商法の一部を改正する法律
法律第八十三号(昭四一・六・一四)
商法(明治三十二年法律第四十八号)の一部を次のように改正する。
第百七十五条第二項第四号の次に次の一号を加える。
四ノ二 株式ノ譲渡ニ付取締役会ノ承認ヲ要スル旨ヲ定メタルトキハ其ノ規定
第百八十条第三項中「第二百三十九条第三項第五項」の下に「第六項、第二百三十九条ノ二」を加える。
第百八十七条に次の二項を加える。
第三百四十八条第一項ノ規定ハ創立総会ニ於テ定款ヲ変更シテ株式ノ譲渡ニ付取締役会ノ承認ヲ要スル旨ノ定ヲ設クル場合ニ之ヲ準用ス
創立総会ニ於テ前項ノ定ノ設立ニ反対シタル株式引受人ハ決議後二週間内ニ限リ其ノ株式ノ引受ヲ取消スコトヲ得此ノ場合ニ於テハ定款ヲ変更シテ設立ニ関スル手続ヲ続行スルコトヲ妨ゲズ
第百八十八条第一項中「第百八十五条」の下に「若ハ前条第四項」を加える。
第百八十八条第二項第五号中「、額面無額面ノ別、」を「並ニ」に改める。
第二百四条第一項を次のように改める。
株式ハ之ヲ他人ニ譲渡スコトヲ得但シ定款ヲ以テ取締役会ノ承認ヲ要スル旨ヲ定ムルコトヲ妨ゲズ
第二百四条の次に次の四条を加える。
第二百四条ノ二 株式ノ譲渡ニ付取締役会ノ承認ヲ要スル場合ニ於テハ株式ヲ譲渡サントスル株主ハ会社ニ対シ譲渡ノ相手方並ニ譲渡サントスル株式ノ種類及数ヲ記載シタル書面ヲ以テ譲渡ヲ承認セザルトキハ他ニ譲渡ノ相手方ヲ指定スべキコトヲ請求スルコトヲ得
前項ノ請求アリタル場合ニ於テ譲渡ヲ承認セザルトキハ取締役会ハ他ニ譲渡ノ相手方ヲ指定スルコトヲ要ス此ノ場合ニ於テハ其ノ旨ヲ前項ノ請求ノ日ヨリ二週間内ニ同項ノ株主ニ対シ書面ヲ以テ通知スルコトヲ要ス
前項ノ期間内ニ同項ノ通知ガ為サレザルトキハ第一項ノ株式ノ譲渡ニ付取締役会ノ承認アリタルモノト看做ス
第二百四条ノ三 前条第二項ノ規定ニ依リ指定セラレタル者ハ同項ノ通知ノ日ヨリ十日内ニ同条第一項ノ株主ニ対シ書面ヲ以テ同項ノ株式ヲ自己ニ売渡スべキ旨ヲ請求スルコトヲ得
前項ノ請求ヲ為スニハ最終ノ貸借対照表ニ依リ会社ニ現存スル純資産額ヲ発行済株式ノ総数ヲ以テ除シタル額ニ前条第一項ノ株式ノ数ヲ乗ジタル額ヲ会社ノ本店ノ所在地ノ供託所ニ供託シ且之ヲ証スル書面ヲ前項ノ書面ニ添附スルコトヲ要ス
前条第三項ノ規定ハ第一項ノ請求ガ同項ノ期間内ニ為サレザル場合ニ之ヲ準用ス
第一項ノ請求アリタルトキハ株主ハ一週間内ニ第二項ノ供託所ニ株券ヲ供託スルコトヲ要ス此ノ場合ニ於テハ遅滞ナク第一項ノ請求ヲ為シタル者ニ供託ノ通知ヲ為スコトヲ要ス
前項ノ供託ガ同項ノ期間内ニ為サレザルトキハ第一項ノ請求ヲ為シタル者ハ売買ノ解除ヲ為スコトヲ得
第二百四条ノ四 前条第一項ノ請求アリタル場合ニ於テ売買価格ニ付協議調ハザルトキハ当事者ハ同項ノ請求ノ日ヨリ二十日内ニ裁判所ニ対シ売買価格ノ決定ヲ請求スルコトヲ得
前項ノ決定ヲ為スニ付テハ裁判所ハ前条第一項ノ請求ノ時ニ於ケル会社ノ資産状態其ノ他一切ノ事情ヲ斟酌スルコトヲ要ス
第一項ノ期間内ニ同項ノ決定ノ請求ナキトキハ前条第二項ノ規定ニ依リ供託シタル額ヲ以テ売買価格ト
株式ノ移転ハ代金ノ支払ノ時ニ其ノ効力ヲ生ズ
株式ノ売買価格ガ前条第二項ノ規定ニ依リ供託シタル額ヲ超エザルトキハ売買価格ガ確定シタル時ニ代金ノ支払アリタルモノト看做ス売買価格ガ供託シタル額ヲ超ユル場合ニ於テ代金中供託シタル額ニ相当スル部分ニ付亦同ジ
