建築基準法の一部を改正する法律

法律第百十五号(昭三六・六・五)

 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)の一部を次のように改正する。

 目次中「第五十九条」を「第五十九条の二」に、「第六十七条」を「第六十七条の二」に改める。

 第三条第三項第二号中「又はニ」を「、ニ又はホ」に改め、同号ニを同号ホとし、同号ハを同号ニとし、同号ロの次に次のように加える。

  ハ 別表第五(い)欄の各項に掲げる特定街区

 第九条第十項に後段として次のように加える。

  この場合において、これらの者が当該工事の現場にいないときは、当該工事に従事する者に対して、当該工事に係る作業の停止を命ずることができる。

  第二十四条第一号中「、公衆浴場又は自動車車庫」を「又は公衆浴場」に改め、同条中第二号を第三号とし、第一号の次に次の一号を加える。

 二 自動車車庫の用途に供するもので、その用途に供する部分の床面積の合計が五十平方メートルをこえるもの

 第三章第四節中第五十九条の次に次の一条を加える。

 (特定街区)

第五十九条の二 建設大臣は、都市計画上市街地の整備改善を図るため必要があると認める場合においては、住宅地区改良法(昭和三十五年法律第八十四号)第二条第三項に規定する改良地区、防災建築街区造成法(昭和三十六年法律第百十号)第二条第三号に規定する防災建築街区その他その土地の区域において建築物及びその敷地の整備が行なわれる地区又は街区について、都市計画法の定める手続により、都市計画の施設として、その街区内における建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定めて、別表第五(い)欄の各項に掲げる特定街区を指定することができる。

2 第四十八条第二項の規定は、前項の規定による指定をする場合に準用する。この場合において、関係市町村の申出は、政令で定める利害関係を有する者の同意を得てするものとする。

3 別表第五(い)欄の各項に掲げる特定街区内においては、建築物の延べ面積(同一敷地内に二以上の建築物がある場合においては、その延べ面積の合計)の敷地面積に対する割合は、同表(ろ)欄の当該各項に掲げる限度以下でなければならない。

4 別紙第五(い)欄の各項に掲げる特定街区内においては、第一項の規定により定められた高さをこえて建築物を建築し、又は建築物の地盤面下の部分及び建設大臣が指定する歩廊の柱その他これに類するものを除き、同項の規定により定められた壁面の位置の制限に反して建築物の壁若しくはこれに代わる柱を建築してはならない。

5 別表第五(い)欄の各項に掲げる特定街区内の建築物については、前六条の規定は、適用しない。

 第三章第五節中第六十七条の次に次の一条を加える。

 (第三十八条の準用)

第六十七条の二 第三十八条の規定は、予想しない特殊の建築材料又は構造方法を用いる建築物に対するこの節の規定又はこれに基づく命令の規定の適用について準用する。

 第六十九条中「構造」の下に「、用途」を加える。

 第八十六条第一項中「第五十八条」の下に「、第五十九条の二第三項」を加える。

 第九十八条中「第十項」の下に「前段」を加える。

 第九十九条第一項第三号中「第十条第一項又は」を「第九条第十項後段(第八十八条第一項若しくは第三項又は第九十条第三項において準用する場合を含む。)又は第十条第一項若しくは」に改め、同項第五号中「第五十八条第一項」の下に「、第五十九条の二第三項若しくは第四項」を加える。

 別表第一(い)欄(四)項中「展示場」の下に「、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー」を加え、同欄(六)項中「自動車車庫」の下に「又は自動車修理工場」を加える。

 別表第二(ろ)項第二号中「印刷所」の下に「及び作業場の床面積の合計が三百平方メートルをこえない自動車修理工場」を加える。

 別表第四の次に次の表を加える。

別表第五 特定街区の種別及び特定街区内の建築物の制限

(い)

(ろ)

特定街区の種別

延べ面積の敷地面積に対する割合

第一種特定街区

十分の十以下

第二種特定街区

十分の二十以下

第三種特定街区

十分の三十以下

第四種特定街区

十分の四十以下

第五種特定街区

十分の五十以下

第六種特定街区

十分の六十以下


   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (罰則に関する経過措置)

2 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお、従前の例による。

 (都市計画法の一部改正)

3 都市計画法の一部を次のように改正する。

  第十条第一項中「又ハ地区」を「、地区又ハ街区」に改める。

(法務・建設・内閣総理大臣署名) 

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