集しなければならない。

2 会長は、必要があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。

3 次の事項は、総会の議決を経なければならない。

 一 定款の変更

 二 事業計画又は収支予算の決定又は変更

 三 解散

 四 会員の除名

 五 前各号に掲げるもののほか、定款で定める事項

4 総会の議事は、総会員の二分の一以上が出席して、その出席者の議決権の過半数で決する。ただし、前項第一号、第三号又は第四号に掲げる事項に係る議事は、総会員の二分の一以上が出席して、その出席者の議決権の三分の二以上の多数で決する。


 (解散)

第五十七条 連合会又は中央会は、次の理由によつて解散する。

 一 総会の議決

 二 破産

 三 設立の認可の取消し

2 前項第一号に掲げる理由により解散したときは、清算人は、連合会にあつては都道府県知事に、中央会にあつては労働大臣に、その旨を届け出なければならない。


 (清算人)

第五十八条 連合会又は中央会が解散したときは、前条第一項第二号に掲げる理由による解散の場合を除き、会長が清算人となる。ただし、総会においてその他の者を選任したときは、この限りでない。


 (決算関係書類の提出)

第五十九条 連合会又は中央会は、毎年、通常総会の終了の日から一月以内に、事業報告書、貸借対照表、収支決算書及び財産目録を、連合会にあつては都道府県知事に、中央会にあつては労働大臣にそれぞれ提出しなければならない。


 (設立の認可の取消し)

第六十条 都道府県知事又は労働大臣は、それぞれ連合会又は中央会の運営が法令若しくは定款に違反し、又は著しく不当であると認められる場合においてその改善を期待することができないときは、その設立の認可を取り消すことができる。


 (準用)

第六十一条 第三十四条の規定は連合会又は中央会の登記について、第三十七条並びに民法第四十四条、第五十条、第五十六条、第六十一条第二項、第六十二条、第六十四条から第六十六条まで及び第六十七条第二項の規定は連合会又は中央会の設立、管理及び運営について、第四十一条第一項前段、第二項及び第四項並びに同法第七十条、第七十三条、第七十五条、第七十六条、第七十八条から第八十一条まで、第八十二条(解散に係る部分を除く。)及び第八十三条並びに非訟事件手続法第三十五条第二項(解散に係る部分を除く。)、第三十六条、第三十七条ノ二、第百三十五条ノ二十五第二項及び第三項、第百三十六条、第百三十七条並びに第百三十八条の規定は連合会又は中央会の解散及び清算について準用する。この場合において、連合会にあつては、民法第五十六条中「裁判所ハ利害関係人又ハ検察官ノ請求ニ因リ」とあるのは「都道府県知事ハ利害関係人ノ請求ニ因リ又ハ職権ヲ以テ」と、同法第六十七条第二項及び第八十三条中「主務官庁」とあるのは「都道府県知事」と、同法第七十五条中「前条」とあるのは「職業訓練法(昭和四十四年法律第六十四号)第五十八条」と、非訟事件手続法第百三十五条ノ二十五第二項及び第三項中「官庁」とあるのは「都道府県知事」と、中央会にあつては、第三十七条第二項及び第四十一条第二項中「都道府県知事」とあるのは「労働大臣」と、第四十一条第四項中「都道府県」とあるのは「国」と、民法第五十六条中「裁判所ハ利害関係人又ハ検察官ノ請求ニ困リ」とあるのは「労働大臣ハ利害関係人ノ請求ニ因リ又ハ職権ヲ以テ」と、同法第七十五条中「前条」とあるのは「職業訓練法(昭和四十四年法律第六十四号)第五十八条」と読み替えるものとする。

   第五章 技能検定


 (技能検定)

第六十二条 技能検定は、労働大臣が、政令で定める職種ごとに、労働省令で定める等級に区分して行なう。

2 前項の技能検定(以下この章において「技能検定」という。)は、実技試験及び学科試験によつて行なう。

3 前項の実技試験及び学科試験(以下「技能検定試験」という。)の基準その他技能検定の実施に関し必要な事項は、労働省令で定める。

4 第三十条第五項の規定は、技能検定試験について準用する。


 (受検資格)