第二百四条ノ二第三項ノ規定ハ売買価格卜供託シタル額トノ差額ニ相当スル金額ノ支払ナキ為株主ガ売買ノ解除ヲ為シタル場合ニ之ヲ準用ス
第二百四条ノ五 株式ノ譲渡ニ付取締役会ノ承認ヲ要スル場合ニ於テハ競売又ハ公売ニ因リ株式ヲ取得シタル者ハ会社ニ対シ其ノ株式ノ種類及数ヲ記載シタル書面ヲ以テ取得ヲ承認セザルトキハ其ノ株式ヲ買受クべキ者ヲ指定スべキコトヲ請求スルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ第二百四条ノ二第二項第三項及前二条ノ規定ヲ準用ス
第二百五条を次のように改める。
第二百五条 株式ヲ譲渡スニハ株券ヲ交付スルコトヲ要ス
株券ノ占有者ハ之ヲ適法ノ所持人ト推定ス
第二百十条第四号中「第二百四十五条ノ二」の下に「、第三百四十九条第一項」を加える。
第二百十三条から第二百二十一条までを次のように改める。
第二百十三条 会社ガ額面株式及無額面株式ノ双方ヲ発行シタルトキハ株主ハ定款ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外其ノ額面株式ヲ無額面株式ト為シ又ハ其ノ無額面株式ヲ額面株式ト為スコトヲ請求スルコトヲ得
資本ノ額ガ額面株式一株ノ金額ニ発行済株式ノ総数ヲ乗ジタル額ニ満タザルトキハ前項ノ規定ニ拘ラズ無額面株式ヲ額面株式ト為スコトヲ請求スルコトヲ得ズ
第二百十四条乃至第二百二十一条 削除
第二百二十二条ノ四中「株式申込証」の下に「又ハ新株引受権証書」を加える。
第二百二十三条第一項中「記名式ノ株券」を「記名株式」に改め、同項第二号中「並ニ株券ノ番号」を削り、同項第三号を次のように改める。
三 各株主ノ有スル株式ニ付株券ヲ発行シタルトキハ其ノ株券ノ番号
第二百二十五条に次の一号を加える。
八 株式ノ譲渡ニ付取締役会ノ承認ヲ要スル旨ヲ定メタルトキハ其ノ規定
第二百二十六条の次に次の一条を加える。
第二百二十六条ノ二 株主ハ定款ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外其ノ記名株式ニ付株券ノ所持ヲ欲セザル旨ヲ会社ニ申出ヅルコトヲ得此ノ場合ニ於テ既ニ発行セラレタル株券アルトキハ之ヲ会社ニ提出スルコトヲ要ス
前項ノ申出アリタルトキハ会社ハ遅滞ナク株券ヲ発行セザル旨ヲ株主名簿ニ記載シ又ハ株券ヲ銀行若ハ信託会社ニ寄託シ且其ノ記載又ハ寄託ヲ為シタル旨ヲ株主ニ通知スルコトヲ要ス
会社ガ前項ノ規定ニ依ル記載ヲ為シタルトキハ株券ノ発行ハ之ヲ為スコトヲ得ズ且第一項後段ノ規定ニ依リ会社ニ提出セラレタル株券ハ之ヲ無効トス
第一項ノ申出ヲ為シタル株主ハ何時ニテモ株券ノ発行又ハ返還ヲ請求スルコトヲ得但シ株券返還ノ請求ハ会社ニ対シテ之ヲ為スコトヲ要ス
第二項ノ規定ニ依ル株券ノ寄託ニ要スル費用ハ会社ノ負担トス但シ株券返還ノ請求アリタルトキハ会社ハ株主ニ対シ前項ノ規定ニ依ル株券発行ノ場合ニ於テ株主ガ負担スべキ費用ニ相当スル額ノ支払ヲ請求スルコトヲ得
第二百二十九条中「ガ無記名式ノモノナルトキ又ハ記外式ノモノニシテ其ノ所持人ガ第二百五条第二項若ハ第三項ノ規定ニ依リ権利ヲ証明スルトキ」を削る。
第二百三十九条に次の一項を加える。
会社ハ株主ガ二人以上ノ代理人ヲ総会ニ出席セシムルコトヲ拒ムコトヲ得
