瀬戸内海環境保全臨時措置法及び水質汚濁防止法の一部を改正する法律

法律第六十八号(昭五三・六・一三)

 (瀬戸内海環境保全臨時措置法の一部改正)

第一条 瀬戸内海環境保全臨時措置法(昭和四十八年法律第百十号)の一部を次のように改正する。

  題名を次のように改める。

    瀬戸内海環境保全特別措置法

  目次中「瀬戸内海の環境の保全に関する基本となるべき計画の策定(第三条)」を「瀬戸内海の環境の保全に関する計画(第三条―第四条の二)」に、「第三章 排出水の排出の規制その他の措置(第四条―第十九条)」を

第三章 瀬戸内海の環境の保全に関する特別の措置

 
 

第一節 特定施設の設置の規制等(第五条―第十二条の二)

 
 

第二節 富栄養化による被害の発生の防止(第十二条の三―第十二条の五)

 
 

第三節 自然海浜の保全等(第十二条の六―第十三条)

 
 

第四節 環境保全のための事業の促進等(第十四条―第十九条)

に改める。

  第一条を次のように改める。

  (目的)

 第一条 この法律は、瀬戸内海の環境の保全上有効な施策の実施を推進するための瀬戸内海の環境の保全に関する計画の策定等に関し必要な事項を定めるとともに、特定施設の設置の規制、富栄養化による被害の発生の防止、自然海浜の保全等に関し特別の措置を講ずることにより、瀬戸内海の環境の保全を図ることを目的とする。

  第二章の章名を次のように改める。

    第二章 瀬戸内海の環境の保全に関する計画

  第三条の見出し中「の策定」を削り、同条中「、すみやかに」を削り、「瀬戸内海の環境の保全に関する基本となるべき計画」の下に「(以下この章において「基本計画」という。)」を加え、同条に次の二項を加える。

 2 基本計画の決定又は変更に当たつては、内閣総理大臣は、あらかじめ、瀬戸内海環境保全審議会及び関係府県知事の意見を聴かなければならない。

 3 基本計画の決定又は変更があつたときは、内閣総理大臣は、遅滞なく、これを関係府県知事に送付するとともに、公表しなければならない。

  「第三章 排出水の排出の規制その他の措置」を削る。

  第四条を次のように改める。

  (瀬戸内海の環境の保全に関する府県計画)

 第四条 関係府県知事は、基本計画に基づき、当該府県の区域において瀬戸内海の環境の保全に関し実施すべき施策について、瀬戸内海の環境の保全に関する府県計画(以下この章において「府県計画」という。)を定めるものとする。

 2 関係府県知事は、府県計画を定めようとするときは、総理府令で定めるところにより、その内容を内閣総理大臣に報告しなければならない。

 3 内閣総理大臣は、前項の報告を受けたときは、関係行政機関の長に協議し、当該府県計画の作成に関し必要な指示をすることができる。

 4 関係府県知事は、府県計画を定めたときは、遅滞なく、これを関係市町村に送付するとともに、公表しなければならない。

 5 前三項の規定は、府県計画の変更について準用する。

  第四条の次に次の一条を加える。

  (基本計画及び府県計画の達成の推進)

 第四条の二 国及び地方公共団体は、基本計画及び府県計画の達成に必要な措置を講ずるように努めるものとする。

  第五条の前に次の章名及び節名を付する。

    第三章 瀬戸内海の環境の保全に関する特別の措置

     第一節 特定施設の設置の規制等

  第五条第一項中「公共用水域」の下に「(水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第二条第一項に規定する公共用水域をいう。以下同じ。)」を加え、「水質汚濁防止法第二条第二項」を「同条第二項」に改め、同条第二項第七号及び第八号を次のように改める。

  七 排出水の量(排水系統別の量を含む。)

  八 排出水の汚染状態(排水系統別の汚染状態を含む。)その他総理府令で定める事項

  第五条第五項中「他の関係府県知事及び」を削り、「市町村の長」を「他の関係府県の知事及び市町村の長」に改める。

  第八条第三項を次のように改める。

 3 第五条第三項から第七項までの規定は第一項の許可の申請があつた場合(総理府令で定める場合を除く。)に、第六条の規定は同項の許可の申請があつた場合に準用する。

  第十二条第一項中「第十一条まで及び同法第二十三条第三項」を「第十条まで、第十一条第一項から第三項まで及び第二十三条第三項」に改め、「第八条」の下に「、第八条の二」を加え、同条第二項中「瀬戸内海環境保全臨時措置法」を「瀬戸内海環境保全特別措置法」に改め、同条の次に次の一条及び一節を加える。

