船員保険法の一部を改正する法律
法律第百五号(昭四〇・六・一)
船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。
目次中「第三十八条」を「第三十八条ノ二」に、「第三十九条ノ五」を「第三十九条ノ六」に、「第五十条ノ八」を「第五十条ノ十」に、「第六十二条ノ三」を「第六十二条ノ四」に改める。
第二条ノ二を第二条ノ三とし、第二条の次に次の一条を加える。
第二条ノ二 本法ニ依ル年金タル保険給付ノ額ハ国民ノ生活水準其ノ他ノ諸事情ニ著シキ変動ガ生ジタル場合ニ於テハ変動後ノ諸事情ニ応ズル速ニ改定ノ措置ガ講ゼラルベキモノトス
第四条第一項の表を次のように改める。
標準報酬 |
報酬月額 |
||
等級 |
月額 |
日額 |
|
第一級 |
九、〇〇〇円 |
三〇〇円 |
九、五〇〇円未満 |
第二級 |
一〇、〇〇〇円 |
三三〇円 |
九、五〇〇円以上一一、〇〇〇円未満 |
第三級 |
一二、〇〇〇円 |
四〇〇円 |
一一、〇〇〇円以上一三、〇〇〇円未満 |
第四級 |
一四、〇〇〇円 |
四七〇円 |
一三、〇〇〇円以上一五、〇〇〇円未満 |
第五級 |
一六、〇〇〇円 |
五三〇円 |
一五、〇〇〇円以上一七、〇〇〇円未満 |
第六級 |
一八、〇〇〇円 |
六〇〇円 |
一七、〇〇〇円以上一九、〇〇〇円未満 |
第七級 |
二〇、〇〇〇円 |
六七〇円 |
一九、〇〇〇円以上二一、〇〇〇円未満 |
第八級 |
二二、〇〇〇円 |
七三〇円 |
二一、〇〇〇円以上二三、〇〇〇円未満 |
第九級 |
二四、〇〇〇円 |
八〇〇円 |
二三、〇〇〇円以上二五、〇〇〇円未満 |
第一〇級 |
二六、〇〇〇円 |
八七〇円 |
二五、〇〇〇円以上二七、〇〇〇円未満 |
第一一級 |
二八、〇〇〇円 |
九三〇円 |
二七、〇〇〇円以上二九、〇〇〇円未満 |
第一二級 |
三〇、〇〇〇円 |
一、〇〇〇円 |
二九、〇〇〇円以上三一、五〇〇円未満 |
第一三級 |
三三、〇〇〇円 |
一、一〇〇円 |
三一、五〇〇円以上三四、五〇〇円未満 |
第一四級 |
三六、〇〇〇円 |
一、二〇〇円 |
三四、五〇〇円以上三七、五〇〇円未満 |
第一五級 |
三九、〇〇〇円 |
一、三〇〇円 |
三七、五〇〇円以上四〇、五〇〇円未満 |
第一六級 |
四二、〇〇〇円 |
一、四〇〇円 |
四〇、五〇〇円以上四三、五〇〇円未満 |
第一七級 |
四五、〇〇〇円 |
一、五〇〇円 |
四三、五〇〇円以上四六、五〇〇円未満 |
第一八級 |
四八、〇〇〇円 |
一、六〇〇円 |
四六、五〇〇円以上五〇、〇〇〇円未満 |
第一九級 |
五二、〇〇〇円 |
一、七三〇円 |
五〇、〇〇〇円以上五四、〇〇〇円未満 |
第二〇級 |
五六、〇〇〇円 |
一、八七〇円 |
五四、〇〇〇円以上五八、〇〇〇円未満 |
第二一級 |
六〇、〇〇〇円 |
二、〇〇〇円 |
五八、〇〇〇円以上六二、〇〇〇円未満 |
第二二級 |
六四、〇〇〇円 |
二、一三〇円 |
六二、〇〇〇円以上六六、〇〇〇円未満 |
第二三級 |
六八、〇〇〇円 |
二、二七〇円 |
六六、〇〇〇円以上七〇、〇〇〇円未満 |
第二四級 |
七二、〇〇〇円 |
二、四〇〇円 |
七〇、〇〇〇円以上七四、〇〇〇円未満 |
第二五級 |
七六、〇〇〇円 |
二、五三〇円 |
七四、〇〇〇円以上 |
第五条第一項中「、障害手当金」を削る。
第十二条第一項及び第三項中「第六十二条ノ三」を「第六十二条ノ四」に改める。
第十二条ノ二第一項中「第六十二条ノ三」を「第六十二条ノ四」に改める。
第二十条第四項中「老齢」の下に「、廃疾」を加え、「第五十条第四号乃至第六号ニ該当シタルニ因リ支給スベキ遺族年金及」を削る。
第二十三条第二項第三号本文中「又ハ四十歳未満ノ妻」を削り、同号ただし書を削り、同条第四項中「子卜看做シ、第二項第三号但書ノ規定ノ適用ニ付テハ妻ハ其ノ日ヨリ被保険者又ハ被保険者タリシ者ノ死亡当時其ノ子卜生計ヲ同ジクシタルモノト看做ス」を「子卜看做ス」に改める。
第二十三条ノ三中「第四十二条」を「第四十二条ノ二」に、「第五十条ノ六」を「第五十条ノ八」に改める。
第二十四条ノ二の次に次の一条を加える。
第二十四条ノ三 乙年金ヲ受クル権利ヲ有スル者ガ甲年金ヲ受クル権利ヲ有スルニ至リタルニ因リ乙年金ヲ受クル権利ガ消滅シ又ハ同一人ニ対シ乙年金ノ支給ヲ停止シ甲年金ヲ支給スべキ場合ニ於テ乙年金ヲ受クル権利ガ消滅シ又ハ乙年金ノ支給ヲ停止スべキ事由ガ生ジタル月ノ翌月以後ノ分トシテ乙年金ガ支払ハレタルトキハ其ノ支払ハレタル乙年金ハ甲年金ノ内払ト看做ス
年金ノ支給ヲ停止スベキ事由ガ生ジタルニ拘ラズ其ノ支給ヲ停止スべキ期間ノ分トシテ年金ガ支払ハレタルトキハ其ノ支払ハレタル年金ハ其ノ後ニ支払フべキ年金ノ内払ト看做スコトヲ得年金ヲ減額シテ改定スベキ事由ガ生ジタルニ拘ラズ其ノ事由ガ生ジタル月ノ翌月以後ノ分トシテ減額セザル額ノ年金ガ支払ハレタル場合ニ於ケル其ノ年金ノ其ノ減額スベカリシ部分ニ付亦同ジ
第二十六条中「及通算老齢年金」を「、通算老齢年金及脱退手当金」に改める。
第二十七条中「又ハ通算老齢年金」を「、通算老齢年金又ハ脱退手当金」に改める。
