昭和三十九年産米穀についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律

法律第一号(昭四〇・二・一三)

1 個人が、その生産した昭和三十九年産の米穀を政府に売り渡す旨を昭和三十九年九月二十一日までに申し込み、その申込みにより締結した契約に基づいて当該米穀を昭和四十年三月一日までに政府に売り渡した場合には、当該個人の昭和三十九年分の所得税については、政令で定めるところにより、当該米穀の売渡しの時期及び数量に応じ次に定めるところにより計算した金額の合計額に相当する金額は、所得税法(昭和二十二年法律第二十七号)第七条の二に規定する農業所得に係る同法第九条第一項第四号の総収入金額に算入しない。

 一 昭和三十九年九月三十日までに売り渡した米穀については、玄米換算正味六十キログラムにつき、六百八十円

 二 昭和三十九年十月一日から同月十日までの間に売り渡した米穀については、玄米換算正味六十キログラムにつき、六百円

 三 昭和三十九年十月十一日から同月二十日までの間に売り渡した米穀については、玄米換算正味六十キログラムにつき、五百二十円

 四 昭和三十九年十月二十一日から昭和四十年三月一日までの間に売り渡した米穀については、玄米換算正味六十キログラムにつき、四百四十円

2 前項中次の表の上欄に掲げる字句は、同表の中欄に掲げる地域で生産された米穀については、当該地域の区分に応じ同表の下欄に掲げる字句にそれぞれ読み替えるものとする。

九月二十一日

北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、新潟県、富山県、石川県及び福井県

八月三十一日

九月三十日

福島県、栃木県、新潟県及び長野県

十月三日

十月一日

福島県、栃木県、新潟県及び長野県

十月四日

同月二十日

青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県及び長野県

同月二十三日

福島県

同月二十四日

北海道

同年十一月四日

十月二十一日

青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県及び長野県

十月二十四日

福島県

十月二十五日

北海道

十一月五日

3 第一項の場合において、同項第一号から第三号までに規定する米穀が、食糧管理法(昭和十七年法律第四十号)第三条第二項の規定に基づく政府の買入価格につき買入れの時期に応ずる格差が設けられていない米穀であるときは、当該米穀についてのこれらの号に掲げる金額は、これらの号の規定にかかわらず、四百四十円とする。

4 前三項の規定は、農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第二条第七項に規定する農業生産法人が、その生産した昭和三十九年産の米穀を政府に売り渡す旨を昭和三十九年九月二十一日までに申し込み、その申込みにより締結した契約に基づいて当該米穀を昭和四十年三月一日までに政府に売り渡した場合について準用する。この場合において、第一項中「当該個人の昭和三十九年分の所得税については」とあるのは「当該農業生産法人のその売渡しの日の属する事業年度分の法人税については」と、「所得税法(昭和二十二年法律第二十七号)第七条の二に規定する農業所得に係る同法第九条第一項第四号の総収入金額に算入しない」とあるのは「当該事業年度の所得の計算上、損金に算入する」と読み替えるものとする。

5 前項において準用する第一項の規定により損金に算入された金額は、法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)第十六条第一項の規定の適用については同項に規定する所得の金額に、同法第十七条の二第一項及び第二項の規定の適用についてはこれらの規定に規定する所得等の金額にそれぞれ含まれるものとする。


   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 この法律の施行前に、本則第四項に規定する売渡しの日の属する事業年度分の法人税につき法人税法第十八条若しくは第二十一条の規定による申告書(これらの申告書に記載すべき事項を記載した期限後申告書を含む。)を提出し又は国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第二十五条の規定による決定を受けた本則第四項の農業生産法人は、同項において準用する本則第一項の規定の適用により、法人税法第十八条又は第二十一条の規定による申告書に記載すべき所得金額若しくは法人税額が過大となる場合又は同法第二十六条の四第一項に規定する欠損金額若しくは同法第二十六条の五から第二十六条の八までの規定による還付金額が過少となる場合には、この法律の施行の日から一月以内に限り、政令で定めるところにより、税務署長に対し、これらの額につき国税通則法第二十三条第一項の規定による更正の請求をすることができる。

(大蔵・内閣総理大臣署名) 

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