租税特別措置法の一部を改正する法律
法律第二十四号(昭三九・三・三一)
租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。
目次中
「 |
第一節の二 配当所得 |
」 |
第一款 配当等に充てた所得に係る法人税の軽減措置に伴う配当控除の特例(第八条の二) |
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第二款 源泉徴収税率の特例(第九条) |
を「第一節の二 配当所得(第八条の二―第九条)」に、「輸出所得の課税の特例(第二十一条―第二十三条の三)」を「技術等海外取引に係る課税の特例(第二十一条―第二十三条)」に、「第二十八条」を「第二十八条の二」に、「第五十二条」を「第五十二条の二」に、「(第五十三条・第五十四条)」を「(第五十三条―第五十七条)」に、「輸出所得の課税の特例(第五十五条―第五十七条の四)」を「技術等海外取引に係る課税の特例(第五十八条)」に、「(第五十八条―第六十一条)」を「(第五十九条―第六十一条)」に、「(第九十一条・第九十二条)」を「(第九十一条―第九十五条)」に改める。
第一条中「地方道路税」の下に「、砂糖消費税」を、「地方道路税法(昭和三十年法律第百四号)」の下に「、砂糖消費税法(昭和三十年法律第三十八号)」を加える。
第二条第一項第三号中「貸付信託」の下に「、証券投資信託」を加える。
第三条第七項中「同法第一条第八項第二号若しくは第三号又は法人税法第一条第四項第二号若しくは第三号に掲げる」を「同法第一条第三項第一号又は法人税法第一条第三項第一号に規定する」に、「利子所得その他の政令で定めるこれに準ずる利子所得」を「利子所得で政令で定めるもの」に改める。
「第一款 配当等に充てた所得に係る法人税の軽減措置に伴う配当控除の特例」及び「第二款 源泉徴収税率の特例」を削る。
第八条の二を第八条の三とし、第二章第一節の二中同条の前に次の一条を加える。
(証券投資信託の収益の分配に係る配当所得の分離課税及び税率の軽減)
第八条の二 居住者又は所得税法の施行地に同法第一条第三項第一号に規定する事業を有する非居住者が昭和三十九年四月一日から昭和四十年三月三十一日までの間に支払を受けるべき証券投資信託の収益の分配に係る配当所得(昭和三十九年四月一日以後に設定(追加設定を含む。)をされた証券投資信託の収益でその計算期間が一年以上であるものの分配に係る配当所得の金額のうち同日から昭和四十年三月三十一日までの間に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額を含む。以下第三項までにおいて同じ。)については、同法第九条第一項及び第十三条の規定にかかわらず、他の所得と区分し、その支払を受けるべき金額に対し、百分の五の税率を適用して所得税を課する。
2 法人で所得税法第十八条第一項又は第四項に規定するものが昭和三十九年四月一日から昭和四十年三月三十一日までの間に支払を受けるべき証券投資信託の収益の分配に係る配当所得に対する同法第十八条第一項又は第二項の規定の適用については、これらの規定に規定する百分の二十の税率は、百分の五の税率とする。
3 前二項に規定する者が昭和三十九年四月一日から昭和四十年三月三十一日までの間に支払を受けるべき証券投資信託の収益の分配に係る配当所得に対する所得税法第三十七条又は第四十一条第一項若しくは第二項の規定の適用については、これらの規定に規定する百分の二十の税率は、百分の五の税率とする。
4 昭和三十九年四月一日から昭和四十年三月三十一日までの間に支払を受けるべき証券投資信託の収益の分配に係る配当所得の支払を受ける者及びその支払をする者については、所得税法第五十九条及び第六十一条中当該配当所得に係る部分並びに第六十一条の四の規定は、適用しない。
5 第三条第五項から第七項までの規定は、第一項から第三項までの規定を適用する場合について準用する。
第九条の見出し中「配当所得」を「配当等に係る配当所得」に改め、同条第一項中「配当所得」の下に「(証券投資信託の収益の分配に係るものを除く。)」を加える。
第十一条第一項中「(船舶については、十分の一)」を「(第一号に掲げる機械その他の設備(第二号又は第三号に掲げる機械その他の設備にも該当するものについては、それぞれこれらの号に掲げる個人に係るものを除く。)については四分の一とし、第四号に掲げる船舶については十分の一とする。)」に改め、同項第三号を同項第四号とし、同項第二号の次に次の一号を加える。
三 工業用水法(昭和三十一年法律第百四十六号)第二条第一項に規定する井戸で同法第三条第一項に規定する指定地域内に存するもののうち政令で定めるものに代えて工業用水道事業法(昭和三十三年法律第八十四号)第二条第三項に規定する工業用水道又は水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)第三条第一項に規定する水道を事業の用に供する個人 当該工業用水道又は水道を当該事業の用に供するため必要なものとして政令で定める機械その他の設備
第十二条を次のように改める。
(開発研究機械等の特別償却)
第十二条 青色申告書を提出する個人でその営む事業に関連のある新たな製品の製造又は新たな技術の発明に係る試験研究として政令で定めるもの(以下この項において「開発研究」という。)を行なうものが、昭和三十九年四月一日から昭和四十二年三月三十一日までの間に、当該開発研究の用に供される機械及び設備のうち政令で定めるもの(以下この条において「開発研究機械等」という。)でその製作後事業の用に供されたことのないものを取得し、又は開発研究機械等を製作して、これを当該開発研究の用に供した場合には、その用に供した日の属する年における当該個人の事業所得の計算上、当該開発研究機械等の減価償却費として必要な経費に算入する金額は、所得税法第十条第二項の規定にかかわらず、当該開発研究機械等の取得価額の百分の九十五に相当する金額以下の金額で当該個人が必要な経費として計算した金額とする。ただし、当該開発研究機械等の減価償却費として同項の規定により必要な経費に算入される金額を下ることはできない。
2 前項の規定により当該開発研究機械等の減価償却費として必要な経費に算入した金額が当該開発研究機械等の取得価額の百分の九十五に相当する金額に満たない場合には、当該開発研究機械等を事業の用に供した日の属する年の翌年以後二年間の各年における事業所得の計算上、当該開発研究機械等の減価償却費として必要な経費に算入する金額は、所得税法第十条第二項の規定にかかわらず、その満たない金額(その金額のうちこの項の規定により既に必要な経費に算入した金額があるときは、当該金額を控除した金額)以下の金額で当該個人が必要な経費として計算した金額とすることができる。ただし、当該開発研究機械等の減価償却費として同条第二項の規定により必要な経費に算入される金額を下ることはできない。
3 前二項の規定は、確定申告書等に、これらの規定により必要な経費に算入される金額についてのその算入に関する記載があり、かつ、開発研究機械等の減価償却費の額の計算に関する明細書その他大蔵省令で定める書類の添附がある場合に限り、適用する。
第十三条の二第二項中「第十条第二項の規定」の下に「(当該機械等について前項又は次条第一項の規定の適用を受けるときは、これらの規定を含む。)」を加え、「減価償却費として同項」を「減価償却費として同法第十条第二項」に、「機械等につき前項の規定の適用を受ける年」を「、当該機械等につき前項の規定の適用を受ける年(当該機械等につき次条第一項の規定の適用を受ける年を除く。)」に改め、「合計償却限度額に相当する金額」の下に「とし、当該機械等につき次条第一項の規定の適用を受ける年については、当該年における同項に規定する海外取引等に係る合計償却限度額に相当する金額とする。」を加え、同条の次に次の一条を加える。
(海外取引等がある場合の割増償却)
第十三条の三 青色申告書を提出する個人の昭和三十九年四月一日から昭和四十二年三月三十一日までの期間(以下この条において「指定期間」という。)内の日の属する各年の前年中の事業所得の総収入金額のうちに海外取引及び技術等海外取引(以下この条において「海外取引等」という。)による収入金額がある場合には、その年における当該個人の事業所得の計算上、その年の十二月三十一日(当該個人が同日前に所得税法第二十九条第一項又は第二項に規定する事由に該当することとなる場合には、その該当することとなつた日)において当該個人の有する固定資産(その年における事業所得の計算上必要な経費に算入する減価償却費の額の計算に関し第十一条から第十三条まで又は次条から第十七条までの規定の適用を受けるものを除く。)の減価償却費として必要な経費に算入する金額は、同法第十条第二項の規定(当該固定資産について前条第一項の規定の適用を受けるときは、同項の規定を含む。)にかかわらず、当該固定資産につき同法第十条第二項の規定により計算した減価償却費の額(当該固定資産について前条第一項の規定の適用を受けるときは、同項の規定により計算される同項に規定する合計償却限度額に相当する金額)と当該固定資産につき同法第十条第二項の規定により計算した減価償却費の額に基準海外取引割合を乗じて計算した金額との合計額(以下この条において「海外取引等に係る合計償却限度額」という。)以下の金額で当該個人が必要な経費として計算した金額とする。ただし、当該固定資産の減価償却費として同項の規定により必要な経費に算入される金額を下ることはできない。
2 前項の規定の適用を受けた年において同項の規定により当該固定資産の減価償却費として必要な経費に算入した金額がその年におけるその海外取引等に係る合計償却限度額に満たない場合には、その年の翌年以後二年間の各年における事業所得の計算上、当該固定資産の減価償却費として必要な経費に算入する金額は、所得税法第十条第二項の規定(当該固定資産について前項又は前条第一項若しくは第二項の規定の適用を受けるときは、これらの規定を含む。)にかかわらず、当該固定資産の減価償却費として同法第十条第二項の規定により必要な経費に算入する金額(当該翌年以後二年間の各年のうち、当該固定資産につき前項の規定の適用を受ける年については、当該年におけるその海外取引等に係る合計償却限度額に相当する金額とし、当該固定資産につき前条第一項の規定の適用を受ける年(当該固定資産につき前項の規定の適用を受ける年を除く。)については、当該年における同条第一項に規定する合計償却限度額に相当する金額とする。)とその満たない金額(その金額のうちこの項の規定により既に必要な経費に算入した金額があるときは、当該金額を控除した金額とし、当該固定資産につき前条第二項の規定の適用を受ける年については、当該年に係る同項に規定する満たない金額に相当する金額を加算した金額とする。)以下の金額で当該個人が必要な経費として計算した金額との合計額に相当する金額とすることができる。
3 第一項に規定する海外取引とは、次に掲げる取引(次項各号に掲げる取引に該当するものを除く。)をいう。
一 他から購入した物品の輸出(他の者から工業所有権その他の技術に関する権利又は特別の技術による生産方式及びこれに準ずるもの(当該権利に関する使用権を含む。以下この条において「工業所有権等」という。)の譲渡又は提供を受け、対外支払手段(外国為替及び外国貿易管理法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第六条第一項第八号に規定する対外支払手段及びこれと同等の価値があるもので大蔵省令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)を対価として行なう当該工業所有権等の譲渡又は提供を含む。)
二 自己の製造、採掘、採取、栽培、養殖その他これらに準ずる行為により取得した物品の輸出
三 前号に規定する物品の当該物品の輸出を行なう者への販売(当該輸出を行なう者に対する物品の販売を業とする者への販売を含む。)
四 輸出業者(他から購入した物品の販売を主たる業とする者で常時物品の輸出を行なうものをいう。以下この条において同じ。)の委託を受けて行なう当該輸出業者が輸出をする物品の加工又は当該加工の対象となつた第二号に規定する物品の当該輸出業者への販売
五 輪出をされる陶磁器の上絵付けを行なう者への自己の製造した当該陶磁器の素地の販売
六 製糸業者、紡積業者又は織物業者(織物の販売を業とする者で他の者に原料等を供給して織物の製造を委託するものを除く。以下この条において同じ。)の製造する繊維製品に係るこれらの者の委託を受けて行なう輸出のための製織加工、メリヤス加工、縫製加工、染色加工又は整理加工
七 第四号に規定する加工を行なう者の委託を受けて行なう当該加工に係る物品の捺染加工
八 対外支払手段を対価として行なう修理、加工、建設請負又は著作権(映画フィルムの上映権を含む。)の譲渡若しくは提供(第三者を通じてこれらの取引を行ない、当該第三者が対外支払手段をその対価として受領する場合には、当該第三者を通じてこれらの取引をした者の当該取引)
4 第一項に規定する技術等海外取引とは、次に掲げる取引をいう。
一 対外支払手段を対価として行なう自己の研究(その従業員の職務に属する研究及び他人に委託した研究を含む。以下次号において同じ。)の成果に基づき取得した工業所有権等の譲渡又は提供
二 対外支払手段以外のものを対価として行なう自己の研究の成果に基づき取得した工業所有権等の譲渡又は提供で、対外支払手段を対価として当該工業所有権等の譲渡又は提供を行なう者に対するもの
三 対外支払手段を対価として行なう専門的な科学技術に関する知識を必要とする調査、企画、立案、助言、設計、監督又は検査に係る役務の提供で生産設備及びこれに準ずるものの建設又は製造に関するもののうち政令で定めるもの(以下第八項において「技術役務の提供」という。)
四 外国航路において行なう輸出貨物の運送(政令で定める用船契約により船舶を用船した者の締結した再運送契約に基づくものにあつては、当該再運送契約に基づくもののほか、当該用船契約に基づくものを含む。)
五 対外支払手段を対価として行なう運送(前号に掲げる運送を除くものとし、同号に規定する再運送契約に基づくものにあつては、当該再運送契約に基づくもののほか、同号に規定する用船契約に基づくものを含むものとする。)
5 第三項第一号、第二号及び第八号並びに前項第一号及び第三号から第五号までに掲げる取引、第三項第三号から第六号まで及び前項第四号に規定する輪出並びに同項第二号に規定する者の行なう工業所有権等の譲渡又は提供には、その対価の支払が日本国と外国との間に締結された賠償に関する条約に基づき日本国政府又は外国政府によりされるもの及びその対価の支払が対外支払手段によりされないことその他これに類する事実があるもののうち通常の海外取引等と異なる事情があるものとして政令で定めるものを含まないものとする。
6 第一項に規定する基準海外取引割合とは、同項に規定する個人の指定期間内の日の属する各年の前年中の事業所得の総収入金額のうちに当該前年中の海外取引等による収入金額の合計額の占める割合の百分の八十に相当する割合に、その年において事業を営んでいた期間内の指定期間の月数を乗じてこれをその年において事業を営んでいた期間の月数で除して計算した割合(当該割合に小数点以下二位未満の端数があるときは、これを切り上げる。)をいう。
7 次の各号に規定する取引が行なわれた場合には、前項の規定にかかわらず、同項に規定する基準海外取引割合の計算の基礎となる前年中の当該取引に係る海外取引等による収入金額は、当該各号に掲げる金額によるものとし、当該前年中の事業所得の総収入金額は、当該各号に掲げる金額により計算した金額によるものとする。
一 輪出業者が第三項第二号に掲げる取引をした場合において、当該取引に係る物品についての加工が他の者に委託されたものであるとき、又はその加工の対象となつて物品が他の者から購入されたものであるときは、当該取引による収入金額から当該委託又は購入によりこれらの者に支払う金額に相当する金額を控除した金額
二 陶磁器の上絵付けを行なう者が第三項第二号又は第三号に掲げる取引をした場合において、当該取引に係る陶磁器が他の者から購入した陶磁器の素地に上絵付けをしたものであるときは、当該取引による収入金額から当該購入によりその者に支払う金額に相当する金額を控除した金額