第二百三十九条の次に次の一条を加える。
第二百三十九条ノ二 株主ハ二個以上ノ議決権ヲ有スルトキハ之ヲ統一セズシテ行使スルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ会日ヨリ三日前ニ会社ニ対シ書面ヲ以テ其ノ旨及理由ヲ通知スルコトヲ要ス
株主ガ株式ノ信託ヲ引受ケタルコト其ノ他他人ノ為ニ株式ヲ有スルコトヲ理由トセザルトキハ会社ハ株主ガ議決権ヲ統一セズシテ行使スルコトヲ拒ムコトヲ得
第二百六十六条ノ三第一項中「株式申込証」の下に「、新株引受権証書」を加える。
第二百八十条ノ二第一項第五号中「新株ノ引受権ヲ与フべキ者」を「株主ニ新株ノ引受権ヲ与フル旨」に改め、同項に次の三号を加える。
六 前号ノ引受権ヲ譲渡スコトヲ得べキコト
七 株主ノ請求アルトキニ限リ新株引受権証書ヲ発行スべキコト及其ノ請求ヲ為スコトヲ得べキ期間
八 株主以外ノ者ニシテ之ニ対シ特ニ有利ナル発行価額ヲ以テ新株ヲ発行スべキモノ並ニ之ニ対シ発行スル株式ノ額面無額面ノ別、種類、数及発行価額
第二百八十条ノ二第二項中「新株ノ引受権ヲ与フル」を「対シ特ニ有利ナル発行価額ヲ以テ新株ヲ発行スル」に、「与フルコトヲ得ベキ引受権ノ目的タル」を「其ノ者ニ対シ発行スルコトヲ得べキ」に改める。
第二百八十条ノ三ただし書を削り、同条の次に次の二条を加える。
第二百八十条ノ三ノ二 会社ハ払込期日ノ二週間前ニ新株ノ額面無額面ノ別、種類、数、発行価額、払込期日及募集ノ方法ヲ公告シ又ハ株主ニ通知スルコトヲ要ス
第二百八十条ノ三ノ三 前二条ノ規定ハ第二百八十条ノ二第一項第五号ノ新株ノ引受権ノ目的タル株式及同条第二項ノ決議アリタル株式ニ付テハ之ヲ適用セズ
前条ノ規定ハ次条第一項但書ノ端数ノ合計数ニ相当スル株式及新株ノ引受権ヲ有スル者ガ第二百八十条ノ五第四項ノ規定ニ依リ其ノ権利ヲ失ヒタル株式ニ付テハ之ヲ適用セズ
第二百八十条ノ四第二項中「有スべキ旨」の下に「及新株ノ引受権ヲ譲渡スコトヲ得ベキトキハ其ノ旨」を加える。
第二百八十条ノ五第一項中「新株ノ引受権ヲ有スル者アルトキハ」を「株主ガ新株ノ引受権ヲ有スル場合ニ於テハ各株主ニ対シ」に、「並ニ一定ノ期日を「、一定ノ期日」に、「ヲ其ノ者ニ」を「並ニ第二百八十条ノ二第一項第六号及第七号ニ掲グル事項ノ定アルトキハ其ノ内容ヲ」に改める。
第二百八十条ノ六の次に次の三条を加える。
第二百八十条ノ六ノ二 第二百八十条ノ二第一項第六号ニ掲グル事項ノ定アル場合ニ於テハ会社ハ同項第七号ニ掲グル事項ノ定アルトキハ其ノ定ニ従ヒ、其ノ定ナキトキハ第二百八十条ノ五第一項ノ期日ノ二週間前ニ新株引受権証書ヲ発行スルコトヲ要ス
新株引受権証書ニハ左ノ事項及番号ヲ記載シ取締役之ニ署名スルコトヲ要ス
一 新株引受権証書ナル旨ノ表示
二 前条ニ掲グル事項
三 新株ノ引受権ノ目的タル株式ノ額面無額面ノ別、種類及数
四 一定ノ期日迄ニ株式ノ申込ヲ為サザルトキハ其ノ権利ヲ失フべキ旨
第二百八十条ノ六ノ三 新株ノ引受権ヲ譲渡スニハ新株引受権証書ヲ交付スルコトヲ要ス
第二百五条第二項及小切手法第二十一条ノ規定ハ新株引受権証書ニ之ヲ準用ス
第二百八十条ノ六ノ四 新株引受権証書ヲ発行シタル場合ニ於テハ株式ノ申込ハ新株引受権証書ニ依リテ之ヲ為ス此ノ場合ニ於テハ第百七十五条第一項及第三項ノ規定ヲ準用ス
