土地調整委員会設置法

法律第二百九十二号(昭二五・一二・二〇)

目次

第一章 組織及び権限(第一条―第二十一条)

第二章 鉱区禁止地域の指定及びその解除(第二十二条―第二十四条)

第三章 裁定(第二十五条―第四十八条)

第四章 訴訟(第四十九条―第五十八条)

第五章 罰則(第五十九条―第六十四条)

附則

   第一章 組織及び権限

 (目的)

第一条 この法律は、土地調整委員会の事務の範囲及び権限を明確に定めるとともに、その所掌する事務を能率的に遂行するに足る組織を定めることを目的とする。

 (設置)

第二条 国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項の規定に基いて、総理府の外局として、土地調整委員会(以下「委員会」という。)を設置する。

 (所掌事務)

第三条 委員会は、鉱業又は採石業と一般公益又は農業、林業その他の産業との調整を図るため、左に掲げる事務をつかさどる。

 一 鉱区禁止地域の指定に関すること。

 二 鉱業権又は採石権の設定等に関する異議の裁定に関すること。

 三 鉱業又は採石業のための土地の使用又は収用に関する異議の裁定に関すること。

 (権限)

第四条 委員会は、この法律に規定する所掌事務を遂行するため、左に掲げる権限を有する。但し、その権限の行使は、法律(これに基く命令を含む。)に従つてなされなければならない。

 一 予算の範囲内で所掌事務の遂行に必要な支出負担行為をすること。

 二 収入金を徴収し、所掌事務の遂行に必要な支払をすること。

 三 所掌事務の遂行に直接必要な事務所等を設置し、及び管理すること。

 四 所掌事務の遂行に直接必要な事務用品等を調達すること。

 五 職員の任免及び賞罰を行い、その他職員の人事を管理すること。

 六 所掌事務に関する統計及び調査資料を作成し、刊行し、及び頒布すること。

 七 所掌事務の周知宣伝を行うこと。

 八 委員会の公印を制定すること。

 九 鉱区禁止地域を指定し、又はその指定を解除すること。

 十 鉱業権の設定又は鉱区の増減に関する異議を裁定すること。

 十一 鉱業権の取消に関する異議を裁定すること。

 十二 採石権の設定に関する異議を裁定すること。

 十三 鉱業又は採石業のための土地の使用又は収用に関する異議を裁定すること。

 十四 採石権の設定に関する決定を承認すること。

 十五 前各号に掲げるものの外、法律(これに基く命令を含む。)に基き委員会に属させられた権限

 (職権の行使)

第五条 委員会の委員長及び委員は、独立してその職権を行う。

 (組織)

第六条 委員会は、委員長及び委員四人をもつて組織する。

 (委員長及び委員の任命)

第七条 委員長及び委員は、人格が高潔であつて、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、且つ、法律又は経済に関する学識経験を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。

2 委員長又は委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、人格が高潔であつて、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、且つ、法律又は経済に関する学識経験を有する者のうちから、委員長又は委員を任命することができる。

3 前項の場合においては、任命後最初の国会で両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において、両議院の事後の承認を得られないときは、内閣総理大臣は、その委員長又は委員を罷免しなければならない。

 (任期)

第八条 委員長及び委員の任期は、五年とする。但し、補欠の委員長又は委員は、前任者の残任期間在任する。

2 委員長及び委員は、再任されることができる。

 (身分保障)

第九条 委員長及び委員は、左の各号の一に該当する場合を除いては、在任中、その意に反して罷免されることがない。

 一 禁治産、準禁治産又は破産の宣告を受けたとき。

 二 禁こ以上の刑に処せられたとき。

 三 委員会により、心身の故障のため職務の執行ができないと認められたとき、又は職務上の義務違反その他委員長若しくは委員たるに適しない非行があると認められたとき。

 (罷免)

第十条 内閣総理大臣は、委員長又は委員が前条各号の一に該当するときは、その委員長又は委員を罷免しなければならない。

 (委員長)

第十一条 委員長は、委員会の会務を総理し、委員会を代表する。

2 委員会は、あらかじめ委員のうちから、委員長に故障があるときに委員長を代理する者を定めておかなければならない。

 (会議)

