工場立地の調査等に関する法律
法律第二十四号(昭三四・三・二〇)
(目的)
第一条 この法律は、工場立地の適正化に資するため、工場適地の調査及び工場又は事業場の設置に関する助言を行い、もつて国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(工場適地の調査)
第二条 通商産業大臣は、あらかじめ、調査をする地区、調査の方法その他調査に関する重要事項について工場立地調査審議会の意見をきいて、工場適地の調査を行うものとする。
2 前項の調査は、当該地区内の団地を実地に調査し、並びに当該地区の地形、地質その他の自然条件及び用水事情、輸送条件その他の立地条件に関する資料を収集することにより行う。
(報告)
第三条 通商産業大臣は、前条第一項の調査を適正にするため必要があるときは、政令で定めるところにより、前条第一項の調査をする地区内において製造業(物品の加工修理業を含む。)、電気供給業又はガス供給業を営む者(以下「事業者」という。)に対し、その業務の状況について報告をさせることができる。
(工場立地調査簿)
第四条 通商産業大臣は、第二条第一項の調査及び前条の報告に基いて工場立地調査簿を作成し、事業者、工場又は事業場を設置しようとする者その他これを利用しようとする者の閲覧に供するものとする。
2 前項の工場立地調査簿には、前条の報告により知り得た事業者の秘密に属する事項を記載してはならない。
(工場立地に関する助言)
第五条 工場又は事業場を設置しようとする者は、通商産業大臣に対し、その工場又は事業場の立地に関する事項について、資料の提供又は助言を求めることができる。この場合において、通商産業大臣は、その所掌する事項に関し、必要な助言をするものとする。
(工場立地調査審議会)
第六条 通商産業省に、工場立地調査審議会を置く。
2 工場立地調査審議会(以下「審議会」という。)は、この法律によりその権限に属させられた事項を調査審議するほか、通商産業大臣の諮問に応じ、工場立地の調査に関する重要事項を調査審議する。
第七条 審議会は、委員十人以内で組織する。
2 委員は、工場立地に関し学識経験のある者のうちから、通商産業大臣が任命する。
3 委員の任期は、一年とする。
4 委員は、非常勤とする。
第八条 専門の事項を調査させるため、審議会に専門委員を置くことができる。
2 専門委員は、関係行政機関の職員及び工場立地に関し学識経験のある者のうちから、通商産業大臣が任命する。
3 前条第四項の規定は、専門委員に準用する。
第九条 審議会に、会長を置き、委員の互選によりこれを定める。
2 会長は、会務を総理する。
第十条 前四条に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、通商産業省令で定める。
(罰則)
第十一条 第三条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、三万円以下の罰金に処する。
2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
附 則
1 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
2 通商産業省設置法(昭和二十七年法律第二百七十五号)の一部を次のように改正する。
第二十五条第一項の表中
「 |
産業合理化審議会 |
産業合理化に関する重要事項を調査審議すること。 |
」 |
を
「 |
産業合理化審議会 |
産業合理化に関する重要事項を調査審議すること。 |
」 |
工場立地調査審議会 |
工場立地の調査に関する重要事項を調査審議すること。 |
に改める。
(通商産業・内閣総理大臣署名)