第六十三条 技能検定を受けることができる者は、次の者とする。

 一 法定職業訓練を修了した者で、労働省令で定める実務の経験を有するもの

 二 前号に掲げる者に準ずる者で、労働省令で定めるもの


 (技能検定の実施)

第六十四条 労働大臣は、毎年、技能検定の実施計画を定め、これを関係者に周知させなければならない。

2 労働大臣は、技能検定試験の実施その他技能検定に関する業務で、政令で定めるものを都道府県知事に行なわせるものとする。

3 労働大臣は、技能検定試験に係る試験問題及び試験実施要領の作成並びに技能検定試験の実施に関する技術的指導その他技能検定試験に関する業務の一部を中央技能検定協会に行なわせることができる。

4 都道府県知事は、技能検定試験の実施その他技能検定試験に関する業務の一部を都道府県技能検定協会に行なわせることができる。

5 労働大臣は、特に必要があると認めるときは、労働省令で定めるところにより、事業主又は事業主の団体で、あらかじめ指定するものに技能検定試験に関する業務の一部を委託することができる。


 (合格証書)

第六十五条 技能検定に合格した者には、労働省令で定めるところにより、合格証書を交付する。


 (合格者の名称)

第六十六条 技能検定に合格した者は、労働省令で定めるところにより、技能士と称することができる。

2 技能士でない者は、技能士という名称を用いてはならない。

   第六章 技能検定協会

    第一節 中央技能検定協会


 (人格等)

第六十七条 中央技能検定協会(以下「中央協会」という。)は、法人とする。

2 中央協会でないものは、その名称中に中央技能検定協会という文字を用いてはならない。


 (数)

第六十八条 中央協会は、全国を通じて一個とする。


 (業務)

第六十九条 中央協会は、第六十四条第三項の規定による技能検定試験に関する業務を行なうほか、次の業務を行なうものとする。

 一 技能検定に関する調査及び研究を行なうこと。

 二 技能検定に関する広報を行なうこと。

 三 技能検定に関する国際協力を行なうこと。

 四 前三号に掲げるもののほか、技能検定に関し必要な業務を行なうこと。


 (会員の資格)

第七十条 中央協会の会員の資格を有するものは、次のものとする。

 一 都道府県技能検定協会

 二 全国的な事業主の団体で、技能検定の推進のための活動を行なうもの

 三 前二号に掲げるもののほか、定款で定めるもの


 (加入)

第七十一条 都道府県技能検定協会は、すべて中央協会の会員となる。

2 中央協会は、前条第二号又は第三号に掲げるものが中央協会に加入しようとするときは、正当な理由がないのに、その加入を拒み、又はその加入について不当な条件をつけてはならない。


 (会費)

第七十二条 中央協会は、定款で定めるところにより、会員から会費を徴収することができる。


 (発起人)

第七十三条 中央協会を設立するには、五以上の都道府県技能検定協会が発起人となることを要する。


 (設立の認可)

第七十四条 発起人は、創立総会の終了後遅滞なく、定款及び労働省令で定める事項を記載した書面を労働大臣に提出して、設立の認可を受けなければならない。


 (定款)

第七十五条 中央協会の定款には、次の事項を記載しなければならない。

 一 目的

 二 名称

 三 主たる事務所の所在地

 四 会員の資格に関する事項

 五 会議に関する事項

 六 役員に関する事項

 七 会計に関する事項

 八 会費に関する事項

 九 事業年度

 十 解散に関する事項

 十一 定款の変更に関する事項

 十二 公告の方法

2 定款の変更は、労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。


 (役員)

第七十六条 中央協会に、役員として、会長一人、理事五人以内及び監事二人以内を置く。

2 中央協会に、役員として、前項の理事及び監事のほか、定款で定めるところにより、非常勤の理事及び監事を置くことができる。


 (役員の任免及び任期)

第七十七条 役員は、定款で定めるところにより、総会において選任し、又は解任する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において選任する。

