港湾法の一部を改正する法律

法律第六十五号(昭三六・四・一七)

 港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)の一部を次のように改正する。

 第五十五条の五の次に次の一条を加える。

 (地盤の沈下により必要となつた港湾工事に係る国庫負担等の特例)

第五十五条の六 当分の間、政令で定める重要港湾(特定重要港湾を除く。)において、港湾管理者が次の工事をする場合には、その工事に要する費用の十分の六までを国において負担することができる。

 一 地盤の沈下により必要となつた外郭施設又は係留施設の改良の工事であつて、当該施設の効用(その施設が建設された時における効用とし、その施設が改良された場合にあつては、その改良された時における効用とする。以下この条において同じ。)の復旧及び維持を目的とするもの

 二 地盤の沈下により外郭施設又は係留施設の効用の全部又は一部が失われた場合において、その施設について前号の工事をすることが著しく困難又は不適当であるため、必要となつた当該施設に代わるべき外郭施設又は係留施設の建設の工事

 三 地盤の沈下による海水又は河川の流水の侵入を防止するために必要な外郭施設の建設の工事

2 第四十二条第四項の規定は、前項の場合について準用する。

3 当分の間、第一項の重要港湾において、港湾管理者が次の工事をする場合については、第四十三条第二号中「十分の五以内」とあるのは、「十分の六以内」とする。

 一 地盤の沈下により必要となつた臨港交通施設の改良の工事であつて、当該施設の効用の復旧及び維持を目的とするもの

 二 地盤の沈下により臨港交通施設の効用の全部又は一部が失われた場合において、その施設について前号の工事をすることが著しく困難又は不適当であるため、必要となつた当該施設に代わるべき臨港交通施設の建設の工事

4 第一項及び第二項の規定は、第一項の重要港湾において、第五十二条第一項の規定により運輸大臣が自ら第一項各号の工事をする場合について準用する。

5 当分の間、第一項の重要港湾において、第五十二条第一項の規定により運輸大臣が自ら第三項各号の工事をする場合については、同条第三項中「十分の五」とあるのは、「十分の四以上十分の五以下の範囲内で運輸大臣が定める額」とする。


   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 改正後の第五十五条の六の規定は、昭和三十六年度以降の予算に係る工事について適用する。

(大蔵・運輸・内閣総理大臣署名) 

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