第三十一条第一項中「其ノ給付開始後」を「其ノ給付ヲ受ケタル日ヨリ起算シ」に改め、同条第二項中「支給開始後」を「支給ヲ受ケタル日ヨリ起算シ」に改める。
第三十四条第二項中「前項各号」を「第一項各号」に、「第一号乃至第六号ニ掲グル」を「一級又ハ二級ニ該当スル」に、「前項」を「同項」に改め、同条第三項中「第四十条第二項」を「第四十条第三項」に改め、同条第一項の次に次の一項を加える。
前項各号ノ一ニ該当スル被保険者が六十五歳ニ達シタルトキ又ハ被保険者ガ六十五歳ニ達シタル後同項各号ノ一ニ該当スルニ至リタルトキハ同項ノ規定ニ拘ラズ其ノ者ニ老齢年金ヲ支給ス
第三十五条を次のように改める。
第三十五条 老齢年金ノ額ハ左ノ各号ニ掲グル額ヲ合算シタル金額トス
一 六万円(十五年以上被保険者タリシ者ニ関シテハ十五年以上一月ヲ増ス毎ニ其ノ一月ニ対シ四千円ヲ十二ヲ以テ除シテ得タル額ヲ加ヘタル額トシ其ノ加フベキ額ガ三万円ヲ超ユルトキハ其ノ加フベキ額ハ三万円トス)
二 平均標準報酬月額ノ七十五分ノ一ニ相当スル額ニ被保険者タリシ期間ノ月数ヲ乗ジテ得タル額
第三十七条中「為リタルトキ」の下に「(六十五歳ニ達シタル後被保険者ト為リタルトキヲ除ク)」を加える。
第三十八条中「第三十四条第二項」を「第三十四条第三項」に、「第一号乃至第六号」を「一級又ハ二級」に改め、同条に第一項として次の一項を加える。
老齢年金ハ其ノ支給ヲ受クル者が被保険者タル間其ノ額(第三十六条ノ規定ニ依リ加給スベキ金額アルトキハ其ノ金額ニ相当スル額ヲ除キタル額)ノ百分ノ二十ニ相当スル部分ノ支給ヲ停止ス
第三章第五節第一款中第三十八条の次に次の一条を加える。
第三十八条ノ二 老齢年金ノ支給ヲ受クル被保険者ガ其ノ資格ヲ喪失シタル後被保険者ト為ルコトナクシテ三十日ヲ経過シタルトキハ前後ノ被保険者タリシ期間ヲ合算シテ老齢年金ノ額ヲ改定ス
第三十九条ノ二に次の一号を加える。
三 第一号イ乃至ニノ何レカニ該当スル被保険者ガ六十五歳ニ達シタルトキ又ハ被保険者ガ六十五歳ニ達シタル後同号イ及至ニノ何レカニ該当スルニ至リタルトキ
第三十九条ノ四を次のように改める。
第三十九条ノ四 通算老齢年金ノ支給ヲ受クル者ガ左ノ各号ノ一ニ該当スルニ至リタルトキハ其ノ通算老齢年金ヲ受クル権利ヲ失フ
一 死亡シタルトキ
二 被保険者ト偽リタルトキ但シ六十五歳ニ達シタル後被保険者ト為リタルトキヲ除ク
三 老齢年金ヲ受クル権利ヲ有スルニ至リタルトキ
第三十九条ノ五第三項中「第一項」を「第二項」に改め、「通算老齢年金ハ」の下に「第二十四条ノ三第二項前段ノ規定ニ拘ラズ」を加え、同条に第一項として次の一項を加える。
通算老齢年金ハ其ノ支給ヲ受クル者ガ被保険者タル間其ノ額ノ百分ノ二十ニ相当スル部分ノ支給ヲ停止ス
第三章第五節第二款中第三十九条ノ五の次に次の一条を加える。
第三十九条ノ六 第三十八条ノ二ノ規定ハ通算老齢年金ノ支給ヲ受クル被保険者ガ其ノ資格ヲ喪失シタル場合ニ之ヲ準用ス
第四十条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同条第一項中「被保険者ノ資格喪失前」を「被保険者タリシ間」に改め、「療養ノ給付ヲ受ケタル日」の下に「(療養ノ給付ヲ受ケザル場合ニ在リテハ医師又ハ歯科医師ノ診療ヲ受ケタル日)」を加え、「其ノ者ノ死亡ニ至ル迄障害年金ヲ支給シ別表第五ニ定ムル程度ノ廃疾ノ状態ニ在ル者ニハ其ノ程度ニ応ジ一時金トシテ障害手当金ヲ支給ス」を「障害年金ヲ支給ス」に改め、同項の次に次の一項を加える。
被保険者タリシ間ニ発シタル疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ガ職務上ノ事由ニ因ルモノナルトキハ治癒シタル場合職務外ノ事由ニ因ルモノナルトキハ其ノ疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ付療養ノ給付ヲ受ケタル日(療養ノ給付ヲ受ケザル場合ニ在リテハ医師又ハ歯科医師ノ診療ヲ受ケタル日)ヨリ起算シ三年以内ニ治癒シタル場合ニ於テ別表第五ニ定ムル程度ノ廃疾ノ状態ニ在ル者ニハ其ノ程度ニ応ジ一時金トシテ障害手当金ヲ支給ス
第四十一条第一項第一号中「乗ジテ得タル金額」の下に「(十五年以上被保険者タリシ者ニ関シテハ十五年以上一年ヲ増ス毎ニ其ノ一年ニ対シ平均標準報酬日額ノ六日分ニ相当スル金額ヲ加へタル金額トス)」を加え、同項第二号中「平均標準報酬月額ノ四月分ニ相当スル金額」を「第三十五条ノ例ニ依リ計算シタル額(被保険者タリシ期間ノ月数ガ百八十ニ満タザルトキハ百八十トシテ計算シタル額トス)ニ廃疾ノ程度ニ応ジ別表第一ノ二ニ定ムル率ヲ乗ジテ得タル金額(其ノ額ガ六万円ニ満タザルトキハ六万円)」に改め、同条第二項及び第三項を削り、同条に次の二項を加える。
前項ノ規定ハ職務外ノ事由ニ因ル障害年金ノ支給ヲ受クル者ガ更ニ職務外ノ事由ニ因リ障害年金ヲ受クベキ程度ノ廃疾ト為リタル場合ニ之ヲ準用ス
前二項ノ規定ニ依リ前後ノ廃疾ノ状態ヲ合シタル廃疾ノ程度ニ応ジ支給スべキ障害年金ノ額ハ其ノ額ガ従前ノ障害年金ノ額ヨリ少キトキハ従前ノ障害年金ノ額ヲ以テ其ノ障害年金ノ額トス
第四十一条ノ二第一項中「第一号乃至第六号」を「一級又ハ二級」に改める。
第四十一条ノ三第二号中「平均標準報酬月額ノ十月分ニ相当スル金額」を「第三十五条ノ例ニ依リ計算シタル額(被保険者タリシ期間ノ月数ガ百八十ニ満タザルトキハ百八十トシテ計算シタル額トス)ノ百分ノ百五十ニ相当スル金額」に改める。
