河川法の一部を改正する法律

法律第四十七号(昭四七・六・一)

 河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)の一部を次のように改正する。

 第四条第一項中「政令で指定したものをいう」を「建設大臣が指定したものをいう」に改め、同条第四項を削り、同条第三項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。

3 建設大臣は、第一項の規定により河川を指定しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、河川審議会及び関係都道府県知事の意見をきかなければならない。

 第四条に次の二項を加える。

5 建設大臣は、第一項の規定により河川を指定するときは、建設省令で定めるところにより、水系ごとに、その名称及び区間を公示しなければならない。

6 一級河川の指定の変更又は廃止の手続は、第一項の規定による河川の指定の手続に準じて行なわれなければならない。

 第十四条第二項中「一級河川の河川管理施設に係るものにあつては関係都道府県知事、二級河川の河川管理施設に係るものにあつては関係市町村長」を「政令で定めるところにより、関係行政機関の長に協議し、又は関係都道府県知事、関係市町村長若しくは当該河川管理施設の管理に要する費用の一部を負担する者で政令で定めるもの」に改める。

 第十五条中「二級河川について、河川管理者が」を「河川管理者は」に改め、「、河川管理者は」を削る。

 第六十六条中「及び第七十条」を「、第七十条及び第七十条の二」に改める。

 第七十条の次に次の一条を加える。

 (特別水利使用者負担金)

第七十条の二 河川管理者は、河川の流水の状況を改善するため二以上の河川を連絡する河川工事で、流水によつて生ずる公害を除却し、又は軽減することのほか、専用の施設を新設し、又は拡張して流水を占用する者(以下この条において「特別水利使用者」という。)に対する水の供給を確保することをその目的に含むもの(河川の流水を貯留するための河川管理施設の設置を伴うものを除く。)に要する費用及び当該河川工事により設置する河川管理施設の管理に要する費用については、当該特別水利使用者が受けることとなると認められる利益の限度において、その者に、その一部を負担させることができる。

2 河川管理者は、前項の河川工事を施行しようとするときは、あらかじめ、政令で定めるところにより、関係行政機関の長に協議し、及び一級河川に係るものにあつては関係都道府県知事、二級河川に係るものにあつては関係市町村長の意見をきくとともに、当該工事に要する費用及び当該工事により設置する河川管理施設の管理に要する費用の負担について特別水利使用者の同意を得なければならない。

3 第一項の場合において、負担金の額の算出方法及び負担金の還付に関する事項については、政令で、負担金の徴収方法については、建設大臣が負担させるものにあつては政令で、都道府県知事が負担させるものにあつては当該都道府県知事が統轄する都道府県の条例で定める。

4 第一項の河川工事は、関係河川における流水の正常な機能の維持に支障のない範囲内において施行するものとする。

 第七十一条中「及び前条第一項」を「、第七十条第一項及び前条第一項」に改める。

 第七十二条中「又は第七十条第一項」を「、第七十条第一項又は第七十条の二第一項」に改める。

 第百条中「第四条第一項の政令で指定する水系及び第五条第一項の水系以外の水系に係る」を「一級河川及び二級河川以外の」に改める。


   附 則


 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行する。


 (一級河川の指定の経過措置)

2 この法律の施行前に改正前の第四条の規定によりした河川の指定は、改正後の同条の規定によりした河川の指定とみなす。


 (治水特別会計法の一部改正)

3 治水特別会計法(昭和三十五年法律第四十号)の一部を次のように改正する。

  第四条第一項第二号中「河川法」の下に「第五十九条、」を加え、同項第四号中「若しくは第七十条第一項」を「、第七十条第一項若しくは第七十条の二第一項」に改める。

(大蔵・建設・内閣総理大臣署名) 

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