  (汚濁負荷量の総量の削減)

 第十二条の二 内閣総理大臣は、瀬戸内海における化学的酸素要求量に係る水質の汚濁の防止を図るため、第五条第一項に規定する区域について、化学的酸素要求量で表示した汚濁負荷量の総量の削減に関する水質汚濁防止法第四条の二第一項の総量削減基本方針を定めるものとする。

 2 前項の総量削減基本方針及びこれに基づく汚濁負荷量の総量の削減に関する水質汚濁防止法の規定の適用については、同法の規定中「汚濁負荷量」とあるのは「化学的酸素要求量で表示した汚濁負荷量」と、「指定水域」とあるのは「瀬戸内海環境保全特別措置法第二条第一項に規定する瀬戸内海」と、「指定項目」とあるのは「化学的酸素要求量」と、「指定地域」とあるのは「瀬戸内海環境保全特別措置法第五条第一項に規定する区域」とする。

     第二節 富栄養化による被害の発生の防止

  (指定物質削減指導方針)

 第十二条の三 環境庁長官は、瀬戸内海の富栄養化による生活環境に係る被害の発生を防止するため必要があると認めるときは、関係府県知事に対し、第五条第一項に規定する区域において公共用水域に排出される 燐その他の政令で定める物質(以下この節において「指定物質」という。)の削減に関し、政令で定めるところにより、削減の目標、目標年度その他必要な事項を示して、指定物質削減指導方針(以下この節において「指導方針」という。)を定めるべきことを指示することができる。

 2 指導方針においては、目標年度において削減の目標を達成することを目途として、指定物質の削減に関する指導の方針その他必要な事項を定めるものとする。

 3 関係府県知事は、指導方針を定め、又は変更しようとするときは、総理府令で定めるところにより、前項の事項を環境庁長官に報告しなければならない。

 4 関係府県知事は、指導方針を定め、又は変更したときは、これを公表しなければならない。

  (指導等)

 第十二条の四 関係府県知事は、第五条第一項に規定する区域において指定物質を公共用水域に排出する者に対し、指導方針に従い、必要な指導、助言及び勧告をすることができる。

  (報告の徴収)

 第十二条の五 関係府県知事は、前条の指導、助言又は勧告をするため必要があると認めるときは、第五条第一項に規定する区域において事業活動に伴つて指定物質を公共用水域に排出する者で政令で定めるものに対し、汚水又は廃液の処理の方法その他必要な事項に関し報告を求めることができる。

  第十三条第一項中「第三条」を「第三条第一項」に改め、同条の前に次の節名及び二条を加える。

     第三節 自然海浜の保全等

  (自然海浜保全地区の指定)

 第十二条の六 関係府県は、条例で定めるところにより、瀬戸内海の海浜地及びこれに面する海面のうち次の各号に該当する区域を自然海浜保全地区として指定することができる。

  一 水際線付近において砂浜、岩礁その他これらに類する自然の状態が維持されているもの

  二 海水浴、潮干狩りその他これらに類する用に公衆に利用されており、将来にわたつてその利用が行われることが適当であると認められるもの

  (行為の届出等)

 第十二条の七 関係府県は、条例で定めるところにより、自然海浜保全地区内において工作物の新築、土地の形質の変更、鉱物の掘採、土石の採取その他の行為をしようとする者に必要な届出をさせ、当該届出をした者に対して自然海浜保全地区の保全及び適正な利用のため必要な勧告又は助言をすることができる。

  第十四条の前に次の節名を付する。

     第四節 環境保全のための事業の促進等

  第十八条を削り、第十七条の見出し中「技術開発」を「技術開発等」に改め、同条中「すみやかに、赤潮の発生の防除技術」を「速やかに、赤潮の発生機構の解明及びその防除技術の開発に努めるとともに」に改め、同条を第十八条とし、第十六条の次に次の一条を加える。

  (海難等による油の排出の防止等)

 第十七条 政府は、瀬戸内海の油による汚染を防止するため、海難等による大量の油の排出の防止及び排出された油の防除に関し、指導及び取締りの強化、排出油防除体制の整備等必要な措置を講ずるように努めるものとする。

