民事訴訟費用等に関する法律及び刑事訴訟費用等に関する法律施行法

法律第四十二号(昭四六・四・六)

 (民事訴訟費用等に関する法律等の施行期日)

第一条 民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)及び刑事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十一号)は、昭和四十六年七月一日から施行する。ただし、民事訴訟費用等に関する法律第二章第一節の規定(第九条第一項の還付に関する部分を除く。以下同じ。)は、同年十月一日から施行する。

 (民事訴訟費用法等の廃止)

第二条 次に掲げる法律は、廃止する。

 一 民事訴訟費用法(明治二十三年法律第六十四号)

 二 民事訴訟用印紙法(明治二十三年法律第六十五号)

 三 商事非訟事件印紙法(明治二十三年法律第六十六号)

 四 刑事訴訟費用法(大正十年法律第六十八号)

 五 訴訟費用臨時措置法(昭和十九年法律第二号)

 (経過措置)

第三条 民事訴訟費用等に関する法律(以下「新法」という。)の施行前に提起された事件に係る当事者等(同法第二条に規定する当事者等をいう。以下この条において同じ。)又はその他の者が負担すべき民事訴訟等の費用については、この法律に別段の定めがある場合を除き、なお従前の例による。

2 前項の事件に係る申立てで新法第二章第一節の規定の施行後にされたものの手数料並びに新法の施行後に開始された新法第十一条第一項の費用を要する行為に係るその費用及び当該行為についての新法第三章に定める給付については、新法の規定を適用する。ただし、新法施行前に要したものについては、この限りでない。

3 第一項の事件につき同項の規定により旧民事訴訟費用法の例による場合においては、同法第一条中「以下数条」とあるのは、「以下数条及ビ民事訴訟費用等に関する法律及び刑事訴訟費用等に関する法律施行法(昭和四十六年法律第四十二号)第三条第二項ノ規定ニ依リ適用サルル民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)」とする。

4 新法の施行後新法第二章第一節の規定の施行前に提起された事件に係る当事者等又はその他の者が負担すべき民事訴訟等の費用の範囲に属すべき申立ての手数料については、なお従前の例による。

5 新法の施行前に第七条の規定による改正前の民事訴訟法(明治二十三年法律第二十九号)第百六条第一項の規定によつてされた予納命令及び予納は、新法の規定の適用については、新法第十二条第一項の規定による予納命令又は予納とみなす。

第四条 新法第二章第一節の規定の施行前に申し立てられた新法別表第二の上欄に掲げる事項の手数料の納付については、なお従前の例による。

第五条 新法中過大に納められた手数料の還付に関する規定は、新法の施行前にその事由が生じたものについても、適用する。

第六条 刑事の手続における行為で刑事訴訟費用等に関する法律の施行前に開始されたものについての裁判所の給付に関しては、なお従前の例による。


 (民事訴訟法の一部改正)

第七条 民事訴訟法の一部を次のように改正する。

  第百六条を次のように改める。

 第百六条 削除

 第二百二十八条第一項中「訴状ニ印紙ヲ貼用セザル」を「訴ノ提起ノ手数料ヲ納付セザル」に改める。

 第三百七十条中「控訴状ニ印紙ヲ貼用セザル」を「控訴ノ提起ノ手数料ヲ納付セザル」に改める。

 第三百八十四条ノ二第一項中「控訴状ニ貼用スべキ印紙金額」を「控訴ノ提起ノ手数料トシテ納付スべキ金額」に改める。


 (借地法の一部改正)

第八条 借地法(大正十年法律第四十九号)の一部を次のように改正する。

  第十四条ノ十五を削り、第十四条ノ十六を第十四条ノ十五とする。


 (抵当証券法の一部改正)

第九条 抵当証券法(昭和六年法律第十五号)の一部を次のように改正する。

  第三十四条中「民事訴訟費用法第十六条及民事訴訟用印紙法第十六条」を「民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)」に改める。


 (抵当証券法の一部改正に伴う経過措置)

