検疫法の一部を改正する法律
法律第五十九号(昭四五・五・一六)
検疫法(昭和二十六年法律第二百一号)の一部を次のように改正する。
第二条中「発しんチフス、痘そう、黄熱及び回帰熱」を「痘そう及び黄熱」に改める。
第四条中「仮検疫済証の交付を受けた」を「仮検疫済証の交付(第十七条第二項の通知を含む。第九条を除き、以下同じ。)を受けた」に、「受けるため、」を「受けるため」に改め、「場所に入れる場合」の下に「若しくは次条ただし書第一号の確認を受けた者の上陸若しくは同号の確認を受けた物若しくは第十三条の二の指示に係る貨物の陸揚のため当該船舶を港(第八条第一項に規定する検疫区域又は同条第三項の規定により指示された場所を除く。)に入れる場合」を加える。
第五条ただし書を次のように改める。
ただし、次の各号の一に該当するときは、この限りでない。
一 検疫伝染病の病原体に汚染していないことが明らかである旨の検疫所長の確認を受けて、当該船舶から上陸し、若しくは物を陸揚し、又は当該航空機及び検疫飛行場ごとに検疫所長が指定する場所から離れ、若しくは物を運び出すとき。
二 第十三条の二の指示に従つて、当該貨物を陸揚し、又は運び出すとき。
三 緊急やむを得ないと認められる場合において、検疫所長の許可を受けたとき。
第八条第一項中「船舶の長は」の下に「、第十七条第二項の通知を受けた場合を除くほか」を加える。
第十三条の次に次の一条を加える。
(陸揚等の指示)
第十三条の二 検疫所長は、船舶等に積載された貨物について当該船舶等において前条第一項の検査を行なうことが困難であると認めるときは、同項の検査を行なうため、当該船舶等の長に対して、当該貨物を検疫所長の指示する場所に陸揚し、又は運び出すべき旨を指示することができる。
第十六条第二項第三号を削り、同項第四号中「痘そう」を「痘そう」に改め、同号を同項第三号とし、同項第五号を同項第四号とし、同項第六号を削る。
第十七条に次の一項を加える。
2 検疫所長は、船舶の長が第六条の通報をした上厚生省令で定めるところにより厚生省令で定める事項を通報した場合において、これらの通報により、当該船舶を介して、検疫伝染病の病原体が国内に侵入するおそれがないと認めたときは、あらかじめ、当該船舶の長に対して、検疫済証を交付する旨の通知をしなければならない。
第二十二条第二項に次のただし書を加える。
ただし、当該船舶又は航空機の長が、あらかじめ、もよりの検疫所長にこれらの事項を通報した場合は、この限りでない。
第二十二条第四項中「第五条ただし書」の下に「第三号」を加え、同条に次の一項を加える。
6 第九条及び第十条の規定は第一項の船舶の長が第二項ただし書の通報をした後当該船舶を検疫港以外の港に入れた場合に、同条の規定は第一項の航空機の長が第二項ただし書の通報をした後当該航空機を検疫飛行場以外の国内の場所(港の水面を含む。)に着陸させ、又は着水させた場合に準用する。
第二十三条第四項中「第五条ただし書」の下に「第三号」を加える。
第二十七条第一項中「検疫伝染病の」を「検疫伝染病及びこれに準ずる伝染病で政令で定めるものの」に、「その他検疫伝染病」を「その他これらの伝染病」に改め、「航空機」の下に「について、食品、飲料水、汚物、汚水、ねずみ族及び虫類の調査を行ない、」を加え、「飲料水、海水」を「海水」に改め、同条第二項中「検疫伝染病」を「前項に規定する伝染病」に、「前項の」を「同項の」に改める。
第三十八条第一号中「第二十一条第五項」の下に「及び第二十二条第六項」を加える。
附 則
1 この法律は、昭和四十六年一月一日から施行する。
2 この法律の施行前にした違反行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(法務・厚生・内閣総理大臣署名)