三 製糸業者、紡績業者又は織物業者が第三項第二号から第四号までに掲げる取引をした場合において、当該取引に係る物品についての製織加工、メリヤス加工、縫製加工、染色加工又は整理加工が他の者に委託されたものであるときは、当該取引による収入金額からその委託によりその者に支払う金額に相当する金額を控除した金額
四 第三項第四号に規定する加工を行なう者が当該加工を行なつた場合において、当該加工に係る物品についての捺染加工が他の者に委託されたものであるときは、当該加工による収入金額からその委託によりその者に支払う金額に相当する金額を控除した金額
五 対外支払手段を対価として建設請負を行なつた者がある場合において、当該建設請負に係る材料代、人夫賃その他の費用を対外支払手段により支出したときは、当該建設請負による収入金額から当該対外支払手段により支出した金額に相当する金額を控除した金額
六 第四項第四号又は第五号に規定する用船契約により船舶を用船した者の締結した再運送契約に基づきこれらの号に掲げる運送を行なつた場合には、当該再運送契約に基づく運送による収入金額から当該用船契約に基づく運送についての運送料として支払う金額に相当する金額を控除した金額
8 第一項に規定する基準海外取引割合の計算の基礎となる前年中の海外取引等による収入金額は、次の各号に掲げる取引の区分に応じ当該各号に掲げる事実について、その年分の確定申告書、損失申告書又は所得税法第二十九条第一項若しくは第二項の規定による申告書の提出期限までに、大蔵省令で定めるところにより証明された取引による収入金額に限るものとする。
一 第三項第一号、第二号若しくは第八号又は第四項第一号若しくは第三号から第五号までに掲げる取引 当該取引に係る物品が輸出されたこと、当該取引に係る工業所有権等が対外支払手段を対価として譲渡若しくは提供をされたこと、当該取引が第三項第八号に掲げる修理、加工、建設請負、譲渡若しくは提供であつたこと、当該取引が技術役務の提供であつたこと又は当該取引が第四項第四号若しくは第五号に掲げる運送であつたこと。
二 第三項第三号から第七号まで又は第四項第二号に掲げる取引 第三項第三号から第七号までに規定する物品が輸出されたこと又は第四項第二号に規定する工業所有権等が同号に規定する者により対外支払手段を対価として譲渡若しくは提供をされたこと。
9 第六項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。
10 第一項に規定する個人が同項に規定する事業所得の基因となる事業を相続又は包括遺贈により承継した場合における当該個人に係る同項に規定する固定資産についての同項の規定に準ずる減価償却費の額の計算の特例については、政令で定めるところによる。
11 第十一条第三項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。
第十四条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項中「昭和四十年三月三十一日」を「昭和三十九年三月三十一日」に、「以下この項」を「以下この条」に、「所得税法の規定」を「同法の規定」に改め、同項の次に次の一項を加える。
2 個人が、昭和三十九年四月一日から昭和四十二年三月三十一日までの間に、所得税法の施行地において、新築した貸家住宅で政令で定めるものを取得し、又は当該貸家住宅を新築して、これを貸家の用に供した場合には、当該個人の不動産所得又は事業所得の計算上、その貸家の用に供した日以後五年以内でその用に供している期間に限り、当該貸家住宅の減価償却費として必要な経費に算入する金額は、同法第十条第二項の規定にかかわらず、当該貸家住宅について同項の規定により計算した減価償却費の額で当該期間に係るものの百分の三百(当該貸家住宅についてその新築の時において同法の規定により定められている耐用年数が五十年以上であるときは、百分の四百)に相当する金額とする。
第十五条第一項中「百分の九十」を「百分の九十五」に改め、同条第七項を次のように改める。
7 第十二条第二項の規定は、第一項の規定により同項に規定する探鉱用機械設備の減価償却費として必要な経費に算入した金額が当該探鉱用機械設備の取得価額の百分の九十五に相当する金額に満たない場合について準用する。
第十八条を次のように改める。
(鉱工業技術研究組合に対する支出金の特別償却)
第十八条 青色申告書を提出する個人が、鉱工業技術研究組合法(昭和三十六年法律第八十一号)第十四条第一項の規定による承認を受けた鉱工業技術研究組合に対し、その者の営む事業に関連する同条第二項に規定する費用を支出した場合には、その支出した日の属する年以後の各年における当該個人の当該各年分の事業所得の計算上、その支出した金額につき必要な経費に算入する金額は、所得税法及び同法に基づく命令の規定にかかわらず、その支出した金額以下の金額で当該個人が必要な経費として計算した金額とする。ただし、当該支出した金額のうちその年に対応する部分の金額としてこれらの規定により必要な経費に算入される金額を下ることはできない。
2 第十一条第三項の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。
第二十条を次のように改める。
(海外市場開拓準備金勘定への繰入金額の必要経費算入)
第二十条 青色申告書を提出する個人が、昭和三十九年四月一日から昭和四十四年三月三十一日までの期間(以下この条において「指定期間」という。)内の日の属する各年(事業を廃止した日の属する年を除く。)において、海外市場の開拓に要する費用の支出に備えるため、その年の前年の収入金額で第十三条の三第一項に規定する海外取引(以下この条において「海外取引」という。)によるものの千分の十五(当該収入金額で第十三条の三第三項第一号に掲げる取引によるものについては、千分の五)に相当する金額の合計額に、その年において事業を営んでいた期間内の指定期間の月数を乗じてこれを当該前年において事業を営んでいた期間の月数で除して計算した金額(以下この条において「海外市場開拓準備金勘定の繰入限度額」という。)以下の金額を海外市場開拓準備金勘定に繰り入れたときは、当該繰入金額は、その繰入れをした年分の事業所得の計算上、必要な経費に算入する。
2 前項に規定する個人のその年の十二月三十一日において、前年から繰り越された海外市場開拓準備金勘定の金額(その日までに第四項の規定により総収入金額に算入された、若しくは算入されるべきこととなつた金額又はその年の前年の十二月三十一日までにこの項若しくは次項の規定により総収入金額に算入された金額がある場合には、これらの金額を控除した金額。以下この条において同じ。)がある場合には、当該海外市場開拓準備金勘定の金額については、その繰入れをした年別に区分した各金額ごとに、当該区分した金額の繰入れをした年の事業所得の計算上前項の規定により必要な経費に算入された金額の五分の一に相当する金額(当該五分の一に相当する金額が当該区分した金額をこえる場合には、当該区分した金額に相当する金額)を、それぞれ、その年分の事業所得の計算上、総収入金額に算入する。
3 前項に規定する場合において、第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した金額が同項の規定により総収入金額に算入されるべき金額の合計額をこえるときは、同項の海外市場開拓準備金勘定の金額(当該総収入金額に算入されるべき金額の合計額を除く。)のうち、そのこえる金額に相当する金額は、その年分の事業所得の計算上、総収入金額に算入する。この場合においては、当該海外市場開拓準備金勘定の金額をその繰入れをした年別に区分した各金額のうち、その繰入れをした年が最も古いものから順次総収入金額に算入されるものとする。
一 その年の特定海外費用(海外との取引に関し支出される旅費、通信費その他の費用として政令で定める費用をいう。以下次号において同じ。)の額の合計額
二 その年前二年以内の各年の特定海外費用の額の合計額にその年において事業を営んでいた期間の月数を乗じてこれを当該二年以内の各年において事業を営んでいた期間の月数の合計で除して計算した金額の百分の百二十に相当する金額
4 第一項の海外市場開拓準備金勘定を設けている個人が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合には、当該各号に掲げる金額に相当する金額は、その該当することとなつた日の属する年分の事業所得の計算上、総収入金額に算入する。この場合においては、前項後段の規定を準用する。
一 事業の全部を譲渡し、又は廃止した場合 その譲渡し、又は廃止した日における海外市場開拓準備金勘定の金額
二 前二項、前号及び次項の場合以外の場合において海外市場開拓準備金勘定の金額を取りくずした場合 その取りくずした日における海外市場開拓準備金勘定の金額のうちその取りくずした金額に相当する金額
5 第一項の海外市場開拓準備金勘定を設けている個人が青色申告書の提出の承認を取り消され、又は青色申告書による申告をやめる旨の届出をした場合には、その承認の取消しの基因となつた事実のあつた日又はその届出をした日(その届出をした日が青色申告書による申告をやめた年の翌年である場合には、そのやめた年の十二月三十一日)における海外市場開拓準備金勘定の金額は、政令で定めるところにより、その日の属する年分及びその翌年分の事業所得の計算上、総収入金額に算入する。この場合においては、当該海外市場開拓準備金勘定の金額については、前三項及び第十項の規定は、適用しない。
6 第一項及び第三項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。
7 第一項の海外市場開拓準備金勘定を設けている個人がその年若しくはその年前二年以内の日において相続若しくは包括遺贈により事業を承継した者又はその年の前前年において事業を開始した者である場合における当該個人のその年に係る第三項第二号に掲げる金額の計算については、同項の規定にかかわらず、政令で定める。
8 第十三条の三第七項、第八項及び第十項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、同条第十項中「同項に規定する固定資産についての同項の規定に準ずる減価償却費の額」とあるのは、「第二十条第一項に規定する前年の収入金額」と読み替えるものとする。
9 前条第七項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。
10 第一項の海外市場開拓準備金勘定を設けている個人の死亡により当該個人の相続人が同項の事業を承継した場合において、当該相続人が、その死亡した日の属する年分の事業所得につき、青色申告書を提出することができる者又は青色申告書の承認申請書を提出した者でないときは、その死亡した日における海外市場開拓準備金勘定の金額は、その被相続人の当該年分の事業所得の計算上、総収入金額に算入する。
11 前項に規定する場合において、同項に規定する相続人が同項に規定する死亡の日の属する年分の事業所得につき、青色申告書を提出することができる者又は青色申告書の承認申請書を提出した者であるときは、その死亡した日における海外市場開拓準備金勘定の金額は、当該相続人に係る海外市場開拓準備金勘定の金額とみなす。
12 前項の規定の適用を受けた者が同項に規定する個人の死亡した日の属する年分の事業所得につき青色申告書の承認申請書を提出した者である場合において、その申請が却下されたときは、その却下の日における同項の海外市場開拓準備金勘定の金額は、その者の当該却下の日の属する年分の事業所得の計算上、総収入金額に算入する。
13 第二十八条の二に規定する納付金を納付した個人のその納付の日の属する年に係る海外市場開拓準備金勘定の繰入限度額は、第一項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額から、その年に係る当該納付金の額として政令で定めるところにより計算した金額の百分の六十に相当する金額を控除した金額とする。
第二章第二節第三款を次のように改める。
第三款 技術等海外取引に係る課税の特例
(技術等海外取引に係る所得の特別控除)
第二十一条 青色申告書を提出する個人の昭和三十九年四月一日から昭和四十四年三月三十一日までの期間(以下この条において「指定期間」という。)内の日の属する各年の事業所得の総収入金額のうちに第十三条の三第四項第一号から第三号までに掲げる取引による指定期間内の収入金額(所得税法第二十条第一項の規定の適用に係るものを除く。以下この条において同じ。)がある場合には、当該収入金額の百分の七十(第十三条の三第四項第三号に掲げる取引によるものについては、百分の二十)に相当する金額の合計額(当該合計額がその年分の事業所得の金額として政令で定めるところにより計算した金額の百分の五十に相当する金額をこえる場合には、当該百分の五十に相当する金額)は、その年分の事業所得の計算上、必要な経資に算入する。
2 青色申告書を提出する個人の指定期間内の日の属する各年の事業所得の総収入金額のうちに第十三条の三第四項第四号又は第五号に掲げる取引による指定期間内の収入金額がある場合には、当該収入金額の百分の三に相当する金額の合計額(当該合計額がこれらの取引に係るその年分の事業所得の金額として政令で定めるところにより計算した金額の百分の八十に相当する金額をこえる場合には、当該百分の八十に相当する金額)は、その年分の事業所得の計算上、必要な経費に算入する。
3 青色申告書を提出する個人が、指定期間内の日の属する各年の事業所得に係る指定期間内の収入金額で第一項に規定する取引によるものについて、当該取引(第十三条の三第四項第二号に掲げる取引については、同号に規定する者の行なう同号に規定する工業所有権等の譲渡又は提供)の対価が同条第三項第一号に規定する対外支払手段により支払われることが明らかでなかつたことについて政令で定める特別の事情があつたため、次項において準用する同条第八項に規定する提出期限までに同項に規定する証明を受けることができなかつた場合において、当該各年の翌年以後の年において当該対外支払手段による支払を受け、かつ、その支払を受けた日の属する年分の確定申告書、損失申告書又は所得税法第二十九条第一項若しくは第二項の規定による申告書の提出期限までに大蔵省令で定める証明を受けたときは、当該対外支払手段による支払に係る金額に相当する収入金額につき当該収入金額に係る年において第一項の規定の適用を受けたものとした場合に当該収入金額につき同項の規定により必要な経費に算入されるべき金額として政令で定める金額に相当する金額は、その支払を受けた日の属する年分の事業所得の計算上、必要な経費に算入する。
4 第十三条の三第八項の規定は、第一項又は第二項の規定を適用する場合について、同条第七項第六号の規定は、第二項の規定を適用する場合について、それぞれ準用する。
5 第一項又は第二項の規定は、確定申告書等にこれらの規定により必要な経費に算入される金額についてのその算入に関する記載があり、かつ、当該金額の計算に関する明細書の添附がある場合に限り、適用する。この場合において、これらの規定により必要な経費に算入される金額は、当該申告に係るその必要な経費に算入されるべき金額に限るものとする。
6 第三項の規定は、同項に規定する収入金額に係る年から同項の規定の適用を受けようとする年までの各年分の確定申告書、損失申告書又は所得税法第二十九条第一項若しくは第二項の規定による申告書に、第三項の規定に該当する収入金額の全部につき同項に規定する収入金額に係る年において第一項の規定の適用を受けたものとした場合に当該収入金額につき同項の規定により必要な経費に算入されるべき金額の計算に関する事項その他大蔵省令で定める事項を記載した明細書を添附した場合であつて、その適用を受けようとする年分の確定申告書等に第三項の規定により必要な経費に算入される金額についてのその算入に関する記載がある場合に限り、適用する。
この場合においては、前項後段の規定を準用する。
第二十二条及び第二十三条 削除
第二十四条第一項中「昭和三十九年三月三十一日」を「昭和四十二年三月三十一日」に改め、「、小麦」を削る。
第二十五条中「昭和三十九年三月三十一日」を「昭和四十二年三月三十一日」に改め、「小麦、」を削り、「小麦等」を「菜種等」に改める。
