厚生年金保険法の一部を改正する法律
法律第百四号(昭四〇・六・一)
厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)の一部を次のように改正する。
目次中「第十九条」を「第十九条・第十九条の二」に、「第四十六条の六」を「第四十六条の七」に、「第六十八条」を「第六十八条の二」に、「第八章 罰則(第百二条―第百五条)」を
「 |
第八章 罰則(第百二条―第百五条) |
」 |
第九章 厚生年金基金及び厚生年金基金連合会 |
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第一節 厚生年金基金 |
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第一款 通則(第百六条―第百九条) |
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第二款 設立(第百十条―第百十四条) |
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第三款 管理(第百十五条―第百二十一条) |
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第四款 加入員(第百二十二条―第百二十九条) |
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第五款 基金の行なう業務(第百三十条―第百三十六条) |
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第六款 費用の負担(第百三十七条―第百四十一条) |
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第七款 合併及び分割(第百四十二条―第百四十四条) |
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第八款 解散及び清算(第百四十五条―第百四十八条) |
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第二節 厚生年金基金連合会(第百四十九条―第百六十八条) |
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第三節 雑則(第百六十九条―第百八十一条) |
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第四節 罰則(第百八十二条―第百八十八条) |
に改める。
第一条中「目的とする」を「目的とし、あわせて厚生年金基金がその加入員に対して行なう給付に関して必要な事項を定めるものとする」に改める。
第二条の次に次の一条を加える。
(年金額の改定)
第二条の二 この法律による年金たる保険給付の額は、国民の生活水準その他の諸事情に著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情に応ずるため、すみやかに改定の措置が講ぜられなければならない。
第三条第一項中第五号を第八号とし、第四号を第七号とし、同号の前に次の一号を加える。
六 特例第三種被保険者 第三種被保険者であつて、厚生年金基金の加入員であるものをいう。
第三条第一項中第三号を第五号とし、同号の前に次の一号を加える。
四 特例第二種被保険者 第二種被保険者であつて、厚生年金基金の加入員であるものをいう。
第三条第一項中第二号を第三号とし、第一号の次に次の一号を加える。
二 特例第一種被保険者 第一種被保険者であつて、厚生年金基金の加入員であるものをいう。
第十二条第一号ロ中「共済組合」の下に「(以下単に「共済組合」という。)」を加える。
第十七条第二号中「第四十二条第一項各号」を「第四十二条第一項第一号から第三号まで」に改める。
第十九条第四項を削り、同条第五項を同条第四項とする。
第二章第二節中第十九条の次に次の一条を加える。
第十九条の二 被保険者の種別(厚生年金基金の加入員であるかないかの区別を含む。以下この条において同じ。)に変更があつた月は、変更後の種別の被保険者であつた月とみなす。同一の月において、二回以上にわたり被保険者の種別に変更があつたときは、その月は、最後の種別の被保険者であつた月とみなす。
第二十条の表を次のように改める。
標準報酬等級 |
標準報酬月額 |
報酬月額 |
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第一級 |
七、〇〇〇円 |
七、五〇〇円未満 |
|
第二級 |
八、〇〇〇円 |
七、五〇〇円以上 |
八、五〇〇円未満 |
第三級 |
九、〇〇〇円 |
八、五〇〇円以上 |
九、五〇〇円未満 |
第四級 |
一〇、〇〇〇円 |
九、五〇〇円以上 |
一一、〇〇〇円未満 |
第五級 |
一二、〇〇〇円 |
一一、〇〇〇円以上 |
一三、〇〇〇円未満 |
第六級 |
一四、〇〇〇円 |
一三、〇〇〇円以上 |
一五、〇〇〇円未満 |
第七級 |
一六、〇〇〇円 |
一五、〇〇〇円以上 |
一七、〇〇〇円未満 |
第八級 |
一八、〇〇〇円 |
一七、〇〇〇円以上 |
一九、〇〇〇円未満 |
第九級 |
二〇、〇〇〇円 |
一九、〇〇〇円以上 |
二一、〇〇〇円未満 |
第一〇級 |
二二、〇〇〇円 |
二一、〇〇〇円以上 |
二三、〇〇〇円未満 |
第一一級 |
二四、〇〇〇円 |
二三、〇〇〇円以上 |
二五、〇〇〇円未満 |
第一二級 |
二六、〇〇〇円 |
二五、〇〇〇円以上 |
二七、〇〇〇円未満 |
第一三級 |
二八、〇〇〇円 |
二七、〇〇〇円以上 |
二九、〇〇〇円未満 |
第一四級 |
三〇、〇〇〇円 |
二九、〇〇〇円以上 |
三一、五〇〇円未満 |
第一五級 |
三三、〇〇〇円 |
三一、五〇〇円以上 |
三四、五〇〇円未満 |
第一六級 |
三六、〇〇〇円 |
三四、五〇〇円以上 |
三七、五〇〇円未満 |
第一七級 |
三九、〇〇〇円 |
三七、五〇〇円以上 |
四〇、五〇〇円未満 |
第一八級 |
四二、〇〇〇円 |
四〇、五〇〇円以上 |
四三、五〇〇円未満 |
第一九級 |
四五、〇〇〇円 |
四三、五〇〇円以上 |
四六、五〇〇円未満 |
第二〇級 |
四八、〇〇〇円 |
四六、五〇〇円以上 |
五〇、〇〇〇円未満 |
第二一級 |
五二、〇〇〇円 |
五〇、〇〇〇円以上 |
五四、〇〇〇円未満 |
第二二級 |
五六、〇〇〇円 |
五四、〇〇〇円以上 |
五八、〇〇〇円未満 |
第二三級 |
六〇、〇〇〇円 |
五八、〇〇〇円以上 |
|
第三十四条第一項を次のように改める。
基本年金額は、次の各号に掲げる額を合算した額とする。
一 二百五十円に被保険者期間の月数を乗じて得た額
二 被保険者であつた全期間の平均標準報酬月額(被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額を平均した額をいう。以下同じ。)の千分の十に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて得た額
第三十四条第四項を同条第五項とし、同条第三項中「基本年金額は、第一項の規定にかかわらず、二万四千円に」を「第一項第二号に掲げる額は、同号の規定にかかわらず」に、「千分の六」を「千分の十」に、「合算額を加算した額」を「合算額」に、「前項」を「第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。
3 被保険者期間の月数が三百六十をこえるときは、第一項第一号の規定中「被保険者期間の月数」とあるのは「三百六十」と読み替えるものとする。
第三十八条中「第四十六条」を「第四十六条第二項」に、「第四十六条の六」を「第四十六条の七第二項から第四項まで」に、「左の区別によつて」を「その者の選択により」に改め、各号を削る。
第三十九条に次の一項を加える。
2 年金の支給を停止すべき事由が生じたにもかかわらず、その停止すべき期間の分として年金が支払われたときは、その支払われた年金は、その後に支払うべき年金の内払とみなすことができる。年金を減額して改定すべき事由が生じたにもかかわらず、その事由が生じた月の翌月以後の分として減額しない額の年金が支払われた場合における当該年金の当該減額すべきであつた部分についても、同様とする。
第四十条の次に次の一条を加える。
(不正利得の徴収)
第四十条の二 偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者があるときは、社会保険庁長官は、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。
第四十一条第一項中「又は通算老齢年金」を「、通算老齢年金又は脱退手当金」に改め、同条第二項中「及び通算老齢年金」を「、通算老齢年金及び脱退手当金」に改める。
第四十二条第一項第二号中「(女子については、三十五歳。)に達した後」を「(女子については、三十五歳)に達した月以後」に改め、同項第三号中「三十五歳に達した後」を「三十五歳に達した月以後」に改め、同項に次の一号を加える。
四 前各号のいずれかに規定する被保険者期間を満たしている被保険者が六十五歳に達したとき、又は被保険者が六十五歳に達した後に前各号のいずれかに規定する被保険者期間を満たすに至つたとき。
第四十二条第二項中「前項各号」を「前項第一号から第三号まで」に改める。
第四十三条第二項中「基本年金額」を「基本年金額のうち同条第一項第二号に掲げる額」に改め、同条に次の二項を加える。
3 第一項の基本年金額にっいては、受給権者がその権利を取得した月以後における被保険者であつた期間は、その計算の基礎としない。
4 被保険者である受給権者がその被保険者の資格を喪失し、かつ、被保険者となることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して三十日を経過したときは、前項の規定にかかわらず、その被保険者の資格を喪失した月前における被保険者であつた期間を基本年金額の計算の基礎とするものとし、資格を喪失した日から起算して三十日を経過した日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。
第四十四条の次に次の一条を加える。
(厚生年金基金に関連する特例)
第四十四条の二 被保険者であつた期間の全部又は一部が厚生年金基金の加入員であつた期間である者に支給する老齢年金については、厚生年金基金の加入員であつた期間は、第四十三条第一項の基本年金額のうち第三十四条第一項第二号に掲げる額については、その計算(同条第四項の規定を適用して計算する場合を含む。)の基礎としない。
2 前項の規定は、次に掲げる期間については、適用しない。
一 その者が当該老齢年金の受給権を取得する前に解散した厚生年金基金の加入員であつた期間(厚生年金基金連合会がその支給に関する義務を承継している年金たる給付の額の計算の基礎となる加入員であつた期間を除く。)
二 その者が当該老齢年金の受給権を取得する前に厚生年金基金連合会が解散した場合における厚生年金基金連合会がその支給に関する義務を承継していた年金たる給付の額の計算の基礎となる厚生年金基金の加入員であつた期間
3 厚生年金基金が解散した場合において、当該厚生年金基金の加入員又は加入員であつた者が老齢年金の受給権者であるときは、第一項の規定にかかわらず、当該厚生年金基金の加入員であつた期間(厚生年金基金連合会がその支給に関する義務を承継している年金たる給付の額の計算の基礎となる加入員であつた期間を除く。)をその額の計算の基礎とするものとし、当該厚生年金基金が解散した月の翌月から、当該老齢年金の額を改定する。
4 厚生年金基金連合会が解散した場合において、厚生年金基金連合会に年金たる給付の支給に関する義務が承継されている者が老齢年金の受給権者であるときは、第一項の規定にかかわらず、当該義務に係る年金たる給付の額の計算の基礎となる厚生年金基金の加入員であつた期間をその額の計算の基礎とするものとし、厚生年金基金連合会が解散した月の翌月から、当該老齢年金の額を改定する。
第四十五条中「取得したとき」の下に「(六十五歳に達した日以後において被保険者の資格を取得したときを除く。)」を加える。
第四十六条中「同条第一項各号」を「同条第一項第一号から第三号まで」に改め、同条を同条第二項とし、同項の前に次の一項を加える。
老齢年金は、受給権者が被保険者である間は、その額(加給年金額を除く。)の百分の二十に相当する部分の支給を停止する。
第四十六条の三中「第四十二条第一項各号に規定する被保険者期間のいずれをも」を「老齢年金を受けるに必要な被保険者期間を」に改め、同条に次の一号を加える。
三 第一号イからニまでのいずれかに該当する被保険者が六十五歳に達したとき、又は被保険者が六十五歳に達した後に同号イからニまでのいずれかに該当するに至つたとき。
第四十六条の四及び第四十六条の五を次のように改める。
(年金額)
第四十六条の四 通算老齢年金の額は、基本年金額に相当する額とする。
2 第三十四条第二項及び第四項の規定は、前項の基本年金額については、適用しない。
3 第四十三条第三項及び第四項の規定は、第一項の基本年金額について準用する。
(厚生年金基金に関連する特例)
第四十六条の五 被保険者であつた期間の全部又は一部が厚生年金基金の加入員であつた期間である者に支給する通算老齢年金については、厚生年金基金の加入員であつた期間は、前条第一項の基本年金額のうち第三十四条第一項第二号に掲げる額については、その計算の基礎としない。
2 前項の規定は、次に掲げる期間については、適用しない。
一 その者が当該通算老齢年金の受給権を取得する前に解散した厚生年金基金の加入員であつた期間(厚生年金基金連合会がその支給に関する義務を承継している年金たる給付の額の計算の基礎となる加入員であつた期間を除く。)
二 その者が当該通算老齢年金の受給権を取得する前に厚生年金基金連合会が解散した場合における厚生年金基金連合会がその支給に関する義務を承継していた年金たる給付の額の計算の基礎となる厚生年金基金の加入員であつた期間
3 厚生年金基金が解散した場合において、当該厚生年金基金の加入員又は加入員であつた者が通算老齢年金の受給権者であるときは、第一項の規定にかかわらず、当該厚生年金基金の加入員であつた期間(厚生年金基金連合会がその支給に関する義務を承継している年金たる給付の額の計算の基礎となる加入員であつた期間を除く。)をその額の計算の基礎とするものとし、当該厚生年金基金が解散した月の翌月から、当該通算老齢年金の額を改定する。
4 厚生年金基金連合会が解散した場合において、厚生年金基金連合会に年金たる給付の支給に関する義務が承継されいる者が通算老齢年金の受給権者であるときは、第一項の規定にかかわらず、当該義務に係る年金たる給付の額の計算の基礎となる厚生年金基金の加入員であつた期間をその額の計算の基礎とするものとし、厚生年金基金連合会が解散した月の翌月から、当該通算老齢年金の額を改定する。
第四十六条の六第三項中「第一項」を「第二項」に改め、「通算老齢年金は、」の下に「第三十九条第二項前段の規定にかかわらず、」を加え、同項を同条第四項とし、同条第二項を同条第三項とし、同条第一項中「通算老齢年金の額の十二分の一に相当する額」の下に「(受給権者が第四十六条の五第一項に規定する者であるときは、当該通算老齢年金の額につき同項の規定を適用しないで計算して得た額に相当する額の十二分の一に相当する額とする。次項において同じ。)」を加え、同項を同条第二項とし、同項の前に次の一項を加える。
通算老齢年金は、受給権者が被保険者である間は、その額の百分の二十に相当する部分の支給を停止する。