第四十二条ノ二を削り、第四十二条を第四十二条ノ二とし、第四十一条ノ三の次に次の一条を加える。
第四十二条 職務上ノ事由ニ因ル障害年金ノ支給ヲ受クル者ガ障害年金ヲ受クル程度ノ廃疾ノ状態ニ該当セザルニ至リタル際ナホ別表第五上欄ニ定ムル程度ノ廃疾ノ状態ニ在ル場合ニ於テ既ニ支給ヲ受ケタル障害年金ノ総額ガ障害年金ノ六年分ニ相当スル金額ニ満タザルトキハ其ノ差額(其ノ額其ノ廃疾ノ程度ニ応ズル職務上ノ事由ニ因ル障害手当金ノ額ニ相当スル金額ヲ超ユルトキハ其ノ障害手当金ノ額ニ相当スル金額)ヲ一時金トシテ支給スルコトヲ得
障害年金ヲ受クル権利ヲ有スル者ガ其ノ権利ヲ失ヒ前項ノ規定ニ依ル一時金ヲ受クル権利ヲ有スルニ至リタル場合ニ於テ其ノ年金ヲ受クル権利ヲ失ヒタル月ノ翌月以後ノ分トシテ其ノ年金ガ支払ハレタルトキハ其ノ支払ハレタル年金ハ其ノ一時金ノ内払ト看做ス
第四十三条第二項中「第四十四条」の下に「若ハ第四十四条ノ三」を加え、「障害年金ノ支給ヲ受ケザルニ至リタルトキ」を「障害年金ノ支給ヲ受クル権利ヲ失ヒ若ハ其ノ支給ヲ停止セラレタルトキ」に改める。
第四十四条を次のように改める。
第四十四条 障害年金ノ支給ヲ受クル者ガ死亡シタルトキ又ハ障害年金ヲ受クル程度ノ廃疾ノ状態ニ該当セザルニ至リタルトキハ其ノ障害年金ヲ受クル権利ヲ失フ
第四十四条の次に次の二条を加える。
第四十四条ノ二 第二十条ノ規定ニ依ル被保険者ニシテ同時ニ法律ニ依リ組織セラレタル共済組合ノ組合員タルモノ(以下共済被保険者ト称ス)ガ其ノ共済被保険者タリシ間ニ発シタル疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ因ル廃疾ニ付第四十条第一項ノ規定ニ依リ廃疾ノ程度ヲ定ムべキ場合ニ於テ同一ノ疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ付当該共済組合ガ支給スル廃疾年金又ハ障害年金ヲ受クル権利ヲ有スルトキハ同条ノ規定ニ拘ラズ其ノ廃疾ニ付テハ障害年金ヲ支給セズ
共済被保険者タリシ間ニ発シタル疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ因ル廃疾ニ係ル障害年金ヲ受クル権利ハ其ノ者ガ同一ノ疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ付当該共済組合ガ支給スル廃疾年金又ハ障害年金ヲ受クル権利ヲ有スルニ至リタルトキハ消滅ス
第四十一条第三項ノ規定ニ依リ共済被保険者以外ノ被保険者タリシ間ニ発シタル疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ因ル廃疾ノ状態卜共済被保険者タリシ間ニ発シタル疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ因ル廃疾ノ状態トヲ合シタル廃疾ノ程度ニ因リ支給スル障害年金ヲ受クル権利ヲ有スル者ガ当該共済組合ガ支給スル廃疾年金又ハ障害年金ヲ受クル権利ヲ有スルニ至リタルトキハ其ノ障害年金ノ額ヲ当該共済被保険者タリシ間ニ発シタル疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ因ル廃疾ノ状態ヲ合セザル廃疾ノ状態ニ付支給スベキ額ニ改定ス
第四十四条ノ三 第二十条ノ規定ニ依ル被保険者タリシ間ニ発シタル疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ因リ廃疾ト為リタルニ依ル障害年金ハ同一ノ疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ付国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)第十三条(他ノ法律ニ於テ準用スル場合ヲ含ム以下之ニ同ジ)、公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律(昭和三十二年法律第百十三号)第三条第三号若ハ労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第七十七条ノ規定ニ依ル障害補償又ハ労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)第十二条第一項第三号ノ規定ニ依ル障害補償費ノ支給ヲ受クル権利ヲ有スルニ至リタルトキハ六年間其ノ支給ヲ停止ス
前項ノ規定ニ依リ其ノ支給ヲ停止セラレタル障害年金ノ支給ヲ受クル権利ヲ有スル者ガ更ニ職務外ノ事由ニ因リ障害年金ヲ受クべキ程度ノ廃疾ト為リタル場合ニハ第四十一条第三項ノ規定ハ之ヲ適用セザルモノトシ其ノ支給ヲ停止セラレザルニ至リタルトキ前後ノ廃疾ノ状態ヲ合シタルモノニ依リ其ノ程度ヲ査定ス職務外ノ事由ニ因ル障害年金ノ支給ヲ受クル者ガ更ニ前項ノ規定ニ依リ其ノ支給ヲ停止セラルベキ障害年金ヲ受クベキ程度ノ廃疾ト為リタル場合ニ於テ亦同ジ
第四十五条に次の一項を加える。