第二章第二節第五款中第二十八条の次に次の一条を加える。
(特定商工組合に納付した中小企業海外市場開拓準備金勘定に係る納付金の必要経費算入)
第二十八条の二 第五十五条第一項に規定する特定商工組合の組合員である事業を営む個人が当該特定商工組合に同項に規定する納付金を納付した場合には、当該納付金に相当する金額は、当該個人のその納付の日の属する年分の事業所得の計算上、必要な経費に算入する。
第三十一条第三項第一号中「第三十八条の五」を「第三十八条の八」に改める。
第三十五条第一項中「除くものとする。以下第三十七条までにおいて同じ。」を「除くものとする。以下次条までにおいて同じ。」に改める。
第三十六条第三項第二号を次のように改める。
二 前条第二項に規定する譲渡の日から一年以内に土地等若しくは家屋の取得をせず、又は同項に規定する取得の日から一年以内に、土地等若しくは家屋を同項に規定する居住の用に供せず、若しくは供さなくなつた場合
第三十七条中「当該財産の譲渡、遺贈又は贈与」を「当該財産の譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。)、遺贈又は贈与(以下この条において「譲渡等」という。)」に、「これらの規定に規定するその者が」を「第三十五条第一項に規定する」に、「その譲渡、遺贈又は贈与」を「その譲渡等」に、「譲渡財産の譲渡に関する」を「譲渡財産の同項に規定する譲渡(以下この条において「譲渡」という。)に関する」に改める。
第三十八条を次のように改める。
(居住用財産を交換した場合の譲渡所得の金額の計算)
第三十八条 個人が、土地等又は家屋(以下この条において「交換譲渡資産」という。)と当該個人の居住の用に供する土地等又は家屋で所得税法の施行地にあるもの(以下この条において「交換取得資産」という。)との交換(第三十二条第一項第二号に規定する換地処分及び交換その他政令で定める交換を除く。)をした場合(当該交換に伴い交換取得資産の価額と交換譲渡資産の価額との差額を補うために金銭を取得し、又は支払つた場合を含む。)における前三条の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 当該交換譲渡資産は、当該個人が、その交換の日において、同日における当該資産の価額に相当する金額をもつて第三十五条第一項に規定する譲渡をしたものとみなす。
二 当該交換取得資産は、当該個人が、その交換の日において、同日における当該資産の価額に相当する金額をもつて第三十五条第一項に規定する取得をしたものとみなす。
第三十八条の二第一項を次のように改める。
個人が、その居住の用に供している家屋で政令で定めるものの譲渡をし、当該家屋とともにその敷地の用に供されている土地若しくは当該土地の上に存する権利の譲渡をし、又は災害により滅失した当該家屋の敷地の用に供されていた土地若しくは当該土地の上に存する権利(建物又は堅固な構築物の敷地の用に供されているものを除く。)の譲渡をその災害のあつた日から一年以内にした場合(当該個人の配偶者その他当該個人と政令で定める特別の関係がある者に対して譲渡をした場合を除く。)には、これらの資産の全部又は一部につき第三十三条又は第三十八条の十二の規定の適用を受ける場合を除き、当該資産の譲渡に対する所得税法第九条第一項第八号の規定の適用については、同号に規定する譲渡所得の金額は、当該資産の譲渡につき同号の規定を適用して計算した金額から三十五万円(当該計算した金額が三十五万円に満たない場合には、当額計算した金額に相当する金額)を控除した金額とする。
第三十八条の六第一項中「第三十一条第一項第一号」を「譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含むものとし、第三十一条第一項第一号」に改める。
第三十八条の七第二項第二号中「、買換資産」を「買換資産」に、「又は買換資産」を「又は同項に規定する取得の日から一年以内に、買換資産」に改める。
第三十八条の八第一項中「譲渡、遺贈若しくは贈与」を「譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。)、遺贈若しくは贈与(以下この条において「譲渡等」という。)」に、「これらの規定に規定するその者が」を「第三十八条の六第一項に規定する」に、「譲渡、遣贈又は贈与」を「譲渡等」に、「譲渡資産の譲渡に関する」を「譲渡資産の同項に規定する譲渡(以下この項において「譲渡」という。)に関する」に改める。
第四十二条第一項中「百分の二十」を「百分の十九」に、「年二百万円」を「年三百万円」に、「百分の二十四」を「百分の二十二」に、「百分の二十八」を「百分の二十六」に改め、同条第二項中「年二百万円」を「年三百万円」に改める。
第四十三条第一項中「(船舶については、十分の一)」を「(第一号に掲げる機械その他の設備(第二号から第四号まで又は第六号に掲げる機械その他の設備にも該当するものについては、それぞれこれらの号に掲げる法人に係るものを除く。)については四分の一とし、第五号に掲げる船舶については十分の一とする。)」に改め、同項第四号を同項第六号とし、同項第三号中「第十一条第一項第三号」を「第十一条第一項第四号」に改め、同号を同項第五号とし、同項第二号の次に次の二号を加える。
三 大型であり、かつ、その製造に高度な生産技術と著しく多額な費用を必要とする機械その他の設備のうちその生産技術を開発することが緊急に必要なもので、法人税法の施行地において最初に製造に着手されたものとして政令で定めるものを事業の用に供する法人 当該機械その他の設備
四 工業用水法第二条第一項に規定する井戸で同法第三条第一項に規定する指定地域内に存するもののうち政令で定めるものに代えて工業用水道事業法第二条第三項に規定する工業用水道又は水道法第三条第一項に規定する水道を事業の用に供する法人 第十一条第一項第三号に掲げる機械その他の設備
第四十四条を次のように改める。
(開発研究機械等の特別償却)
第四十四条 青色申告書を提出する法人で新たな製品の製造又は新たな技術の発明に係る試験研究として政令で定めるもの(以下この項において「開発研究」という。)を行なうものが、昭和三十九年四月一日から昭和四十二年三月三十一日までの間に、当該開発研究の用に供される機械及び設備のうち政令で定めるもの(以下この項において「開発研究機械等」という。)でその製作後事業の用に供されたことのないものを取得し、又は開発研究機械等を製作して、これを当該開発研究の用に供した場合には、その用に供した日を含む事業年度の法人税法及び同法に基づく命令の規定により計算される当該開発研究機械等の償却範囲額は、これらの規定にかかわらず、当該開発研究機械等の取得価額の百分の九十五に相当する金額とする。
2 前項の規定は、確定申告書等に同項に規定する償却範囲額の計算に関する明細書その他大蔵省令で定める書類の添附がない場合には、適用しない。
第四十六条の次に次の一条を加える。
(海外取引等がある場合の割増償却)
第四十六条の二 青色申告書を提出する法人の昭和三十九年四月一日から昭和四十二年三月三十一日までの期間(以下この条において「指定期間」という。)内の日を含む各事業年度の直前の事業年度(事業年度が一年である法人以外の法人については、当該直前の事業年度の直前の事業年度。以下この条において「基準年度」という。)の総収入金額(政令で定める収入金額を除く。以下この条において同じ。)のうちに海外取引及び技術等海外取引(以下この条において「海外取引等」という。)による収入金額がある場合には、当該事業年度終了の日において当該法人の有する固定資産(当該事業年度における償却額の計算に関し第四十三条から第四十五条まで又は次条から第五十一条までの規定の適用を受けるものを除く。)に係る当該事業年度の法人税法及び同法に基づく命令の規定により計算される償却範囲額は、これらの規定(当該固定資産について前条の規定の適用を受けるときは、同条の規定を含む。以下この項において同じ。)にかかわらず、これらの規定により計算される償却範囲額(同法及び同法に基づく命令の規定に定める償却不足額があるときは、当該償却不足額に相当する金額を控除した金額。以下この項において同じ。)と当該償却範囲額(当該固定資産について同条の規定の適用を受けるときは、同条第一項に規定する三分の一に相当する金額を控除した金額)に基準海外取引割合を乗じて計算した金額との合計額(その控除した償却不足額に相当する金額があるときは、当該金額を加算した金額)とする。
2 前項に規定する海外取引とは、次に掲げる取引(次項各号に掲げる取引に該当するものを除く。)をいう。
一 他から購入した物品の輸出(他の者から工業所有権その他の技術に関する権利又は特別の技術による生産方式及びこれに準ずるもの(当該権利に関する使用権を含む。以下この条において「工業所有権等」という。)の譲渡又は提供を受け、対外支払手段(第十三条の三第三項第一号に規定する対外支払手段をいう。以下この条において同じ。)を対価として行なう当該工業所有権等の譲渡又は提供を含む。)
二 当該法人の製造、採掘、採取、栽培、養殖その他これらに準ずる行為により取得した物品の輸出
三 前号に規定する物品の当該物品の輸出を行なう者への販売(当該輸出を行なう者に対する物品の販売を業とする者への販売を含む。)
四 輪出業者(他から購入した物品の販売を主たる業とする者で常時物品の輸出を行なうものをいう。以下この条において同じ。)の委託を受けて行なう当該輸出業者が輸出をする物品の加工又は当該加工の対象となつた第二号に規定する物品の当該輸出業者への販売
五 輪出をされる陶磁器の上絵付けを行なう者への当該法人の製造した当該陶磁器の素地の販売
六 製糸業者、紡績業者又は織物業者(織物の販売を業とする者で他の者に原料等を供給して織物の製造を委託するものを除く。以下この条において同じ。)の製造する繊維製品に係るこれらの者の委託を受けて行なう輸出のための製織加工、メリヤス加工、縫製加工、染色加工又は整理加工
七 第四号に規定する加工を行なう者の委託を受けて行なう当該加工に係る物品の捺染加工
八 対外支払手段を対価として行なう修理、加工、建設請負又は著作権(映画フィルムの上映権を含む。)の譲渡若しくは提供(第三者を通じてこれらの取引を行ない、当該第三者が対外支払手段をその対価として受領する場合には、当該第三者を通じてこれらの取引をした者の当該取引)
3 第一項に規定する技術等海外取引とは、次に掲げる取引をいう。
一 対外支払手段を対価として行なう自己の研究(その従業員の職務に属する研究及び他人に委託した研究をいう。以下次号において同じ。)の成果に基づき取得した工業所有権等の譲渡又は提供
二 対外支払手段以外のものを対価として行なう自己の研究の成果に基づき取得した工業所有権等の譲渡又は提供で、対外支払手段を対価として当該工業所有権等の譲渡又は提供を行なう者に対するもの
三 対外支払手段を対価として行なう専門的な科学技術に関する知識を必要とする調査、企画、立案、助言、設計、監督又は検査に係る役務の提供で生産設備及びこれに準ずるものの建設又は製造に関するもののうち政令で定めるもの(以下第七項において「技術役務の提供」という。)
四 外国航路において行なう輸出貨物の運送(政令で定める用船契約により船舶を用船した者の締結した再運送契約に基づくものにあつては、当該再運送契約に基づくもののほか、当該用船契約に基づくものを含む。)
五 対外支払手段を対価として行なう運送(前号に掲げる運送を除くものとし、同号に規定する再運送契約に基づくものにあつては、当該再運送契約に基づくもののほか、同号に規定する用船契約に基づくものを含むものとする。)
4 第二項第一号、第二号及び第八号並びに前項第一号及び第三号から第五号までに掲げる取引、第二項第三号から第六号まで及び前項第四号に規定する輸出並びに同項第二号に規定する者の行なう工業所有権等の譲渡又は提供には、その対価の支払が日本国と外国との間に締結された賠償に関する条約に基づき日本国政府又は外国政府によりされるもの及びその対価の支払が対外支払手段によりされないことその他これに類する事実があるもののうち通常の海外取引等と異なる事情があるものとして政令で定めるものを含まないものとする。
5 第一項に規定する基準海外取引割合とは、同項に規定する基準年度の総収入金額のうちに当該基準年度の海外取引等による収入金額の合計額の占める割合の百分の八十に相当する割合に、当該事業年度の指定期間の月数を乗じてこれを当該事業年度の月数で除して計算した割合(当該割合に小数点以下二位未満の端数があるときは、これを切り上げる。)をいう。
6 次の各号に規定する取引が行なわれた場合には、前項の規定にかかわらず、同項に規定する基準海外取引割合の計算の基礎となる基準年度の当読取引に係る海外取引等による収入金額は、当該各号に掲げる金額によるものとし、当該基準年度の総収入金額は、当該各号に掲げる金額により計算した金額によるものとする。
一 輪出業者が第二項第二号に掲げる取引をした場合において、当該取引に係る物品についての加工が他の者に委託されたものであるとき、又はその加工の対象となつた物品が他の者から購入されたものであるときは、当該取引による収入金額から当該委託又は購入によりこれらの者に支払う金額に相当する金額を控除した金額
二 陶磁器の上絵付けを行なう者が第二項第二号又は第三号に掲げる取引をした場合において、当該取引に係る陶磁器が他の者から購入した陶磁器の素地に上絵付けをしたものであるときは、当該取引による収入金額から当該購入によりその者に支払う金額に相当する金額を控除した金額
三 製糸業者、紡績業者又は織物業者が第二項第二号から第四号までに掲げる取引をした場合において、当該取引に係る物品についての製織加工、メリヤス加工、縫製加工、染色加工又は整理加工が他の者に委託されたものであるときは、当該取引による収入金額からその委託によりその者に支払う金額に相当する金額を控除した金額
四 第二項第四号に規定する加工を行なう者が当該加工を行なつた場合において、当該加工に係る物品についての捺染加工が他の者に委託されたものであるときは、当該加工による収入金額からその委託によりその者に支払う金額に相当する金額を控除した金額
五 対外支払手段を対価として建設請負を行なつた者がある場合において、当該建設請負に係る材料代、人夫賃その他の費用を対外支払手段により支出したときは、当該建設請負による収入金額から当該対外支払手段により支出した金額に相当する金額を控除した金額
六 第三項第四号又は第五号に規定する用船契約により船舶を用船した者の締結した再運送契約に基づきこれらの号に掲げる運送を行なつた場合には、当該再運送契約に基づく運送による収入金額から当該用船契約に基づく運送についての運送料として支払う金額に相当する金額を控除した金額
7 第一項に規定する基準海外取引割合の計算の基礎となる基準年度の海外取引等による収入金額は、次の各号に掲げる取引の区分に応じ当該各号に掲げる事実について、当該事業年度の法人税法第十八条から第二十一条までの規定による申告書の提出期限までに、大蔵省令で定めるところにより証明された取引による収入金額に限るものとする。
一 第二項第一号、第二号若しくは第八号又は第三項第一号若しくは第三号から第五号までに掲げる取引 当読取引に係る物品が輸出されたこと、当該取引に係る工業所有権等が対外支払手段を対価として譲渡若しくは提供をされたこと、当該取引が第二項第八号に掲げる修理、加工、建設請負、譲渡若しくは提供であつたこと、当該取引が技術役務の提供であつたこと又は当該取引が第三項第四号若しくは第五号に掲げる運送であつたこと。
二 第二項第三号から第七号まで又は第三項第二号に掲げる取引 第二項第三号から第七号までに規定する物品が輸出されたこと又は第三項第二号に規定する工業所有権等が同号に規定する者により対外支払手段を対価として譲渡若しくは提供をされたこと。
8 第五項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。
9 第一項に規定する法人が合併後存続する法人又は合併により設立した法人(以下この章において「合併法人」という。)である場合における当該法人に係る同項に規定する固定資産についての同項の規定に準ずる償却範囲額の計算の特例については、政令で定めるところによる。