第三章第二節の二中第四十六条の六を第四十六条の七とし、第四十六条の五の次に次の一条を加える。
(失権)
第四十六条の六 通算老齢年金の受給権は、受給権者が次の各号の一に該当するに至つたときは、消滅する。
一 死亡したとき。
二 被保険者の資格を取得したとき。ただし、受給権者が六十五歳に達した日以後において被保険者の資格を取得したときを除く。
三 老齢年金の受給権を取得したとき。
第四十七条第一項中「第四種被保険者以外の」を削る。
第五十条第一項第一号中「基本年金額に一万二千円と加給年金額と」を「基本年金額の百分の百二十五に相当する額に加給年金額」に改め、同項第三号中「百分の七十に相当する額」を「百分の七十五に相当する額(その額が六万円に満たないときは、六万円)」に改める。
第五十四条の次に次の一条を加える。
(支給の調整)
第五十四条の二 第四種被保険者であつて同時に共済組合の組合員であるもの(以下「組合員たる被保険者」という。)が、その組合員たる被保険者であつた間に発した疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病による廃疾につき第四十七条の規定により廃疾の程度を定めるべき日において、当該傷病について、当該共済組合が支給する廃疾年金又は障害年金を受ける権利を有するときは、同条の規定にかかわらず、当該傷病による廃疾については、障害年金を支給しない。
2 組合員たる被保険者であつた間に発した疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病による廃疾に係る障害年金の受給権は、その者が当該傷病につき当該共済組合が支給する廃疾年金又は障害年金を受ける権利を取得したときは、消滅する。
3 前項の規定は、第四十八条第一項の規定により、組合員たる被保険者以外の被保険者であつた間に発した疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病による廃疾と組合員たる被保険者であつた間に発した疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病による廃疾とを併合した廃疾の程度により支給する障害年金の受給権については、適用しない。
4 前項の障害年金については、受給権者が当該共済組合が支給する廃疾年金又は障害年金を受ける権利を取得した月の翌月から、その額を当該組合員たる被保険者であつた間に発した疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病による廃疾を併合しない廃疾の等級に該当するものとした額に改定する。
第五十五条第一項中「第四種被保険者以外の」を削る。
第五十七条中「百分の百四十」を「百分の百五十」に改める。
第五十八条第一号中「第四十二条第一項各号」を「第四十二条第一項第一号から第三号まで」に改め、同条第二号中「(第四種被保険者を除く。)」を削り、同条第三号中「第四種被保険者以外の」を「被保険者の資格を喪失した後に、」に改める。
第五十九条第一項中「維持し、且つ、左の要件に該当したものとする」を「維持したものとする。ただし、妻以外の者にあつては、次に掲げる要件に該当した場合に限るものとする」に改め、同項中第一号を削り、第二号を第一号とし、第三号を第二号とし、同条第三項中「子とみなし、妻は、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その子と生計を同じくしていたものとみなす」を「子とみなす」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(死亡の推定)
第五十九条の二 船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となつた際現にその船舶に乗つていた被保険者若しくは被保険者であつた者若しくは船舶に乗つていてその船舶の航行中に行方不明となつた被保険者若しくは被保険者であつた者の生死が三箇月間わからない場合又はこれらの者の死亡が三箇月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期がわからない場合には、遺族年金の支給に関する規定の適用については、その船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となつた日又はその者が行方不明となつた日に、その者は、死亡したものと推定する。航空機が墜落し、滅失し、若しくは行方不明となつた際現にその航空機に乗つていた被保険者若しくは被保険者であつた者若しくは航空機に乗つていてその航空機の航行中に行方不明となつた被保険者若しくは被保険者であつた者の生死が三箇月間わからない場合又はこれらの者の死亡が三箇月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期がわからない場合にも、同様とする。
第六十条第二項中「前項」を「前二項」に、「同項の規定」を「これらの規定」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 前項の場合において、基本年金額の百分の五十に相当する額が六万円に満たないときは、同項の規定にかかわらず、その額を六万円とする。
第六十三条第一項第三号中「直系姻族」を「直系血族及び直系姻族」に改め、同条中第二項を削り、第三項を第二項とし、第四項を第三項とし、第五項を第四項とする。
第六十五条を次のように改める。
第六十五条 削除
第三章第四節中第六十八条の次に次の一条を加える。
(支給の調整)
第六十八条の二 次に掲げる遺族年金は、当該被保険者又は被保険者であつた者の死亡について共済組合が支給する遺族年金の支給を受けることができる者があるときは、支給しない。
一 第四種被保険者が第四種被保険者であつた間に発した疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病により死亡した場合において、第五十八条第二号に該当することにより支給する遺族年金
二 被保険者であつた者が第四種被保険者であつた間に発した疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病により死亡した場合において、第五十八条第三号に該当することにより支給する遺族年金
三 第四種被保険者であつた間に発した疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病による廃疾に係る障害年金の受給権者(当該障害年金が第四十八条第一項の規定により支給されるものである場合においては、第四種被保険者であつた間に発した疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病による廃疾を併合しない廃疾の程度が別表第一に定める一級又は二級に該当する者を除く。)が死亡した場合において、第五十八条第四号に該当することにより支給する遺族年金
第六十九条中「第四十二条第一項各号に規定する被保険者期間のいずれをも」を「老齢年金を受けるに必要な被保険者期間を」に改める。
第七十条第一項中「第四種被保険者以外の」を削る。
第七十三条を次のように改める。
第七十三条 被保険者又は被保険者であつた者が、故意に、廃疾又はその直接の原因となつた事故を生ぜしめたときは、当該廃疾を支給事由とする障害年金又は障害手当金は、支給せず、また、当該廃疾については、第四十二条第二項の規定は、適用しない。
第七十三条の次に次の一条を加える。
第七十三条の二 被保険者又は被保険者であつた者が、自己の故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、廃疾若しくは死亡若しくはこれらの原因となつた事故を生ぜしめ、若しくはその廃疾の程度を増進させ、又はその回復を妨げたときは、保険給付の全部又は一部を行なわないことができる。
第七十四条第一項を削り、同条第二項を同条とする。
第八十条第一項各号列記以外の部分中「保険給付」の下に「(第四十六条第一項又は第四十六条の七第一項の現定によりその額の一部につき支給を停止されている老齢年金又は通算老齢年金を除く。)を加え、同項第一号中「百分の二十」を「百分の二十五」に、同項第二号及び第三号中「百分の十五」を「百分の二十」に改める。
第八十一条第五項を次のように改める。
5 保険料率は、当分の間、次のとおりとする。
一 第一種被保険者については、千分の五十五(特例第一種被保険者にあつては、千分の三十一)
二 第二種被保険者については、千分の三十九(特例第二種被保険者にあつては、千分の十九)
三 第三種被保険者については、千分の六十七(特例第三種被保険者にあつては、千分の三十一)
四 第四種被保険者については、千分の五十五
第八十一条に次の一項を加える。
6 前項の保険料率は、その率が第四項の基準に適合するに至るまでの間、段階的に引き上げられるべきものとする。
第八十三条の次に次の一条を加える。
(第四種被保険者の保険料の前納)
第八十三条の二 第四種被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。
2 前項の場合において前納すべき額は、当該期間の各月の保険料の額から政令で定める額を控除した額とする。
3 第一項の規定により前納された保険料については、前納に係る期間の各月の初日が到来したときに、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。
4 前三項に定めるもののほか、保険料の前納の手続、前納された保険料の還付その他保険料の前納について必要な事項は、政令で定める。
第八十五条の次に次の一条を加える。
(厚生年金基金又は厚生年金基金連合会の解散に伴う責任準備金相当額の徴収)
第八十五条の二 政府は、厚生年金基金又は厚生年金基金連合会が解散したときは、その解散した日において当該厚生年金基金又は厚生年金基金連合会が年金たる給付の支給に関する義務を負つている者に係る政令の定めるところにより算出した責任準備金に相当する額を当該解散した厚生年金基金又は厚生年金基金連合会から徴収する。
第八十六条の見出し中「保険料」を「保険料等」に改め、同条第一項本文中「保険料」の下に「その他この法律(第九章を除く。以下この章、次章及び第七章において同じ。)の規定による徴収金」を加え、同項ただし書中「前条」を「第八十五条」に改め、同条第四項中「前条各号」を「第八十五条各号」に改め、同条第五項第一号中「保険料」の下に「その他この法律の規定による徴収金」を加え、同項第二号中「前条各号」を「第八十五条各号」に改める。
第八十七条に次の一項を加える。
6 第八十五条の二の規定による徴収金は、前各項の規定の適用については、保険料とみなす。
第九十一条中「保険料」の下に「その他この法律の規定による徴収金」を加える。
第九十二条第一項中「法律」を「法律の規定」に改め、「及び障害手当金を受ける権利」及び「障害手当金以外の」を削り、同条第二項中「法律」を「法律の規定」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 年金たる保険給付を受ける権利の時効は、当該年金たる保険給付がその全額につき支給を停止されている間は、進行しない。
第百二条に次の一項を加える。
2 解散した厚生年金基金又は厚生年金基金連合会が、正当な理由がなくて、第八十五条の二の規定により負担すべき徴収金を督促状に指定する期限までに納付しないときも、前項と同様とする。
第八章の次に次の一章を加える。
第九章 厚生年金基金及び厚生年金基金連合会
第一節 厚生年金基金
第一款 通則
(基金の目的)
第百六条 厚生年金基金(以下「基金」という。)は、加入員の老齢について給付を行ない、もつて加入員の生活の安定と福祉の向上を図ることを目的とする。
(組織)
第百七条 基金は、適用事業所の事業主及びその適用事業所に使用される被保険者をもつて組織する。
(法人格)
第百八条 基金は、法人とする。
2 基金の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
(名称)
第百九条 基金は、その名称中に厚生年金基金という文字を用いなければならない。
2 基金でない者は、厚生年金基金という名称を用いてはならない。
第二款 設立
(設立)
第百十条 一又は二以上の適用事業所について常時政令で定める数以上の被保険者(第四種被保険者を除く。)を使用する事業主は、当該一又は二以上の適用事業所について、基金を設立することができる。
2 適用事業所の事業主は、共同して基金を設立することができる。この場合において、被保険者(第四種被保険者を除く。)の数は、合算して常時前項の政令で定める数以上でなければならない。
第百十一条 適用事業所の事業主は、基金を設立しようとするときは、基金を設立しようとする適用事業所に使用される被保険者(第四種被保険者を除く。以下次項において同じ。)の二分の一以上の同意を得て、規約をつくり、厚生大臣の認可を受けなければならない。
2 前項の場合において、適用事業所に使用される被保険者の三分の一以上で組織する労働組合があるときは、事業主は、同項の同意のほか、当該労働組合の同意を得なければならない。
3 二以上の適用事業所について基金を設立しようとする場合においては、前二項の同意は、各適用事業所について得なければならない。
第百十二条 第六条第二項の規定による認可の申請と同時に基金の設立の認可の申請を行なう場合にあつては、前二条中「適用事業所」とあるのは、「適用事業所となるべき事業所」と、「被保険者」とあるのは「被保険者となるべき者」とする。
(成立の時期)
第百十三条 基金は、設立の認可を受けた時に成立する。
第百十四条 基金が成立したときは、理事長が選任されるまでの間、基金の設立の認可の申請をした適用事業所の事業主が、理事長の職務を行なう。この場合において、当該適用事業所の事業主は、この章の規定の適用については、理事長とみなす。
第三款 管理
(規約)
第百十五条 基金は、規約をもつて次に掲げる事項を定めなければならない。
一 名称
二 事務所の所在地
三 基金の設立に係る適用事業所の名称及び所在地
四 代議員会に関する事項
五 役員に関する事項
六 加入員に関する事項
七 標準給与に関する事項
八 年金たる給付及び一時金たる給付に関する事項
九 信託又は保険の契約に関する事項
十 掛金及びその負担区分に関する事項
十一 事業年度その他財務に関する事項
十二 解散及び清算に関する事項
十三 業務の委託に関する事項
十四 公告に関する事項
十五 その他組織及び業務に関する重要事項
2 前項の規約の変更(政令で定める事項に係るものを除く。)は、厚生大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3 基金は、前項の政令で定める事項に係る規約の変更をしたときは、遅滞なく、これを厚生大臣に届け出なければならない。
(公告)
第百十六条 基金は、政令の定めるところにより、基金の名称、事務所の所在地、役員の氏名その他政令で定める事項を公告しなければならない。
(代議員会)
第百十七条 基金に、代議員会を置く。
2 代議員会は、代議員をもつて組織する。
3 代議員の定数は、偶数とし、その半数は、設立事業所(基金が設立された適用事業所をいう。以下同じ。)の事業主において設立事業所の事業主(その代理人を含む。)及び設立事業所に使用される者のうちから選定し、他の半数は、加入員において互選する。
4 代議員の任期は、二年とする。ただし、補欠の代議員の任期は、前任者の残任期間とする。