2 前項の規定による役員の選任は、労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

3 役員の任期は、四年以内において定款で定める期間とする。ただし、設立当時の役員の任期は、二年以内において創立総会で定める期間とする。


 (解散)

第七十八条 中央協会は、次の理由によつて解散する。

 一 総会の議決

 二 破産

 三 設立の認可の取消し

2 前項第一号に掲げる理由による解散は、労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。


 (清算人)

第七十九条 清算人は、前条第一項第一号に掲げる理由による解散の場合には総合において選任し、同項第三号に掲げる理由による解散の場合には労働大臣が選任する。


 (財産の処分等)

第八十条 清算人は、財産処分の方法を定め、総会の議決を経て労働大臣の認可を受けなければならない。ただし、総会が議決をしないとき、又はすることができないときは、総会の議決を経ることを要しない。

2 前項の規定により清算人が財産処分の方法を定める場合には、残余財産は、中央協会と類似の技能検定の推進のための活動を行なう団体に帰属させるものとしなければならない。

3 前項に規定する団体がない場合には、当該残余財産は、国に帰属する。


 (決算関係書類の提出)

第八十一条 中央協会は、毎事業年度、通常総会の終了の日から一月以内に、事業報告書、貸借対照表、収支決算書及び財産目録を労働大臣に提出しなければならない。


 (報告等)

第八十二条 労働大臣は、必要があると認めるときは、中央協会に対してその業務に関し必要な報告をさせ、又はその職員に、中央協会の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。

2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係者に提示しなければならない。

3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。


 (勧告等)

第八十三条 労働大臣は、中央協会の運営が法令若しくは定款に違反し、又は不当であると認めるときは、中央協会に対して、これを是正すベきことを勧告し、及びその勧告によつてもなお改善されない場合には、次の各号のいずれかに掲げる処分をすることができる。

 一 業務の全部又は一部の停止を命ずること。

 二 設立の認可を取り消すこと。


 (連絡)

第八十四条 中央協会は、その業務を行なうにあたつては、都道府県知事と密接に連絡するものとする。


 (秘密保持義務)

第八十五条 中央協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。


 (準用)

第八十六条 第三十四条の規定は中央協会の登記について、第三十七条、第五十条、第五十三条第二項から第四項まで及び第六項並びに第五十四条から第五十六条まで並びに民法第四十四条、第五十条、第五十六条、第六十一条第二項、第六十二条及び第六十四条から第六十六条までの規定は中央協会の設立、管理及び運営について、同法第七十条、第七十三条、第七十五条、第七十六条、第七十八条から第八十一条まで、第八十二条(解散に係る部分を除く。)及び第八十三条並びに非訟事件手続法第三十五条第二項(解散に係る部分を除く。)、第三十六条、第三十七条ノ二、第百三十五条ノ二十五第二項及び第三項、第百三十六条、第百三十七条並びに第百三十八条の規定は中央協会の解散及び清算について準用する。この場合において、第三十七条第二項中「都道府県知事」とあるのは「労働大臣」と、民法第五十六条中「裁判所ハ利害関係人又ハ検察官ノ請求ニ因リ」とあるのは「労働大臣ハ利害関係人ノ請求ニ因リ又ハ職権ヲ以テ」と、同法第七十五条中「前条」とあるのは「職業訓練法(昭和四十四年法律第六十四号)第七十九条」と読み替えるものとする。

    第二節 都道府県技能検定協会


 (人格等)

第八十七条 都道府県技能検定協会(以下「都道府県協会」という。)は、法人とする。

2 都道府県協会でないものは、その名称中に都道府県名を冠した技能検定協会という文字を用いてはならない。


 (数等)

第八十八条 都道府県協会は、都道府県ごとに一個とし、その地区は、都道府県の区域による。


 (業務)

第八十九条 都道府県協会は、第六十四条第四項の規定による技能検定試験に関する業務を行なうほか、次の業務を行なうものとする。

 一 技能検定に関する広報を行なうこと。

 二 前号に掲げるもののほか、技能検定に関し必要な業務を行なうこと。


 (会員の資格)