10 第四十三条第六項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。
第四十七条第一項中「昭和四十年三月三十一日」を「昭和三十九年三月三十一日」に、「以下この項」を「以下この条」に、「法人税法の規定」を「同法の規定」に改め、同条第二項を次のように改める。
2 法人が、昭和三十九年四月一日から昭和四十二年三月三十一日までの間に、法人税法の施行地において、新築した貸家住宅で第十四条第二項に規定する政令で定めるものを取得し、又は当該貸家住宅を新築して、これを貸家の用に供した場合には、当該法人の貸家の用に供した日以後五年以内の日を含む各事業年度の同法及びこれに基づく命令の規定により計算される当該貸家住宅の償却範囲額は、その貸家の用に供した日以後五年以内でその用に供している期間に限り、これらの規定により計算される当該貸家住宅の償却範囲額(これらの規定に定める償却不足額があるときは、当該償却不足額に相当する金額を控除した金額)の百分の三百(当該貸家住宅についてその新築の時において同法の規定により定められている耐用年数が五十年以上であるときは、百分の四百)に相当する金額(その控除した償却不足額に相当する金額があるときは、当該金額を加算した金額)とする。
第四十七条第三項中「第一項」を「前二項」に改める。
第四十八条第一項中「百分の九十」を「百分の九十五」に改める。
第五十一条第四項を削り、同条第五項中「第三項」を「前項」に改め、同項を同条第四項とする。
第五十二条を次のように改める。
(鉱工業技術研究組合に対する支出金の特別償却)
第五十二条 青色申告書を提出する法人が、鉱工業技術研究組合法第十四条第一項の規定による承認を受けた鉱工業技術研究組合に対し、同条第二項に規定する費用を支出した場合には、その支出した金額については、法人税法及び同法に基づく命令の規定にかかわらず、当該法人がその支出した日を含む事業年度以後の各事業年度において損金に算入した金額を、当該事業年度の所得の計算上、損金に算入する。
2 第四十八条第八項の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。
第三章第一節の二中第五十二条の次に次の一条を加える。
(海運会社の有する船舶の償却範囲額の特例)
第五十二条の二 青色申告書を提出する会社が、海運業の再建整備に関する臨時措置法(昭和三十八年法律第百十八号。以下この条において「再建整備法」という。)第五条第一項の規定による整備計画の承認を受けた場合には、当該会社の当該整備計画を提出する日を含む事業年度(以下この条において「整備初年度」という。)の翌事業年度から同法第二条第二項に規定する確認日から起算して五年を経過した日を含む事業年度までの各事業年度終了の日において有する船舶(総トン数百トン以上の鋼製のものに限る。)に係る当該事業年度の法人税法及び同法に基づく命令の規定により計算される償却範囲額は、これらの規定(当該船舶について第四十六条の二の規定の適用を受けるときは、同条の規定を含む。以下この項において同じ。)にかかわらず、これらの規定により計算される償却範囲額として政令で定める金額に、第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した金額に相当する金額を加算した金額とする。
一 整備初年度開始の日前五年以内に開始した各事業年度(整備初年度まで連続して青色申告書を提出している場合に係る各事業年度に限る。)において生じた当該船舶に係る法人税法及び同法に基づく命令の規定に定める償却不足額の合計額のうち整備初年度の償却範囲額に含まれるものとして政令で定める金額(当該金額が当該船舶につき再建整備法第四条第二号に定める方法に準じて計算した減価償却の不足額をこえるときは、そのこえる金額を控除した金額。以下この条において「特定償却不足額」という。)から、当該会社の整備初年度から当該事業年度の直前の事業年度までの各事業年度の所得の計算上損金に算入された当該船舶に係る償却額のうち当該特定償却不足額に係るものから成る部分の金額として政令で定める金額の合計額を控除した金額
二 当該事業年度の当該船舶に係る法人税法及び同法に基づく命令の規定により計算される償却範囲額に含まれるこれらの規定に定める償却不足額のうち、整備初年度前の各事業年度に係るもの
2 前項の規定の適用があつた場合において、その適用に係る事業年度の所得の計算上損金に算入された同項に規定する船舶に係る償却額が、当該船舶に係る当該事業年度の同項の規定による償却範囲額に満たないときは、その差額に相当する金額のうち同項の規定により加算される金額から成る部分の金額として政令で定める金額は、法人税法及び同法に基づく命令の規定に定める償却不足額としないものとする。
3 第一項に規定する承認を受けた会社がその承認を受けた同項に規定する整備計画に従つて合併した場合において、当該合併後存続する会社又は当該合併により設立した会社(以下この項において「合併会社」という。)が当該合併により消滅した会社(以下この項において「被合併会社」という。)から第一項に規定する船舶を引き継いだときは、当該船舶に対する前二項の規定の適用については、当該被合併会社の当該船舶に係る特定償却不足額から、当該被合併会社の整備初年度から当該合併の日を含む事業年度までの各事業年度の所得の計算上損金に算入された当該船舶に係る償却額のうち当該特定償却不足額に係るものから成る部分の金額として政令で定める金額の合計額を控除した金額をもつて、当該合併会社の当該船舶に係る特定償却不足額とみなす。
4 第一項の規定の適用を受ける会社につき再建整備法第十三条第一項の通知があつた場合には、当該会社の第一項に規定する船舶に係る当該通知があつた日を含む事業年度以後の各事業年度の償却範囲額については、同項の規定は、適用しない。
5 第二項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
6 第四十三条第六項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。
第五十三条第一項中「有価証券(以下この条において「有価証券」という。)」を「有価証券(政令で定めるものを除く。以下この条において「有価証券」という。)」に改め、同項第一号ロ中「証券取引所に上場されているものについては、証券取引法第百二十二条第二項の規定により公表された同日前一月間の毎日の最終価格の平均額」を「証券取引所において上場されているもの又は気配相場のあるものについては、政令で定める価額」に改める。
第五十四条を次のように改める。
(海外市場開拓準備金勘定への繰入金額の損金算入)
第五十四条 青色申告書を提出する法人(次条第一項に規定する特定商工組合を除く。以下この条において同じ。)が、昭和三十九年四月一日から昭和四十四年三月三十一日までの期間(以下この項において「指定期間」という。)内の日を含む各事業年度(解散(合併による解散を除く。)の日を含む事業年度及び清算中の各事業年度を除く。)において、海外市場の開拓に要する費用の支出に備えるため、当該事業年度に係る第四十六条の二第一項に規定する基準年度の収入金額で同項に規定する海外取引(以下この条及び次条において「海外取引」という。)によるものの千分の十五(当該収入金額で第四十六条の二第二項第一号に掲げる取引によるものについては、千分の五)に相当する金額の合計額に、当該事業年度の指定期間の月数を乗じてこれを当該基準年度の月数で除して計算した金額(以下この条において「海外市場開拓準備金勘定の繰入限度額」という。)以下の金額を海外市場開拓準備金勘定に繰り入れたときは、当該繰入金額は、当該事業年度の所得の計算上、損金に算入する。
2 前項に規定する法人の各事業年度終了の日において、前事業年度から繰り越された海外市場開拓準備金勘定の金額(その日までに第四項の規定により益金に算入された、若しくは算入されるべきこととなつた金額又は前事業年度終了の日までにこの項若しくは次項の規定により益金に算入された金額がある場合には、これらの金額を控除した金額。以下この条において同じ。)がある場合には、当該海外市湯開拓準備金勘定の金額については、その繰入れをした事業年度別に区分した各金額ごとに、当該区分した金額の繰入れをした事業年度の所得の計算上前項の規定により損金に算入された金額に当該各事業年度の月数を乗じてこれを六十で除した金額(当該計算した金額が当該区分した金額をこえる場合には、当該区分した金額)に相当する金額を、それぞれ、当該事業年度の所得の計算上、益金に算入する。
3 前項に規定する場合において、第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した金額が同項の規定により益金に算入されるべき金額の合計額をこえるときは、同項の海外市場開拓準備金勘定の金額(当該益金に算入されるべき金額の合計額を除く。)のうち、そのこえる金額に相当する金額は、当該事業年度の所得の計算上、益金に算入する。この場合においては、当該海外市場開拓準備金勘定の金額をその繰入れをした事業年度別に区分した各金額のうち、その繰入れをした事業年度が最も古いものから順次益金に算入されるものとする。
一 当該事業年度の特定海外費用(海外との取引に関し支出される旅費、通信費その他の費用として政令で定める費用をいう。以下次号において同じ。)の額の合計額
二 当該事業年度開始の日前二年以内に開始した各事業年度の特定海外費用の額の合計額に当該事業年度の月数を乗じてこれを当該二年以内に開始した各事業年度の月数の合計で除して計算した金額の百分の百二十に相当する金額
4 第一項の海外市場開拓準備金勘定を設けている法人が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合には、当該各号に掲げる金額に相当する金額は、その該当することとなつた日を含む事業年度の所得の計算上、益金に算入する。この場合においては、前項後段の規定を準用する。
一 解散した場合 当該解散の日における海外市場開拓準備金勘定の金額(合併により解散した場合において合併法人に引き継がれたものを除く。)
二 前二項、前号及び次項の場合以外の場合において海外市場開拓準備金勘定の金額を取りくずした場合 その取りくずした日における海外市場開拓準備金勘定の金額のうちその取りくずした金額に相当する金額
5 第一項の海外市場開拓準備金勘定を設けている法人が青色申告書の提出の承認を取り消され、又は青色申告書による申告をやめる旨の届出をした場合には、その承認の取消しの基因となつた事実のあつた日又はその届出をした日(その届出をした日が青色申告書による申告をやめた事業年度終了の日後である場合には、同日)における海外市場開拓準備金勘定の金額は、政令で定めるところにより、その日を含む事業年度から当該事業年度開始の日以後二年を経過した日の前日を含む事業年度までの各事業年度の所得の計算上、益金に算入する。この場合においては、当該海外市場開拓準備金勘定の金額については、前三項及び第十項の規定は、適用しない。
6 第一項から第三項までの月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。
7 第一項の海外市場開拓準備金勘定を設けている法人が合併後存続する法人(当該合併を第三項第一号に規定する事業年度又は当該事業年度開始の日前二年以内に開始した事業年度において行なつたものに限る。)、合併により設立した法人(同号に規定する事業年度が設立後最初に開始した事業年度であるものに限る。)又は同項第二号に規定する各事業年度の月数の合計が十二月に満たない法人である場合における当該法人の当該事業年度に係る同号に掲げる金額の計算については、同項の規定にかかわらず、政令で定める。
8 第四十六条の二第六項、第七項及び第九項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、同条第九項中「同項に規定する固定資産についての同項の規定に準ずる償却範囲額」とあるのは、「第五十四条第一項に規定する基準年度の収入金額」と読み替えるものとする。
9 前条第七項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。
10 第一項の海外市場開拓準備金勘定を設けている法人が合併により消滅した場合には、その合併の日における当該法人の海外市場開拓準備金勘定の金額で合併法人に引き継がれたものは、これを当該合併法人に係る海外市場開拓準備金勘定の金額とみなす。
11 前項の場合において、同項の合併法人がその合併の日を含む事業年度(当該合併法人が合併により設立された法人である場合には、設立後最初の事業年度)の所得について青色申告書を提出することができる者でないときは、当該事業年度終了の日における海外市場開拓準備金勘定の金額は、当該事業年度の所得の計算上、益金に算入する。
12 次条第一項に規定する納付金を納付した法人の各事業年度に係る海外市場開拓準備金勘定の繰入限度額は、第一項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額から、当該事業年度に係る当該納付金の額として政令で定めるところにより計算した金額の百分の六十に相当する金額を控除した金額とする。
第三章第三節を削る。
第五十八条を削り、第五十四条の次に次の三条及び一節を加える。
(中小企業海外市場開拓準備金勘定への繰入金額の損金算入等)
第五十五条 青色申告書を提出する特定商工組合が、昭和三十九年四月一日から昭和四十四年三月三十一日までの期間(以下この項において「指定期間」という。)内の日を含む各事業年度(解散(合併による解散を除く。)の日を含む事業年度及び清算中の各事業年度を除く。)において、海外市場の開拓に要する費用の支出に備えるため、当該事業年度に係る第四十六条の二第一項に規定する基準年度の期間内の当該特定商工組合の組合員(当該特定商工組合が合併法人である場合には、当該合併により消滅した特定商工組合の組合員であつた者を含む。)の海外取引(当該特定商工組合の第四項に規定する資格事業に関する物品に係るものに限る。以下この項において同じ。)による収入金額の合計額として政令で定めるところにより計算した金額の千分の二十五に相当する金額に当該事業年度の指定期間の月数を乗じてこれを当該基準年度の月数で除して計算した金額以下の金額を、当該特定商工組合の組合員の海外取引による収入金額その他の政令で定める賦課基準により組合員に賦課し、かつ、当該賦課に基づいて納付された金額(以下この条において「納付金」という。)の合計額に相当する金額以下の金額を中小企業海外市場開拓準備金勘定に繰り入れたときは、当該繰入金額は、当該事業年度の所得の計算上、損金に算入する。
2 前項に規定する特定商工組合の組合員で法人であるものが当該特定商工組合に納付金を納付した場合には、当該納付金に相当する金額は、当該組合員のその納付の日を含む事業年度の所得の計算上、損金に算入する。
3 前条第二項から第七項までの規定は、第一項の中小企業海外市場開拓準備金勘定の金額について、同条第六項の規定は、第一項の規定を適用する場合について、同条第十項及び第十一項の規定は、第一項の中小企業海外市場開拓準備金勘定を設けている特定商工組合が合併により消滅した場合について、それぞれ準用する。この場合において、同条第四項第一号中「解散した場合」とあるのは「解散した場合又は特定商工組合でないこととなつた場合」と、「解散の日」とあるのは「解散の日又は特定商工組合でないこととなつた日」と、同条第十一項中「者でないとき」とあるのは「者又は特定商工組合でないとき」と読み替えるものとする。
4 前三項に規定する特定商工組合とは、その組合員が製造、採掘、採取、栽培、養殖その他これらに準ずる行為により取得し、又は加工した物品(中小企業団体の組織に関する法律(昭和三十二年法律第百八十五号)第八条第二項に規定する資格事業に関するものに限る。)の相当部分が当該組合員の行なう海外取引に係るものである商工組合(出資組合であるものに限る。)として政令で定めるものをいう。
5 第五十三条第七項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。
(海外投資損失準備金勘定への繰入金額の損金算入)