5 代議員会は、理事長が招集する。代議員の定数の三分の一以上の者が会議に付議すべき事項及び招集の理由を記載した書面を理事長に提出して代議員会の招集を請求したときは、理事長は、その請求のあつた日から二十日以内に代議員会を招集しなければならない。
6 代議員会に議長を置く。議長は、理事長をもつて充てる。
7 前各項に定めるもののほか、代議員会の招集、議事の手続その他代議員会に関し必要な事項は、政令で定める。
第百十八条 次に掲げる事項は、代議員会の議決を経なければならない。
一 規約の変更
二 毎事業年度の予算
三 毎事業年度の事業報告及び決算
四 その他規約で定める事項
2 理事長は、代議員会が成立しないとき、又は理事長において代議員会を招集する暇がないと認めるときは、代議員会の議決を経なければならない事項で臨時急施を要するものを処分することができる。
3 理事長は、前項の規定による処置については、次の代議員会においてこれを報告し、その承認を求めなければならない。
4 代議員会は、監事に対し、基金の業務に関する監査を求め、その結果の報告を請求することができる。
(役員)
第百十九条 基金に、役員として理事及び監事を置く。
2 理事の定数は、偶数とし、その半数は、設立事業所の事業主において選定した代議員において、他の半数は、加入員において互選した代議員において、それぞれ互選する。
3 理事のうち一人を理事長とし、設立事業所の事業主において選定した代議員である理事のうちから、理事が選挙する。
4 監事は、代議員会において、学識経験を有する者、設立事業所の事業主において選定した代議員及び加入員において互選した代議員のうちから、それぞれ一人を選挙する。
5 役員の任期は、二年とする。ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。
6 監事は、理事又は基金の職員と兼ねることができない。
(役員の職務)
第百二十条 理事長は、基金を代表し、その業務を執行する。理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、設立事業所の事業主において選定した代議員である理事のうちから、あらかじめ理事長が指定する者がその職務を代理し、又はその職務を行なう。
2 基金の業務は、規約に別段の定めがある場合を除くほか、理事の過半数により決し、可否同数のときは、理事長の決するところによる。
3 監事は、基金の業務を監査する。
4 基金と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合においては、学識経験を有する者のうちから選任された監事が基金を代表する。
(基金の役員及び職員の公務員たる性質)
第百二十一条 基金の役員及び基金に使用され、その事務に従事する者は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第四款 加入員
(加入員)
第百二十二条 基金の設立事業所に使用される被保険者(第四種被保険者を除く。)は、当該基金の加入員とする。
(資格取得の時期)
第百二十三条 加入員は、次の各号の一に該当するに至つた日に、加入員の資格を取得する。
一 設立事業所に使用されるに至つたとき。
二 その使用される事業所が、設立事業所となつたとき。
三 設立事業所に使用される者が、第十二条の規定に該当しなくなつたとき。
(資格喪失の時期)
第百二十四条 加入員は、次の各号の一に該当するに至つた日の翌日(その事実があつた日にさらに前条各号の一に該当するに至つたときは、その日)に、加入員の資格を喪失する。
一 死亡したとき。
二 その設立事業所に使用されなくなつたとき。
三 その使用される事業所が、設立事業所でなくなつたとき。
四 第十二条の規定に該当するに至つたとき。
(加入員の資格の得喪に関する特例)
第百二十五条 加入員の資格を取得した月にその資格を喪失した者は、その資格を取得した日にさかのぼつて、加入員でなかつたものとみなす。
(同時に二以上の基金の設立事業所に使用される者等の取扱い)
第百二十六条 同時に二以上の基金の設立事業所に使用される被保険者は、第百二十二条の規定にかかわらず、その者の選択する一の基金以外の基金の加入員としないものとする。
2 前項の選択は、その者が二以上の基金の設立事業所に使用されるに至つた日から起算して十日以内にしなければならない。
3 第一項に規定する者は、同項の選択をしたときは、その者が二以上の基金の設立事業所に使用されるに至つた日にさかのぼつて、その選択した一の基金以外の基金の加入員でなかつたものとする。
4 第一項に規定する者が同項の選択をしなかつたときは、その者は、政令の定めるところにより、当該二以上の基金のうちその一の基金を選択したものとみなす。
5 甲基金の加入員が同時に乙基金の設立事業所に使用されるに至つた場合において、第一項の規定により乙基金を選択したときは、その者は、乙基金の加入員となつた日に、甲基金の加入員の資格を喪失する。
6 第一項に規定する者が、同項の規定により選択した基金の加入員でなくなつたときは、その者は、その日に、当該基金以外の基金の加入員の資格を取得する。
第百二十七条 同時に設立事業所と設立事業所以外の事業所に使用される被保険者は、第百二十二条の規定にかかわらず、その者の申出により基金の加入員としないものとする。
2 前項の申出は、その者が同時に設立事業所と設立事業所以外の事業所に使用されることとなつた日から起算して十日以内に、当該設立事業所に係る基金にしなければならない。
3 設立事業所以外の事業所に使用される被保険者が同時に設立事業所に使用されることとなつた場合において、第一項の申出をしたときは、同時に設立事業所と設立事業所以外の事業所に使用されることとなつた日にさかのぼつて、当該設立事業所に係る基金の加入員とならなかつたものとする。
4 基金の加入員が同時に設立事業所以外の事業所に使用されることとなつた場合において、第一項の申出をしたときは、同時に当該基金の設立事業所と設立事業所以外の事業所とに使用されることとなつた日に、当該基金の加入員の資格を喪失する。
(設立事業所の事業主の届出)
第百二十八条 設立事業所の事業主は、加入員に関する第十八条第一項の規定による確認又は標準報酬の決定若しくは改定につき第二十九条第一項の規定による通知があつたときは、すみやかに、その通知があつた事項を基金に届け出なければならない。
(標準給与)
第百二十九条 基金は、加入員の給与の月額に基づき、標準給与を定めなければならない。
2 基金は、加入員が当該基金の設立事業所以外の適用事業所(第十条第二項の同意をした事業主の事業所を含む。以下この条において同じ。)に同時に使用される者であるときは、その者が当該基金の設立事業所以外の適用事業所で受ける給与の月額を前項に規定する標準給与の基礎となる給与の月額に算入しなければならない。
3 前二項に規定する給与の範囲及び月額の算定方法、標準給与の基準並びに標準給与の決定及び改定の方法は、政令で定める。
4 設立事業所の事業主は、加入員の給与の月額に関する事項を基金に届け出なければならない。
5 基金は、標準給与の決定又は改定を行なつたときは、その旨を当該事業主に通知しなければならない。
6 設立事業所の事業主は、前項の通知を受けたときは、すみやかに、これを当該通知に係る加入員に通知しなければならない。
7 当該基金の設立事業所以外の適用事業所の事業主は、第二項に規定する給与の月額に関する事項を同項の基金に届け出なければならない。
第五款 基金の行なう業務
(基金の業務及びこれに関する信託又は保険の契約の締結)
第百三十条 基金は、第百六条の目的を達成するため、加入員又は加入員であつた者に対し、年金たる給付(以下「年金給付」という。)の支給を行なうものとする。
2 基金は、政令の定めるところにより、加入員若しくは加入員であつた者の死亡又は加入員の脱退に関し、一時金たる給付の支給を行なうことができる。
3 基金は、政令の定めるところにより、信託会社(信託業務を営む銀行を含む。以下同じ。)又は生命保険会社と、年金給付及び一時金たる給付に関して信託又は保険の契約を締結しなければならない。
4 信託会社又は生命保険会社は、正当な理由がある場合を除き、前項に規定する契約の締結を拒絶してはならない。
5 基金は、厚生大臣の認可を受けて、その業務の一部を信託会社又は生命保険会社に委託することができる。
(年金給付の基準)
第百三十一条 基金が支給する年金給付は、少なくとも、当該基金の加入員又は加入員であつた者が次の各号の一に該当する場合に、その者に行なうものでなければならない。
一 加入員又は加入員であつた者が、老齢年金又は通算老齢年金の受給権を取得したとき。ただし、加入員がその資格を取得した月に老齢年金又は通算老齢年金の受給権を取得したとき、及び加入員の資格を取得した月にその資格を喪失した者が老齢年金又は通算老齢年金の受給権を取得したときを除く。
二 老齢年金又は通算老齢年金の受給権者で六十五歳に達した後に加入員の資格を取得したものが、被保険者の資格を喪失し、かつ、被保険者となることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して三十日を経過したとき。ただし、その者が加入員の資格を取得した月にその資格を喪失したものであるときを除く。
2 老齢年金又は通算老齢年金の受給権者に基金が支給する年金給付は、老齢年金又は通算老齢年金の受給権の消滅理由(第四十六条の六第三号に掲げる理由を除く。)以外の理由によつて、その受給権を消滅させるものであつてはならない。
第百三十二条 基金が支給する年金給付は、政令の定めるところにより、加入員の標準給与及び加入員であつた期間に基づいてその額が算定されるものでなければならない。
2 基金が支給する年金給付の額は、次の各号に規定する額をこえるものでなければならない。
一 老齢年金の受給権者(次号に掲げる者を除く。)又は通算老齢年金の受給権者に支給する年金給付にあつては、当該老齢年金又は通算老齢年金の額の計算の基礎となつた被保険者であつた期間のうち、同時に当該基金の加入員であつた期間(以下この条において「加入員たる被保険者であつた期間」という。)の平均標準報酬月額の千分の十に相当する額に加入員たる被保険者であつた期間に係る被保険者期間の月数を乗じて得た額
二 老齢年金の受給権者であつて、加入員たる被保険者であつた期間の一部が特例第三種被保険者であつた期間であるものに支給する年金給付にあつては、次の各号に掲げる額を合算した額
イ 当該特例第三種被保険者であつた期間の平均標準報酬月額の千分の十に相当する額に当該特例第三種被保険者であつた期間に係る被保険者期間の月数を乗じて得た額
口 当該特例第三種被保険者であつた期間以外の加入員たる被保険者であつた期間の平均標準報酬月額の千分の十に相当する額に当該特例第三種被保険者であつた期間以外の加入員たる被保険者であつた期間に係る被保険者期間の月数を乗じて得た額
第百三十三条 老齢年金又は通算老齢年金の受給権者に基金が支給する年金給付は、当該老齢年金又は通算老齢年金がその全額につき支給を停止されている場合を除いては、その支給を停止することができない。ただし、当該年金給付の額のうち、前条第二項各号に規定する額(当該老齢年金又は通算老齢年金が第四十六条第一項又は第四十六条の七第一項の規定によりその額の一部につき支給が停止されているときは、前条第二項各号に規定する額の百分の八十に相当する額)をこえる部分については、この限りでない。
(裁定)
第百三十四条 基金が支給する年金給付及び一時金たる給付を受ける権利は、その権利を有する者の請求に基づいて、基金が裁定する。
(年金給付の支払期月)
第百三十五条 老齢年金又は通算老齢年金の受給権者に基金が支給する年金給付の支払期月については、当該老齢年金又は通算老齢年金の支払期月の例による。ただし、年金給付の額が政令で定める額に満たない場合における支払期月については、政令の定めるところによる。
(準用規定)
第百三十六条 第三十七条、第四十条、第四十条の二及び第四十一条第一項の規定は、基金が支給する年金給付及び一時金たる給付について、第三十六条第一項及び第二項並びに第三十九条第二項前段の規定は、基金が支給する年金給付について、第四十一条第二項の規定は、死亡を支給理由とする一時金たる給付について準用する。この場合において、第三十七条第一項及び第二項並びに第四十条中「受給権者」とあるのは「受給権を有する者」と、同条中「政府」とあり、及び第四十条の二中「社会保険庁長官」とあるのは「基金」と、第四十一条第一項中「老齢年金、通算老齢年金又は脱退手当金」とあるのは「基金が支給する年金給付又は脱退を支給理由とする一時金たる給付」と、それぞれ読み替えるものとする。
第六款 費用の負担
(国庫負担)
第百三十七条 国庫は、基金が支給する年金給付に要する費用の一部を負担する。
2 前項の規定による国庫の負担は、老齢年金又は通算老齢年金(その全額につき支給を停止されているもの及び第四十六条第一項又は第四十六条の七第一項の規定によりその額の一部につき支給を停止されているものを除く。)の受給権者に基金が支給する年金給付に要する費用について行なうものとし、その額は、次の各号に定める額とする。
一 第百三十二条第二項第一号に規定する者に支給する年金給付に要する費用については、同号に規定する額に百分の二十(その者の加入員たる被保険者であつた期間の全部が特例第三種被保険者であつた期間であるときは、百分の二十五)を乗じて得た額
二 第百三十二条第二項第二号に規定する者に支給する年金給付に要する費用については、同号イに規定する額に百分の二十五を乗じて得た額と同号ロに規定する額に百分の二十を乗じて得た額との合算額
3 前項の規定にかかわらず、国庫は、基金の申出により、第一項の規定による国庫の負担を、当該基金の加入員又は加入員であつた者のうち、老齢年金又は通算老齢年金の受給資格要件たる期間を満たしており、かつ、老齢年金又は通算老齢年金の支給開始年齢に達している者に当該基金が支給する年金給付に要する費用について行なうものとすることができる。この場合において、その国庫負担の額は、当該加入員又は加入員であつた者に係る第百三十二条第二項各号に規定する額(その者が老齢年金又は通算老齢年金の受給権者でない場合には、その者が老齢年金又は通算老齢年金の支給開始年齢に達した時に老齢年金又は通算老齢年金の受給権を取得したものとした場合における同項各号に規定する額)に、政令で定める率を乗じて得た額とする。
4 前項の政令で定める率は、同項の規定による国庫の負担が、年金数理に照らし、第二項の規定による国庫の負担に相当するものとなるように定められるものとする。
(掛金)
第百三十八条 基金は、基金が支給する年金給付及び一時金たる給付に関する事業に要する費用に充てるため、掛金を徴収する。
2 掛金は、年金給付の額の計算の基礎となる各月につき、徴収するものとする。
3 掛金の額は、政令の定めるところにより、加入員の標準給与の月額を標準として算定するものとする。
4 第百二十九条第二項に規定する加入員に係る掛金の額は、前項の規定にかかわらず、同項の規定により算定した額に、標準給与の月額の基礎となる給与の月額に対する当該基金の設立事業所で受ける給与の月額の割合を乗じて得た額とする。
(掛金の負担及び納付義務)
第百三十九条 加入員及び加入員を使用する設立事業所の事業主は、それぞれ掛金の半額を負担する。
2 基金は、前項の規定にかかわらず、政令で定める範囲内において、規約の定めるところにより、設立事業所の事業主の負担すべき掛金の額の負担の割合を増加することができる。
3 設立事業所の事業主は、その使用する加入員及び自己の負担する掛金を納付する義務を負う。
4 加入員が同一の基金の設立事業所の二以上に同時に使用される場合における各事業主の負担すべき掛金の額及び掛金の納付義務については、政令の定めるところによる。
(徴収金)