  第二十一条中「政令」を「命令」に改める。

  第二十二条の見出しを「(事務の委任等)」に改め、同条に次の一項を加える。

 2 前項の政令で定める市の長は、この法律の施行に必要な事項で総理府令で定めるものを府県知事に通知しなければならない。

  第二十三条第四項を次のように改める。

 4 審議会は、学識経験のある者につき、内閣総理大臣が任命する委員三十四人以内で組織する。

  第二十四条中 「二十万円」「五十万円」に改める。

  第二十五条を次のように改める。

 第二十五条 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。

  一 第七条第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

  二 第十二条の五の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

  第二十七条中「三万円」を「十万円」に改める。

  附則第四条及び附則第五条を削る。


 (水質汚濁防止法の一部改正)

第二条 水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)の一部を次のように改正する。

  目次中「規制」を「規制等」に改める。

  第二条第二項第二号中「水素イオン濃度」を「化学的酸素要求量」に改める。

  第二章の章名を次のように改める。

    第二章 排出水の排出の規制等

  第四条の次に次の四条を加える。

  (総量削減基本方針)

 第四条の二 内閣総理大臣は、人口及び産業の集中等により、生活又は事業活動に伴い排出された水が大量に流入する広域の公共用水域(湖沼及びほとんど陸岸で囲まれている海域に限る。)であり、かつ、第三条第一項又は第三項の排水基準のみによつては公害対策基本法(昭和四十二年法律第百三十二号)第九条第一項の規定による水質の汚濁に係る環境上の条件についての基準(次項において「水質環境基準」という。)の確保が困難であると認められる水域であつて、第二条第二項第二号に規定する項目のうち化学的酸素要求量その他の政令で定める項目(以下「指定項目」という。)ごとに政令で定めるもの(以下「指定水域」という。)における指定項目に係る水質の汚濁の防止を図るため、指定水域の水質の汚濁に関係のある地域として指定水域ごとに政令で定める地域(以下「指定地域」という。)について、指定項目で表示した汚濁負荷量(以下単に「汚濁負荷量」という。)の総量の削減に関する基本方針(以下「総量削減基本方針」という。)を定めるものとする。

 2 総量削減基本方針においては、削減の目標、目標年度その他汚濁負荷量の総量の削減に関する基本的な事項を定めるものとする。この場合において、削減の目標に関しては、当該指定水域について、当該指定項目に係る水質環境基準を確保することを目途とし、第一号に掲げる総量が目標年度において第二号に掲げる総量となるように第三号の削減目標量を定めるものとする。

  一 当該指定水域に流入する水の汚濁負荷量の総量

  二 前号に掲げる総量につき、政令で定めるところにより、当該指定地域における人口及び産業の動向、汚水又は廃液の処理の技術の水準、下水道の整備の見通し等を勘案し、実施可能な限度において削減を図ることとした場合における総量

  三 当該指定地域において公共用水域に排出される水の汚濁負荷量についての発生源別及び都道府県別の削減目標量(中間目標としての削減目標量を定める場合にあつては、その削減目標量を含む。)

 3 内閣総理大臣は、第一項の水域を定める政令又は同項の地域を定める政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。

 4 内閣総理大臣は、総量削減基本方針を定め、又は変更しようとするときは、関係都道府県知事の意見を聴くとともに、公害対策会議の議を経なければならない。

 5 内閣総理大臣は、総量削減基本方針を定め、又は変更したときは、これを関係都道府県知事に通知するものとする。

  (総量削減計画)

 第四条の三 都道府県知事は、指定地域にあつては、総量削減基本方針に基づき、前条第二項第三号の削減目標量を達成するための計画(以下「総量削減計画」という。)を定めなければならない。

 2 総量削減計画においては、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。

  一 発生源別の汚濁負荷量の削減目標量

  二 前号の削減目標量の達成の方途

  三 その他汚濁負荷量の総量の削減に関し必要な事項

 3 都道府県知事は、総量削減計画を定めようとするときは、関係市町村長の意見を聴くとともに、内閣総理大臣の承認を受けなければならない。

 4 内閣総理大臣は、前項の承認をしようとするときは、公害対策会議の議を経なければならない。

 5 都道府県知事は、総量削減計画を定めたときは、その内容を公告しなければならない。

 6 前三項の規定は、総量削減計画の変更について準用する。

  (総量削減計画の達成の推進)

 第四条の四 国及び地方公共団体は、総量削減計画の達成に必要な措置を講ずるように努めるものとする。

  (総量規制基準)

 第四条の五 都道府県知事は、指定地域にあつては、指定地域内の特定事業場で総理府令で定める規模以上のもの(以下「指定地域内事業場」という。)から排出される排出水の汚濁負荷量について、総量削減計画に基づき、総理府令で定めるところにより、総量規制基準を定めなければならない。