新株引受権証書ヲ喪失シタル者ハ株式申込証ニ依リ株式ノ申込ヲ為スコトヲ得但シ其ノ申込ハ新株引受権証書ニ依ル申込アリタルトキハ其ノ効力ヲ失フ
第二百八十条ノ十中「若ハ価額」を削る
第二百八十条ノ十二中「株式申込証」の下に「若ハ新株引受権証書」を加える。
第二百八十条ノ十四に次の一項を加える。
第百七十五条第四項及第百七十七条第二項ノ規定ハ新株引受権証書ヲ発行スル場合ニ之ヲ準用ス
第二百八十四条ノ二に次の一項を加える。
会社ノ資本ハ額面株式ヲ無額面株式卜為シ又ハ無額面株式ヲ額面株式卜為スコトニ因リテ変更セズ
第三百四十一条ノ三に次の一号を加える。
五 株式ノ譲渡ニ付取締役会ノ承認ヲ要スル旨ヲ定メタルトキハ其ノ規定
第三百四十一条ノ四第二項第四号中「前条」を「前条第一号乃至第四号」に改める。
第三百四十一条ノ六中「、第二百二十二条ノ五第三項」を削り、同条を第三百四十一条ノ七とし、第三百四十一条ノ五の次に次の一条を加える。
第三百四十一条ノ六 第二百二十四条ノ三第一項ノ期間内ノ転換ノ請求ニ因リテ発行セラレタル株式ニ付テハ株主ハ其ノ期間内ハ議決権ヲ有セズ
会社ガ総会ニ於テ議決権ヲ行使スべキ株主ヲ定ムル為第二百二十四条ノ三第一項ノ規定ニ依リ一定ノ日ヲ定メタルトキハ其ノ日後ノ転換ノ請求ニ因リテ発行セラレタル株式ニ付テハ株主ハ其ノ総会ニ於テ議決権ヲ有セズ
第三百四十八条から第三百七十四条までを次のように改める。
第三百四十八条 定款ヲ変更シテ株式ノ譲渡ニ付取締役会ノ承認ヲ要スル旨ノ定ヲ設クル場合ニ於テハ其ノ決議ハ第三百四十三条ノ規定ニ拘ラズ総株主ノ過半数ニシテ発行済株式ノ総数ノ三分ノ二以上ニ当ル多数ヲ以テ之ヲ為ス
前項ノ決議ニ付テハ第二百四十二条第一項ノ株主モ亦議決権ヲ有ス
転換社債ヲ発行シタル会社ハ転換ノ請求ヲ為スコトヲ得べキ期間経過前ニ於テハ第一項ノ決議ヲ為スコトヲ得ズ
第三百四十九条 前条第一項ノ決議ヲ為スべキ株主総会ニ先チ会社ニ対シ書面ヲ以テ同項ノ定ノ設定ニ反対ノ意思ヲ通知シ且総会ニ於テ之ニ反対シタル株主ハ会社ニ対シ自己ノ有スル株式ヲ決議ナカリセバ其ノ有スべカリシ公正ナル価格ヲ以テ買取ルべキ旨ヲ請求スルコトヲ得
第二百四十五条ノ三及第二百四十五条ノ四ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第三百五十条 第三百四十八条第一項ノ決議ヲ為シタルトキハ会社ハ其ノ旨並ニ一定ノ期間内ニ株券ヲ会社ニ提出スべキ旨及其ノ期間内ニ提出セラレザル株券ハ無効トナル旨ヲ公告シ且株主及株主名簿ニ記載アル質権者ニハ各別ニ之ヲ通知スルコトヲ要ス但シ其ノ期間ハ一月ヲ下ルコトヲ得ズ
第三百四十八条第一項ノ定ノ設定ハ前項ノ期間満了ノ時ニ於テ其ノ効力ヲ生ズ
第三百七十八条ノ規定ハ第三百四十八条第一項ノ決議ヲ為シタル場合ニ之ヲ準用ス
第三百五十一条乃至第三百七十四条 削除
第四百八条に次の二項を加える。
合併後存続スル会社ノ定款ニ株式ノ譲渡ニ付取締役会ノ承認ヲ要スル旨ノ定アリ合併ニ因リ消滅スル会社ノ定款ニ其ノ定ナキトキハ消滅スル会社ニ於ケル第一項ノ決議ハ第三百四十八条第一項ノ規定ニ依ルニ非ザレバ之ヲ為スコトヲ得ズ合併ニ因リテ設立スル会社ノ定款ニ其ノ旨ヲ定ムル場合ニ於テ合併ヲ為ス会社ノ定款ニ其ノ定ナキトキ其ノ会社ニ付亦同ジ前項前段ノ決議ヲ為スべキ株主総会ニ付テハ存続スル会社ノ定款ニ同項ノ定アル旨ヲ第二項ノ通知及公告ニ記載スルコトヲ要ス