第二十条ノ規定ニ依ル被保険者タリシ間ニ発シタル疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ因ル廃疾ニ付第四十条第二項ノ規定ニ依リ廃疾ノ程度ヲ定ムベキ場合ニ於テ同一ノ疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ付国家公務員災害補償法第十三条、公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律第三条第三号若ハ労働基準法第七十七条ノ規定ニ依ル障害補償又ハ労働者災害補償保険法第十二条第一項第三号ノ規定ニ依ル障害補償費ノ支給ヲ受クル権利ヲ有スルトキハ第四十条第二項ノ規定ニ拘ラズ其ノ廃疾ニ付テハ障害手当金ヲ支給セズ
第四十五条ノ三第一項及び第二項中「職務上ノ事由ニ因ル」を削る。
第四十六条第一項第二号及び第四十八条中「及障害手当金」を「、障害手当金及第四十二条ノ規定ニ依ル一時金」に改める。
第五十条第五号中「被保険者ノ資格喪失前」を「被保険者ノ資格喪失後被保険者タリシ間」に改め、「療養ノ給付ヲ受ケタル日」の下に「(療養ノ給付ヲ受ケザル場合ニ在リテハ医師又ハ歯科医師ノ診療ヲ受ケタル日)」を加え、同条第六号中「第一号乃至第六号」を「一級又ハ二級」に改める。
第五十条ノ二第一項第一号中「其ノ被保険者又ハ被保険者タリシ者ガ支給ヲ受ケ又ハ支給ヲ受クルコトヲ得べカリシ老齢年金ノ額」を「第三十五条ノ例ニ依リ計算シタル額(被保険者タリシ期間ノ月数ガ百八十ニ満タザルトキハ百八十トシテ計算シタル額トス)」に改め、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同条第一項の次に次の一項を加える。
前項第一号又ハ第四号ノ遺族年金ノ額ハ其ノ額六万円ニ満タザルトキハ之ヲ六万円トス
第五十条ノ四第一項第三号中「直系姻族」を「直系血族及直系姻族」に改め、同条第二項を削る。
第五十条ノ五第一項を削る。
第三章第九節中第五十条ノ八を第五十条ノ十とし、第五十条ノ七を第五十条ノ九とし、第五十条ノ六を第五十条ノ八とし、第五十条ノ五の次に次の二条を加える。
第五十条ノ六 左ニ掲グル遺族年金ハ同一ノ事由ニ因リ法律ニ依リ組織セラレタル共済組合ガ支給スル遺族年金ヲ受クべキ者在ルトキハ之ヲ支給セズ
一 第二十条ノ規定ニ依ル被保険者ガ同条ノ規定ニ依ル被保険者タリシ間ニ発シタル疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ因リ死亡シタル場合ニ於テ第五十条第四号ニ該当シタルニ因リ支給スベキ遺族年金
二 被保険者タリシ者ガ第二十条ノ規定ニ依ル被保険者タリシ間ニ発シタル疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ因リ死亡シタル場合ニ於テ第五十条第五号ニ該当シタルニ因リ支給スべキ遺族年金
三 第二十条ノ規定ニ依ル被保険者タリシ間ニ発シタル疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ因ル疾病ニ付障害年金ノ支給ヲ受クル者(第四十一条第三項ノ規定ノ適用ヲ受ケタル者ニシテ第二十条ノ規定ニ依ル被保険者タリシ間ニ発シタル疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ因ル廃疾ヲ合セザルモ職務外ノ事由ニ因ル廃疾ノ状態ガ別表第四下欄ニ定ムル一級又ハ二級ニ該当シタルモノヲ除ク)ガ死亡シタル場合ニ於テ第五十条第六号ニ該当シタルニ因リ支給スべキ遺族年金
第五十条ノ七 前条各号ニ掲グル遺族年金ハ同一ノ事由ニ因リ国家公務員災害補償法第十五条(他ノ法律ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)、公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律第三条第四号若ハ労働基準法第七十九条ノ規定ニ依ル遺族補償又ハ労働者災害補償保険法第十二条第一項第四号ノ規定ニ依ル遺族補償費ノ支給ヲ受クべキ者在ルトキハ六年間其ノ支給ヲ停止ス
第五十一条第一項中「自己ノ故意ノ犯罪行為ニ因リ又ハ」を削り、「、障害手当金、遺族年金若ハ葬祭料ノ支給ヲ為サズ」を「若ハ障害手当金ノ支給ヲ為サズ又当該事故ニ付テハ第三十四条第三項ノ規定ハ之ヲ適用セズ」に改め、同条第二項中「第四十二条」を「第四十二条ノ二」に、「第五十条ノ六」を「第五十条ノ八」に改める。
第五十二条中「被保険者タリシ者ガ」の下に「自己ノ故意ノ犯罪行為ニ因リ若ハ重大ナル過失ニ因リ、」を加え、「若ハ障害手当金」を「、障害手当金、遺族年金若ハ葬祭料」に改める。
第五十三条第一項ただし書を次のように改める。
但シ第一号ニ該当スル場合ニ於テハ第二十八条第一項第一号乃至第三号ニ掲グル療養ノ給付及同項第六号ニ掲グル療養ノ給付(船員法第四十七条ニ規定スル送還ヲ受クルコトヲ得ル場合以外ノ場合ニ限ル)ヲ除ク
第五十八条第一項中「配偶者分娩費」の下に「、第三十八条第一項ノ規定ニ依リ其ノ額ノ一部ニ付支給ヲ停止セラレタル老齢年金、第三十九条ノ五第一項ノ規定ニ依リ其ノ額ノ一部ニ付支給ヲ停止セラレタル通算老齢年金」を加え、「五分ノ一」を「四分ノ一」に改め、同項ただし書を削り、同条第二項中「前項但書」を「失業保険金ノ給付ニ係ル前項」に改め、同条第三項中「療養ノ給付開始後」を「療養ノ給付ヲ受ケタル日ヨリ起算シ」に改める。