第五十六条 青色申告書を提出する内国法人(海外投資法人を除く。)が、昭和三十九年四月一日から昭和四十四年三月三十一日までの期間(以下この項において「指定期間」という。)内の日を含む各事業年度(解散(合併による解散を除く。)の日を含む事業年度及び清算中の各事業年度を除く。)の指定期間内において新開発地域法人又は海外投資法人(以下この条において「特定法人」という。)の株式(出資を含む。以下この条において「株式等」という。)で次に掲げるもの(以下この条において「特定株式等」という。)を取得し、かつ、これを当該取得の日を含む事業年度終了の日まで引き続き有している場合であつて、当該内国法人が同日において有する当該特定法人の株式の数又は出資の金額が同日における当該特定法人の発行済株式の総数又は出資金額の十分の一(海外投資法人の株式等については、百分の一)以上である場合において、当該特定株式等の価格の低落による損失に備えるため、当該特定株式等の取得価額の二分の一に相当する金額(当該事業年度において当該特定株式等の帳簿価額を減額した場合には、その減額した金額のうち当該事業年度の所得の計算上損金に算入された金額に相当する金額を控除した金額)以下の金額を特定法人別に海外投資損失準備金勘定に繰り入れたときは、当該繰入金額は、当該事業年度の所得の計算上、損金に算入する。
一 当該事業年度内において設立(合併による設立を除く。)をされ、又は資本若しくは出資の増加を行なつた特定法人の株式等で当該内国法人の払込みに係るもの
二 非居住者(第二条第一項第一号に規定する非居住者をいう。)又は内国法人以外の法人が当該取得の日まで有していた新開発地域法人の株式等で、その取得をすることが新たな海外投資となるものとして政令で定めるもの
2 前項に規定する新開発地域法人とは、新開発地域(開発途上にある海外の地域として政令で定めるものをいう。以下この項において同じ。)内に本店又は主たる事務所を有する法人で、もつぱらその事業を新開発地域内において営むことを目的とするものとして政令で定めるものをいう。
3 第一項に規定する海外投資法人とは、もつぱら同項に規定する新開発地域法人に対し、出資をし、又は長期の資金を貸し付けることを目的とする内国法人で、海外投資の促進に著しく寄与するものとして政令で定めるものをいう。
4 第一項に規定する内国法人の各事業年度終了の日において、前事業年度から繰り越された特定法人に係る海外投資損失準備金勘定の金額(その日までに次項の規定により益金に算入された、若しくは算入されるべきこととなつた金額又は前事業年度終了の日までにこの項の規定により益金に算入された金額がある場合には、これらの金額を控除した金額。以下この条において同じ。)のうちにその繰入れをした事業年度終了の日の翌日から五年を経過したもの(以下この条において「据置期間経過準備金額」という。)がある場合には、当該据置期間経過準備金額については、その繰入れをした事業年度別に区分した各金額ごとに、当該区分した金額の繰入れをした事業年度の所得の計算上第一項の規定により損金に算入された当該海外投資損失準備金勘定への繰入金額に当該各事業年度の月数を乗じてこれを六十で除して計算した金額(当該計算した金額が当該区分した金額をこえる場合には、当該区分した金額)に相当する金額を、それぞれ、当該事業年度の所得の計算上、益金に算入する。
5 第一項の海外投資損失準備金勘定を設けている内国法人が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合には、当該各号に掲げる金額に相当する金額は、その該当することとなつた日を含む事業年度の所得の計算上、益金に算入する。この場合において、第一号、第四号又は第六号の場合にあつては、これらの号に規定する海外投資損失準備金勘定の金額をその繰入れをした事業年度別に区分した各金額のうち、その繰入れをした事業年度が最も古いものから順次益金に算入されるものとする。
一 当該海外投資損失準備金勘定に係る特定法人の株式等の一部を有しないこととなつた場合(次号に該当する場合を除く。) その有しないこととなつた日における当該特定法人に係る海外投資損失準備金勘定の金額のうちその有しないこととなつた株式等に係るものとして政令で定めるところにより計算した金額
二 前号に規定する特定法人の株式の数又は出資の金額が当該特定法人の発行済株式の総数又は出資金額の十分の一(当該特定法人が第一項に規定する海外投資法人である場合には、百分の一)未満となつた場合 その該当することとなつた日における当該特定法人に係る海外投資損失準備金勘定の金額
三 第一号に規定する特定法人が、解散(合併による解散を除く。)をした場合又は特定法人でないこととなつた場合 その該当することとなつた日における当該特定法人に係る海外投資損失準備金勘定の金額
四 第一号に規定する特定法人の株式等についてその帳簿価額を減額した場合 その減額をした日における当該特定法人に係る海外投資損失準備金勘定の金額のうちその減額をした金額に相当する金額
五 当該内国法人が解散した場合 当該解散の日における海外投資損失準備金勘定の金額(合併により解散した場合において合併法人に引き継がれたものを除く。)
六 前項、前各号及び次項の場合以外の場合において特定法人に係る海外投資損失準備金勘定の金額を取りくずした場合 その取りくずした日における当該特定法人に係る海外投資損失準備金勘定の金額のうちその取りくずした金額に相当する金額
6 第一項の海外投資損失準備金勘定を設けている法人が青色申告書の提出の承認を取り消され、又は青色申告書による申告をやめる旨の届出をした場合には、その承認の取消しの基因となつた事実のあつた日又はその届出をした日(その届出をした日が青色申告書による申告をやめた事業年度終了の日後である場合には、同日)における海外投資損失準備金勘定の金額は、政令で定めるところにより、その日を含む事業年度から当該事業年度開始の日以後二年を経過した日の前日を含む事業年度までの各事業年度の所得の計算上、益金に算入する。この場合においては、当該海外投資損失準備金勘定の金額については、前二項及び第十項の規定は、適用しない。
7 第四項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。
8 第二項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
9 第五十三条第七項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。
10 第五十四条第十項及び第十一項の規定は、第一項の海外投資損失準備金勘定を設けている内国法人が合併により消滅した場合について準用する。
(証券取引責任準備金勘定への繰入金額の損金算入)
第五十七条 青色申告書を提出する法人で証券取引法第二条第八項に規定する証券業を営むものが、昭和三十九年四月一日から昭和四十四年三月三十一日までの期間(以下この項において「指定期間」という。)内の日を含む各事業年度(解散(合併による解散を除く。)の日を含む事業年度及び清算中の各事業年度を除く。)において、証券事故(同条第一項及び第二項に規定する有価証券の売買その他の取引に関して生じた事故で政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)による損失に備えるため、次の各号に掲げる金額のうちいずれか低い金額以下の金額を証券取引責任準備金勘定に繰り入れたときは、当該繰入金額は、当該事業年度の所得の計算上、損金に算入する。
一 当該事業年度の指定期間内における売買に係る株式数(当該法人が自己又は他人の計算において売買した政令で定める株式の数をいう。以下この項において同じ。)を三銭に乗じて算出した金額
二 イ又はロに掲げる金額のうちいずれか低い金額(以下次項において「累積限度額」という。)から、当該事業年度終了の日における前事業年度から繰り越された証券取引責任準備金勘定の金額(その日までに第三項若しくは第四項の規定により益金に算入された、若しくは算入されるべきこととなつた金額又は前事業年度終了の日までに次項の規定により益金に算入された金額がある場合には、これらの金額を控除した金額。以下この条において同じ。)を控除した金額
イ 当該事業年度終了の日において、当該法人が、その加入している証券業協会の定款で定めるところにより証券取引責任準備預託金として預託している金額の合計額
ロ 当該事業年度及び当該事業年度開始の日前二年以内に開始した各事業年度のうち、その売買に係る株式数の最も多い事業年度における売買に係る株式数を十銭に乗じて算出した金額
2 前項の証券取引責任準備金勘定を設けている法人の当該事業年度終了の日における証券取引責任準備金勘定の金額が累積限度額をこえるときは、そのこえる金額は、当該事業年度の所得の計算上、益金に算入する。
3 第一項の証券取引責任準備金勘定を設けている法人について証券事故による損失が生じた場合として政令で定める場合には、その損失の生じた日における証券取引責任準備金勘定の金額のうちその損失の額に相当する金額は、その損失の生じた日を含む事業年度の所得の計算上、益金に算入する。
4 第一項の証券取引責任準備金勘定を設けている法人が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合には、当該各号に掲げる金額に相当する金額は、その該当することとなつた日を含む事業年度の所得の計算上、益金に算入する。
一 第一項に規定する証券業を廃止した場合 当該廃止の日における証券取引責任準備金勘定の金額
二 解散した場合 当該解散の日における証券取引責任準備金勘定の金額(合併により解散した場合において合併法人に引き継がれたものを除く。)
三 前二項、前二号及び次項の場合以外の場合において証券取引責任準備金勘定の金額を取りくずした場合 その取りくずした日における証券取引責任準備金勘定の金額のうちその取りくずした金額に相当する金額
5 第一項の証券取引責任準備金勘定を設けている法人が青色申告書の提出の承認を取り消され、又は青色申告書による申告をやめる旨の届出をした場合には、その承認の取消しの基因となつた事実のあつた日又はその届出をした日(その届出をした日が青色申告書による申告をやめた事業年度終了の日後である場合には、同日)における証券取引責任準備金勘定の金額は、政令で定めるところにより、その日を含む事業年度から当該事業年度開始の日以後二年を経過した日の前日を含む事業年度までの各事業年度の所得の計算上、益金に算入する。この場合においては、当該証券取引責任準備金勘定の金額については、前三項及び第八項の規定は、適用しない。
6 第一項の証券取引責任準備金勘定を設けている法人が合併した場合における同項第二号ロに掲げる金額の計算の特例その他同項及び第二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
7 第五十三条第七項の規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。
8 第五十四条第十項及び第十一項の規定は、第一項の証券取引責任準備金勘定を設けている法人が合併により消滅した場合について準用する。
第三節 技術等海外取引に係る課税の特例
(技術等海外取引に係る所得の特別控除)
第五十八条 青色申告書を提出する法人の昭和三十九年四月一日から昭和四十四年三月三十一日までの期間(以下この条において「指定期間」という。)内の日を含む各事業年度の総収入金額のうちに第四十六条の二第三項第一号から第三号までに掲げる取引による指定期間内の収入金額(法人税法第六条第一項の規定の適用に係るものを除く。以下この条において同じ。)がある場合には、当該収入金額の百分の七十(第四十六条の二第三項第三号に掲げる取引によるものについては、百分の二十)に相当する金額の合計額(当該合計額が当該事業年度の所得の金額として政令で定めるところにより計算した金額の百分の五十に相当する金額をこえる場合には、当該百分の五十に相当する金額)は、当該事業年度の所得の計算上、損金に算入する。
2 青色申告書を提出する法人の指定期間内の日を含む各事業年度の総収入金額のうちに第四十六条の二第三項第四号又は第五号に掲げる取引による指定期間内の収入金額がある場合には、当該収入金額の百分の三に相当する金額の合計額(当該合計額がこれらの取引に係る当該事業年度の所得の金額として政令で定めるところより計算した金額の百分の八十に相当する金額をこえる場合には、当該百分の八十に相当する金額)は、当該事業年度の所得の計算上、損金に算入する。
3 青色申告書を提出する法人が、指定期間内の日を含む各事業年度の指定期間内の収入金額で第一項に規定する取引によるものについて、当該取引(第四十六条の二第三項第二号に掲げる取引については、同号に規定する者の行なう同号に規定する工業所有権等の譲渡又は提供)の対価が第十三条の三第三項第一号に規定する対外支払手段により支払われることが明らかでなかつたことについて政令で定める特別の事情があつたため、次項において準用する第四十六条の二第七項に規定する提出期限までに同項に規定する証明を受けることができなかつた場合において、当該事業年度後の事業年度において当該対外支払手段による支払を受け、かつ、その支払を受けた日を含む事業年度の法人税法第十八条から第二十一条までの規定による申告書の提出期限までに大蔵省令で定める証明を受けたときは、当該対外支払手段による支払に係る金額に相当する収入金額につき当該収入金額に係る事業年度において第一項の規定の適用を受けたものとした場合に当該収入金額につき同項の規定により損金に算入されるべき金額として政令で定める金額に相当する金額は、その支払を受けた日を含む事業年度の所得の計算上、損金に算入する。
4 第四十六条の二第七項の規定は、第一項又は第二項の規定を適用する場合について、同条第六項第六号の規定は、第二項の規定を適用する場合について、それぞれ準用する。
5 第一項又は第二項の規定は、確定申告書等にこれらの規定により損金に算入される金額の損金算入に関する申告の記載があり、かつ、当該確定申告書等にその損金に算入される金額の計算に関する明細書の添附がある場合に限り、適用する。この場合において、これらの規定により損金に算入される金額は、当該申告に係るその損金に算入されるべき金額に限るものとする。
6 第三項の規定は、同項に規定する収入金額に係る事業年度(以下この項において「収入年度」という。)から第三項の規定の適用を受けようとする事業年度までの各事業年度の法人税法第十八条又は第二十一条の規定による申告書(これらの申告書に係る期限後申告書を含む。)に、同項の規定に該当する収入金額の全部につき当該収入年度において第一項の規定の適用を受けたものとした場合に当該収入金額につき同項の規定により損金に算入されるべき金額の計算に関する事項その他大蔵省令で定める事項を記載した明細書を添附した場合であつて、その適用を受けようとする事業年度の確定申告書等に第三項の規定により損金に算入される金額の損金算入に関する申告の記載がある場合に限り、適用する。この場合においては、前項後段の規定を準用する。
7 第一項から第三項までの規定の適用を受けた法人のこれらの規定により損金に算入された金額は、法人税法第十六条第一項の規定の適用については同項に規定する所得の金額に、同法第十七条の二第一項及び第二項の規定の適用についてはこれらの規定に規定する所得等の金額にそれぞれ含まれるものとする。
第五十九条第一項中「その留保した金額」の下に「として政令で定めるところにより計算した金額」を加え、「以下この条及び次条」を「以下第六十一条まで」に、「当該事業年度の所得から留保した金額のうちそのこえる金額に相当する金額」を「当該政令で定めるところにより計算した金額のうちそのこえる金額に係る部分の金額」に改め、同条第二項中「その留保した金額」の下に「として政令で定めるところにより計算した金額」を加え、「当該事業年度の所得から留保した金額のうちそのこえる金額に相当する金額」を「当該政令で定めるところにより計算した金額のうちそのこえる金額に係る部分の金額」に改める。
第六十条第一項中「(昭和三十二年法律第百八十五号)」を削り、「その留保した金額」の下に「として政令で定めるところにより計算した金額」を加え、「当該事業年度の所得から留保した金額のうちそのこえる金額に相当する金額」を「当該政令で定めるところにより計算した金額のうちそのこえる金額に係る部分の金額」に改める。