第十条 前条の規定による抵当証券法の一部改正に伴う経過措置については、第三条第一項から第四項までの規定の例による。


 (家事審判法の一部改正)

第十一条 家事審判法(昭和二十二年法律第百五十二号)の一部を次のように改正する。

  第四条中「裁判所書記」及び「書記」を「裁判所書記官」に改める。

  第六条を次のように改める。

 第六条 削除


 (民事調停法の一部改正)

第十二条 民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)の一部を次のように改正する。

  第十条を次のように改める。

 第十条 削除


 (刑事訴訟法の一部改正)

第十三条 刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の一部を次のように改正する。

  第百七十三条中「鑑定料及び立替金の弁償を請求する」を「鑑定料を請求し、及び鑑定に必要な費用の支払又は償還を受ける」に改め、同条に次の一項を加える。

   鑑定人は、あらかじめ鑑定に必要な費用の支払を受けた場合において、正当な理由がなく、出頭せず又は宣誓若しくは鑑定を拒んだときは、その支払を受けた費用を返納しなければならない。


 (検察審査会法の一部改正)

第十四条 検察審査会法(昭和二十三年法律第百四十七号)の一部を次のように改正する。

  第二十九条中「刑事訴訟費用法及び訴訟費用等臨時措置法」を「刑事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十一号)」に改める。

  第三十九条中「刑事訴訟費用法及び訴訟費用等臨時措置法」を「刑事訴訟費用等に関する法律」に改める。

  第四十条中「検察官適格審査委員会」を「検察官適格審査会」に改める。

 (刑事訴訟法施行法の一部改正)

第十五条 刑事訴訟法施行法(昭和二十三年法律第二百四十九号)の一部を次のように改正する。

  第十条第一項中「五円」を「二十円」に改める。

  第十一条第一項中「十円」を「五十円」に改める。

 (刑事訴訟法施行法の一部改正に伴う経過措置)

第十六条 この法律の施行前の請求に係る刑事訴訟法施行法第十条第一項の費用及び同法第十一条第一項の手数料については、なお従前の例による。

 (公判前の証人等に対する旅費、日当、宿泊料等支給法の一部改正)

第十七条 公判前の証人等に対する旅費、日当、宿泊料等支給法(昭和二十四年法律第五十七号)の一部を次のように改正する。

  題名を次のように改める。

    検察官の取り調べた者等に対する旅費、日当、宿泊料等支給法

 第一条を削る。

  第二条第一項中「刑事訴訟法」の下に「(昭和二十三年法律第百三十一号)」を加え、「且つ、立替金の弁償」を「かつ、鑑定、通訳又は翻訳に必要な費用の支払又は償還」に改め、同条第二項中「弁償金の額は、前条第一項の例による」を「費用の額については、刑事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十一号)第三条から第七条まで及び第九条の規定を準用する。この場合において、これらの規定中「裁判所」とあるのは、「検察官」と読み替えるものとする」に改め、同条第三項を削り、同条の条名を削り、第一項に項番号を附する。

 (公判前の証人等に対する旅費、日当、宿泊料等支給法の一部改正に伴う経過措置)

第十八条 前条の規定による公判前の証人等に対する旅費、日当、宿泊料等支給法の一部改正に伴う経過措置については、第六条の規定の例による。

 (特許法の一部改正)

第十九条 特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)の一部を次のように改正する。

  第百六十九条第二項中「、第百二条並びに第百六条」を「並びに第百二条」に改め、同条第四項中「及び第百六条(費用の予納)」を削り、同条第六項を次のように改める。

 6 審判に関する費用の範囲、額及び納付並びに審判における手続上の行為をするために必要な給付については、その性質に反しない限り、民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)中これらに関する規定(第二章第一節及び第三節に定める部分を除く。)の例による。


   附 則

 この法律(第一条を除く。)は、昭和四十六年七月一日から施行する。

(法務・大蔵・通商産業・内閣総理大臣署名) 

法令一覧(年度別)に戻る