第九十条 都道府県協会の会員の資格を有するものは、認定職業訓練を行なう事業主等その他定款で定めるものとする。


 (発起人)

第九十一条 都道府県協会を設立するには、その会員になろうとする五以上のものが発起人となることを要する。


 (役員)

第九十二条 都道府県協会に、役員として、会長一人、理事三人以内及び監事一人を置く。

2 都道府県協会に、役員として、前項の理事及び監事のほか、定款で定めるところにより、非常勤の理事及び監事を置くことができる。


 (都道府県等の援助)

第九十三条 都道府県及び雇用促進事業団は、公共職業訓練施設その他の適当な施設を都道府県協会に使用させる等の便益を提供するように努めなければならない。


 (準用)

第九十四条 第三十四条の規定は都道府県協会の登記について、第八十五条の規定は都道府県協会の役員等の秘密保持義務について、第三十七条、第四十八条、第五十条、第五十三条第二項から第四項まで及び第六項、第五十四条から第五十六条まで、第七十二条、第七十四条、第七十五条、第七十七条並びに第八十一条から第八十三条まで並びに民法第四十四条、第五十条、第五十六条、第六十一条第二項、第六十二条及び第六十四条から第六十六条までの規定は都道府県協会の設立、管理及び運営について、第七十八条から第八十条まで並びに同法第七十条、第七十三条、第七十五条、第七十六条、第七十八条から第八十一条まで、第八十二条(解散に係る部分を除く。)及び第八十三条並びに非訟事件手続法第三十五条第二項(解散に係る部分を除く。)、第三十六条、第三十七条ノ二、第百三十五条ノ二十五第二項及び第三項、第百三十六条、第百三十七条並びに第百三十八条の規定は都道府県協会の解散及び清算について準用する。この場合において、第七十四条、第七十五条第二項、第七十七条第二項、第七十八条第二項、第七十九条、第八十条第一項、第八十一条、第八十二条第一項並びに第八十三条中「労働大臣」とあるのは「都道府県知事」と、第八十条第三項中「国」とあるのは「都道府県」と、民法第五十六条中「裁判所ハ利害関係人又ハ検察官ノ請求ニ因リ」とあるのは「都道府県知事ハ利害関係人ノ請求ニ因リ又ハ職権ヲ以テ」と、同法第七十五条中「前条」とあるのは「職業訓練法(昭和四十四年法律第六十四号)第九十四条ニ於テ準用スル同法第七十九条」と、同法第八十三条中「主務官庁」とあるのは「都道府県知事」と、非訟事件手続法第百三十五条ノ二十五第二項及び第三項中「官庁」とあるのは「都道府県知事」と読み替えるものとする。

   第七章 職業訓練審議会


 (中央職業訓練審議会)

第九十五条 労働省に、中央職業訓練審議会を置く。

2 中央職業訓練審議会は、労働大臣の諮問に応じて、職業訓練基本計画その他職業訓練及び技能検定に関する重要事項を調査審議し、並びにこれらに関し必要と認める事項を関係行政機関に建議する。

3 中央職業訓練審議会は、委員二十人以内をもつて組織する。

4 委員は、関係労働者を代表する者、関係事業主を代表する者及び学識経験のある者のうちから、労働大臣が任命する。

5 委員のうち、関係労働者を代表する委員及び関係事業主を代表する委員は、それぞれ同数とする。

6 委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

7 委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまでその職務を行なうものとする。

8 中央職業訓練審議会には、委員のほか、特別委員を置くことができる。

9 特別委員は、関係行政機関の職員のうちから、労働大臣が任命する。

10 特別委員は、議決に加わることができない。

11 委員及び特別委員は、非常勤とする。

12 中央職業訓練審議会に、職業訓練及び技能検定に関する専門的な事項を調査させるため、部会を置くことができる。


 (労働省令への委任)

第九十六条 前条に定めるもののほか、中央職業訓練審議会に関し必要な事項は、労働省令で定める。


 (都道府県職業訓練審議会)