第六十一条を次のように改める。
(農業協同組合等の留保所得の特別控除)
第六十一条 出資組合である農業協同組合、農業協同組合連合会、漁業協同組合、漁業協同組合連合会、商工組合及び商工組合連合会並びに事業協同組合、事業協同小組合及び協同組合連合会(中小企業等協同組合法第九条の九第一項第一号又は第三号の事業を行なう協同組合連合会を除く。)が、昭和三十九年四月一日から昭和四十四年三月三十一日までの間に終了する各事業年度において、その所得の全部又は一部を留保したとき(第五十九条第一項若しくは第二項又は前条第一項の規定に該当するときを除く。)は、その留保した金額として政令で定めるところにより計算した金額(当該事業年度終了の日における積立金額が同日における出資総額の四分の一に相当する金額をこえる場合には、当該政令で定めるところにより計算した金額のうちそのこえる金額に係る部分の金額を除く。)の二分の一に相当する金額は、当該事業年度の所得の計算上、損金に算入する。
2 前項の規定は、同項に規定する法人が当該事業年度においてその組合員その他これに準ずるものとして政令で定める者(以下この項において「組合員等」という。)以外の者にその事業を利用させた場合において、当該組合員等以外の者の事業の利用分量の額が当該事業年度における当該組合員等の事業の利用分量の額の百分の二十(政令で定める事業については、政令で定める割合)をこえるときは、当該法人が当該事業年度において留保した金額については、適用しない。
3 第一項の規定は、法人税法第十八条の規定による申告書(当該申告書に係る期限後申告書を含む。)に同項の現定により損金に算入される金額の損金算入に関する申告の記載があり、かつ、当該申告書にその損金に算入される金額の計算に関する明細書の添附がある場合に限り、適用する。
4 第一項の規定の適用を受けた法人の同項の規定により損金に算入された金額は、法人税法第十六条第一項の規定の適用については、同項に規定する所得の金額に含まれるものとする。
5 第五十九条第三項の規定は、第一項の規定の適用を受けて留保した金額について準用する。
第六十二条第一項中「昭和三十六年四月一日から昭和三十九年三月三十一日まで」を「昭和三十九年四月一日から昭和四十二年三月三十一日まで」に、「三百万円」を「四百万円」に、「(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)と資本積立金額、再評価積立金額その他の政令で定める積立金の額との合計額の千分の一」を「、資本積立金額及び再評価積立金額の合計額(資本又は出資を有しない法人その他政令で定める法人については、政令で定める金額)の千分の二・五」に、「百分の二十」を「百分の三十」に改める。
第六十四条第一項中「又は清算金の額に対する」を「若しくは清算金の額に対する」に改め、「加算した金額とする。」の下に「以下この項において「圧縮記帳限度額」という。」を加え、「記載したとき」を「記載し、又は当該金額を財産目録に記載することに代えて当該代替資産の取得価額から圧縮記帳限度額を控除した金額以下の金額を引当金(当該代替資産のうちその償却額が各事業年度の所得の計算上損金に算入されるもの以外のものについては、利益又は剰余金の処分により積み立てた場合における当該積立金を含む。)として経理したとき」に改め、「差額に相当する金額」の下に「又は当該引当金として経理した金額に相当する金額」を加える。
第六十四条の二第一項中「特別勘定」の下に「(利益又は剰余金の処分により積み立てた場合における当該積立金を含む。以下この条において同じ。)」を加え、同条第四項中「特別勘定の金額」を「特別勘定残額」に改める。
第六十五条第三項中「又は清算金」を「若しくは清算金」に改める。
第六十五条の四第一項中「第六十四条第一項第一号」を「第一号に掲げる資産を使用させることにより当該資産の価値が著しく減少する場合として政令で定める場合に該当する場合におけるその使用させる行為を含み、第六十四条第一項第一号」に改め、「加算した金額とする。」の下に「以下この項において「圧縮記帳限度額」という。」を加え、「記載した場合」を「記載し、又は当該金額を財産目録に記載することに代えて当該買換資産の取得価額から圧縮記帳限度額を控除した金額以下の金額を引当金(当該買換資産のうちその償却額が各事業年度の所得の計算上損金に算入されるもの以外のものについては、利益又は剰余金の処分により積み立てた場合における当該積立金を含む。)として経理した場合」に改め、「差額に相当する金額」の下に「又は当該引当金として経理した金額に相当する金額」を加える。
第六十五条の五第一項中「特別勘定」の下に「(利益又は剰余金の処分により積み立てた場合における当該積立金を含む。以下この条において同じ。)」を加え、同条第四項中「特別勘定の金額」を「特別勘定残額」に改める。
第六十五条の七第一項中「一円とする。」の下に「以下この項において「圧縮記帳限度額」という。」を加え、「記載したとき」を「記載し、又は当該金額を財産目録に記載することに代えて当該土地等の取得価額から圧縮記帳限度額を控除した金額以下の金額を引当金(利益又は剰余金の処分により積み立てた場合における当該積立金を含む。)として経理したとき」に改め、「差額に相当する金額」の下に「又は当該引当金として経理した金額に相当する金額」を加える。
第六十五条の八第一項中「特別勘定」の下に「(利益又は剰余金の処分により積み立てた場合における当該積立金を含む。以下この条において同じ。)」を加え、同条第四項中「特別勘定の金額」を「特別勘定残額」に改める。
第六十六条の二第一項中「当該合併後存続する法人又は当該合併により設立した法人(以下第六十六条の五までにおいて「合併法人」という。)」を「当該合併法人」に改め、「政令で定める金額」の下に「の合計額以下の金額を特別勘定として貸借対照表に附記したとき、又は当該資産につき当該政令で定める金額」を加え、「その経理した金額」を「当該特別勘定の金額」に改める。
第六十六条の三第一項中「、第三号、第五号又は第六号」を「及び第三号から第六号まで」に改める。
第六十六条の四中「特別勘定として」の下に「附記し、又は」を加える。
第六十六条の六第二項中「当該特定出資資産の帳簿価額を一円に達するまでの範囲内において減額してこれを財産目録に記載し、」を「当該出資を受けた際当該特定出資資産に附した帳簿価額から一円を控除した金額以下の金額を特別勘定として貸借対照表に附記し、又は当該控除した金額の範囲内において当該帳簿価額を減額してこれを財産目録に記載するとともに」に改め、「株式につき、」の下に「当該出資受入法人が当該出資を受けた際当該特定出資資産に附した帳簿価額から当該附記した金額を控除した金額又は」を加え、「その価額をこれらの金額又は価額」に改め、同条第三項中「特別勘定」の下に、「(利益又は剰余金の処分により積み立てた場合における当該積立金を含む。)」を加え、同条第四項中「その帳簿価額を第二項に規定する限度において減額してこれを財産目録に記載し、かつ、同項の」を「第二項に規定する」に改め、「株式につき、」の下に「当該出資受入法人が当該出資を受けた際当該特定出資資産に附した帳簿価額から第二項に規定する特別勘定として貸借対照表に附記した金額を控除した金額又は」を加え、同条第五項中「規定により」の下に「同項に規定する」を加える。
第六十六条の九の次に次の一条を加える。
(石油資源開発株式会社の欠損金の控除の特例)
第六十六条の十 石油資源開発株式会社の昭和三十四年三月三十一日又は昭和三十五年三月三十一日に終了した事業年度における総損金が総益金をこえる場合には、そのこえる損金の額については、法人税法第九条第五項中「五年」とあるのを「八年」として、同項の規定を適用する。
第六十七条の次に次の一条を加える。
(特定の医療法人の法人税率の特例)
第六十七条の二 財団たる医療法人又は社団たる医療法人で持分の定めがないもの(清算中のものを除く。)のうち、その事業が医療の普及及び向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与し、かつ、公的に運営されていることにつき政令で定める要件をみたすものとして、政令で定めるところにより大蔵大臣の承認を受けたものの当該承認を受けた後に終了した各事業年度の所得については、法人税法第十七条第一項第一号の規定にかかわらず、百分の二十八の税率により、法人税を課する。
2 大蔵大臣は、前項の承認を受けた医療法人について同項に規定する政令で定める要件をみたさないこととなつたと認められる場合には、そのみたさないこととなつたと認められる時までさかのぼつてその承認を取り消すものとする。この場合においては、そのみたさないこととなつたと認められる時以後に終了した当該医療法人の各事業年度の所得については、同項の規定は、適用しない。
3 大蔵大臣は、第一項の承認をしたとき、若しくは当該承認をしないことを決定したとき、又は当該承認を取り消したときは、その旨を当該承認を申請した医療法人又は当該承認を受けていた医療法人に通知しなければならない。
4 第一項の規定の適用がある場合における法人税法第十条の三第一項の規定の適用については、同項中「第十七条第一項第一号の税率」とあるのは、「租税特別措置法第六十七条の二第一項の税率」とする。
第六十九条第一項中「第七十条の三」を「第七十条の五」に改める。
第七十条の二第一項中「第二十七条第一項」の下に「又は第二十九条第一項」を、「申告書」の下に「(これらの申告書の提出後において同法第三条の二に規定する事由が生じたことにより取得した財産については、当該取得に係る同法第三十一条第二項の規定による申告書。以下この条において同じ。)」を、「贈与を除く。」の下に「以下第七十条の五までにおいて同じ。」を加え、同条第三項中「第二十七条」の下に「又は第二十九条」を加える。
第七十条の三第二項中「第二十七条の」下に「又は第二十九条」を加え、同条第四項後段を次のように改める。
この場合において、同条第四項第二号中「第七十条第一項」とあるのは「第七十条の三第一項」と、「第二十七条」とあるのは「第二十七条又は第二十九条」と、同条第五項第二号中「第七十条第二項」とあるのは「第七十条の三第二項」と読み替えるものとする。
第七十条の三の次に次の二条を加える。
(農地等を贈与した場合の贈与税の納期限の特例)
第七十条の四 農業を営む個人で政令で定める者(以下この条及び次条において「贈与者」という。)が、昭和三十九年一月一日から昭和四十三年十二月三十一日までの間に、その農業の用に供している農地法第二条第一項に規定する農地(当該農地の上に存する地上権、永小作権、使用貸借による権利及び賃借権を含む。)の全部及び当該用に供している同項に規定する採草放牧地(当該採草放牧地の上に存する地上権、永小作権、使用貸借による権利及び賃借権を含む。)のうち政令で定める部分を当該贈与者の推定相続人で政令で定める者のうちの一人の者に贈与した場合(当該贈与者が当該期間内において既にこの条の規定の適用に係る贈与をしている場合を除く。)には、当該農地及び採草放牧地(これらの上に存する地上権、永小作権、使用貸借による権利及び賃借権を含む。以下この条及び次条において「農地等」という。)の贈与を受けた者(以下この条及び次条において「受贈者」という。)の当該贈与の日の属する年分の贈与税で相続税法第二十八条第一項の規定による申告書(当該申告書の提出期限前に提出するものに限る。以下この条において「贈与税の申告書」という。)の提出により納付すべきものの額のうち、当該農地等の価額に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額に相当する贈与税については、当該年分の贈与税の申告書の提出期限までに当該贈与税の額に相当する担保を提供した場合に限り、同法第三十三条の規定にかかわらず、当該受贈者が当該贈与者の死亡による相続の開始があつたことを知つた日(当該贈与者の死亡の日以前に当該受贈者が死亡した場合には、当該受贈者の相続人(包括受遺者を含む。以下この条において同じ。)が当該受贈者の死亡による相続の開始があつたことを知つた日)の翌日から六月を経過する日まで、その納期限を延長する。ただし、当該受贈者が当該贈与者の死亡の日前において次の各号の一に掲げる場合に該当することとなつた場合には、当該各号に掲げる日から二月を経過する日(その該当することとなつた後同日以前に当該受贈者が死亡した場合には、当該受贈者の相続人が当該受贈者の死亡による相続の開始があつたことを知つた日の翌日から六月を経過する日)まで、当該期限を延長する。
一 当該贈与により取得した農地等の譲渡、贈与若しくは転用(農地法第二条第一項に規定する採草放牧地の同項に規定する農地への転用その他政令で定める転用を除く。)をし、若しくは当該農地等につき地上権、永小作権、使用貸借による権利若しくは賃借権の設定をし、又は当該取得に係るこれらの権利の消滅(これらの権利に係る同項に規定する農地又は採草放牧地の所有権の取得に伴う消滅を除く。)があつた場合において、当該譲渡、贈与、転用若しくは設定又は消滅(以下この条及び次条において「譲渡等」という。)があつた当該農地等に係る土地の面積(当該譲渡等の時前に当該農地等につき譲渡等があった場合におけるその譲渡等に係る土地の面積を含む。)が、当該受贈者のその時の直前における当該取得した農地等に係る耕作又は養畜の用に供する土地の面積の百分の二十をこえるとき。 その事実が生じた日
二 当該贈与により取得した農地等に係る農業経営を廃止した場合 その廃止の日
三 当該贈与者の推定相続人に該当しないこととなつた場合 その該当しないこととなつた日
2 前項の規定の適用を受ける農地等の一部につき当該農地等に係る贈与者の死亡の日(その日前に同項各号の一に掲げる場合に該当することとなつた場合には、当該各号に掲げる日)前に当該農地等に係る受贈者による譲渡等があつた場合(当該譲渡等により同項第一号に掲げる場合に該当することとなる場合を除く。)には、同項に規定する贈与税の額のうち当該譲渡等があつた農地等の価額に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額に相当する贈与税については、同項の規定にかかわらず、当該譲渡等があつた日から二月を経過する日(当該譲渡等があつた後同日以前に当該受贈者が死亡した場合には、当該受贈者の相続人が当該受贈者の死亡による相続の開始があつたことを知つた日の翌日から六月を経過する日)をもつて同項の規定による納期限とする。
3 第一項第一号又は前項の場合において、これらの規定に規定する譲渡等があつた日から一年以内に当該譲渡等の対価の額の全部又は一部をもつて農地等を取得する見込みであることにつき、政令で定めるところにより、税務署長の承認を受けたときにおける前二項の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 当該承認に係る譲渡等は、なかつたものとみなす。
二 当該譲渡等があつた日から一年を経過する日において、当該承認に係る譲渡等の対価の額の全部又は一部が農地等の取得に充てられていない場合には、当該譲渡等に係る農地等のうちその充てられていないものに対応するものとして政令で定める部分は、同日において譲渡等をされたものとみなす。
三 当該譲渡等があつた日から一年を経過する日までに当該承認に係る譲渡等の対価の額の全部又は一部が農地等の取得に充てられた場合には、当該取得に係る農地等は、第一項の規定の適用を受ける農地等とみなす。
4 第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする受贈者の同項に規定する農地等の贈与を受けた日の属する年分の贈与税の申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨並びに当該農地等の明細及び同項に規定する贈与税の額の計算に関する明細その他大蔵省令で定める事項を記載した書類を添附しない場合には、適用しない。
5 第一項の規定の適用を受ける受贈者は、同項の規定による納期限がまだ確定していない間、同項の贈与税の申告書の提出期限の翌日から起算して毎三年を経過するごとの日までに、政令で定めるところにより、引き続いて同項の規定の適用を受けたい旨の届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