第百四十条 基金は、第百二十九条第二項に規定する加入員に係る年金給付の支給に要する費用の一部に充てるため、当該加入員につき第百三十八条第三項の規定により算定した額から当該加入員に係る掛金の額を控除した額に相当する金額を徴収する。
2 当該加入員及び第百二十九条第二項に規定する当該基金の設立事業所以外の適用事業所の事業主(第十条第二項の同意をした事業主を含む。)は、それぞれ前項の徴収金を負担する。
3 前項の規定により事業主が負担する徴収金の額は、事業主が当該基金の設立事業所の事業主であるとした場合において当該加入員につき掛金として負担すべきこととなる額に相当する額とする。ただし、その額が次の各号に掲げる場合に応じ、それぞれ当該各号に定める額をこえるときは、それぞれ当該各号に定める額とする。
一 当該事業主が設立事業所の事業主である場合 当該加入員がその事業主の事業所に設立された基金の加入員であるとした場合においてその者につき掛金として負担すべきこととなる額
二 当該事業主が設立事業所の事業主でない場合 当該加入員が加入員でないとした場合においてその者につき保険料として負担すべきこととなる額からその者につき保険料として負担する額を控除した額に相当する額
4 当該加入員は、第一項の徴収金の額から前項の規定により事業主が負担する額を控除した額を負担する。
5 第一項の徴収金は、当該加入員に係る年金給付の額の計算の基礎となる加入員であつた期間の各月につき、徴収するものとする。
6 当該加入員を使用する事業主は、当該加入員及び自己の負担する徴収金を納付する義務を負う。
7 当該加入員が当該基金の設立事業所以外の事業所の二以上に同時に使用される場合における各事業主の徴収金の納付義務については、政令の定めるところによる。
(準用規定)
第百四十一条 第八十三条、第八十四条及び第八十五条の規定は、掛金及び前条第一項の規定による徴収金について、第八十六条、第八十七条第一項から第五項まで、第八十八条及び第八十九条の規定は、掛金その他この節の規定による徴収金について準用する。この場合において、第八十三条第二項及び第三項、第八十六条第一項、第二項及び第五項並びに第八十七条第一項中「社会保険庁長官」とあり、並びに第八十六条第六項中「厚生大臣」とあるのは「基金」と、第八十七条第一項から第三項までの規定中「保険料額」とあるのは「掛金又は第百四十条第一項の規定による徴収金の金額」と、第八十七条第一項、第二項及び第四項中「保険料」とあるのは「掛金又は第百四十条第一項の規定による徴収金」と読み替えるほか、掛金については、第八十四条中「被保険者」とあるのは「加入員」と、第八十五条第三号中「被保険者の使用される事業所」とあるのは「設立事業所」と、前条第一項の規定による徴収金については、第八十四条中「事業主」とあるのは「当該基金の設立事業所以外の適用事業所の事業主(第十条第二項の同意をした事業主を含む。)」と、「被保険者」とあるのは「当該基金の設立事業所以外の事業所に使用される加入員である被保険者」と、第八十五条第三号中「被保険者の使用される事業所」とあるのは「設立事業所以外の事業所」と、それぞれ読み替えるものとする。
2 前項において準用する第八十六条第五項の規定により基金が国税滞納処分の例により処分することができるのは、同項の規定により当該市町村に対して処分を請求したにもかかわらず、当該市町村がその請求を受けた日から起算して三十日以内にその処分に着手せず、又は九十日以内にその処分を終了しない場合に限るものとする。
3 基金は、前項の規定により国税滞納処分の例により処分をしようとするときは、厚生大臣の認可を受けなければならない。
第七款 合併及び分割
(合併)
第百四十二条 基金は、合併しようとするときは、代議員会において代議員の定数の四分の三以上の多数により議決し、厚生大臣の認可を受けなければならない。
2 合併によつて基金を設立するには、各基金がそれぞれ代議員会において役員又は代議員のうちから選任した設立委員が共同して規約をつくり、その他設立に必要な行為をしなければならない。
3 合併により設立された基金又は合併後存続する基金は、合併により消滅した基金の権利義務を承継する。
4 基金が合併したときは、合併により消滅した基金の加入員であつた者の当該基金の加入員であつた期間は、合併により設立された基金又は合併後存続する基金の加入員であつた期間とみなす。ただし、厚生年金基金連合会がその支給に関する義務を承継している年金給付の額の計算の基礎となる基金の加入員であつた期間については、この限りでない。
(分割)
第百四十三条 基金は、分割しようとするときは、代議員会において代議員の定数の四分の三以上の多数により議決し、厚生大臣の認可を受けなければならない。
2 基金の分割は、設立事業所の一部について行なうことはできない。
3 分割を行なう場合においては、分割により設立される基金の加入員となるべき被保険者又は分割後存続する基金の加入員である被保険者の数は、第百十条第一項の政令で定める数以上でなければならない。
4 分割によつて基金を設立するには、分割により設立される基金の設立事業所となるべ事業所の事業主が規約をつくり、その他設立に必要な行為をしなければならない。
5 分割により設立された基金は、分割により消滅した基金又は分割後存続する基金の権利義務の一部を承継する。
6 前項の規定により承継する権利義務の限度は、分割の議決とともに議決し、厚生大臣の認可を受けなければならない。
7 基金が分割したときは、分割により設立された基金に年金給付の支給に関する義務が承継された者の分割により消滅した基金又は分割後存続する基金の加入員であつた期間は、当該義務を承継した分割により設立された基金の加入員であつた期間とみなす。ただし、厚生年金基金連合会がその支給に関する義務を承継している年金給付の額の計算の基礎となる基金の加入員であつた期間については、この限りでない。
(設立事業所の増減)
第百四十四条 基金がその設立事業所を増加させ、又は減少させるには、その増加又は減少に係る事業所の事業主の全部及びその事業所に使用される被保険者(第四種被保険者を除く。以下次項において同じ。)の二分の一以上の同意を得なければならない。
2 基金がその設立事業所を増加させる場合において、その増加に係る事業所に使用される被保険者の三分の一以上で組織する労働組合があるときは、前項の同意のほか、当該労働組合の同意を得なければならない。
3 前二項の場合において、その増加又は減少に係る事業所が二以上であるときは、第一項の被保険者の同意又は前項の同意は、各事業所について得なければならない。
4 第六条第二項の規定による認可の申請があつた事業所に係る設立事業所の増加に関する規約の変更の認可の申請を行なう場合にあつては、前三項中「被保険者」とあるのは、「被保険者となるべき者」とする。5 第一項の規定により設立事業所を減少させる場合においては、基金の加入員は、設立事業所を減少させた後においても、第百十条第一項の政令で定める数以上でなければならない。
第八款 解散及び清算
(解散)
第百四十五条 基金は、次に掲げる理由により解散する。
一 代議員の定数の四分の三以上の多数による代議員会の議決
二 基金の事業の継続の不能
三 第百七十九条第五項の規定による解散の命令
2 基金は、前項第一号又は第二号に掲げる理由により解散しようとするときは、厚生大臣の認可を受けなければならない。
(基金の解散による年金給付等の支給に関する義務の消滅)
第百四十六条 基金は、解散したときは、当該基金の加入員であつた者に係る年金給付及び一時金たる給付の支給に関する義務を免れる。ただし、解散した日までに支給すべきであつた年金給付又は一時金たる給付でまだ支給していないものの支給に関する義務については、この限りでない。
(清算)
第百四十七条 基金が第百四十五条第一項第一号又は第二号の規定により解散したときは、理事が、その清算人となる。ただし、代議員会において他人を選任したときは、この限りでない。
2 次に掲げる場合には、厚生大臣が清算人を選任する。
一 前項の規定により清算人となる者がないとき。
二 基金が第百四十五条第一項第三号の規定により解散したとき。
三 清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるとき。
3 前項の場合において、清算人の職務の執行に要する費用は、基金が負担する。
4 第百二十一条の規定は、基金の清算人について、民法第七十三条及び第七十八条から第八十条まで並びに非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第百三十八条の規定は、基金の清算について準用する。この場合において、同法第百三十八条第四号中「裁判所」とあるのは、「厚生大臣」と読み替えるものとする。
5 解散した基金の財産の処分の方法その他清算に関し必要な事項は、政令で定める。
第百四十八条 厚生大臣は、解散した基金について必要があると認めるときは、その清算事務の状況に関する報告を徴し、又は当該職員をして当該基金の事務所に立ち入つて関係者に質問させ、若しくは実地にその状況を検査させることができる。
2 第百条第二項の規定は、前項の規定による質問及び検査について、同条第三項の規定は、前項の規定による権限について準用する。
3 厚生大臣は、第一項の規定により報告を徴し、又は質問し、若しくは検査した場合において、その清算事務が法令、規約、若しくは厚生大臣の処分に違反していると認めるとき、その清算事務が著しく適正を欠くと認めるとき、又は清算人がその清算事務を明らかに怠つていると認めるときは、期間を定めて、解散した基金又はその清算人に対し、その清算事務について違反の是正又は改善のため必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
4 解散した基金又はその清算人が前項の命令に違反したときは、厚生大臣は、当該基金に対し、期間を定めて、当該違反に係る清算人の全部若しくは一部の改任を命じ、又は当該違反に係る清算人を解任することができる。
5 厚生大臣は、前項の規定による処分をするときは、当該清算人に対して弁明の機会を与えなければならない。この場合においては、あらかじめ、書面で、弁明すべき日時、場所及び当該処分をすべき理由を通知しなければならない。
第二節 厚生年金基金連合会
(設立)
第百四十九条 基金は、第百六十条第一項に規定する中途脱退者に係る年金給付の支給を共同して行なうため、厚生年金基金連合会(以下「連合会」という。)を設立することができる。
2 連合会は、全国を通じて一個とする。
(法人格)
第百五十条 連合会は、法人とする。
2 連合会の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
(名称)
第百五十一条 連合会は、その名称中に厚生年金基金連合会という文字を用いなければならない。
2 連合会でない者は、厚生年金基金連合会という名称を用いてはならない。
(設立の認可等)
第百五十二条 連合会を設立しようとするときは、厚生大臣の認可を受けなければならない。
2 前項の認可の申請は、五以上の基金が共同して規約をつくり、基金の三分の二以上の同意を得て行なうものとする。
3 連合会は、設立の認可を受けた時に成立する。
4 厚生大臣は、基金の行なう事業の健全な発展を図るために必要があると認めるときは、基金に対し、連合会に加入することを命ずることができる。
5 第百十四条の規定は、連合会について準用する。この場合において、同条中「基金の設立の認可の申請をした適用事業所の事業主」とあるのは「連合会の設立の認可の申請をした基金の理事長」と、「当該適用事業所の事業主」とあるのは「当該基金の理事長」と読み替えるものとする。
(規約)
第百五十三条 連合会は、規約をもつて次に掲げる事項を定めなければならない。
一 名称
二 事務所の所在地
三 評議員会に関する事項
四 役員に関する事項
五 会員の資格に関する事項
六 年金給付に関する事項
七 附帯事業に関する事項
八 信託又は保険の契約に関する事項
九 会費に関する事項
十 事業年度その他財務に関する事項
十一 解散及び清算に関する事項
十二 業務の委託に関する事項
十三 公告に関する事項
十四 その他組織及び業務に関する重要事項
2 第百十五条第二項及び第三項の規定は、連合会の規約について準用する。
(準用規定)
第百五十四条 第百十六条の規定は、連合会について準用する。
(評議員会)
第百五十五条 連合会に、評議員会を置く。
2 評議員会は、評議員をもつて組織する。
3 評議員は、会員である基金の理事長において互選する。
4 評議員の任期は、二年とする。ただし、補欠の評議員の任期は、前任者の残任期間とする。
5 評議員会は、理事長が招集する。評議員の定数の三分の一以上の者が会議に付議すべき事項及び招集の理由を記載した書面を理事長に提出して評議員会の招集を請求したときは、理事長は、その請求のあつた日から二十日以内に評議員会を招集しなければならない。
6 評議員会に議長を置く。議長は、理事長をもつて充てる。
7 前各項に定めるもののほか、評議員会の招集、議事の手続その他評議員会に関し必要な事項は、政令で定める。
第百五十六条 次に掲げる事項は、評議員会の議決を経なければならない。
一 規約の変更
二 毎事業年度の予算
三 毎事業年度の事業報告及び決算
四 その他規約で定める事項
2 理事長は、評議員会が成立しないとき、又は理事長において評議員会を招集する暇がないと認めるときは、評議員会の議決を経なければならない事項で臨時急施を要するものを処分することができる。
3 理事長は、前項の規定による処置については、次の評議員会においてこれを報告し、その承認を求めなければならない。
4 評議員会は、監事に対し、連合会の業務に関する監査を求め、その結果の報告を請求することができる。
(役員)
第百五十七条 連合会に、役員として理事及び監事を置く。
2 理事及び監事は、評議員において互選する。ただし、特別の事情があるときは、評議員以外の者のうちから評議員会で選任することを妨げない。
3 理事のうち一人を理事長とし、理事において互選する。
4 役員の任期は、二年とする。ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。
5 監事は、理事又は連合会の職員と兼ねることができない。
(役員の職務等)
第百五十八条 理事長は、連合会を代表し、その業務を執行する。理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、理事長のあらかじめ指定する理事がその職務を代理し、又はその職務を行なう。
2 連合会の業務は、規約に別段の定めのある場合を除くほか、理事の過半数により決し、可否同数のときは、理事長の決するところによる。
3 監事は、連合会の業務を監査する。
4 連合会と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合においては、監事が連合会を代表する。
5 第百二十一条の規定は、連合会の役員及び連合会に使用され、その事務に従事する者について準用する。
(連合会の業務及びこれに関する信託又は保険の契約の締結)
第百五十九条 連合会は、次条第五項の規定により年金給付の支給に関する義務を承継している中途脱退者に対し、年金給付の支給を行なうものとする。
2 連合会は、基金の行なう事業の健全な発展を図るために必要な事業であつて政令で定めるものを行なうことができる。
3 連合会は、政令の定めるところにより、信託会社又は生命保険会社と、年金給付に関して信託又は保険の契約を締結しなければならない。
4 第百三十条第四項の規定は、前項の信託又は保険の契約について準用する。
5 連合会は、厚生大臣の認可を受けて、その業務の一部を信託会社又は生命保険会社に委託することができる。
(中途脱退者に係る措置)