第十二条 委員会は、委員長及び二人以上の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。

2 委員会の議事は、出席者の過半数をもつて決する。可否同数のときは、委員長の決するところによる。

3 委員会は、第九条第三号の規定による認定をするには、前項の規定にかかわらず、本人を除く全員の一致がなければならない。

 (給与)

第十三条 委員長及び委員の給与は、別に法律で定める。

 (特定行為の禁止)

第十四条 委員長及び委員は、在任中、左の各号の一に該当する行為をしてはならない。

 一 国会若しくは地方公共団体の議会の議員その他公選による公職の候補者となり、又は積極的に政治活動をすること。

 二 内閣総理大臣の許可のある場合を除く外、報酬のある他の職務に従事すること。

 三 営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行うこと。

 (規則の制定)

第十五条 委員会は、その所掌事務について、法律若しくは政令を実施するため、又は法律若しくは政令の特別の委任に基いて、土地調整委員会規則を制定することができる。

 (聴聞会)

第十六条 委員会は、その職務を公正に行うため、聴聞会を開いて、広く一般の意見を聞くことができる。

 (報告、調査等)

第十七条 委員会は、関係行政機関に対し、必要な報告、情報若しくは資料の提出を求めることができる。

第十八条 委員会は、他の行政機関、学校、試験研究所、事業者、事業者の団体又は学識経験を有する者に対し、必要な調査を嘱託することができる。但し、その調査は、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)又は事業者団体法(昭和二十三年法律第百九十一号)の規定に反する方法で行われてはならない。

 (国会に対する報告)

第十九条 委員会は、毎年内閣総理大臣を経由して、国会に対し所掌事務の処理状況を報告し、且つ、その概要を公表しなければならない。

 (事務局)

第二十条 委員会の事務局は、委員会の事務を処理する。

2 委員会の事務局に、事務局長その他の職員を置く。

3 委員会の事務局に置かれる職員の定員は、別に法律で定める。

4 委員会の事務局に置かれる職員中には、鉱業、採石業、農業、林業その他の産業又はこれらの産業に関する法令についての知識経験を有する者及び弁護士の資格を有する者を加えなければならない。

第二十一条 委員会の事務局に置かれる職員の任免、昇任、懲戒その他人事管理に関する事項については、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)の定めるところによる。

   第二章 鉱区禁止地域の指定及びその解除

 (指定の請求)

第二十二条 各大臣(内閣法(昭和二十二年法律第五号)第三条第一項の規定により行政事務を分担管理する各大臣をいう。以下同じ。)又は都道府県知事は、委員会に対し、一定の地域を鉱区禁止地域として指定することを請求することができる。

2 前項の請求があつたときは、委員会は、直ちに、その旨を公示しなければならない。

 (指定)

第二十三条 委員会は、前条第二項の規定による公示をした後、遅滞なく、通商産業大臣の意見を聞き、聴聞会を開いて一般の意見を求め、土地所有者、土地に関して権利を有する者、鉱業権者、鉱業出願人その他の利害関係人を審問した上、当該地域において鉱物を掘採することが一般公益又は農業、林業若しくはその他の産業と対比して適当でないと認めるときは、当該地域を鉱区禁止地域として指定する。

2 前項の規定により意見を求められた者は、書面で意見を述べることができる。

3 第一項の規定により指定をし、又は指定を拒否するには、その理由を明らかにしなければならない。

4 委員会は、第一項の規定により指定をし、又は指定を拒否したときは、これを指定の請求をした各大臣又は都道府県知事に通知し、且つ、公示しなければならない。

5 第一項の規定による指定は、公示の日から三十日を経過した日に、その効力を生ずる。

 (指定の解除)

第二十四条 各大臣又は都道府県知事は、委員会に対し、鉱区禁止地域の指定を解除することを請求することができる。

2 第二十二条第二項及び前条の規定は、前項の場合に準用する。

   第三章 裁定

 (申請の期間)

第二十五条 鉱業法(昭和二十五年法律第二百八十九号)第百八十七条又は採石法(昭和二十五年法律第二百九十一号)第三十九条の規定による裁定の申請は、理由を明らかにした書面により、処分の通知を受けるべき者にあつては処分の通知を受けた日から、その他の者にあつては処分の公示の日から三十日以内にしなければならない。