第九十七条 都道府県に、都道府県職業訓練審議会を置く。

2 都道府県職業訓練審議会は、都道府県知事の諮問に応じて、都道府県職業訓練計画その他職業訓練及び技能検定に関する重要事項を調査審議し、並びにこれらに関し必要と認める事項を関係行政機関に建議する。

3 都道府県職業訓練審議会に関し必要な事項は、条例で定める。

   第八章 雑則


 (労働大臣の助言等)

第九十八条 労働大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、都道府県に対して、公共職業訓練施設の設置及び運営、事業主等の行なう職業訓練に関する援助その他職業訓練に関する事項について助言及び勧告をすることができる。

2 労働大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、雇用促進事業団に対して、公共職業訓練施設の運営その他職業訓練に関する事項について、報告を求め、及び必要な命令をすることができる。


 (職業訓練施設の経費の負担)

第九十九条 国は、政令で定めるところにより、都道府県が設置する専修職業訓練校及び身体障害者職業訓練校に要する経費の一部を負担する。


 (手数料)

第百条 職業訓練指導員免許を受けようとする者、職業訓練指導員試験を受けようとする者、第六十二条第一項の技能検定を受けようとする者又は第二十八条第三項の免許証若しくは第六十五条の合格証書の再交付を受けようとする者は、政令で定めるところにより、手数料を納付しなければならない。


 (権限の委任)

第百一条 第六十四条第二項に定めるもののほか、この法律に定める労働大臣の権限は、政令で定めるところにより、その一部を都道府県知事に行なわせることができる。


 (報告)

第百二条 労働大臣又は都道府県知事は、この法律の目的を達成するために必要な限度において、認定職業訓練を実施する事業主等に対して、その行なう認定職業訓練に関する事項について報告を求めることができる。

   第九章 罰則

第百三条 第八十五条(第九十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、六月以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する。

第百四条 第八十二条第一項(第九十四条において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定により報告を命ぜらられて、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、三万円以下の罰金に処する。

第百五条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の罰金刑を科する。

第百六条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした中央協会又は都道府県協会の発起人、役員又は清算人は、三万円以下の過料に処する。

 一 第六十九条又は第八十九条に規定する業務以外の業務を行なつたとき。

 二 第七十一条第二項の規定又は第九十四条において準用する第四十八条の規定に違反したとき。

 三 第八十条第一項(第九十四条において準用する場合を含む。)の認可を受けないで財産を処分したとき。

 四 第八十一条(第九十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。

 五 第八十三条第一号(第九十四条において準用する場合を含む。)の規定による労働大臣の命令に違反したとき。

 六 第八十六条又は第九十四条において準用する第三十四条第一項の規定に違反したとき。

 七 第八十六条又は第九十四条において準用する第五十五条第一項の規定に違反して、同項に規定する書類を備えて置かないとき。

 八 第八十六条又は第九十四条において準用する民法第七十条第二項又は第八十一条第一項の規定に違反して、破産宣告の請求をしなかつたとき。

 九 第八十六条又は第九十四条において準用する民法第七十九条第一項又は第八十一条第一項の規定による公告をせず、又は不正の公告をしたとき。

 十 第八十六条又は第九十四条において準用する民法第八十二条第二項の規定による裁判所の検査を妨げたとき。

 十一 事業報告書、貸借対照表、収支決算書又は財産目録に記載すべき事項を記載せず、又は不実の記載をしたとき。

第百七条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした職業訓練法人、連合会又は中央会の発起人、役員又は清算人は、一万円以下の過料に処する。