第四百十条第一号中「其ノ種類及数」の下に「、株式ノ譲渡ニ付取締役会ノ承認ヲ要スル旨ヲ定ムルトキハ其ノ規定」を加える。
第四百十二条第一項及び第四百十三条第一項中「第三百七十九条ノ処分ヲ為シタル後」の下に「、第三百五十条第一項ノ手続ヲ為シタルトキハ同項ノ期間ノ満了後」を加える。
第四百十六条に次の一項を加える。
第三百五十条第一項及第三項ノ規定ハ第四百八条第四項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第四百九十八条第一項第九号中「第二百八十条ノ六」の下に「、第二百八十条ノ六ノ二」を、「株式申込証」の下に「、新株引受権証書」を加え、同項第十六号を次のように改める。
十六 第二百二十六条ノ二第二項ノ規定ニ違反シテ株主名簿ニ記載ヲ為サズ且株券ヲ寄託セザルトキ
附 則
(施行期日)
1 この法律は、昭和四十一年七月一日から施行する。ただし、商法第百八十八条第二項第五号、第二百五条、第二百十三条から第二百二十一条まで、第二百二十三条第一項、第二百二十九条、第二百八十四条ノ二及び第四百九十八第一項第十六号の改正規定、同法第二百二十六条の次に一条を加える改正規定並びに附則第三項及び第四項の規定は、昭和四十二年四月一日から、同法第三百四十一条ノ六の改正規定、同条を同法第三百四十一条ノ七とし、同法第三百四十一条ノ五の次に一条を加える改正規定並びに次項及び附則第七項の規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この法律による改正後の商法(以下「新法」という。)の規定は、特別の定めがある場合を除いては、当該改正規定の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、従前の商法(以下「旧法」という。)の規定によつて生じた効力を妨げない。
3 昭和四十二年四月一日前における株式の移転又は株券の取得については、同日以後も、なお旧法第二百五条及び第二百二十九条の規定を適用する。ただし、同日以後の株券の占有につき新法第二百五条第二項の規定を適用することを妨げない。
4 昭和四十二年四月一日前に発行された株券を同日以後に取得した者が、裏書の連続又は株式の譲渡を証する書面の整否につき調査をしなかつた場合においても、新法第二百二十九条の規定の適用については、その調査をしなかつたことをもつて、悪意又は重大な過失があつたものとすることはできない。
5 新法第二百三十九条第六項及び第二百三十九条ノ二の規定(新法第百八十条第三項及び第四百十三条第三項において準用する場合を含む。)は、この法律の施行の日から起算して二週間内の日を会日とする株主総会又は創立総会における議決権の行使については、適用しない。
6 この法律の施行前に新株の発行の決議があつたときは、その新株の発行に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた旧法第二百八十条ノ二第二項の決議において定めた株式の発行に関しても、同様とする。
7 新法第三百四十一条ノ六第二項の規定は、同項の一定の日がこの法律の公布の日前であるときは、適用しない。