 2 都道府県知事は、新たに特定施設が設置された指定地域内事業場(工場又は事業場で、特定施設の設置又は構造等の変更により新たに指定地域内事業場となつたものを含む。)及び新たに設置された指定地域内事業場について、総量削減計画に基づき、総理府令で定めるところにより、それぞれ前項の総量規制基準に代えて適用すべき特別の総量規制基準を定めることができる。

 3 第一項又は前項の総量規制基準は、指定地域内事業場につき当該指定地域内事業場から排出される排出水の汚濁負荷量について定める許容限度とする。

 4 都道府県知事は、第一項又は第二項の総量規制基準を定めるときは、公示しなければならない。これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。

  第五条第七号中「その他の総理府令で定める事項」を「(指定地域内の工場又は事業場に係る場合にあつては、排水系統別の汚染状態及び量を含む。)」に改め、同条に次の一号を加える。

  八 その他総理府令で定める事項

  第六条に次の一項を加える。

 2 第四条の二第一項の地域を定める政令の施行の際現に当該地域において特定施設を設置している者(設置の工事をしている者及び前条の規定による届出をした者であつて設置の工事に着手していないものを含む。)であつて排出水を排出するものは、当該政令の施行の日から六十日以内に、総理府令で定めるところにより、排出水の排水系統別の汚染状態及び量を都道府県知事に届け出なければならない。

  第七条中「第七号」を「第八号」に改める。

  第八条の見出しを「(計画変更命令等)」に改め、同条の次に次の一条を加える。

 第八条の二 都道府県知事は、第五条又は第七条の規定による届出があつた場合において、その届出に係る特定施設が設置される指定地域内事業場(工場又は事業場で、当該特定施設の設置又は構造等の変更により新たに指定地域内事業場となるものを含む。)について、当該指定地域内事業場から排出される排出水の汚濁負荷量が総量規制基準に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から六十日以内に限り、当該指定地域内事業場の設置者に対し、当該指定地域内事業場における汚水又は廃液の処理の方法の改善その他必要な措置を採るべきことを命ずることができる。

  第十条中「第六条」を「第六条第一項」に改める。

  第十一条中「第六条」を「第六条第一項」に改め、同条に次の一項を加える。

 4 指定地域内事業場を譲り受け、若しくは借り受け、又は相続若しくは合併により取得した者は、第八条の二、第十三条第三項又は第十四条第三項の規定の適用については、当該指定地域内事業場の設置者の地位を承継する。

  第十二条の次に次の一条を加える。

  (総量規制基準の遵守義務)

 第十二条の二 指定地域内事業場の設置者は、当該指定地域内事業場に係る総量規制基準を遵守しなければならない。

  第十三条第二項中「前条第二項」を「第十二条第二項」に改め、同条に次の二項を加える。

 3 都道府県知事は、その汚濁負荷量が総量規制基準に適合しない排出水が排出されるおそれがあると認めるときは、当該排出水に係る指定地域内事業場の設置者に対し、期限を定めて、当該指定地域内事業場における汚水又は廃液の処理の方法の改善その他必要な措置を採るべきことを命ずることができる。

 4 前項の規定は、第二条第二項の施設を定める政令、第四条の二第一項の地域を定める政令又は第四条の五第一項の規模を定める総理府令の改正により新たに指定地域内事業場となつた工場又は事業場については、当該工場又は事業場が指定地域内事業場となつた日から六月間は、適用しない。

  第十三条の次に次の一条を加える。

  (指導等)

 第十三条の二 都道府県知事は、指定地域内事業場から排出水を排出する者以外の者であつて指定地域において公共用水域に汚水、廃液その他の汚濁負荷量の増加の原因となる物を排出するものに対し、総量削減計画を達成するために必要な指導、助言及び勧告をすることができる。

  第十四条中第三項を第五項とし、第二項を第四項とし、第一項の次に次の二項を加える。

 2 総量規制基準が適用されている指定地域内事業場から排出水を排出する者は、総理府令で定めるところにより、当該排出水の汚濁負荷量を測定し、その結果を記録しておかなければならない。

 3 前項の指定地域内事業場の設置者は、あらかじめ、総理府令で定めるところにより、汚濁負荷量の測定手法を都道府県知事に届け出なければならない。届出に係る測定手法を変更するときも、同様とする。