第百六十条 基金は、政令の定めるところにより、連合会に申し出て、中途脱退者(当該基金の加入員の資格を喪失した者(当該加入員の資格を喪失した日において当該基金が支給する年金給付の受給権を有する者を除く。)であつて、政令の定めるところにより計算したその者の当該基金の加入員であつた期間が政令で定める期間に満たないものをいう。以下同じ。)の当該基金の加入員であつた期間に係る年金給付の支給に関する義務を移転することができる。
2 連合会は、前項の規定により義務の移転の申出があつたときは、これを拒絶してはならない。
3 第一項の規定により義務の移転を行なう場合には、基金は、連合会に対し、当該中途脱退者の加入員であつた期間に係る年金給付の現価に相当する金額(以下「現価相当額」という。)を交付しなければならない。
4 前項の規定により交付すべき現価相当額の計算については、政令で定める。
5 連合会は、第三項の規定により現価相当額の交付を受けたときは、当該年金給付の支給に関する義務を承継するものとする。
6 連合会は、前項の規定により中途脱退者に係る年金給付の支給に関する義務を承継したときは、その旨を当該中途脱退者に通知しなければならない。
7 連合会は、中途脱退者の所在が明らかでないため前項の通知をすることができないときは、同項の通知に代えて、その通知すべき事項を公告しなければならない。
第百六十一条 連合会が前条第五項の規定により年金給村の支給に関する義務を承継している中途脱退者が再びもとの基金の加入員となつたときは、当該基金は、当該中途脱退者に係る当該年金給付の支給に関する義務を承継するものとする。
2 前項の場合においては、当該基金は、連合会に対し、当該中途脱退者に係る年金給付の現価相当額の交付を請求することができる。
3 前項の現価相当額の計算については、政令で定める。
第百六十二条 第百六十条第一項の規定により中途脱退者に係る年金給付の支給に関する義務を連合会に移転した基金につき合併又は分割があつた場合において、当該中途脱退者が当該合併又は分割があつた基金の権利義務を承継する基金の加入員となつたときは、前条第一項中「再びもとの基金」とあるのは、「合併又は分割があつた基金の権利義務を承継する基金」と読み替えて、同条の規定を適用する。
2 前項に規定する者については、第百四十二条第四項ただし書及び第百四十三条第七項ただし書の規定は、適用しない。
(裁定)
第百六十三条 第百五十九条第一項の年金給付を受ける権利は、その権利を有する者の請求に基づいて、連合会が裁定する。
(準用規定)
第百六十四条 第三十六条第一項及び第二項、第三十七条、第三十九条第二項前段、第四十条、第四十条の二、第四十一条第一項並びに第百三十五条の規定は、連合会が支給する年金給付について準用する。この場合において、第三十七条第一項及び第二項並びに第四十条中「受給権者」とあるのは「受給権を有する者」と、同条中「政府」とあり、及び第四十条の二中「社会保険庁長官」とあるのは「連合会」と、第四十一条第一項中「老齢年金、通算老齢年金又は脱退手当金」とあるのは「連合会が支給する年金給付」と、それぞれ読み替えるものとする。
2 第八十六条、第八十八条及び第八十九条の規定は、前項において準用する第四十条の二の規定による徴収金について準用する。この場合において、第八十六条第一項、第二項及び第五項中「社会保険庁長官」とあり、並びに同条第六項中「厚生大臣」とあるのは、「連合会」と読み替えるものとする。
(国庫負担)
第百六十五条 国庫は、第百三十七条第二項から第四項までに規定する計算の例により、連合会が支給する年金給付に要する費用の一部を負担する。
(解散)
第百六十六条 連合会は、次に掲げる理由により解散する。
一 評議員の定数の四分の三以上の多数による評義員会の議決
二 第百七十九条第五項の規定による解散の命令
2 連合会は、前項第一号に掲げる理由により解散しようとするときは、厚生大臣の認可を受けなければならない。
(連合会の解散による年金給付の支給に関する義務の消滅)
第百六十七条 連合会は、解散したときは、第百六十条第五項の規定により年金給付の支給に関する義務を承継している中途脱退者に係る当該義務を免れる。ただし、解散した日までに支給すべきであつた年金給付でまだ支給していないものの支給に関する義務については、この限りでない。
(清算)
第百六十八条 連合会が第百六十六条第一項第一号の規定により解散したときは、理事が、その清算人となる。ただし、評議員会において他人を選任したときは、この限りでない。
2 連合会が第百六十六条第一項第二号の規定により解散したときは、厚生大臣が清算人を選任する。
3 第百四十七条第二項(第二号を除く。)から第五項まで及び第百四十八条の規定は、連合会の清算について準用する。
第三節 雑則
(不服申立て)
第百六十九条 標準給与若しくは年金給付若しくは一時金たる給付に関する処分又は掛金その他この章の規定による徴収金の賦課若しくは徴収の処分若しくは第百四十一条第一項及び第百六十四条第二項において準用する第八十六条の規定による処分に不服がある者については、第六章の規定を準用する。この場合において、第九十一条の三中「第九十条第一項又は第九十一条」とあるのは、「第百六十九条において準用する第九十条第一項又は第九十一条」と読み替えるものとする。
(時効)
第百七十条 掛金その他この章の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、二年を経過したとき、年金給付及び一時金たる給付を受ける権利は、五年を経過したときは、時効によつて、消滅する。
2 年金給付を受ける権利の時効は、当該年金がその全額につき支給を停止されている間は、進行しない。
3 掛金その他この章の規定による徴収金の納入の告知又は第百四十一条第一項及び第百六十四条第二項において準用する第八十六条第一項の規定による督促は、民法第百五十三条の規定にかかわらず、時効中断の効力を有する。
(期間の計算)
第百七十一条 この章又はこの章の規定に基づく命令に規定する期間の計算については、この章に別段の規定がある場合を除くほか、民法の期間に関する規定を準用する。
(戸籍事項の無料証明)
第百七十二条 市町村長は、基金、連合会又は年金給付若しくは一時金たる給付の受給権を有する者に対して、当該市町村の条例の定めるところにより、加入員、加入員であつた者又は年金給付若しくは一時金たる給付の受給権を有する者の戸籍に関し、無料で証明を行なうことができる。
(書類等の提出)
第百七十三条 基金又は連合会は、必要があると認めるときは、年金給付又は一時金たる給付の受給権を有する者に対して、廃疾の状態に関する書類その他の物件の提出を求めることができる。
(準用規定)
第百七十四条 第九十八条第一項の規定は、設立事業所の事業主について、同条第二項の規定は、加入員について、同条第三項の規定は、年金給付又は一時金たる給付の受給権を有する者について、同条第四項の規定は、これらの給付の受給権を有する者が死亡した場合について準用する。この場合において、同条第一項中「第二十七条」とあるのは「第百二十八条」と、第九十八条第一項及び第二項中「都道府県知事」とあるのは「基金」と、同項中「事業主」とあるのは「設立事業所の事業主」と、同条第三項及び第四項中「都道府県知事」とあるのは「基金又は連合会」と、それぞれ読み替えるものとする。
(基金及び連合会の財務)
第百七十五条 基金及び連合会は、事業年度その他その財務に関しては、政令の定めるところによらなければならない。
(契約の締結の届出)
第百七十六条 基金及び連合会は、第百三十条第三項又は第百五十九条第三項の規定により契約を締結したときは、厚生省令の定めるところにより、その旨を厚生大臣に届け出なければならない。契約の条項に変更を生じたときも、同様とする。
(報告書の提出)
第百七十七条 基金及び連合会は、厚生省令の定めるところにより、その業務についての報告書を厚生大臣に提出しなければならない。
(報告の徴収等)
第百七十八条 厚生大臣は、基金又は連合会について、必要があると認めるときは、その事業の状況に関する報告を徴し、又は当該職員をして基金若しくは連合会の事務所に立ち入つて関係者に質問させ、若しくは実地にその状況を検査させることができる。
2 第百条第二項の規定は、前項の規定による質問及び検査について、同条第三項の規定は、前項の規定による権限について準用する。
(基金等に対する監督)
第百七十九条 厚生大臣は、前条の規定により報告を徴し、又は質問し、若しくは検査した場合において、基金若しくは連合会の事業の管理若しくは執行が法令、規約、若しくは厚生大臣の処分に違反していると認めるとき、基金若しくは連合会の事業の管理若しくは執行が著しく適正を欠くと認めるとき、又は基金若しくは連合会の役員がその事業の管理若しくは執行を明らかに怠つていると認めるときは、期間を定めて、基金若しくは連合会又はその役員に対し、その事業の管理若しくは執行について違反の是正又は改善のため必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
2 厚生大臣は、基金又は連合会の事業の健全な運営を確保するため必要があると認めるときは、期間を定めて、当該基金又は連合会に対し、その規約の変更を命ずることができる。
3 基金若しくは連合会若しくはその役員が第一項の命令に違反したとき、又は基金若しくは連合会が前項の命令に違反したときは、厚生大臣は、当該基金又は連合会に対し、期間を定めて、当該違反に係る役員の全部又は一部の改任を命ずることができる。
4 基金又は連合会が前項の命令に違反したときは、厚生大臣は、同項の命令に係る役員を改任することができる。
5 基金又は連合会が第一項の規定による命令に違反したとき、又はその事業の状況によりその事業の継続が困難であると認めるときは、厚生大臣は、当該基金又は連合会の解散を命ずることができる。
6 第百四十八条第五項の規定は、前二項の規定による処分について準用する。この場合において、第百四十八条第五項中「当該清算人」とあるのは、「当該基金又は連合会の役員」と読み替えるものとする。
(権限の委任)
第百八十条 この章に規定する厚生大臣の権限の一部は、政令の定めるところにより、都道府県知事に委任することができる。
(実施規定)
第百八十一条 この章に特別の規定があるものを除くほか、この章の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生省令で定める。
第四節 罰則
第百八十二条 設立事業所の事業主が、正当な理由がなくて次の各号の一に該当するときは、六箇月以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する。
一 第百二十九条第四項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
二 第百二十九条第六項の規定に違反して、通知をしないとき。
三 第百三十九条第三項の規定に違反して、督促状に指定する期限までに掛金を納付しないとき。
2 第百二十九条第二項に規定する設立事業所以外の事業所の事業主が、正当な理由がなくて次の各号の一に該当するときは、六箇月以下の徴役又は三万円以下の罰金に処する。
一 第百二十九条第七項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
二 第百四十条第六項の規定に違反して、督促状に指定する期限までに徴収金を納付しないとき。
第百八十三条 第百七十八条又は第百四十八条第一項(第百六十八条第三項において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の陳述をし、若しくはこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、六箇月以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する。
2 第百二十九条第五項の規定に違反して、同項の規定による通知をしなかつた者も、前項と同様とする。
第百八十四条 法人の代表者又は法人若しくは人の代埋人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰すほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
第百八十五条 次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした基金又は連合会の役員、代理人若しくは使用人その他の従業者又は精算人は、三万円以下の過料に処する。
一 第百十五条第三項(第百五十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
二 第百四十八条第三項(第百六十八条第三項において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反したとき。
三 第百七十七条の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
四 第百七十九条第一項の規定による命令に違反したとき。
五 この章の規定により基金又は連合会が行なうものとされた事業以外の事業を行なつたとき。
第百八十六条 基金又は連合会が、次の各号の一に該当する場合には、その役員を一万円以下の過料に処する。
一 第百十六条(第五十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、公告を怠り、又は虚偽の公告をしたとき。
二 第百六十条第六項の規定に違反して、通知をしないとき。
三 第百六十条第七項の規定に違反して、公告を怠り、又は虚偽の公告をしたとき。
四 第百七十六条の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
第百八十七条 次の各号に掲げる場合には、一万円以下の過料に処する。
一 設立事業所の事業主が、第百二十八条の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
二 設立事業所の事業主が、第百七十四条において準用する第九十八条第一項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
三 加入員が、第百七十四条において準用する第九十八条第二項の規定に違反して、届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は申出をせず、若しくは虚偽の申出をしたとき。
四 戸籍法の規定による死亡の届出義務者が、第百七十四条において準用する第九十八条第四項の規定に違反して、届出をしないとき。
第百八十八条 第百九条第二項又は第百五十一条第二項の規定に違反して、厚生年金基金という名称又は厚生年金基金連合会という名称を用いた者は、一万円以下の過料に処する。
附則第十条中「第五十九条第一項第二号」を「第五十九条第一項第一号」に改め、「それぞれ同表の中欄のように、第六十五条中「五十五歳」とあるのは、旧法による被保険者であつた者の妻については、」を削り、同条の表中
「 |
五十五歳 |
五十歳 |
」 |
五十六歳 |
五十一歳 |
||
五十七歳 |
五十二歳 |
||
五十八歳 |
五十三歳 |
||
五十九歳 |
五十四歳 |
を
「 |
五十五歳 |
」 |
五十六歳 |
||
五十七歳 |
||
五十八歳 |
||
五十九歳 |
に改める。