(非訟事件手続法の一部改正)
8 非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)の一部を次のように改正する。
第百二十六条第一項中「第百七十八条」の下に「、第二百四条ノ四第一項」を加える。
第百三十二条ノ二第一項中「第二百八十条ノ十四」を「第二百八十条ノ十四第一項」に改める。
第百三十二条ノ六第一項中「同法」の下に「第三百四十九条第二項及ビ」を加え、同条の次に次の一条を加える。
第百三十二条ノ七 商法第二百四条ノ四第一項(同法第二百四条ノ五ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依ル申請ニ対スル裁判ヲ為ス場合ニ於テハ裁判所ハ株主又ハ競売若クハ公売ニ因リ株式ヲ取得シタル者及ビ取締役会ガ譲渡ノ相手方又ハ其株式ヲ買受クべキ者トシテ指定シタル者ノ陳述ヲ聴クべシ
第百二十九条第一項、第百二十九条ノ四及ビ第百三十二条ノ五第三項ノ規定ハ前項ノ裁判ニ付キ之ヲ準用ス
第百三十五条ノ九第一項中「第百三十二条ノ六」を「第百三十二条ノ七」に改める。
(有限会社法の一部改正)
9 有限会社法(昭和十三年法律第七十四号)の一部を次のように改正する。
第十九条第二項から第五項までを次のように改め、同条第六項、第七項及び第八項後段を削る。
社員ガ其ノ持分ノ全部又ハ一部ヲ社員ニ非ザル者ニ譲渡サントスル場合ニ於テハ社員総会ノ承認ヲ要ス
前項ノ場合ニ於テハ社員ハ会社ニ対シ譲渡ノ相手方及譲渡サントスル出資口数ヲ記載シタル書面ヲ以テ譲渡ヲ承認セザルトキハ他ニ譲渡ノ相手方ヲ指定スべキコトヲ請求スルコトヲ得
前項ノ請求アリタル場合ニ於テ譲渡ヲ承認セザルトキハ社員総会ハ他ニ譲渡ノ相手方ヲ指定スルコトヲ要ス此ノ場合ニ於テハ商法第二百四条ノ二第二項後段第三項、第二百四条ノ三第一項乃至第三項及第二百四条ノ四ノ規定ヲ準用ス
社員ニ非ザル者ガ競売又ハ公売ニ因リ持分ヲ取得シタルトキハ其ノ者ハ会社ニ対シ取得シタル出資口数ヲ記載シタル書面ヲ以テ取得ヲ承認セザルトキハ其ノ持分ヲ買受クべキ者ヲ指定スべキコトヲ請求スルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ前項ノ規定ヲ準用ス
第二十三条第二項中「第十九条及」を削る。
第六十三条中「第四百八条」を「第四百八条第一項乃至第三項、第四百八条ノ二」に改める。
(有限会社法の一部改正に伴う経過措置)
10 この法律の施行前にこの法律による改正前の有限会社法第十九条第二項(同法第二十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定による通知があつたときは、その通知に係る持分の譲渡又は質入れについては、なお従前の例による。
(外資に関する法律の一部改正)
11 外資に関する法律(昭和二十五年法律第百六十三号)の一部を次のように改正する。
第十七条の二第一項中「新株の引受権に基き新株が割り当てられたときは、その割り当てられた」を「与えられた」に改め、同条第二項中「前項の」を「新株引受権証書が発行される場合を除き、前項の」に改める。
(株式会社の再評価積立金の資本組入に関する法律の一部改正)