第五十九条第五項中「前項ノ規定ニ拘ラズ当分ノ間保険料率ハ」を「保険料率ハ当分ノ間」に、「千分ノ百六十九」を「千分ノ百九十四」に、「千分ノ百五十八」を「千分ノ百八十三」に、「千分ノ四十二」を「千分ノ六十七」に改め、同条に次の一項を加える。
前項ノ保険料率ハ其ノ率ガ第四項ノ基準ニ適合スルニ至ルマデノ間段階的ニ引上ゲラルべキモノトス
第六十条第一項中「百六十九分ノ五二・五」を「百九十四分ノ六十五」に、「百六十九分ノ百十六・五」を「百九十四分ノ百二十九」に、「百五十八分ノ四十七」を「百八十三分ノ五十九・五」に、「百五十八分ノ百十一」を「百八十三分ノ百二十三・五」に改める。
第四章中第六十二条ノ三を第六十二条ノ四とし、第六十二条ノ二の次に次の一条を加える。
第六十二条ノ三 第二十条ノ規定ニ依ル被保険者ハ将来ノ一定期間ノ保険料ヲ前納スルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テ前納スべキ額ハ其ノ期間ノ各月ノ保険料ノ額ヨリ政令ヲ以テ定ムル額ヲ控除シタル額トス
第一項ノ規定ニ依リ前納セラレタル保険料ニ付テハ前納ニ係ル期間ノ各月ノ初日ガ到来シタルトキニ夫々ノ月ノ保険料ガ納付セラレタルモノト看做ス
前二項ニ定ムルモノノ外保険料ノ前納ノ手続、前納セラレタル保険料ノ還付其ノ他保険料ノ前納ニ付必要ナル事項ハ政令ヲ以テ之ヲ定ム
別表第一の次に次の一表を加える。
別表第一ノ二
廃疾ノ程度 |
率 |
一級 |
一・二五 |
二級 |
一・〇〇 |
三級 |
〇・七五 |
別表第四職務外の事由による廃疾の欄を次のように改める。
職務外ノ事由ニ因ル廃疾 |
||
廃疾ノ程度 |
番号 |
廃疾ノ状態 |
一級 |
一 |
両眼ノ視力〇・〇二以下ニ減ジタルモノ |
二 |
両上肢ノ用ヲ全廃シタルモノ |
|
三 |
両下肢ノ用ヲ全廃シタルモノ |
|
四 |
両上肢ヲ腕関節以上ニテ失ヒタルモノ |
|
五 |
両下肢ヲ足関節以上ニテ失ヒタルモノ |
|
六 |
前各号ニ掲グルモノノ外身体ノ機能ニ労働スルコトヲ不能ナラシメ且常時ノ介護ヲ必要トスル程度ノ障害ヲ残スモノ |
|
七 |
精神ニ労働スルコトヲ不能ナラシメ且常時ノ監視又ハ介護ヲ必要トスル程度ノ障害ヲ残スモノ |
|
八 |
傷病(疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ヲ謂フ以下之ニ同ジ)ガ治癒セズ身体ノ機能又ハ精神ニ労働スルコトヲ不能ナラシメ且長期ニ亘ル高度ノ安静ト常時ノ監視又ハ介護ヲ必要トスル程度ノ障害ヲ有スルモノニシテ厚生大臣ノ定ムルモノ |
|
二級 |
一 |
両眼ノ視力〇・〇四以下ニ減ジタルモノ |
二 |
一眼ノ視力〇・〇二以下ニ減ジ他眼ノ視力〇・〇六以下ニ減ジタルモノ |
|
三 |
両耳ノ聴力耳殻ニ接スルモ大声ヲ解シ得ザル程度ニ減ジタルモノ |
|
四 |
咀嚼又ハ言語ノ機能ヲ廃シタルモノ |
|
五 |
脊柱ノ機能ニ高度ノ障害ヲ残スモノ |
|
六 |
一上肢ヲ腕関節以上ニテ失ヒタルモノ |
|
七 |
一下肢ヲ足関節以上ニテ失ヒタルモノ |
|
八 |
一上肢ノ用ヲ全廃シタルモノ |
|
九 |
一下肢ノ用ヲ全廃シタルモノ |
|
一〇 |
十指ノ用ヲ廃シタルモノ |
|
一一 |
両足ヲ「リスフラン」関節以上ニテ失ヒタルモノ |
|
一二 |
十趾ヲ失ヒタルモノ |
|
一三 |
前各号ニ掲グルモノノ外身体ノ機能ニ労働ガ高度ノ制限ヲ受クルカ又ハ労働ニ高度ノ制限ヲ加フルコトヲ必要トスル程度ノ障害ヲ残スモノ |
|
一四 |
精神ニ労働スルコトヲ不能ナラシムル程度ノ障害ヲ残スモノ |
|
一五 |
傷病ガ治癒セズ身体ノ機能又ハ精神ニ労働ガ高度ノ制限ヲ受クルカ又ハ労働ニ高度ノ制限ヲ加フルコトヲ必要トスル程度ノ障害ヲ有スルモノニシテ厚生大臣ノ定ムルモノ |
|
三級 |
一 |
両限ノ視力〇・一以下ニ減ジタルモノ |
二 |
両耳ノ聴力四十糎以上ニテハ尋常ノ話声ヲ解シ得ザル程度ニ滅ジタルモノ |
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三 |
咀噛又ハ言語ノ機能ニ著シキ障害ヲ残スモノ |
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四 |
脊柱ノ機能ニ著シキ障害ヲ残スモノ |
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五 |
一上肢ノ三大関節中ノ二関節ノ用ヲ廃シタルモノ |
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六 |
一下肢ノ三大関節中ノ二関節ノ用ヲ廃シタルモノ |
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七 |
長管状骨ニ仮関節ヲ残シ運動機能ニ著シキ障害ヲ残スモノ |
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八 |
一手ノ拇指及示指ヲ失ヒタルモノ又ハ拇指若ハ示指ヲ併セ一手ノ三指以上ヲ失ヒタルモノ |
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九 |