附則第十二条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 継続した十五年間における旧法による第三種被保険者であつた期間に基づく被保険者期間又は継続した十五年間における旧法による第三種被保険者であつた期間とこの法律による第三種被保険者であつた期間とに基づく被保険者期間が十六年以上である被保険者厚生年金保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百四号)の公布の日以後六十五歳に達したときも、前項と同様とする。
附則第十六条第二項に後段として次のように加える。
第五十九条の二に定める事項についても、同様とする。
附則第二十二条第一項中「第四種被保険者以外の」を削る。
附則第二十八条の次に次の一条を加える。
(旧陸軍共済組合等の組合員であつた期間を有する者に対する特例老齢年金の支給)
第二十八条の二 被保険者期間が一年以上である者で老齢年金を受けるに必要な被保険者期間を満たしていないものが、次の各号の一に該当した場合において、その者が通算老齢年金の受給権を取得しないときは、その者に特例老齢年金を支給する。
一 次のいずれかに該当する者が、六十歳に達した後に被保険者の資格を喪失したとき、又は被保険者の資格を喪失した後に被保険者となることなくして六十歳に達したとき。
イ 被保険者期間と旧陸軍共済組合令(昭和十五年勅令第九百四十七号)に基づく旧陸軍共済組合その他政令で定める共済組合の組合員であつた期間であつて政令で定める期間(以下「旧共済組合員期間」という。)とを合算した期間が二十年以上であること。
ロ 被保険者期間と船員保険の被保険者であつた期間(船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)による老齢年金の支給要件たる期間の計算の基礎となる期間に限る。)に三分の四を乗じて得た期間及び旧共済組合員期間とを合算した期間が二十年以上であること。
二 六十歳に達した後に被保険者の資格を喪失し、又は被保険者の資格を喪失した後に六十歳に達した者が、被保険者となることなくして前号ロに該当するに至つたとき。
三 第一号イ若しくはロのいずれかに該当する被保険者が六十五歳に達したとき、又は被保険者が六十五歳に達した後に同号イ若しくはロのいずれかに該当するに至つたとき。
2 前項の特例老齢年金の額は、通算老齢年金の額の計算の例により計算した額とする。
3 通算年金通則法第十条及び第十一条の規定は、第一項の特例老齢年金の支払期月及び支給について準用する。
4 第一項の特例老齢年金は、この法律(第四十六条の二から第四十六条の四まで及び第四十六条の六を除く。)の規定並びに通算年金通則法第四条第二項及び第五条の規定の適用については、この法律による通算老齢年金とみなす。
5 第一項の特例老齢年金の受給権は、受給権者が第四十六条の六第一号から第三号までの規定に該当したとき、又は通算老齢年金の受給権を取得したときは、消滅する。
附 則
(施行期日等)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、目次の改正規定(「第四十六条の六」を「第四十六条の七」に、「第六十八条」を「第六十八条の二」に改める部分を除く。)、第一条の改正規定、第三条第一項の改正規定、第十九条の改正規定、第十九条の次に一条を加える改正規定、第四十四条の次に一条を加える改正規定、第八十一条第五項の改正規定(特例第一種被保険者、特例第二種被保険者及び特例第三種被保険者に係る部分に限る。)、第八十五条の次に一条を加える改正規定、第八十七条に一項を加える改正規定、第百二条に一項を加える改正規定及び第八章の次に一章を加える改正規定並びに附則第二十一条、附則第二十四条から附則第二十八条まで、附則第三十七条及び附則第五十条から附則第五十二条までの規定は、政令で定める日から施行する。
第二条 この法律による改正後の厚生年金保険法第二十条、第三十四条、第三十九条第二項、第四十三条第二項、第四十六条の四第一項及び第二項、第四十六条の七第四項、第四十七条第一項、第五十条第一項、第五十四条の二、第五十五条第一項、第五十七条、第五十八条第二号及び第三号、第六十条第二項及び第三項、第六十八条の二、第七十条第一項、第八十条第一項並びに第八十一条第五項(特例第一種被保険者、特例第二種被保険者、特例第三種被保険者及び第四種被保険者に係る部分を除く。)の規定、この法律による改正後の同法附則第二十二条第一項の規定並びに附則第四条、附則第九条から附則第十三条まで、附則第十八条、附則第二十九条から附則第三十六条まで、附則第四十二条、附則第四十三条、附則第四十四条(地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法(昭和三十七年法律第百五十三号)第二十四条、第六十三条及び第百四十三条の七の改正規定に係る部分を除く。)、附則第四十五条、附則第四十八条及び附則第四十九条の規定は、昭和四十年五月一日から、この法律による改正後の厚生年金保険法第八十一条第五項中第四種被保険者に係る部分の規定は、同年六月一日から適用する。
(減額老齢年金制度)
第三条 老齢年金を受けるに必要な被保険者期間を満たしている者が、老齢年金の受給資格年齢に達する前に被保険者でなくなつた場合における減額老齢年金制度については、すみやかに検討が加えられたうえ、別に法律の定めるところにより、実施されるべきものとする。
(標準報酬に関する経過措置)
第四条 昭和四十年五月一日前に被保険者の資格を取得して、同日まで引き続き被保険者の資格を有する者(第四種被保険者の資格を有する者を除く。)のうち、同年四月の標準報酬月額が三千円、四千円、五千円若しくは六千円である者又は三万六千円である者(報酬月額が三万七千五百円未満である者を除く。)の同年五月から同年九月までの標準報酬については、その者が同年五月一日に被保険者の資格を取得したものとみなして、この法律による改正後の厚生年金保険法第二十条の規定を適用する。この場合において、その者が健康保険の被保険者であるときは、同法第二十二条第一項の規定にかかわらず、その者の同年五月における健康保険法(大正十一年法律第七十号)による標準報酬の基礎となつた報酬月額をこの法律による改正後の厚生年金保険法による標準報酬の基礎となる報酬月額とみなす。
(不正利得の徴収に関する経過措置)
第五条 この法律による改正後の厚生年金保険法第四十条の二の規定は、この法律の公布の日以後の偽りその他不正の手段による支給に係る保険給付の受給額に相当する金額の徴収について適用する。
(老齢年金の支給の特例)
第六条 この法律の公布の日において現に厚生年金保険法第四十二条第一項第一号から第三号までのいずれかに規定する被保険者期間を満たしている被保険者であつて、六十五歳以上であるものに対しては、この法律による改正後の同法同条同項の規定にかかわらず、同項の老齢年金を支給する。
(通算老齢年金の支給の特例)
第七条 この法律の公布の日において現に被保険者期間が一年以上であり、かつ、厚生年金保険法による老齢年金を受けるに必要な被保険者期間のいずれをも満たしていない被保険者であつて、同法第四十六条の三第一号イからニまでのいずれかに該当している六十五歳以上であるものに対しては、この法律による改正後の同法第四十六条の三の規定にかかわらず、同条の通算老齢年金を支給する。
(特例老齢年金の支給に関する経過措置)
第八条 この法律の公布の日において現に被保険者期間が一年以上であり、かつ、厚生年金保険法による老齢年金を受けるに必要な被保険者期間を満たしていない者が、次の各号の一に該当する場合において、その者が、通算老齢年金の受給権を有しないときは、その者にこの法律による改正後の同法附則第二十八条の二第一項の特例老齢年金を支給する。
一 この法律による改正後の厚生年金保険法附則第二十八条の二第一項第一号イ又はロのいずれかに該当している被保険者でない者が、六十歳以上であるとき。
二 この法律による改正後の厚生年金保険法附則第二十八条の二第一項第一号イ又はロのいずれかに該当している被保険者が、六十五歳以上であるとき。
(従前の保険給付の額の特例)
第九条 昭和四十年五月一日において現に厚生年金保険法第三章の規定によりその額が計算された年金たる保険給付を受ける権利を有する者に支給する当該保険給付については、その額をこの法律による改正後の同法同章の規定により計算した額とする。
2 昭和四十年五月一日において現に厚生年金保険法附則第二十条第二項若しくは第四項の規定によりその年金の額が計算された障害年金を受ける権利を有する者又は厚生年金保険法の一部を改正する法律(昭和三十五年法律第十七号)附則第四条第五項若しくは第六項の規定によりその年金の額(加給年金額を除く。)が計算された障害年金を受ける権利を有する者に支給する当該障害年金の額についても、前項と同様とする。
3 昭和四十年五月一日において現に厚生年金保険法附則第二十一条又は厚生年金保険法の一部を改正する法律(昭和三十五年法律第十七号)附則第四条第七項の規定によりその基本年金額が計算された遺族年金を受ける権利を有する者に支給する当該遺族年金の基本年金額についても、第一項と同様とする。
(旧法による保険給付の額の特例)
第十条 昭和四十年五月一日において現に厚生年金保険法附則第十六条第一項の規定によつて支給する従前の障害年金の例による保険給付を受ける権利を有する者のうち、同法別表第一に定める一級の廃疾の状態にある者の当該障害年金については、その額(従前の加給金に相当する給付の額を除く。)を八万四千円とし、その他の者の当該障害年金については、その額(従前の加給金に相当する給付の額を徐く。)を六万七千二百円とする。
2 社会保険庁長官は、前項に規定する障害年金を受ける権利を有する者について、その廃疾の程度を診査し、年金の額(従前の加給金に相当する給付の額を除く。以下この項及び次項において同じ。)が八万四千円である者の廃疾の程度が厚生年金保険法別表第一に定める一級に該当しないと認めるとき、又は年金の額が六万七千二百円である者の廃疾の程度が同法別表第一に定める一級に該当すると認めるときは、その者の当該年金の額を六万七千二百円又は八万四千円に改定することができる。
3 年金の額が六万七千二百円である者は、社会保険庁長官に対し、廃疾の程度が厚生年金保険法別表第一に定める一級に該当するに至つたことによる当該障害年金の額の改定を請求することができる。
4 厚生年金保険法第五十二条第三項及び第四項の規定は、前項の請求又は第一項の規定による年金の額の改定について準用する。
第十一条 昭和四十年五月一日において現に厚生年金保険法附則第十六条第一項の規定によつて支給する従前の遺族年金、寡婦年金、鰥夫年金又は遺児年金の例による保険給付を受ける権利を有する者の当該保険給付については、その額(従前の加給金又は増額金に相当する給付の額を除く。)を六万円とする。
2 前項の規定は、昭和四十年五月一日以後において厚生年金保険法附則第十六条第一項の規定によつて支給する従前の遺族年金、寡婦年金、鰥夫年金又は遺児年金の例による保険給付を受ける権利を有するに至つた者の当該保険給付について準用する。
(保険給付の支給に関する経過措置)
第十二条 前三条に規定する保険給付のうち昭和四十年四月以前の月に係る分及び障害手当金であつて、同年五月一日においてまだ支給していないものについては、なお従前の例による。
(障害年金等の支給に関する経過措置)
第十三条 昭和四十年五月一日前における第四種被保険者であつた間に疾病にかかり、又は負傷した者の当該傷病については、この法律による改正後の厚生年金保険法第四十七条及び第五十五条の規定は、適用しない。
2 被保険者であつた者が、昭和四十年五月一日前における第四種被保険者であつた間に発した疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病により同日以後に死亡したときは、その者の遺族については、この法律による改正後の厚生年金保険法第五十八条の規定は、適用しない。ただし、その死亡した者が同条第一号又は第四号に該当する場合には、この限りでない。
(死亡の推定に関する経過措置)
第十四条 この法律による改正後の厚生年金保険法第五十九条の二の規定は、この法律の公布前に船舶若しくは航空機が沈没し、転覆し、墜落し、滅失し、若しくは行方不明となつた際これに乗つており、又は船舶若しくは航空機に乗つていて、その航行中に行方不明となり、この法律の公布の際まだその生死がわからないか、又は三箇月以内にその死亡が明らかとなりこの法律の公布の際まだその死亡の時期がわからない被保険者又は被保険者であつた者についても、適用する。
(支給停止に関する経過措置)
第十五条 この法律の公布の日において現にこの法律による改正前の厚生年金保険法第六十五条の規定によりその支給が停止されている遺族年金は、同法第三十六条第二項の規定にかかわらず、昭和四十年五月分から支給するものとする。
(旧法による寡婦年金の例により支給する保険給付に関する経過措置)
第十六条 厚生年金保険法附則第十六条第一項後段の規定による保険給付のうち、従前の寡婦年金の例によつて支給する保険給付を受ける権利の取得については、この法律の公布の日以後においては、同項の規定によりその例によるものとされている旧厚生年金保険法(昭和十六年法律第六十号)の当該規定にかかわらず、この法律による改正後の厚生年金保険法第五十九条第一項(妻に関する部分に限る。)の規定の例による。
2 厚生年金保険法附則第十六条第一項の規定による保険給付のうち、従前の寡婦年金の例によつて支給する保険給付を受ける権利の消滅については、この法律の公布の日以後においては、同項の規定によりその例によるものとされている旧厚生年金保険法の当該規定にかかわらず、この法律による改正後の厚生年金保険法第六十三条第一項の規定の例による。
(特例による脱退手当金の支給)
第十七条 この法律の公布の日から起算して六年以内に第二種被保険者の資格を喪失した者に対しては、当該資格を喪失した時において通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律(昭和三十六年法律第百八十二号。以下この条において「関係整理法」という。)附則第九条第二項の規定による脱退手当金の受給権を取得する場合を除き、関係整理法による改正前の厚生年金保険法の規定の例により脱退手当金を支給する。ただし、当該脱退手当金を支給すべき場合において、その支給を受けるべき者が、その際、通算老齢年金の受給権を有しているとき、又は通算老齢年金の受給権を取得したときは、この限りでない。
2 昭和三十六年十一月一日からこの法律の公布の日の前日までの間に第二種被保険者の資格を取得した者(明治四十四年四月一日以前に生れた者を除く。)であつて、この法律の公布の際現に被保険者でないものであり、かつ、その被保険者期間が二年以上であるものに対しても、前項と同様とする。
3 前二項の規定による脱退手当金の受給権は、その受給権者が当該受給権の取得の日後において通算老齢年金の受給権を取得したときは、消滅する。
4 第一項又は第二項の規定による脱退手当金の受給権者が死亡した場合には、これらの規定によりその例によるものとされている関係整理法による改正前の厚生年金保険法の規定にかかわらず、厚生年金保険法第三十七条の規定を準用する。
(保険料に関する経過措置)
第十八条 昭和四十年四月以前の月(第四種被保険者については、同年五月以前の月)に係る保険料については、なお従前の保険料率による。
第十九条 昭和四十五年五月一日以後における保険料率は、この法律による改正後の厚生年金保険法第八十一条第五項各号に掲げる率に、それぞれ千分の五(同項第二号に規定する者については、千分の四)を加えた率とする。
2 前項の規定は、同項の規定による保険料率に、厚生年金保険法第八十一条第四項の規定により昭和四十五年四月三十日までに行なわれるべき再計算の結果に照らして変更が加えられることを妨げるものではない。
(時効に関する経過措置)