 一 第三十三条又は第四十六条に規定する業務以外の業務を行なつたとき。

 二 第三十四条第一項(第六十一条において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。

 三 第四十一条第二項(第六十一条において準用する場合を含む。)又は第四十一条第三項の認可を受けないで残余財産を処分したとき。

 四 第四十三条において準用する民法第五十一条第一項の規定に違反して、財産目録を備えて置かないとき。

 五 第四十三条又は第六十一条において準用する民法第六十七条第二項又は第八十二条第二項の規定による都道府県知事若しくは労働大臣又は裁判所の検査を妨げたとき。

 六 第四十三条又は第六十一条において準用する民法第七十条第二項又は第八十一条第一項の規定に違反して、破産宣告の請求をしなかつたとき。

 七 第四十三条又は第六十一条において準用する民法第七十九条第一項又は第八十一条第一項の規定による公告をせず、又は不正の公告をしたとき。

 八 第四十八条の規定に違反したとき。

 九 第五十五条第一項の規定に違反して、同項に規定する書類を備えて置かないとき。

 十 第五十九条の規定に違反したとき。

 十一 事業報告書、貸借対照表、収支決算書又は財産目録に記載すべき事項を記載せず、又は不実の記載をしたとき。

第百八条 第二十二条、第三十二条第二項、第四十四条第二項、第六十六条第二項、第六十七条第二項又は第八十七条第二項の規定に違反したもの(法人その他の団体であるときは、その代表者)は、五千円以下の過料に処する。


   附 則


 (施行期日)

第一条 この法律(以下「新法」という。)は、昭和四十四年十月一日から施行する。ただし、第六章の規定、第百三条から第百六条までの規定及び第百八条の規定(第六十七条第二項及び第八十七条第二項に係る部分に限る。)並びに附則第八条第一項の規定は、公布の日から施行する。


 (法律の廃止)

第二条 職業訓練法(昭和三十三年法律第百三十三号)は、廃止する。


 (技能照査に関する経過措置)

第三条 新法第十二条第一項の規定は、昭和四十五年四月一日以後に高等訓練課程の養成訓練を修了する者について適用する。


 (公共職業訓練施設に関する経過措置)

第四条 附則第二条の規定による廃止前の職業訓練法(以下「旧法」という。)第五条から第八条までの規定による一般職業訓練所、総合職業訓練所、職業訓練大学枚又は身体障害者職業訓練所は、それぞれ新法第十五条から第十八条までの規定による専修職業訓練校、高等職業訓練校、職業訓練大学校又は身体障害者職業訓練校となるものとする。

2 新法第十九条第一項の規定により都道府県又は市町村が設置した高等職業訓練校は、新法第十六条第一項各号に掲げる業務のほか、当分の間、新法第十五条第一項第一号に掲げる業務を行なうことができる。

3 新法の施行の際現になされている旧法第八条第二項の規定による委託は、新法第十八条第二項の規定による委託とみなす。


 (認定職業訓練に関する経過措置)

第五条 新法の施行の際現になされている旧法第十二条第一項の認可(市町村に係る認可を除く。)又は旧法第十五条第一項若しくは第十六条第一項の認定は、高等訓練課程の養成訓練に係る新法第二十四条第一項の認定とみなす。


 (職業訓練指導員免許に関する経過措置)

 第六条 旧法第二十二条第一項の免許を受けた者は、新法第二十八条第一項の免許を受けた者とみなす。

2 旧法第二十三条第一項又は第二項の規定による免許の取消しは、新法第二十九条第一項又は第二項の規定による免許の取消しとみなす。


 (技能検定に関する経過措置)

第七条 新法の施行の際現に旧法第二十五条第一項の技能検定を受けている者に係る当該技能検定については、なお従前の例による。

2 旧法第二十五条第一項の技能検定(前項の規定に基づく技能検定を含む。)に合格した者は、新法第六十二条第一項の技能検定に合格した者とみなす。


 (名称の使用制限に関する経過措置)

第八条 新法の公布の際現にその名称中に中央技能検定協会又は都道府県名を冠した技能検定協会という文字を用いているものについては、新法第六十七条第二項又は第八十七条第二項の規定は、新法の公布後六月間は、適用しない。

2 新法の施行の際現にその名称中に専修職業訓練校、高等職業訓練校、職業訓練大学校、身体障害者職業訓練校、職業訓練法人、職業訓練法人連合会若しくは職業訓練法人中央会という文字を用いているもの又は技能士という名称を用いている者については、新法第二十二条、第三十二条第二項、第四十四条第二項又は第六十六条第二項の規定は、新法の施行後六月間は、適用しない。