拇指及示指ヲ併セ一手ノ四指ノ用ヲ廃シタルモノ |
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一〇 |
一足ヲ「リスフラン]関節以上ニテ失ヒタルモノ |
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一一 |
十趾ノ用ヲ廃シタルモノ |
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一二 |
前各号ニ掲グルモノノ外身体ノ機能ニ労働ガ著シキ制限ヲ受クルカ又ハ労働ニ著シキ制限ヲ加フルコトヲ必要トスル程度ノ障害ヲ残スモノ |
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一三 |
精神又ハ神経系統ニ労働ガ著シキ制限ヲ受クルカ又ハ労働ニ著シキ制限ヲ加フルコトヲ必要トスル程度ノ障害ヲ残スモノ |
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一四 |
傷病ガ治癒セズ身体ノ機能又ハ精神若ハ神経系統ニ労働ガ制限ヲ受クルカ又ハ労働ニ制限ヲ加フルコトヲ必要トスル程度ノ障害ヲ有スルモノニシテ厚生大臣ノ定ムルモノ |
別表第四備考第一号中「又ハ各号」を削る。
別表第五下欄第二号中「又ハ両眼ニ半盲症、視野狭窄若ハ視野変状ヲ残スモノ」を「、両眼ニ依ル視野二分ノ一以上欠損シタルモノ又ハ両眼ノ視野一〇度以内ノモノ若ハ両眼ノ調節機能及輻輳機能ニ著シキ障害ヲ残スモノ」に改め、同欄第三号中「鼓膜ノ中等度ノ欠損其ノ他ニ因リ両耳ノ聴力四十糎以上ニテハ尋常ノ話声ヲ解シ得ザルモノ又ハ鼓膜ノ大部分ノ欠損其ノ他ニ因リ」を削り、「程度以上ノモノ」を「程度ニ減ジタルモノ」に改め、同欄第四号中「咀嚼及言語又ハ」を削り、「若ハ」を「又ハ」に改め、同欄第六号中「脊柱ニ著シキ運動障害」を「脊柱ノ機能ニ障害」に改め、同欄第一〇号中「仮関節」を「著シキ転位変形」に改める。
附 則
(施行期日等)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。
第二条 この法律による改正後の船員保険法第四条第一項、第二十条第四項、第二十四条ノ三、第三十四条第三項及び第四項、第三十五条、第三十八条第二項、第三十九条ノ五第四項、第四十条第一項から第三項まで、第四十一条第一項、第三項及び第四項、第四十一条ノ二第一項、第四十一条ノ三第二号、第四十二条、第四十三条第二項、第四十四条ノ二、第四十四条ノ三、第四十五条第二項、第四十五条ノ三、第四十六条第一項第二号、第四十八条、第五十条第五号及び第六号、第五十条ノ二、第五十条ノ六、第五十条ノ七、第五十八条第一項、第五十九条第五項第一号及び第二号並びに第六十条第一項の規定、この法律による改正後の同法別表第一ノ二、別表第四及び別表第五並びに附則第四条、附則第七条から附則第十二条まで、附則第十五条及び附則第二十一条の規定は、昭和四十年五月一日から、この法律による改正後の同法第五十九条第五項第三号の規定は、同年六月一日から適用する。
(減額老齢年金制度)
第三条 老齢年金を受けるに必要な被保険者期間を満たしている者が、老齢年金の受給資格年齢に達する前に被保険者でなくなつた場合における減額老齢年金制度については、すみやかに検討が加えられたうえ、別に法律の定めるところにより、実施されるべきものとする。
(標準報酬に関する経過措置)
第四条 昭和四十年五月一日前に被保険者の資格を取得して、同日まで引き続き船員保険法第十七条の規定による被保険者の資格のある者のうち、同年四月の標準報酬月額が七千円、八千円又は五万二千円(報酬月額が五万四千円未満である者を除く。)である者については、同年五月からその標準報酬を改定する。
(老齢年金の支給の特例)
第五条 この法律の施行の日において現に船員保険法第三十四条第一項各号のいずれかに該当する被保険者であつて、六十五歳以上であるものに対しては、この法律による改正後の同法同条第二項の規定にかかわらず、同項の老齢年金を支給する。
(通算老齢年金の支給の特例)
第六条 この法律の施行の日において現に被保険者であつた期間が一年以上であり、かつ、船員保険法第三十四条第一項各号のいずれにも該当しない被保険者であつて、同法第三十九条ノ二第一号イからニまでのいずれかに該当している六十五歳以上であるものに対しては、この法律による改正後の同法第三十九条ノ二の規定にかかわらず、同条の通算老齢年金を支給する。
(従前の保険給付の額の特例)
第七条 昭和四十年五月一日において現に老齢年金、通算老齢年金又は遺族年金(船員保険法第五十条第一項第二号又は第三号に該当したことにより支給する遺族年金を除く。)を受ける権利を有する者に支給する当該保険給付については、その額(加給金の額を除く。)を、それぞれこの法律による改正後の同法第三十五条、第三十九条ノ三第一項又は第五十条ノ二第一項及び第二項の規定により計算した額とする。
2 昭和四十年五月一日において現に船員保険法の一部を改正する法律(昭和二十九年法律第百十六号)附則第七条の規定によつて支給する従前の養老年金の例による保険給付を受ける権利を有する者の当該保険給付については、その額(加給金の額を除く。)を、この法律による改正後の船員保険法第三十五条の規定に準じて計算した額とする。