第二十条 この法律による改正後の厚生年金保険法第九十二条第二項の規定は、この法律の公布の際現に年金たる保険給付の受給権を有する者の当該保険給付がこの法律の公布前にその全額につき支給を停止されていた間についても、適用する。
(名称の使用制限に間する経過措置)
第二十一条 附則第一条ただし書に掲げる規定の施行の日において現に厚生年金基金又は厚生年金基金連合会という名称を使用している者については、この法律による改正後の厚生年金保険法第百九条第二項及び第百五十一条第二項の規定は、同日以後六月間は、適用しない。
(基金の認可の申請の手続に関する経過措置)
第二十二条 事業主は、附則第一条ただし書に掲げる規定の施行の日前においても、規約の作成、設立の認可の申請その他厚生年金基金の設立に必要な準備行為をすることができる。
(退職一時金に関する特例)
第二十三条 次の表の上欄に掲げる組合員(農林漁業団体職員共済組合の任意継続組合員を含む。以下この条において同じ。)たる女子で組合員であつた期間が一年以上二十年未満である者が、この法律の公布の日から起算して六年以内に組合員の資格を喪失したときは、その者に対しては、その者が当該資格を喪失した際、通算退職年金を受ける権利を有することとなる場合又は同表の中欄に掲げる規定の適用を受ける場合を除き、同表の下欄に掲げる規定を適用する。
国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)に基づく共済組合の組合員 |
通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律(以下この条において「関係整理法」という。)附則第二十一条 |
国家公務員共済組合法第八十条第三項 |
私立学校教職員共済組合法(昭和二十八年法律第二百四十五号)に基づく共済組合の組合員 |
私立学校教職員共済組合法第四十八条の二の規定によりその例によることとされた関係整理法附則第二十一条 |
私立学校教職員共済組合法第二十五条において準用する国家公務員共済組合法第八十条第三項 |
公共企業体職員等共済組合法(昭和三十一年法律第百三十四号)に基づく共済組合の組合員 |
関係整理法附則第三十九条 |
公共企業体職員等共済組合法第五十四条第五項 |
農林漁業団体職員共済組合法(昭和三十三年法律第九十九号)に基づく共済組合の組合員 |
関係整理法附則第四十四条 |
農林漁業団体職員共済組合法第三十八条第三項 |
地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)に基づく共済組合の組合員 |
地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法第二十四条又は第六十三条第七項 |
地方公務員等共済組合法第八十三条第三項 |
地方公務員等共済組合法に基づく団体共済組合の組合員 |
地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法第百四十三条の七 |
地方公務員等共済組合法第二百二条において準用する同法第八十三条第三項 |
2 昭和三十六年十一月一日以後前項の表の上欄に掲げる組合員の資格を取得した女子で組合員であつた期間が一年以上二十年未満である者が、同日からこの法律の公布の日の前日までの間に当該組合員の資格を喪失したときは、その者に対しても、同項と同様とする。この場合において、同表の下欄に掲げる規定中「退職の日」とあり、「その日」とあり、又は「第一項の規定に該当する事由が生じた日」とあるのは、「厚生年金保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百四号)の公布の日」とする。
3 前項の規定により退職一時金を支給する場合において、その者に同項に規定する組合員の資格の喪失につき退職一時金として支給された金額があるときは、当該金額は、同項の規定により支給すべき退職一時金の内払とみなす。
(印紙税法の一部改正)
第二十四条 印紙税法(明治三十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。
第五条第六号ノ十ノ十の次に次の一号を加える。
六ノ十ノ十一 厚生年金基金又ハ厚生年金基金連合会ノ厚生年金保険法第百三十条又ハ第百五十九条ニ掲グル給付ニ関スル証書、帳簿
(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用除外等に関する法律の一部改正)
第二十五条 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用除外等に関する法律(昭和二十二年法律第百三十八号)の一部を次のように改正する。
第二条第二号中ラをムとし、ナをラとし、ネをナとし、ツをネとし、ソをツとし、レの次に次のように加える。
ソ 厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)
(厚生省設置法の一部改正)
第二十六条 厚生省設置法(昭和二十四年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。
第五条中第六十二号の四を第六十二号の五とし、第六十二号の三を第六十二号の四とし、第六十二号の二を第六十二号の三とし、第六十二号の次に次の一号を加える。
六十二の二 厚生年金基金及び厚生年金基金連合会の設立又は規約の変更を認可し、これらに対しその事業の状況に関する報告をさせ、その状況を検査し、その他監督上必要な命令又は処分をすること。
第十四条の二中第六号を第七号とし、第五号を第六号とし、第四号の次に次の一号を加える。
五 厚生年金基金及び厚生年金基金連合会を指導監督すること。
第三十六条の四中「第六十二号の三」を「第六十二号の四」に改める。
(地方税法の一部改正)
第二十七条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第二十四条の三第一項及び第七十二条の三第一項中「適格退職年金契約」の下に「若しくは厚生年金基金契約」を加える。
第七十二条の五第一項第四号中「農林漁業団体職員共済組合」の下に「、厚生年金基金及び厚生年金基金連合会」を加える。
第二百九十四条の三第一項中「適格退職年金契約」の下に「若しくは厚生年金基金契約」を加える。
(社会保険審査官及び社会保険審査会法の一部改正)
第二十八条 社会保険審査官及び社会保険審査会法(昭和二十八年法律第二百六号)の一部を次のように改正する。
第一条中「厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第九十条」の下に「(同法第百六十九条において準用する場合を含む。以下同じ。)」を加える。
第三条第二号中「健康保険組合がした処分」を「健康保険組合又は厚生年金基金若しくは厚生年金基金連合会(以下「健康保険組合等」という。)がした処分」に、「健康保険組合の事務所」を「健康保険組合等の事務所」に改める。
第四条第一項中「、保険給付」を「若しくは保険給付、標準給与、年金給付若しくは一時金たる給付」に改め、同条第二項中「又は標準報酬」を「若しくは標準報酬又は標準給与」に改める。
第五条第二項中「健康保険組合」を「健康保険組合等」に改める。
第九条第一項中「国民年金事業の管掌者」を「厚生年金基金若しくは厚生年金基金連合会又は国民年金事業の管掌者」に改める。
第十条第五項中「前条第一項」を「第九条第一項」に改める。
第十九条中「厚生年金保険法第九十一条」の下に「(同法第百六十九条において準用する場合を含む。第三十二条第二項において同じ。)」を加える。
第三十条第一項中「厚生年金保険」の下に「(厚生年金基金及び厚生年金基金連合会の行なう事業を含む。)」を、「被保険者」の下に「(厚生年金基金の加入員を含む。第三十九条第二項において同じ。)」を加える。
第三十二条第五項中「厚生年金保険法第八十六条第五項」の下に「(同法第百四十一条第一項及び第百六十四条第二項において準用する場合を含む。)」を加える。
(公共企業体職員等共済組合法の一部改正)
第二十九条 公共企業体職員等共済組合法の一部を次のように改正する。
第五十四条第四項及び第六十一条の二第三項中「百円」を「二百五十円」に、「千分の六」を「千分の十」に改める。
(公共企業体職員等共済組合法の一部改正に伴う経過措置)
第三十条 前条の規定による改正後の公共企業体職員等共済組合法第五十四条第四項又は第六十一条の二第三項の規定は、昭和四十年五月一日以後の退職に係る退職一時金控除額又は通算退職年金の年額の計算について適用し、同日前の退職に係る退職一時金控除額又は通算退職年金の年額の計算については、なお従前の例による。
(農林漁業団体職員共済組合法の一部改正)
第三十一条 農林漁業団体職員共済組合法の一部を次のように改正する。
第三十六条第二項ただし書中「三万五千五百二十円」を「八万四千円」に改める。
第三十七条の二第三項第一号中「二万四千円」を「六万円」に改め、同項第二号中「千分の六」を「千分の十」に改める。
第四十六条第二項及び第三項第二号中「二万一千三百六十円」を「六万七千二百円」に改める。
別表第二の下欄中「四七、五二○円」を「一〇三、二〇〇円」に、「三五、五二〇円」を「八四、〇〇〇円」に、「一九、八二四円」を「六〇、〇〇〇円」に改める。
(農林漁業団体職員共済組合法の一部改正に伴う経過措置)
第三十二条 前条の規定による改正後の農林漁業団体職員共済組合法第三十六条第二項ただし書、第三十七条の二第三項、第四十六条第二項及び第三項第二号並びに別表第二の規定は、昭和四十年五月一日以後に給付事由が生じた給付について適用し、同日前に給付事由が生じた給付については、なお従前の例による。
(国家公務員共済組合法の一部改正)
第三十三条 国家公務員共済組合法の一部を次のように改正する。
第七十六条第二項ただし書中「三万五千五百二十円」を「八万四千円」に改める。
第七十九条の二第三項第一号中「二万四千円」を「六万円」に改め、同項第二号中「千分の六」を「千分の十」に改める。
第八十八条第二項及び第三項第二号中「二万一千三百六十円」を「六万七千二百円」に改める。
別表第三の下欄中、「四七、五二○円」を「一〇三、二〇〇円」に、「三五、五二○円」を「八四、〇〇〇円」に、「一九、八二四円」を「六〇、〇〇〇円」に改める。
(国家公務員共済組合法の一部改正に伴う経過措置)
第三十四条 前条の規定による改正後の国家公務員共済組合法第七十六条第二項ただし書(同法附則第十三条の二第三項において準用する場合を含む。)、第七十九条の二第三項、第八十八条第二項及び第三項第二号並びに別表第三の規定は、昭和四十年五月一日以後に給付事由が生じた給付について適用し、同日前に給付事由が生じた給付については、なお従前の例による。
(国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法の一部改正)
第三十五条 国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法(昭和三十三年法律第百二十九号)の一部を次のように改正する。
第十三条第二項中「三万五千五百二十円」を「八万四千円」に改める。
第三十二条の二中「二万一千三百六十円」を「六万七千二百円」に改める。
第三十三条中「三万五千百円」を「六万七千二百円」に、「該当するものがあるときは、その」を「該当するもの(以下この条において「扶養遺族」という。)が七人以上あるときは、三万五千百円に扶養遺族」に改める。
第四十五条の三第二項中「三万五千五百二十円」を「八万四千円」に改める。
(国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法の一部改正に伴う経過措置)
第三十六条 前条の規定による改正後の国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法第十三条第二項(同法第四十一条第一項及び第四十二条第一項において準用する場合を含む。)、第三十二条の二(同法第四十一条第一項、第四十二条第一項及び第四十七条の二第二項(同法第四十八条の二において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)、第三十三条(同法第四十一条第一項及び第四十二条第一項において準用する場合を含む。)及び第四十五条の三第二項(同法第四十八条の二において準用する場合を含む。)の規定は、昭和四十年五月一日以後に給付事由が生じた給付について適用し、同日前に給付事由が生じた給付については、なお従前の例による。
(通算年金通則法の一部改正)
第三十七条 通算年金通則法(昭和三十六年法律第百八十一号)の一部を次のように改正する。
第三条第二号中「(昭和二十九年法律第百十五号)」を「(昭和二十九年法律第百十五号)(第九章を除く。)」に改める。
(通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律の一部改正)
第三十八条 通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。
附則第九条第二項ただし書中「者がその際」を「者が、その際、通算老齢年金の受給権を有しているとき、又は」に改める。
附則第二十一条第二号中「三年」を「五年」に、「男子」を「者」に改め、同条第三号を削る。
附則第三十九条第一項第二号中「三年」を「五年」に、「男子」を「者」に改め、同項第三号を削る。
附則第四十四条第二号中「三年」を「五年」に、「男子」を「者」に改め、同条第三号を削る。
(通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律の一部改正に伴う経過措置)
第三十九条 昭和三十六年十一月一日前から引き続き国家公務員共済組合法に基づく共済組合(以下この条において「組合」という。)の組合員であつて、昭和三十九年十一月一日からこの法律の公布の日の前日までの間に退職した男子(明治四十四年四月一日以前に生まれた者を除く。)については、前条の規定による改正後の通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律附則第二十一条中「退職の日」とあるのは、「厚生年金保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百四号)の公布の日」と読み替えて、同条の規定を適用する。
2 前項に規定する者が再び組合の組合員となつて退職した場合において、国家公務員共済組合法の規定による退職年金又は廃疾年金を受ける権利を有することとなつたときは、同項の規定にかかわらず、その者は、通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律附則第二十一条に規定する申出をすることができない。
3 第一項の規定の適用により同項に規定する者に国家公務員共済組合法第八十条第三項の退職一時金を支給する場合において、その者に第一項の退職に係る組合員期間に基づく退職一時金として支給された金額があるときは、当該金額は、同項の規定の適用により支給すべき退職一時金の内払とみなす。
4 第一項の規定の適用により退職一時金の支給を受けた者が、当該退職一時金に係る組合員期間に基づく通算退職年金を受ける権利を有しているときは、当該権利は、この法律の公布の日の前日において消滅する。
第四十条 昭和三十六年十一月一日前から引き続き公共企業体職員等共済組合法に基づく共済組合(以下この条において「組合」という。)の組合員であつて、昭和三十九年十一月一日からこの法律の公布の日の前日までの間に退職した男子(明治四十四年四月一日以前に生まれた者を除く。)については、附則第三十八条の規定による改正後の通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律附則第三十九条第一項中「退職後」とあるのは、「厚生年金保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百四号)の公布の日から」と読み替えて、同条の規定を適用する。