 (職業訓練審議会に関する経過措置)

第九条 旧法第三十条又は第三十二条の規定による中央職業訓練審議会又は都道府県職業訓練審議会は、それぞれ新法第九十五条又は第九十七条の規定による中央職業訓練審議会又は都道府県職業訓練審議会となるものとする。


 (労働基準法の一部改正)

第十条 労働基準法の一部を次のように改正する。

  第七十条中「(昭和三十三年法律第百三十三号)第十五条第一項又は第十六条第一項」を「(昭和四十四年法律第六十四号)第二十四条第一項」に改める。

  第八十九条第一項中第九号を第十号とし、第八号を第九号とし、第七号を第八号とし、第六号の次に次の一号を加える。

  七 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項


 (職業安定法の一部改正)

第十一条 職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)の一部を次のように改正する。

  第十九条の三中「公共職業訓練」を「公共職業訓練施設の行なう職業訓練」に改める。

  第二十五条の三第二項第六号中「公共職業訓練を行う施設」を「公共職業訓練施設」に改める。

  第二十六条第一項第二号を次のように改める。

  二 公共職業訓練施設の行なう職業訓練

  第二十六条第一項第三号中「公共職業訓練以外の訓練」を「訓練(前号に掲げるものを除く。)」に改める。


 (失業保険法の一部改正)

第十二条 失業保険法(昭和二十二年法律第百四十六号)の一部を次のように改正する。

  第十六条第三項第三号中「(昭和三十三年法律第百三十三号)第二条第三項の公共職業訓練」を「(昭和四十四年法律第六十四号)第十四条の公共職業訓練施設の行なう職業訓練」に改める。


 (地方財政法の一部改正)

第十三条 地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)の一部を次のように改正する。

  第十条第九号を次のように改める。

  九 専修職業訓練校及び身体障害者職業訓練校に要する経費


 (労働省設置法の一部改正)

第十四条 労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。

  第四条第四十四号を次のように改める。

 四十四 職業訓練法(昭和四十四年法律第六十四号)に基づいて、職業訓練基本計画及び職業訓練に関する基準を定めること。

 第四条第四十五号中「市町村等」を「都道府県又は市町村」に改め、同条中第四十九号を第五十号とし、第四十八号を第四十九号とし、第四十七号の次に次の一号を加える。

 四十八 職業訓練法に基づいて、職業訓練法人中央会及び中央技能検定協会に対し、認可その他監督を行なうこと。

 第十条の二第一号中「職業訓練計画」を「職業訓練基本計画」に改め、同条第二号中「公共職業訓練及び事業内職業訓練」を「公共職業訓練施設、事業主その他のものの行なう職業訓練」に改め、同条中第五号を第六号とし、第四号の次に次の一号を加える。

 五 職業訓練法人中央会及び中央技能検定協会の監督に関すること。


 (身体障害者福祉法の一部改正)

第十五条 身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)の一部を次のように改正する。

  第十八条第一項第二号中「公共職業訓練」を「公共職業訓練施設の行なう職業訓練」に改める。


 (地方税法の一部改正)

第十六条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

  第七十二条の五第一項第一号中「並びに学校法人」を「、学校法人」に改め、「貿易研修センター」の下に「、職業訓練法人、職業訓練法人連合会及び職業訓練法人中央会並びに中央技能検定協会及び都道府県技能検定協会」を加える。

  第七十三条の四第一項第三号中「(昭和三十三年法律第百三十三号)第二条第二項に規定する職業訓練を行なうことを目的とするもの」を「(昭和四十四年法律第六十四号)第二十四条の規定による認定職業訓練を行なうことを目的とするもの又は職業訓練法人で政令で定めるもの、職業訓練法人連合会若しくは職業訓練法人中央会」に改め、同項に次の一号を加える。

  二十三 中央技能検定協会又は都道府県技能検定協会が職業訓練法第六十九条又は第八十九条に規定する業務の用に供する不動産で政令で定めるもの


 (土地収用法の一部改正)