第八条 昭和四十年五月一日において現に職務外の事由による障害年金を受ける権利を有する者には、同日以後もなお、従前の例により当該障害年金を支給する。
2 前項の障害年金については、その額(加給金の額を除く。)が七万六千八百円に満たないときは、同項の規定にかかわらず、これを七万六千八百円とする。
第九条 船員保険法の一部を改正する法律(昭和三十七年法律第五十八号)附則第三項の規定によつて支給する従前の寡婦年金、鰥夫年金又は遺児年金の例による保険給付(附則第十三条第一項の規定による保険給付を含む。)については、その額(加給金又は増額金の額を除く。)が六万円に満たないときは、これを六万円とする。
(保険給付の支給に関する経過措置)
第十条 老齢年金、通算老齢年金、職務外の事由による障害年金、船員保険法第五十条第一号及び第四号から第六号までのいずれかに該当したことによる遺族年金、船員保険法の一部を改正する法律(昭和二十九年法律第百十六号)附則第七条の規定によつて支給する従前の養老年金の例による保険給付並びに船員保険法の一部を改正する法律(昭和三十七年法律第五十八号)附則第三項の規定によつて支給する従前の寡婦年金、鰥夫年金又は遺児年金の例による保険給付のうち昭和四十年四月以前の月に係る分並びに障害手当金であつて、同年五月一日においてまだ支給していないものについては、なお従前の例による。
(障害年金等の支給に関する経過措置)
第十一条 昭和四十年五月一日からこの法律の施行の日の前日までの間において職務外の事由による障害年金又は障害手当金を受ける権利を取得した者の当該障害年金又は障害手当金の額は、その額が従前の例により計算した額に満たないときは、この法律による改正後の船員保険法第四十一条第一項又は第四十一条ノ三の規定にかかわらず、従前の例により計算した額とする。
2 附則第八条第二項の規定は、前項の従前の例により計算した障害年金の額について準用する。
3 昭和四十年五月一日からこの法律の施行の日の前日までの間において、この法律による改正前の船員保険法の規定により職務外の事由による障害手当金を受ける権利を取得した者が、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病につきこの法律による改正後の同法の規定により職務外の事由による障害年金を受ける権利を取得したときは、その者は、当該障害手当金を受ける権利を取得しなかつたものとみなす。
第十二条 被保険者又は被保険者であつた者の昭和四十年五月一日前における船員保険法第二十条の規定による被保険者であつた間に発した疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病については、この法律による改正後の同法第四十条第一項及び第二項の規定は、適用しない。
2 被保険者であつた者が、昭和四十年五月一日前における船員保険法第二十条の規定による被保険者であつた間に発した疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病により同日以後死亡したときは、その者の遺族については、この法律による改正後の同法第五十条の規定は、適用しない。ただし、その死亡した者が同条第一号から第三号まで又は第六号に該当する場合には、この限りでない。
(支給停止に関する経過措置)
第十三条 この法律の施行の日において現にこの法律による改正前の船員保険法第五十条ノ五第一項の規定によりその支給が停止されている遺族年金は、昭和四十年五月分から支給するものとする。
(従前の寡婦年金の例により支給する保険給付に関する経過措置)
第十四条 船員保険法の一部を改正する法律(昭和三十七年法律第五十八号)の施行の日前に死亡した被保険者又は被保険者であつた者の妻であつて、この法律の施行の日において五十五歳(昭和二十九年五月一日前に被保険者であつた者の妻であつた者にあつては、五十二歳とする。以下この項において同じ。)に達したとしたならば、同日において、同法附則第三項の規定によつて支給する従前の寡婦年金の例による保険給付を受ける権利を取得することとなるものについては、その者が同日において五十五歳に達したものとみなして、従前の寡婦年金の例による保険給付を支給する。
2 船員保険法の一部を改正する法律(昭和三十七年法律第五十八号)附則第三項の規定によつて支給する保険給付のうち、従前の寡婦年金の例による保険給付(前項の規定による保険給付を含む。)を受ける権利の消滅については、この法律の施行の日以後においては、同法附則第三項の規定によりその例によるものとされる同法による改正前の船員保険法の当該規定にかかわらず、この法律による改正後の船員保険法第五十条ノ四の規定の例による。
(保険料に関する経過措置)
第十五条 昭和四十年四月以前の月船員保険法第二十条の規定による被保険者については、同年五月以前の月に係る保険料については、なお従前の保険料率による。
第十六条 昭和四十五年五月一日以後における保険料率は、この法律による改正報の船員保険法第五十九条第五項各号に掲げる率に、それぞれ千分の九を加えた率とする。