2 前項に規定する者が再びもとの組合の組合員となつて退職した場合において、公共企業体職員等共済組合法の規定による退職年金又は廃疾年金を受ける権利を有することとなつたときは、同項の規定にかかわらず、その者は、通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律附則第三十九条第一項に規定する申出をすることができない。
3 第一項の規定の適用により同項に規定する者に公共企業体職員等共済組合法第五十四条第五項の退職一時金を支給する場合において、その者に第一項の退職に係る組合員期間に基づく退職一時金として支給された金額があるときは、当該金額は、同項の規定の適用により支給すべき退職一時金の内払とみなす。
4 第一項の規定の適用により退職一時金の支給を受けた者が、当該退職一時金に係る組合員期間に基づく通算退職年金を受ける権利を有しているときは、当該権利は、この法律の公布の日の前日において消滅する。
第四十一条 昭和三十六年十一月一日前から引き続き農林漁業団体職員共済組合法に基づく共済組合の組合員又は任意継続組合員であつて、昭和三十九年十一月一日からこの法律の公布の日の前日までの間に農林漁業団体職員共済組合法第三十八条第一項に規定する事由に該当してその資格を喪失した男子(明治四十四年四月一日以前に生まれた者を除く。)については、附則第三十八条の規定による改正後の通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律附則第四十四条中「これらの規定の適用を受けることとなつた日」とあるのは、「厚生年金保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百四号)の公布の日」と読み替えて、同条の規定を適用する。
2 前項に規定する者が農林漁業団体職員共済組合法の規定による退職年金又は障害年金を受ける権利を有することとなつたときは、同項の規定にかかわらず、その者は、通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律附則第四十四条に規定する申出をすることができない。
3 第一項の規定の適用により同項に規定する者に農林漁業団体職員共済組合法第三十八条第三項の退職一時金を支給する場合において、その者に第一項の資格の喪失に係る組合員期間に基づく退職一時金として支給された金額があるときは、当該金額は、同項の規定の適用により支給すべき退職一時金の内払とみなす。
4 第一項の規定の適用により退職一時金の支給を受けた者が、当該退職一時金に係る組合員期間に基づく通算退職年金を受ける権利を有しているときは、当該権利は、この法律の公布の日の前日において消滅する。
(地方公務員等共済組合法の一部改正)
第四十二条 地方公務員等共済組合法の一部を次のように改正する。
第七十八条第二項ただし書中「三万五千五百二十円」を「八万四千円」に改める。
第八十二条第三項第一号中「二万四千円」を「六万円」に改め、同項第二号中「千分の六」を「千分の十」に改める。
第九十三条第二項及び第三項第二号中「二万一千三百六十円」を「六万七千二百円」に改める。
別表第四の下欄中「四七、五二〇円」を「一〇三、二〇〇円」に、「三五、五二〇円」を「八四、〇〇〇円」に、「一九、八二四円」を「六〇、〇〇〇円」に改める。
(地方公務員等共済組合法の一部改正に伴う経過措置)
第四十三条 前条の規定による改正後の地方公務員等共済組合法第七十八条第二項ただし書(同法第百二条第三項、第二百二条及び附則第二十条第三項において準用する場合を含む。)、第八十二条第三項(同法第二百二条において準用する場合を含む。)、第九十三条第二項及び第三項(同法第二百二条において準用する場合を含む。)並びに別表第四(同法第二百二条において準用する場合を含む。)の規定は、昭和四十年五月一日以後に給付事由が生じた給付について適用し、同日前に給付事由が生じた給付については、なお従前の例による。
(地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法の一部改正)
第四十四条 地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法の一部を次のように改正する。
第十三条第二項中「三万五千五百二十円」を「八万四千円」に改める。
第二十四条の表の下欄中「三年以内に退職する男子又は同日から五年以内に退職する女子」を「五年以内に退職する者」に、「昭和三十九年十月三十一日までに退職する男子又は昭和四十一年十月三十一日までに退職する女子」を「昭和四十一年十月三十一日までに退職する者」に改める。
第四十一条中「三万五千百円」を「六万七千二百円」に、「があるときは、その」を「(以下この条において「扶養遺族」という。)が七人以上あるときは、三万五千百円に扶養遺族」に改める。
第四十二条中「二万一千三百六十円」を「六万七千二百円」に改める。
第六十三条第七項第二号中「昭和三十九年」を「昭和四十一年」に、「男子」を「者」に改め、同条第三号を削る。
第百四十三条の四第二項中「三万五千五百二十円」を「八万四千円」に改める。
第百四十三条の七中「第三号」を「第二号」に、「昭和三十九年」を「昭和四十一年」に、「男子」を「者」に改め、同条第三号を削る。
第百四十三条の十五中「二万一千三百六十円」を「六万七千二百円」に改める。
(地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法の一部改正に伴う経過措置)
第四十五条 前条の規定による改正後の地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法第十三条第二項(同法第五十五条第一項において準用する場合並びに第七十条、第九十二条及び第百十三条の規定によりその例によることとされる場合を含む。)、第四十一条(同法第五十五条第一項、第八十三条第二項及び第百四条第二項において準用する場合を含む。)、第四十二条(同法第五十五条第一項、第八十二条第二項、第百三条第二項及び第百十九条第二項において準用する場合を含む。)、第百四十三条の四第二項(同法第百四十三条の十八において準用する場合を含む。)及び第百四十三条の十五(同法第百四十三条の十八において準用する場合を含む。)の規定は、昭和四十年五月一日以後に給付事由が生じた給付について適用し、同日前に給付事由が生じた給付については、なお従前の例による。
第四十六条 地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法(以下「施行法」という。)第二十四条の表の上欄に掲げる者である更新組合員(施行法第二条第一項第十号に規定する更新組合員をいう。以下この条において同じ。)であつて、昭和三十九年十一月一日からこの法律の公布の日の前日までの間に退職した男子(附則第四十四条の規定による改正前の施行法第二十四条の規定による申出を行なうことができた者を除く。)については、附則第四十四条の規定による改正後の施行法第二十四条中「退職の日」とあるのは、「厚生年金保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百四号)の公布の日」と読み替えて、同条の規定を適用する。
2 昭和三十六年十一月一日前から昭和三十七年十一月三十日まで引き続き国の長期組合員(施行法第二条第一項第五十四号に規定する国の長期組合員をいう。)である職員であつた更新組合員であつて、昭和三十九年十一月一日からこの法律の公布の日の前日までの間に退職した男子(明治四十四年四月一日以前に生まれた者を除く。)については、附則第四十四条の規定による改正後の施行法第六十三条第七項中「退職の日」とあるのは、「厚生年金保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百四号)の公布の日」と読み替えて、同項の規定を適用する。
3 前二項に規定する者が再び地方公務員等共済組合法に基づく共済組合の組合員となつて退職した場合において、同法の規定による退職年金又は廃疾年金を受ける権利を有することとなつたときは、前二項の規定にかかわらず、その者は、施行法第二十四条又は第六十三条第七項に規定する申出をすることができない。
4 第一項又は第二項の規定の適用により第一項又は第二項に規定する者に地方公務員等共済組合法第八十三条第三項の退職一時金を支給する場合において、その者に第一項又は第二項の退職に係る組合員期間に基づく退職一時金として支給された金額があるときは、当該金額は、第一項又は第二項の規定の適用により支給すべき退職一時金の内払とみなす。
5 第一項又は第二項の規定の適用により退職一時金の支給を受けた者が、当該退職一時金に係る組合員期間に基づく通算退職年金を受ける権利を有しているときは、当該権利は、この法律の公布の日の前日において消滅する。
第四十七条 昭和三十九年九月三十日に地方公務員等共済組合法第四十二条の規定による長期給付に関する規定の適用を受ける者であつた団体共済更新組合員(施行法第百四十三条第一項第五号に規定する団体共済更新組合員をいう。)であつて、同年十一月一日からこの法律の公布の日の前日までの間に退職した男子(明治四十四年四月一日以前に生まれた者を除く。)については、附則第四十四条の規定による改正後の施行法第百四十三条の七中「退職の日」とあるのは、「厚生年金保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百四号)の公布の日」と読み替えて、同条の規定を適用する。
2 前項に規定する者が再び地方公務員等共済組合法に基づく団体共済組合の組合員となつて退職した場合において、同法の規定による退職年金又は廃疾年金を受ける権利を有することとなつたときは、同項の規定にかかわらず、その者は、施行法第百四十三条の七に規定する申出をすることができない。
3 前条第四項の規定は、第一項の規定の適用により支給すべき退職一時金の支給について準用する。
4 前条第五項の規定は、第一項の規定の適用により退職一時金の支給を受けた者の当該退職一時金に係る組合員期間に基づく通算退職年金を受ける権利について準用する。
(農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律の一部改正)
第四十八条 農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律(昭和三十九年法律第百十二号)の一部を次のように改正する。
附則第六条第一項ただし書中「三万五千五百二十円」を「八万四千円」に改める。
(農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律の一部改正に伴う経過措置)
第四十九条 前条の規定による改正後の農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律附則第六条第一項ただし書(同法附則第二十条において準用する場合を含む。)の規定は、昭和四十年五月一日以後に給付事由が生じた給付について適用し、同日前に給付事由が生じた給付については、なお従前の例による。
(所得税法の一部改正)
第五十条 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。
第十三条第一項中「適格退職年金契約」の下に「若しくは厚生年金基金契約」を加える。
第七十四条第二項第六号中「厚生年金保険の保険料」の下に「及び厚生年金基金の加入員として負担する掛金(同法第百四十条第四項(徴収金)の規定により負担する徴収金を含む。)」を加える。
第百七十六条第一項第二号中「適格退職年金契約」の下に「又は厚生年金基金契約」を加える。
別表第一第一号の表中港務局の項の前に次のように加える。
厚生年金基金 |
厚生年金保険法 |
厚生年金基金連合会 |
(法人税法の一部改正)
第五十一条 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。
第十二条第一項及び第二項中「適格退職年金契約」の下に「若しくは厚生年金基金契約」を加える。
第八十四条第一項中「適格退職年金契約」の下に「又は厚生年金基金契約」を加え、同条第二項各号を次のように改める。
一 適格退職年金契約又は厚生年金基金契約に係る信託の業務を行なう内国法人 次に掲げる金額の合計額
イ 各適格退職年金契約につき、当該契約に係る信託財産の価額から、当該契約に係る掛金の額のうちその信託の受益者が負担した部分の金額でその信託財産に係るものを控除した金額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額
ロ 各厚生年金基金契約につき、当該契約に係る信託財産の価額から、当該契約に係る厚生年金基金又は厚生年金基金連合会が国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)の規定による長期給付に準ずる給付を行なうものとした場合に当該給付に充てるため保有すベき金額で当該契約に係るものを控除した金額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額
二 適格退職年金契約又は厚生年金基金契約に係る生命保険の業務を行なう内国法人 次に掲げる金額の合計額
イ 各適格退職年金契約につき、当該契約に係る保険業法第八十八条第一項(責任準備金)に規定する責任準備金として積み立てられている金額(以下この項において「責任準備金額」という。)のうち保険料積立金に相当する金額から、当該契約に係る保険料の額のうちその保険金受取人が負担した部分の金額でその保険料積立金に係るものを控除した金額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額
ロ 各厚生年金基金契約につき、当該契約に係る責任準備金額のうち保険料積立金に相当する金額から、当該契約に係る厚生年金基金又は厚生年金基金連合会が国家公務員共済組合法の規定による長期給付に準ずる給付を行なうものとした場合に当該給付に充てるため保有すべき金額で当該契約に係るものを控除した金額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額
第八十四条第三項中「備えたものをいう」を「備えたものをいい、これらの規定に規定する厚生年金基金契約とは、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第百三十条第三項(基金の業務及びこれに関する信託又は保険の契約の締結)又は第百五十九条第三項(連合会の業務及びこれに関する信託又は保険の契約の締結)の規定により締結された信託又は生命保険の契約をいう」に改める。
別表第二第一号の表中鉱害復旧事業団の項の次に次のように加える。
厚生年金基金 |
厚生年金保険法 |
厚生年金基金連合会 |
別表第二第一号の表国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会の項中「(昭和三十三年法律第百二十八号)」を削る。
(所得税法及び法人税法の施行に伴う関係法令の整備等に関する法律の一部改正)
第五十二条 所得税法及び法人税法の施行に伴う関係法令の整備等に関する法律(昭和四十年法律第三十六号)の一部を次のように改正する。
第六十九条を次のように改める。
第六十九条 削除
(内閣総理・法務・大蔵・厚生・農林・運輸・郵政・自治大臣署名)