6 前項の届出書が同項に規定する期限までに提出されない場合には、第一項に規定する贈与税(既に第二項の規定の適用があつた場合には、同項の規定の適用があつた農地等の価額に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額に相当するものを除く。以下第九項及び次条第三項において同じ。)については、第一項の規定にかかわらず、当該期限をもつて同項の規定による納期限とする。
7 第一項の場合において、受贈者が同項に規定する担保について国税通則法第五十一条第一項の規定による命令に応じないときは、税務署長は、第一項の規定による納期限を繰り上げることができる。この場合においては、同法第四十九条第二項及び第三項の規定を準用する。
8 第一項の規定による納期限の延長があつた場合における同項に規定する贈与税に係る国税徴収法第二条第十号に規定する法定納期限については、同号の規定にかかわらず、当該贈与税につき第一項の規定を適用しないものとした場合における相続税法第三十三条の規定による納付の期限をもつて当該納期限とする。
9 税務署長は、受贈者(次条第一項の規定の適用を受ける者に限る。)が第一項に規定する贈与税の額を金銭で納付することを困難とする事由がある場合には、当該受贈者の申請により、その納付を困難とする金額を限度として、同項に規定する贈与により取得した農地法第二条第一項に規定する農地又は採草放牧地による物納を許可することができる。
10 相続税法第四十二条及び第四十三条の規定は、前項の規定により同項の農地又は採草放牧地による物納をする場合について準用する。この場合において、同法第四十二条第一項中「相続税の納期限までに、又は納付すべき日に」とあるのは「贈与税の租税特別措置法第七十条の四第一項の規定による納期限までに」と、同法第四十三条第一項中「課税価格計算」とあるのは「租税特別措置法第七十条の五第一項の規定により相続税の課税価格計算」と、同条第二項及び第三項中「相続税」とあるのは「贈与税」と読み替えるものとする。
(農地等の贈与者が死亡した場合の相続税の課税の特例)
第七十条の五 前条第一項の規定により同項に規定する贈与税について納期限の延長があつた場合において、当該贈与税に係る農地等の贈与者が死亡したとき(その死亡の日前に同項ただし書又は同条第六項の規定の適用があつた場合、同日前に同条第七項の規定による納期限の繰上げ又は国税通則法第三十八条第一項の規定による納付の請求があつた場合及び同日以前に当該贈与税に係る受贈者が死亡した場合を除く。)は、当該贈与者の死亡による相続又は遺贈に係る相続税については、当該農地等の受贈者が当該農地等(既に前条第二項の規定の適用があつた場合には、同項の規定の適用があつた農地等を除く。以下この項において同じ。)をその贈与者から相続(当該受贈者が当該死亡による相続の放棄をした場合には、遺贈。以下次項において同じ。)により取得したものとみなす。この場合において、当該死亡による相続又は遺贈に係る相続税の課税価格の計算の基礎に算入すべき当該農地等の価額は、その死亡の日における価額による。
2 受贈者が農地等の譲渡等につき前条第三項の承認を受けた場合において、当該譲渡等の対価の額の全部又は一部をもつて当該譲渡等があつた日以後一年以内(当該一年以内に当該農地等の贈与者が死亡した場合には、その死亡の日まで)に農地等を取得しているときにおける前項の規定の適用については、その取得した農地等は、当該贈与者から相続により取得した農地等とみなす。
3 第一項の場合においては、同項の受贈者の納付すべき相続税法第十五条から第二十一条までの規定による相続税額は、これらの規定にかかわらず、これらの規定により算出した金額から前条第一項に規定する贈与税の額(当該受贈者が農地等の譲渡等につき同条第三項の承認を受けた場合において、当該譲渡等の日以後一年以内に贈与者が死亡したときは、当該譲渡等があつた農地等の価額でその死亡の日までに農地等の取得に充てられなかつたものに対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額を控除した金額)を控除した金額とする。
4 前項の場合において、同項に規定する贈与税の額で同項の控除ができなかつたものがあるときは、税務署長は、その控除ができなかつた金額に相当する贈与税の額を還付する。
5 第一項の受贈者で前項の規定により贈与税の額の還付を受けようとするものは、前条第一項に規定する贈与税の額、還付を受ける贈与税の額その他政令で定める事項を記載した申告書を第一項の贈与者に係る相続税の納税地の所轄税務署長に提出することができる。
6 第四項の規定による還付金につき国税通則法第五十八条第一項に規定する還付加算金を計算する場合には、その計算の基礎となる期間は、当該還付金に係る前項の規定による申告書の提出がされた日(その日が前条第一項本文に規定する納期限前である場合には、当該納期限)の翌日から、その還付のための支払決定をする日又は同法第五十七条第一項の規定により充当をする日(その日前に充当をするのに適することとなつた日がある場合には、その適することとなつた日)までの期間とする。
第七十三条の見出し中「地方公共団体」を「地方公共団体等」に改め、同条中「以下この条」を「以下この項」に改め、同条に次の一項を加える。
2 民法第三十四条の規定により設立した法人(出資を有するものでその出資金額の二分の一以上を地方公共団体が出資しているものに限る。)で産業労働者住宅資金融通法(昭和二十八年法律第六十三号)第七条第一項第三号に規定する事業を行なうものが昭和三十九年四月一日から昭和四十二年三月三十一日までの間に住宅金融公庫の貸付金により同号に規定する住宅の用に供する家屋で政令で定めるものを新築した場合には、当該家屋につき当該法人が受ける所有権の保存の登記については、当該家屋の新築後一年以内に登記を受けるものに限り、登録税を課さない。
第七十七条中「農業委員会等に関する法律」を「昭和三十八年四月一日から昭和四十二年三月三十一日までの間に農業委員会等に関する法律」に、「昭和三十二年四月一日から昭和三十九年三月三十一日までの間」を「当該交換後一年以内」に改める。
第七十七条の二中「開拓営農振興臨時措置法」を「昭和三十八年四月一日から昭和四十二年三月三十一日までの間に開拓営農振興臨時措置法」に、「昭和三十六年四月一日から昭和三十九年三日三十一日までの間」を「当該土地の取得後一年以内」に改める。
第七十九条第一項中「昭和三十二年四月一日から昭和三十九年三月三十一日まで」を「昭和三十八年四月一日から昭和四十二年三月三十一日まで」に改め、同条第二項中「資金が貸し付けられる」を「資金の貸付け(当該貸付けに係る債務の保証を含む。)が行なわれる」に改め、「延払いに係る債権」の下に「(当該保証に係る求償権を含む。)」を加える。
第八十条の見出し中「再評価積立金」を「再評価積立金等」に改め、同条に次の一項を加える。
2 企業資本充実のための資産再評価等の特別措置法(昭和二十九年法律第百四十二号)第十八条の六の規定により再評価積立金を商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百八十八条ノ二の資本準備金として積み立て、又は組み入れた法人(当該法人が合併により消滅した場合における当該合併後存続する法人又は当該合併により設立した法人(以下次条において「合併法人」という。)を含む。)が昭和三十九年四月一日から昭和四十二年三月三十一日までの間に同法第二百九十三条ノ三第一項の規定により当該資本準備金を資本に組み入れる場合には、その組入れによる資本の増加の登記についての登録税の額は、登録税法第六条第一項第四号の規定にかかわらず、大蔵省令で定めるところにより当該期間内に登記を受けるものに限り、次に掲げる金額の合計額とする。
一 その増加した資本の金額のうち、再評価積立金の積立て又は組入れにより生じ、又は増加した資本準備金の組入れに係るものとして政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額については、当該金額の千分の一・五に相当する金額
二 その増加した資本の金額のうち、前号に規定する政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額以外の金額については、当該金額の千分の五に相当する金額
第八十条の二中「昭和三十四年一月一日」を「昭和三十九年一月一日」に、「合併した場合において、当該法人を合併して設立した法人又は合併後存続する法人」を「合併により消滅した場合における合併法人」に、「昭和三十九年三月三十一日」を「昭和四十二年三月三十一日」に改める。
第八十一条中「(昭和三十八年法律第百十八号)」を削る。
第八十三条第二号中「昭和三十九年三月三十一日」を「昭和四十二年三月三十一日」に改める。
第八十八条の二に見出しとして「(海軍販売所等に販売する物品の免税)」を加え、同条第二項中「第四項」を「第五項」に改め、同条第四項中「同法第四十五条第一号」を「同法第四十三条第六号、第四十五条第一号及び第四十七条」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。
4 前項の場合において、第二種の物品の製造者が、契約の解除その他の理由により、第一項の移出をした第二種の課税物品を第二項に規定する申告書の提出後において第一項の製造場にもどし入れたときは、当該物品については、当該もどし入れの事実を証する書類として政令で定める書類をもつて前項に規定する書類に代えることができる。
第八十九条の見出し中「石油化学原料として」を「石油化学製品の製造のため」に改め、同条第一項中「化学製品の原料として」を「石油化学製品の製造のため政令で定める用途に」に改め、同条第三項中「製品の原料として」を「用途に」に、「原料とした」を「消費して製造した」に、「原料とする」を「用途に消費する」に改める。
第八十九条の二の見出し中「石油化学原料として」を「石油化学製品の製造のため」に改め、同条第一項中「原料として」を「製造のため同項に規定する用途に」に改め、同条第二項中「原料とした」を「消費して製造した」に、「原料とする」を「用途に消費する」に改める。
第九十条第四項中「及び第二十六条並びに地方道路税法第十四条の二の規定」を「、第二十六条、第二十九条第一号、第三号及び第四号並びに第三十一条並びに地方道路税法第十四条の二、第十五条の二及び第十七条の規定」に改め、同項後段を削り、同条に次の一項を加える。
6 前項の規定による譲渡が、政令で定めるところにより、当該移入した場所の所在地の所轄税務署長の承認を受け、当該移入に係る揮発油の用途と同一の用途に供するため行なわれるときは、当該譲渡に係る揮発油については、当該移入した場所を揮発油の製造場と、当該譲渡を移出と、当該移入した者を揮発油の製造者とみなして、同項後段の規定にかかわらず、第一項から第三項までの規定を適用する。
第九十条の二第二項中「同条第七項」の下に「及び第八項」を加え、「、政令で定めるところにより」を削り、同条第三項中「及び第五項」を「から第六項まで」に改める。
第九十二条中「昭和三十九年三月三十一日」を「昭和四十年三月三十一日」に改め、同条を第九十五条とし、第九十一条を第九十四条とし、第六章第四節中同条の前に次の三条を加える。
(ぶどう糖混和糖水の砂糖消費税の軽減)
第九十一条 砂糖類の製造者が、政令で定めるところによりその製造場の所在地の所轄税務署長の承認を受けた製造場において、ぶどう糖を混和した糖水で政令で定めるもの(以下「混和糖水」という。)を製造し、これをその製造場から移出するときは、当該移出に係る砂糖消費税の税率は、砂糖消費税法第九条の三第一項の規定にかかわらず、一キログラムにつき、七円とする。
2 前項の規定の適用を受けようとする者は、同項の移出をした日の属する月分の砂糖消費税法第十条第一項の規定による申告書(同項に規定する期限内に提出するものに限る。)にその旨を記載するとともに、当該適用を受けようとする糖水が混和糖水に該当することを証する書類として政令で定める書類並びにその製造、貯蔵及び移出に関する明細書を添附しなければならない。
3 砂糖消費税法第十五条第三項の規定は、前項の場合について準用する。
4 税務署長は、取締り上必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、混和糖水の製造者に対し、その者が第一項の承認を受けた製造場において製造し、又は当該製造場に移入したぶどう糖の製造、移入、貯蔵及び移出に関する事項を帳簿に記載すべきことを命ずることができる。
第九十二条 課税済みの砂糖類(砂糖消費税法第二十二条第一項に規定する課税済みの砂糖類をいう。)で前条第一項の規定の適用を受けたものを原料として同法第二十二条第一項に規定する物品を製造した場合においては、同項中「第九条の三」とあるのは「租税特別措置法第九十一条第一項」と読み替えて、砂糖消費税法第二十二条第一項の規定を適用する。
第九十三条 第九十一条第四項の規定による帳簿の記載を怠り、若しくは偽り、又はその帳簿を隠匿した者は、五万円以下の罰金又は科料に処する。
2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して前項の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、昭和三十九年四月一日から施行する。
(所得税の特例に関する経過規定の原則)
第二条 改正後の租税特別措置法(以下「新法」という。)第二章の規定は、別段の定めがあるものを除くほか、昭和三十九年分以後の所得税について適用し、昭和三十八年分以前の所得税については、なお従前の例による。
(証券投資信託の収益の分配に係る配当所得に関する経過規定)
第三条 昭和三十九年四月一日(以下「施行日」という。)前に支払を受けるべきであつた証券投資信託の収益の分配に係る配当所得については、なお従前の例による。
(個人の減価償却に関する経過規定)
第四条 新法第十一条の規定は、個人が施行日以後に取得し、又は製作して事業の用に供した同条第一項に規定する合理化機械等の減価償却費の額の計算について適用し、個人が同日前に取得し、又は製作した改正前の租税特別措置法(以下「旧法」という。)第十一条第一項に規定する合理化機械等をその事業の用に供した場合における当該合理化機械等の減価償却費の額の計算については、なお従前の例による。
2 個人が施行日前に取得し、又は製作した旧法第十二条第一項に規定する承認を受けた機械設備等又は同条第二項に規定する開発研究機械等をこれらの規定に規定する試験研究又は開発研究の用に供した場合における当該機械設備等又は開発研究機械等の減価償却費の額の計算については、なお従前の例による。
3 新法第十五条の規定は、個人が施行日以後に取得し、又は製作して同条第一項に規定する新鉱床の探鉱の用に供した同項に規定する探鉱用機械設備の減価償却費の額の計算について適用し、個人が同日前に取得し、又は製作した旧法第十五条第一項に規定する探鉱用機械設備を同項に規定する新鉱床の探鉱の用に供した場合における当該探鉱用機械設備の減価償却費の額の計算については、なお従前の例による。
4 新法第十八条の規定は、個人が施行日以後に支出した支出金について適用し、同日前に支出した支出金については、なお従前の例による。
(個人の輸出所得の特別控除に関する経過規定)
第五条 個人の昭和三十二年四月一日から昭和三十九年三月三十一日までの間における旧法第二十一条第一項各号に掲げる取引(以下附則第十条までにおいて「輸出取引」という。)については、旧法第二十一条の規定は、なおその効力を有する。
(個人の輸出所得の特別控除額の特例に関する経過規定)
第六条 個人の旧法第二十一条の二第一項に規定する指定期間内の日の属する各年の当該指定期間内の輸出取引による収入金額の合計額が、同項に規定する基準輸出金額に当該個人がその年中において事業を営んでいた期間内の当該指定期間の月数を乗じてこれを十二で除して計算した金額をこえる場合その他当該個人が同項に規定する政令で定める場合に該当する場合における当該個人のその年の指定期間内の輸出取引については、同条の規定は、なおその効力を有する。