2 前項の規定は、同項の規定による保険料率に、船員保険法第五十九条第四項の規定により昭和四十五年四月三十日までに行なわれるべき再計算の結果に照らして変更が加えられることを妨げるものではない。
(旧陸軍共済組合等の組合員であつた期間を有する者に対する特例老齢年金の支給)
第十七条 被保険者であつた期間(老齢年金の支給要件たる期間の計算の基礎となる期間に限る。以下この条及び次条において同じ。)が一年以上であつた者で船員保険法第三十四条第一項各号のいずれにも該当しないものが、次の各号の一に該当した場合において、その者が同法による通算老齢年金の受給権を取得しないときは、その者に特例老齢年金を支給する。
一 次のいずれかに該当する者が、六十歳に達した後に被保険者の資格を喪失したとき、又は被保険者の資格を喪失した後に被保険者となることなくして六十歳に達したとき。
イ 被保険者であつた期間に三分の四を乗じて得た期間と旧陸軍共済組合令(昭和十五年勅令第九百四十七号)に基づく旧陸軍共済組合その他政令で定める共済組合の組合員であつた期間のうち政令で定める期間(以下「旧共済組合員期間」という。)とを合算した期間が二十年以上であること。
ロ 被保険者であつた期間に三分の四を乗じて得た期間と厚生年金保険の被保険者期間及び旧共済組合員期間とを合算した期間が二十年以上であること。
二 六十歳に達した後に被保険者の資格を喪失し、又は被保険者の資格を喪失した後に六十歳に達した者が、被保険者となることなくして前号ロに該当するに至つたとき。
三 第一号イ若しくはロのいずれかに該当する被保険者が六十五歳に達したとき、又は被保険者が六十五歳に達した後に同号イ若しくはロのいずれかに該当するに至つたとき。
2 前項の特例老齢年金の額は、船員保険法による通算老齢年金の額の計算の例により計算した額とする。
3 通算年金通則法(昭和三十六年法律第百八十一号)第十条及び第十一条の規定は、第一項の特例老齢年金の支払期月及び支給について準用する。
4 第一項の特例老齢年金は、船員保険法(第三十九条から第三十九条ノ四までを除く。)の規定並びに通算年金通則法第四条第二項及び第五条の規定の適用については、船員保険法による通算老齢年金とみなす。
5 第一項の特例老齢年金の受給権は、受給権者が船員保険法第三十九条ノ四第一号から第三号までの規定に該当したとき、又は同法による通算老齢年金を受ける権利を取得したときは、消滅する。
(特例老齢年金の支給に関する経過措置)
第十八条 この法律の施行の日において現に被保険者であつた期間が一年以上であり、かつ、船員保険法第三十四条第一項各号のいずれにも該当しない者が、次の各号の一に該当する場合において、その者が、同法による通算老齢年金の受給権を有しないときは、その者に前条の特例老齢年金を支給する。
一 前条第一項第一号イ又はロのいずれかに該当している被保険者でない者が、六十歳以上であるとき。
二 前条第一項第一号イ又はロのいずれかに該当している被保険者が、六十五歳以上であるとき。
(特例による脱退手当金の支給)
第十九条 この法律の施行の日から起算して六年以内に被保険者の資格を喪失した女子に対しては、当該資格を喪失した時において通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律(昭和三十六年法律第百八十二号)附則第十五条第二項の規定による脱退手当金を受ける権利を取得する場合を除き、同法による改正前の船員保険法の規定の例により脱退手当金を支給する。ただし、当該脱退手当金を支給すべき場合において、その支給を受けるべき者が、その際、通算老齢年金を受ける権利を有しているとき、又は通算老齢年金を受ける権利を取得したときは、この限りでない。
2 昭和三十六年十一月一日からこの法律の施行の日の前日までの間に被保険者の資格を取得した女子(明治四十四年四月一日以前に生れた者を除く。)であつて、この法律の施行の際現に被保険者でない者であり、かつ、その被保険者であつた期間が二年以上である者に対しても、前項と同様とする。
3 前二項の規定による脱退手当金を受ける権利は、その権利を有する者が当該権利の取得の日後において通算老齢年金を受ける権利を取得したときは、消滅する。
4 第一項又は第二項の規定による脱退手当金を受ける権利を有する者が死亡した場合には、船員保険法第二十七条ノ二の規定を準用する。
(通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律の一部改正)
第二十条 通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。
附則第十五条第二項ただし書中「者がその際」を「者が、その際、通算老齢年金を受ける権利を有しているとき、又は」に改める。
(労働者災害補償保険法の一部を改正する法律の一部改正)
第二十一条 労働者災害補償保険法の一部を改正する法律(昭和三十五年法律第二十九号)の一部を次のように改正する。
附則第十五条第一項中「同時に、」の下に「船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)若しくは」を加える。
(大蔵・厚生・労働・内閣総理大臣署名)