2 正当な事由により前項の期間内に裁定を申請することができなかつたことを疎明したときは、同項の期間の経過後でも裁定を申請することができる。

 (申請の却下)

第二十六条 委員会は、裁定の申請が不適法であると認めるときは、直ちに、これを却下する。

2 前項の規定による却下の決定は、文書をもつて行い、且つ、理由を附し、委員長及び合議に出席した委員がこれに署名押印しなければならない。

3 決定書には、少数意見を附記することができる。

4 委員会は、申請人に決定書の正本を送達しなければならない。

 (申請と処分の執行)

第二十七条 裁定の申請は、処分の執行を停止しない。但し、委員会は、処分の執行により生ずることのある償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があると認めるときは、申立により又は職権で、その執行を停止することができる。

2 前項但書の規定による決定をしたときは、委員会は、申請人、当該処分をした行政機関(以下「処分庁」という。)及び当該処分の相手方に通知するとともに、その旨を公示しなければならない。

 (申請書の副本の送達)

第二十八条 委員会は、裁定の申請を受理したときは、申請書の副本を処分庁及び関係都道府県知事に送達しなければならない。

 (答弁書等の提出)

第二十九条 前条の規定による申請書の副本の送達を受けたときは、処分庁は答弁書を、都道府県知事は意見書を委員会の指定する期日までに委員会に提出しなければならない。

 (審理手続の開始)

第三十条 審理手続は、第二十八条の規定により、処分庁に申請書の副本を送達することにより開始する。

 (審理の期日及び場所)

第三十一条 委員会は、審理の期日及び場所を定め、申請人及び処分庁に通知しなければならない。

2 委員会は、前項の規定による通知をしたときは、事案の要旨並びに審理の期日及び場所を公示しなければならない。

 (審理の公開)

第三十二条 審理は、公開しなければならない。但し、公益上必要があると認めるときは、公開しないことができる。

 (調査のための処分)

第三十三条 委員会は、事件について必要な調査をするため、事件関係人の申立により又は職権で、左の各号に掲げる処分をすることができる。

 一 事件関係人又は参考人の出頭を求めて審問し、又はこれらの者から意見若しくは報告を徴すること。

 二 鑑定人に出頭を命じて鑑定させること。

 三 文書その他の物件の所有者に対し、当該物件の提出を命じ、又は提出物件を留めて置くこと。

 四 事業場に立ち入り、業務の状況を検査すること。

2 委員会は、相当と認めるときは、委員又は委員会の職員に、前項の処分をさせることができる。

3 前項の規定により立入検査をする委員又は職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係人に呈示しなければならない。

4 第一項第四号又は第二項の規定による検査は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

第三十四条 民事訴訟法(明治二十三年法律第二十九号)第二百五十八条、第二百五十九条(証拠の申出)及び第二百八十五条から第二百八十九条まで(宣誓)の規定は、委員会(第三十三条第二項の規定により処分を行う委員又は職員を含む。以下この条中同じ。)が事件関係人を審問する手続に、同法第二百五十八条、第二百五十九条(証拠の申出)、第二百七十一条から第二百七十四条まで(証人となる義務)、第二百八十条から第二百八十二条まで(証言の拒絶)、第二百八十五条から第二百九十一条まで(宣誓)、第三百二条(鑑定人となる義務)、第三百七条(鑑定人の宣誓書)、第三百十三条及び第三百十四条(文書の提出)の規定は、委員会が参考人を審問し、鑑定人に鑑定を命じ、又は文書の提出を命ずる手続について、準用する。

2 前項の場合において、「裁判所」とあるのは「土地調整委員会」と、「裁判長」とあるのは「委員長」と、それぞれ読み替えるものとする。

 (意見の陳述)

第三十五条 関係行政機関又は利害関係人は、事件について、委員会に対し意見を述べることができる。

 (参加)

第三十六条 委員会は、必要があると認めるときは、申立により又は職権で、裁定の結果について関係のある第三者を当事者として審理手続に参加させることができる。

2 委員会は、前項の場合においては、あらかじめ申請人及び当該第三者を審問しなければならない。

第三十七条 関係行政機関は、公益上必要があると認めるときは、委員会の承認を得て、当事者として審理手続に参加することができる。

 (代理人)