(個人の技術輸出所得の特別控除に関する経過規定)
第七条 個人の旧法第二十一条の三第一項に規定する技術輸出取引(以下附則第十条までにおいて「技術輸出取引」という。)で昭和三十四年四月一日から昭和三十九年三月三十一日までの間における同項に規定する対外支払手段による支払に係るものについては、同条の規定は、なおその効力を有する。
(輸出の証明がされない場合の総収入金額算入に関する経過規定)
第八条 個人の施行日前における旧法第二十一条第一項第三号若しくは第五号から第九号までに掲げる取引又は旧法第二十一条の三第一項に規定する間接技術輸出取引に関し、旧法第二十一条第一項、第二十一条の二第一項又は第二十一条の三第一項の規定により必要な経費に算入した金額のうち旧法第二十二条に規定する証明がされなかつた物品又は旧法第二十一条第一項第一号に規定する工業所有権等の取引に係るものの総収入金額への算入については、旧法第二十二条の規定は、なおその効力を有する。
(輸出取引となつた場合の個人の輸出所得の特別控除に関する経過規定)
第九条 個人が施行日前にした旧法第二十三条第一項各号に掲げる取引について同項に規定する証明がされた場合における当該取引については、同項から同条第五項までの規定は、なおその効力を有する。
2 施行日前に旧法第二十一条第二項(旧法第二十一条の三第三項において準用する場合を含む。)の規定により輸出取引に含まれないものとされた取引若しくは当該取引に係る輸出又は技術輸出取引に含まれないものとされた取引について、その対価として旧法第二十三条第六項に規定する対外支払手段による支払があり、かつ、同項に規定する証明があつた場合であつて、当該取引について旧法第二十一条第一項、第二十一条の二第一項又は第二十一条の三第一項の規定の適用があるべき場合における当該取引に係る旧法第二十三条第六項に規定する必要な経費に算入されるべき金額に相当する金額の必要な経費への算入については、同項の規定は、なおその効力を有する。
(輸出取引がある場合の個人の特別償却に関する経過規定)
第十条 個人の旧法第二十一条の二第一項に規定する指定期間内の日の属する各年の当該指定期間内の輸出取引及び技術輸出取引による収入金額の合計額が旧法第二十三条の二第一項に規定する指定期間に係る基準輸出金額をこえ、かつ、その年の同項に規定する輸出金額割合が同項に規定する基準輸出金額割合をこえる場合その他同項に規定する政令で定める場合に該当する場合における同項に規定する固定資産に係るその年の減価償却費として必要な経費に算入する金額の計算については、同条の規定は、なおその効力を有する。この場合において、個人の昭和三十九年分の所得税に対する同条の規定の適用については、同条第一項中「第十一条から第十七条まで」とあるのは「第十一条から第十七条まで又は租税特別措置法の一部を改正する法律(昭和三十九年法律第二十四号。以下「改正法」という。)による改正後の租税特別措置法第十一条から第十三条の二まで若しくは第十四条から第十七条まで」と、「同法」とあるのは「所得税法」とする。
2 前項の規定によりその効力を有するものとされる旧法第二十三条の二第一項の規定の適用を受ける固定資産で、新法第十三条の三第一項の規定の適用を受けるものに対する同項及び同条第二項の規定の適用については、同条第一項中「第十三条まで」とあるのは「前条まで」と、「前条第一項の規定の適用を受けるときは、同項の規定を」とあるのは「租税特別措置法の一部を改正する法律(昭和三十九年法律第二十四号。以下「改正法」という。)附則第十条第一項の規定によりその効力を有するものとされる同法による改正前の租税特別措置法第二十三条の二第一項の規定の適用を受けるときは、同項の規定を」と、「同法第十条第二項の規定により」とあるのは「所得税法第十条第二項の規定により」と、「前条第一項の規定の適用を受けるときは、同項の規定により計算される同項に規定する合計償却限度額」とあるのは「改正法附則第十条第一項の規定によりその効力を有するものとされる同法による改正前の租税特別措置法第二十三条の二第一項の規定の適用を受けるときは、同項の規定により必要な経費に算入することができる減価償却費の限度額」と、同条第二項中「海外取引等に係る合計償却限度額に満たない場合」とあるのは「海外取引等に係る合計償却限度額(改正法附則第十条第一項の規定によりその効力を有するものとされる同法による改正前の租税特別措置法第二十三条の二第一項の規定により必要な経費に算入することができる減価償却費の限度額のうち政令で定める金額を除く。)に満たない場合」とする。
(輸出の証明がされない場合等の減価償却費の額の増減に関する経過規定)
第十一条 旧法第二十三条の三第一項各号に規定する個人の当該各号に掲げる場合に該当することとなつた場合におけるその該当することとなつた日の属する年の十二月三十一日において当該個人の有する同項に規定する固定資産に係るその年の減価償却費として必要な経費に算入する金額については、同条の規定は、なおその効力を有する。この場合においては、前条第一項後段の規定を準用する。
2 前条第二項の規定は、前項の規定によりその効力を有するものとされる旧法第二十三条の三第一項の規定の適用を受ける固定資産で、新法第十三条の三第一項の規定の適用を受けるものに対し同項及び同条第二項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、前条第二項中「附則第十条第一項」とあるのは「附則第十一条第一項」と、「改正前の租税特別措置法第二十三条の二第一項」とあるのは「改正前の租税特別措置法第二十三条の三第一項」と、「算入することができる減価償却費の限度額」とあるのは「算入される減価償却費の額」と読み替えるものとする。
(農業所得に関する経過規定)
第十二条 施行日前に栽培を開始し、又は播種若しくは植付けをした旧法第二十四条第一項又は第二十五条第一項に規定する農産物又は作物に係る昭和三十九年分の所得に対する所得税については、なお従前の例による。
(法人税の特例に関する経過規定の原則)
第十三条 新法第三章の規定は、別段の定めがあるものを除くほか、法人(法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)第一条第二項に規定する人格のない社団等を含む。以下同じ。)の施行日以後に終了する事業年度分の法人税について適用し、法人の同日前に終了する事業年度分の法人税については、なお従前の例による。
(配当等に充てた所得に対する法人税率の特例に関する経過規定)
第十四条 新法第四十二条の規定は、法人の施行日以後に開始する事業年度又は施行日前に開始し、昭和三十九年九月三十日以後に終了する事業年度分の法人税について適用し、法人の施行日前に終了した事業年度分の法人税については、なお従前の例による。ただし、同日前に開始し、同年九月三十日以後に終了する事業年度分の法人税に対する同条の規定の適用については、同条第一項中「百分の十九」とあるのは「百分の十九・五」と、「百分の二十二」とあるのは「百分の二十三」と、「百分の二十六」とあるのは「百分の二十七」とする。
2 法人の施行日前に開始し、同日から昭和三十九年九月二十九日までの間に終了する事業年度分の法人税については、旧法第四十二条の規定は、なおその効力を有する。この場合においては、同条中「年二百万円」とあるのは、「年三百万円」とする。
(法人の減価償却に関する経過規定)
第十五条 新法第四十三条の規定は、法人が施行日以後に取得し、又は製作して事業の用に供した同条第一項に規定する合理化機械等の償却範囲額の計算について適用し、法人が同日前に取得し、又は製作した旧法第四十三条第一項に規定する合理化機械等をその事業の用に供した場合における当該合理化機械等の償却範囲額の計算については、なお従前の例による。
2 法人が施行日前に取得し、又は製作した旧法第四十四条第一項に規定する承認を受けた機械設備等又は同条第二項に規定する開発研究機械等をこれらの規定に規定する試験研究又は開発研究の用に供した場合における当該機械設備等又は開発研究機械等の償却範囲額の計算については、なお従前の例による。
3 新法第四十八条の規定は、法人が施行日以後に取得し、又は製作して同条第一項に規定する新鉱床の探鉱の用に供した同項に規定する探鉱用機械設備の償却範囲額の計算について適用し、法人が同日前に取得し、又は製作した旧法第四十八条第一項に規定する探鉱用機械設備を同項に規定する新鉱床の探鉱の用に供した場合における当該探鉱用機械設備の償却範囲額の計算については、なお従前の例による。
4 新法第五十二条の規定は、法人が施行日以後に支出した支出金について適用し、同日前に支出した支出金については、なお従前の例による。
(法人の輸出所得の特別控除に関する経過規定)
第十六条 法人の昭和三十二年四月一日から昭和三十九年三月三十一日までの間における旧法第五十五条第一項各号に掲げる取引(以下「輸出取引」という。)については、同条の規定は、なおその効力を有する。
(法人の輸出所得の特別控除額の特例に関する経過規定)
第十七条 法人の旧法第五十五条の二第一項に規定する指定期間内の日を含む各事業年度の当該指定期間内の輸出取引による収入金額の合計額が同項に規定する指定期間に係る基準輸出金額をこえる場合その他当該法人が同項に規定する政令で定める場合に該当する場合における当該事業年度の指定期間内の輸出取引については、同条の規定は、なおその効力を有する。
(法人の技術輸出所得の特別控除に関する経過規定)
第十八条 法人の旧法第五十五条の三第一項に規定する技術輸出取引(以下「技術輸出取引」という。)で昭和三十四年四月一日から昭和三十九年三月三十一日までの間における同項に規定する対外支払手段による支払に係るものについては、同条の規定は、なおその効力を有する。
(輸出の証明がされない場合の益金算入に関する経過規定)
第十九条 法人の施行日前における旧法第五十五条第一項第三号若しくは第五号から第九号までに掲げる取引又は旧法第五十五条の三第一項に規定する間接技術輸出取引に関し、旧法第五十五条第一項、第五十五条の二第一項又は第五十五条の三第一項の規定により損金に算入した金額のうち旧法第五十六条に規定する証明がされなかつた物品又は旧法第五十五条第一項第一号に規定する工業所有権等の取引に係るものの益金算入については、旧法第五十六条の規定は、なおその効力を有する。この場合において、法人の施行日以後に終了する事業年度分の法人税に対する同条第三項の規定の適用については、同項中「百分の十五」とあるのは、「百分の二十」とする。
(基準輸出金額が減少した場合の更正の請求に関する経過規定)
第二十条 旧法第五十六条の二第一項に規定する法人について同項に規定する事由が生じた場合における更正の請求については、同条の規定は、なおその効力を有する。
(輸出取引となつた場合の法人の輸出所得の特別控除に関する経過規定)
第二十一条 法人が施行日前にした旧法第五十七条第一項各号に掲げる取引について同項に規定する証明がされた場合における当該取引については、同項から同条第四項までの規定は、なおその効力を有する。
2 施行日前に旧法第五十五条第三項(旧法第五十五条の三第三項において準用する場合を含む。)の規定により輸出取引に含まれないものとされた取引若しくは当該取引に係る輸出又は技術輸出取引に含まれないものとされた取引について、その対価として旧法第五十七条第五項に規定する対外支払手段による支払があり、かつ、同項に規定する証明があつた場合であつて、当該取引について旧法第五十五条第一項、第五十五条の二第一項又は第五十五条の三第一項の規定の適用があるべき場合における当該取引に係る旧法第五十七条第五項に規定する損金に算入されるべき金額に相当する金額の損金算入については、同項の規定は、なおその効力を有する。
(基準輸出金額が増加した場合の益金算入に関する経過規定)
第二十二条 旧法第五十七条の二第一項に規定する法人について同項に規定する事由が生じた場合における同項に規定する控除した金額の益金算入については、同条の規定は、なおその効力を有する。
(輸出取引がある場合の法人の特別償却に関する経過規定)
第二十三条 法人の旧法第五十五条の二第一項に規定する指定期間内の日を含む各事業年度の当該指定期間内の輸出取引及び技術輸出取引による収入金額の合計額が旧法第五十七条の三第一項に規定する指定期間に係る基準輸出金額をこえ、かつ、当該事業年度の同項に規定する輸出金額割合が同項に規定する基準輸出金額割合をこえる場合その他当該法人が同項に規定する政令で定める場合に該当する場合における同項に規定する固定資産に係る当該事業年度の償却範囲額の計算については、同条の規定は、なおその効力を有する。この場合において、法人の施行日以後に終了する事業年度分の法人税に対する同条の規定の適用については、同条第一項中「第四十三条から第五十一条まで」とあるのは、「第四十三条から第五十一条まで又は改正法による改正後の租税特別措置法第四十三条から第四十六条まで若しくは第四十七条から第五十一条まで」とする。
2 前項の規定によりその効力を有するものとされる旧法第五十七条の三第一項の規定の適用を受ける固定資産で、新法第四十六条の二第一項の規定の適用を受けるものに対する同項の規定の適用については、同項中「第四十五条まで」とあるのは「前条まで」と、「前条の規定」とあるのは「改正法附則第二十三条第一項の規定によりその効力を有するものとされる同法による改正前の租税特別措置法第五十七条の三の規定」と、「三分の一に相当する金額」とあるのは「割合を乗じて計算した金額」とする。
(輸出の証明がされない場合等の償却範囲額の増減に関する経過規定)
第二十四条 旧法第五十七条の四第一項各号に規定する法人が当該各号に掲げる場合に該当することとなつた場合におけるその該当することとなつた日を含む事業年度終了の日において当該法人の有する同項に規定する固定資産に係る当該事業年度の償却範囲額の計算については、同条の規定は、なおその効力を有する。この場合においては、前条第一項後段の規定を準用する。
2 前項の規定によりその効力を有するものとされる旧法第五十七条の四第一項の規定の適用を受ける固定資産で、新法第四十六条の二の規定の適用を受けるものに対する同項の規定の適用については、同項中「第四十五条まで」とあるのは「前条まで」と、「前条の規定」とあるのは「改正法附則第二十四条第一項の規定によりその効力を有するものとされる同法による改正前の租税特別措置法第五十七条の四の規定」と、「償却範囲額(同法及び同法に基づく命令の規定に定める償却不足額があるときは、当該償却不足額に相当する金額を控除した金額。以下この項において同じ。)と当該償却範囲額(当該固定資産について同条の規定の適用を受けるときは、同条第一項に規定する三分の一に相当する金額を控除した金額)に基準海外取引割合を乗じて計算した金額との合計額(その控除した償却不足額に相当する金額があるときは、当該金額を加算した金額)」とあるのは「償却範囲額と当該固定資産について同法第五十七条の三及び第五十七条の四の規定を適用しないで計算した場合の償却範囲額(法人税法及び同法に基づく命令の規定に定める償却不足額があるときは、当該償却不足額に相当する金額を控除した金額)に基準海外取引割合を乗じて計算した金額との合計額」とする。
(法人の交際費の課税に関する経過規定)
第二十五条 法人の施行日前に開始した事業年度において支出した旧法第六十二条第三項に規定する交際費等については、なお従前の例による。
(合併等の場合の法人税の課税の特例に関する経過規定)
第二十六条 新法第六十六条の三の規定は、法人が施行日以後に新法第六十六条の二第一項の合併をした場合における法人税について適用し、同日前に旧法第六十六条の二第一項の合併をした場合における法人税については、なお従前の例による。
(登録税に関する経過規定)
第二十七条 新法第七十七条、第七十七条の二、第七十九条及び第八十条の二の規定は、施行日以後の登記に係る登録税について適用し、同日前の登記に係る登録税については、なお従前の例による。
(企業合理化促進法の一部改正)
第二十八条 企業合理化促進法(昭和二十七年法律第五号)の一部を次のように改正する。
第四条を次のように改める。
第四条 削除
第五条第二項中「租税特別措置法」の下に「(昭和三十二年法律第二十六号)」を加える。
(大蔵・通商産業・内閣総理大臣署名)