  第十六条第三項中「行ない」を「行い」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。

 3 環境庁長官は、指定水域ごとに、当該指定水域に流入する水の汚濁負荷量の総量をは握するため、測定計画の作成上都道府県知事が準拠すべき事項を指示することができる。

  第二十二条中第三項を第四項とし、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、指定地域において事業活動に伴つて公共用水域に汚水、廃液その他の汚濁負荷量の増加の原因となる物を排出する者(排出水を排出する者を除く。)で政令で定めるものに対し、汚水、廃液等の処理の方法その他必要な事項に関し報告を求めることができる。

  第二十三条第二項中「及び第十三条第一項」を「、第十三条第一項及び第三項並びに第十四条第三項」に改め、同条第三項中「又は第十一条第三項」を「、第十一条第三項又は第十四条第三項」に改め、同条第四項中「、当該特定施設について」を削り、「又は第十三条第一項」を「、第八条の二又は第十三条第一項若しくは第三項」に、「第八条の規定」を「第八条又は第八条の二の規定」に、「とる」を「採る」に改める。

  第二十八条の見出しを「(事務の委任等)」に改め、同条中「第十六条第一項」を「第四条の三第一項、第四条の五第一項及び第二項並びに第十六条第一項」に改め、同条に次の一項を加える。

 2 前項の政令で定める市の長は、この法律の施行に必要な事項で総理府令で定めるものを都道府県知事に通知しなければならない。

  第三十条中「又は第十三条第一項」を「、第八条の二又は第十三条第一項若しくは第三項」に、「二十万円」を「五十万円」に改める。

  第三十一条第一項中「十万円」を「三十万円」に改め、同条第二項中「五万円」を「二十万円」に改める。

  第三十二条中「五万円」を「二十万円」に改める。

  第三十三条中「五万円」を「十万円」に改め、同条第三号中「第二十二条第一項」の下に「若しくは第二項」を加え、「同項」を「同条第一項」に改め、同号を同条第四号とし、同条第二号の次に次の一号を加える。

  三 第十四条第二項の規定による記録をせず、又は虚偽の記録をした者

  第三十五条中「又は第十一条第三項」を「、第十一条第三項又は第十四条第三項」に、「三万円」を「十万円」に改める。


   附 則


 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一条中瀬戸内海環境保全臨時措置法附則第四条及び附則第五条を削る改正規定及び第二条中水質汚濁防止法第四条の次に四条を加える改正規定(同法第四条の二第三項及び第四項に係る部分に限る。)は、公布の日から施行する。


 (経過措置)

第二条 改正前の瀬戸内海環境保全臨時措置法(以下「臨時措置法」という。)第三条の規定により定められた瀬戸内海の環境の保全に関する基本となるべき計画は、改正後の瀬戸内海環境保全特別措置法(以下「特別措置法」という。)第三条の規定により定められたものとみなす。

第三条 この法律の施行の際現に臨時措置法第五条第一項に規定する区域において改正前の水質汚濁防止法(以下「旧水質汚濁防止法」という。)第二条第二項に規定する特定施設を設置している者(設置の工事をしている者及び臨時措置法第五条第一項の許可を受けた者又は旧水質汚濁防止法第五条の規定による届出をした者であつて設置の工事に着手していないものを含む。)であつて旧水質汚濁防止法第二条第三項に規定する排出水を排出するものは、この法律の施行の日から六十日以内に、総理府令で定めるところにより、排出水の排出系統別の汚染状態及び量を府県知事(特別措置法第二十二条第一項の政令で定める市の区域内の特別措置法第五条第一項に規定する特定施設に係る場合にあつては当該市の長とし、改正後の水質汚濁防止法第二十八条第一項の政令で定める市の区域内の同法第二条第二項に規定する特定施設(特別措置法第五条第一項に規定する特定施設を除く。)に係る場合にあつては当該市の長とする。)に届け出なければならない。

2 前項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の罰金に処する。

3 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。

第四条 この法律の施行前にした行為及び臨時措置法第十一条又は旧水質汚濁防止法第八条若しくは第十三条第一項の規定による命令に関しこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


 (環境庁設置法の一部改正)

第五条 環境庁設置法(昭和四十六年法律第八十八号)の一部を次のように改正する。

  第四条第二十七号の二中「瀬戸内海環境保全臨時措置法」を「瀬戸内海環境保全特別措置法」に改める。

  第十一条第一項の表瀬戸内海環境保全審議会の項中「瀬戸内海環境保全臨時措置法」を「瀬戸内海環境保全特別措置法」に、「行なう」を「行う」に改める。

(内閣総理・運輸・自治大臣署名) 

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