第三十八条 事件関係人は、弁護士を代理人とすることができる。

 (調書)

第三十九条 委員会は、事件について、調書を作成しなければならない。

2 何人も、土地調整委員会規則の定める手続に従い、前項の調書を閲覧することができる。

 (合議)

第四十条 裁定は、委員長及び委員の合議によらなければならない。

第四十一条 委員会の合議は、公開しない。

 (裁定)

第四十二条 裁定は、文書をもつて行い、且つ、理由を附し、委員長及び合議に出席した委員がこれに署名押印しなければならない。

2 裁定書には、少数意見を附記することができる。

3 委員会は、申請人、参加人、処分庁及び関係都道府県知事に裁定書の正本を送達しなければならない。

4 裁定は、遅滞なく公示しなければならない。

第四十三条 裁定は、申請人に裁定書の正本が到達した時に、その効力を生ずる。

 (裁定の拘束力)

第四十四条 委員会の裁定は、処分庁及び裁定に関係のある行政庁を拘束する。

第四十五条 土地に関する権利の設定及び変更並びに土地の利用法について、左に掲げる法律及びこれに基く命令の規定により行政庁の許可又は認可を要する場合において、委員会による土地の使用又は収用の裁定があつたときは、その裁定の範囲内で当該行政庁の許可又は認可があつたものとみなす。

  森林法(明治四十年法律第四十三号) 

  国立公園法(昭和六年法律第三十六号)

  農地調整法(昭和十三年法律第六十七号)

 (調書の謄写等)

第四十六条 利害関係人は、委員会に対し、調書の謄写又は裁定書の謄本若しくは抄本の交付を求めることができる。

 (鑑定人の鑑定料)

第四十七条 第三十三条第一項第二号又は第二項の規定により鑑定を命ぜられた鑑定人は、政令で定める額の鑑定料を受ける。

 (手続)

第四十八条 この章に規定するものの外、裁定に関する手続は、土地調整委員会規則で定める。

第四章 訴訟

 (訴の提起)

第四十九条 委員会の裁定又は裁定の申請の却下の決定に不服のある者は、裁定書又は決定書の正本が到達した日から六十日以内に、訴を提起することができる。

2 前項の期間は、裁定書の正本の送達を受けない者については、第四十二条第四項の規定による公示の日から起算する。

3 正当な事由により第一項の期間内に訴を提起することができなかつたことを疎明したときは、同項の期間経過後でも、訴を提起することができる。

第五十条 裁定を申請することができる事項に関する訴は、裁定に対してのみ提起することができる。

 (記録の送付)

第五十一条 委員会は、訴状の送達があつた時から三十日以内に、当該事件の記録(事件関係人、参考人又は鑑定人の審問調書その他裁判上証拠となるべき一切のものを含む。)を当該裁判所に送付しなければならない。

 (事実認定の拘束力)

第五十二条 委員会の裁定に対する訴訟については、委員会の認定した事実は、これを立証する実質的な証拠があるときは、裁判所を拘束する。

2 前項に規定する実質的な証拠の有無は、裁判所が判断する。

 (新しい証拠)

第五十三条 当事者は、左の各号の一に該当する場合に限り、裁判所に対し、当該事件に関係のある新しい証拠の申出をすることができる。

 一 委員会が正当な理由がなくて当該証拠を採用しなかつたとき。

 二 委員会の審理に際して当該証拠を提出することができず、且つ、これを提出できなかつたことについて過失がなかつたとき。

2 前項各号に掲げる場合においては、当事者は、その理由を明らかにしなければならない。

3 裁判所は、第一項の規定による新しい証拠を取り調べる必要があると認めるときは、自ら取調をし、又は委員会に対し、当該事件を差しもどし、当該証拠を取り調べた上適当な措置をとるべきことを命ずることができる。

4 前三項の規定は、行政事件訴訟特例法(昭和二十三年法律第八十一号)第九条の適用を妨げるものではない。

 (裁定の取消)

第五十四条 裁判所は、委員会の裁定が左の各号の一に該当するときは、これを取り消すことができる。

 一 裁定の基礎となつた事実を立証する実質的な証拠がないとき。

 二 裁定が憲法その他の法令に違反するとき。

 (裁定の変更)