12 株式会社の再評価積立金の資本組入に関する法律(昭和二十六年法律第百四十三号)の一部を次のように改正する。
第六条第一項中「並びに一定の期日」を「、一定の期日」に改め、「失うべき旨」の下に「並びに株主の請求により新株引受権証書を発行すべき旨を定めたときは、その旨」を加え、同条第二項中「株式申込証」の下に「又は新株引受権証書」を、「第二百八十条ノ六」の下に「又は第二百八十条ノ六ノ二第二項」を加える。
第九条第二項中「前項の」を「新株引受権証書が発行される場合を除き、前項の」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(新株引受権証書)
第九条の二 前条第一項の新株の引受権については、第三条第一項の決議において、株主の請求により、又はその請求によらないで新株引受権証書を発行すべき旨を定めることができる。
第十条中「前条の規定により」を削る。
(日刊新聞紙の発行を目的とする株式会社及び有限会社の株式及び持分の譲渡の制限等に関する法律の一部改正)
13 日刊新聞紙の発行を目的とする株式会社及び有限会社の株式及び持分の譲渡の制限等に関する法律(昭和二十六年法律第二百十二号)の一部を次のように改正する。
第一条第一項中「商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百四条の規定にかかわらず」を「定款をもつて」に改め、「であつて取締役会が承認をしたもの」を削り、同項に後段として次のように加え、同条第二項を削る。
この場合には、株主が株式会社の事業に関係のない者であることとなつたときは、その株式を株式会社の事業に関係のある者に譲渡しなければならない旨をあわせて定めることができる。
第二条第一項中「前条第二項」を「前条」に改め、同条第二項中「商法」の下に「(明治三十二年法律第四十八号)」を加え、「前条第二項」を「前条」に改める。
第三条中「第一条第一項」を「第一条」に、「同項」及び「同条第二項」を「同条」に、「株式の譲渡の制限に関する規定」を「定め」に改める。
第四条中「第一条第一項」を「第一条」に、「同条第二項」を「同条」に改める。
(会社更生法の一部改正)
14 会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)の一部を次のように改正する。
第二百五十五条第三項中「第二百八十条ノ十四」を「第二百八十条ノ十四第一項」に改め、同条第四項後段中「この場合において」の下に「、同条第一項中「株主」とあるのは、「更生債権者、更生担保権者又は株主」と」を加える。
(商業登記法の一部改正)
15 商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)の一部を次のように改正する。
第八十六条の次に次の一条を加える。
(株式の譲渡制限の登記)
第八十六条の二 株式の譲渡につき取締役会の承認を要する旨の定めの設定による変更の登記の申請書には、商法第三百五十条第一項の規定による公告をしたことを証する書面を添附しなければならない。
第九十条に次の一号を加える。
五 商法第四百八条第四項の場合には、同法第三百五十条第一項の規定による公告をしたことを証する書面
(法務・大蔵・内閣総理大臣署名)