第十七条 土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)の一部を次のように改正する。

  第三条第二十三号中「(昭和三十三年法律第百三十三号)による一般職業訓練所、総合職業訓練所、職業訓練大学校又は身体障害者職業訓練所」を「(昭和四十四年法律第六十四号)による公共職業訓練施設」に改める。


 (国有財産特別措置法の一部改正)

第十八条 国有財産特別措置法(昭和二十七年法律第二百十九号)の一部を次のように改正する。

  第三条第一項第一号トを次のように改める。

   ト 職業訓練法(昭和四十四年法律第六十四号)第十五条又は第十九条の規定により設置される専修職業訓練校、高等職業訓練校及び身体障害者職業訓練校の施設


 (最低賃金法の一部改正)

第十九条 最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)の一部を次のように改正する。

  第八条第三号を次のように改める。

  三 職業訓練法(昭和四十四年法律第六十四号)第二十四条第一項の認定を受けて行なわれる養成訓練を受ける者


 (駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部改正)

第二十条 駐留軍関係離職者等臨時措置法(昭和三十三年法律第百五十八号)の一部を次のように改正する。

  第十条第一項中「公共職業訓練」を「公共職業訓練施設の行なう職業訓練」に、「一般職業訓練所又は総合職業訓練所」を「専修職業訓練校又は高等職業訓練校」に改め、同条第二項中「一般職業訓練所」を「専修職業訓練校」に改める。

  第十条の二第三項及び第十八条第一項第一号中「公共職業訓練」を「公共職業訓練施設の行なう職業訓練」に改める。


 (炭鉱離職者臨時措置法の一部改正)

第二十一条 炭鉱離職者臨時措置法(昭和三十四年法律第百九十九号)の一部を次のように改正する。

  第五条第二項中「一般職業訓練所」を「専修職業訓練校」に、「(昭和三十三年法律第百三十三号)第三十四条第一項」を「(昭和四十四年法律第六十四号)第九十九条」に改める。

  第十三条第二項及び第十四条第三号中「公共職業訓練」を「公共職業訓練施設の行なう職業訓練」に改める。


 (雇用促進事業団法の一部改正)

第二十二条 雇用促進事業団法(昭和三十六年法律第百十六号)の一部を次のように改正する。

  第十九条第一項第一号中「総合職業訓練所」を「高等職業訓練校」に、「事業内職業訓練」を「事業主その他のものの行なう職業訓練」に改め、同項第三号中「公共職業訓練」を「公共職業訓練施設の行なう職業訓練」に改め、同条第四項中「職業訓練法(昭和三十三年法律第百三十三号)第二十八条の規定による技能検定の試験又は公共職業訓練」を「公共職業訓練施設の行なう職業訓練」に改める。


 (所得税法の一部改正)

第二十三条 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。

  別表第一第一号の表中消防団員等公務災害補償等共済基金の項の次に次のように加える。

職業訓練法人

職業訓練法(昭和四十四年法律第六十四号)

職業訓練法人中央会

職業訓練法人連合会

  別表第一第一号の表中地方団体関係団体職員共済組合の項の次に次のように加える。

中央技能検定協会

職業訓練法

  別表第一第一号の表中土地区画整理組合の項の次に次のように加える。

都道府県技能検定協会

職業訓練法


 (法人税法の一部改正)

第二十四条 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。

  別表第二第一号の表中消防団員等公務災害補償等共済基金の項の次に次のように加える。

職業訓練法人

職業訓練法(昭和四十四年法律第六十四号)

職業訓練法人中央会

職業訓練法人連合会

  別表第二第一号の表中地方団体関係団体職員共済組合の項の次に次のように加える。

中央技能検定協会

職業訓練法

  別表第二第一号の表中土地家屋調査士会の項の次に次のように加える。

都道府県技能検定協会

職業訓練法

 (社会保険労務士法の一部改正)

第二十五条 社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。

  別表第一第七号中「昭和三十三年法律第百三十三号」を「昭和四十四年法律第六十四号」に改める。

          (法務・大蔵・厚生・労働・建設・自治・内閣総理大臣署名)

法令一覧(年度別)に戻る