第五十五条 裁判所が裁定の内容が憲法その他の法令の適用について独断に過ぎ、又は不当であると認めるときは、これを変更することができる。

2 前項の場合には、裁判所は、自ら変更の裁判をし、又は変更すべき点を指示して事件を委員会に差しもどすことができる。

 (却下の決定の取消)

第五十六条 裁判所は、裁定の申請の却下の決定を取り消したときは、事件を委員会に差しもどさなければならない。

 (専属管轄)

第五十七条 委員会の裁定及び裁定の申請の却下の決定に対する訴は、東京高等裁判所の専属管轄とする。

 (法務総裁の指揮等の例外)

第五十八条 委員会の裁定又は裁定の申請の却下の決定に対する訴訟については、国の利害に関係のある訴訟についての法務総裁の権限等に関する法律(昭和二十二年法律第百九十四号)第六条第一項及び第二項の規定は、適用しない。

第五章 罰則

第五十九条 第三十三条第一項第四号又は第二項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、六月以下の懲役又は一万円以下の罰金に処する。

第六十条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関して、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対しても、前条の罰金刑を科する。但し、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため、当該業務に対し相当の注意及び監督が尽されたことの証明があつたときは、その法人又は人については、この限りではない。

第六十一条 第三十四条の規定により宣誓した参考人又は鑑定人が虚偽の陳述又は鑑定をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処する。

2 前項の罪を犯した者が当該事件の裁定がある前又は裁判の確定前に自白したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。

第六十二条 第三十四条の規定により宣誓した事件関係人が虚偽の陳述をしたときは、五千円以下の過料に処する。

第六十三条 参考人又は鑑定人が正当な事由がないのに第三十四条の規定による宣誓を拒絶したときは、五千円以下の罰金に処する。

第六十四条 左の各号の一に該当する者は、五千円以下の罰金に処する。

 一 正当な事由がないのに、第三十三条第一項第一号又は第二項の規定による参考人に対する処分に違反して出頭せず、陳述をせず、又は報告をしない者

 二 第三十三条第一項第一号又は第二項の規定による参考人に対する処分に違反して虚偽の報告をした者

 三 正当な事由がないのに、第三十三条第一項第二号又は第二項の規定による鑑定人に対する処分に違反して出頭せず、又は鑑定をしない者

 四 正当な事由がないのに、第三十三条第一項第三号又は第二項の規定による物件の所有者に対する処分に違反して物件を提出しない事件関係人以外の者

附 則

1 この法律は、鉱業法の施行の日から施行する。

2 第七条第一項の規定による委員会の委員長及び委員の任命のために必要な行為は、この法律の施行前においても、行うことができる。

3 この法律の施行後最初に任命される委員の任期は、第八条第一項の規定にかかわらず、内閣総理大臣の指定するところにより、それぞれ二年、三年、四年又は五年とする。

4 総理府設置法(昭和二十四年法律第百二十七号)の一部を次のように改正する。

  第十七条中「電波監理委員会」を

電波監理委員会

 
 

土地調整委員会

 に改める。

  第十八条中

電波監理委員会

電波監理委員会設置法(昭和二十五年法律第百三十三号)

 を

電波監理委員会

電波監理委員会設置法(昭和二十五年法律第百三十三号)

 
 

土地調整委員会

土地調整委員会設置法(昭和二十五年法律第二百九十二号)

 に改める。

5 国家行政組織法の一部を次のように改正する。

  別表第一の総理府の項中「電波監理委員会」を

電波監理委員会

 
 

土地調整委員会

 に改める。

6 特別職の職員の給与に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十二号)の一部を次のように改正する。

  第一条第十三号の二の次に次の一号を加える。

  十三の三 土地調整委員会の委員長及び委員

  別表中「電波監理委員会委員長」を

電波監理委員会委員長

 
 

土地調整委員会委員長

 に、「電波監理委員会委員」を

電波監理委員会委員

 
 

土地調整委員会委員

 に改める。

(内閣総理大臣・法務総裁・大蔵・文部・厚生・農林・通商産業・建設大臣署名) 

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