裁判所法の一部を改正する法律
法律第百二十六号(昭二九・五・二七)
裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)の一部を次のように改正する。
第三十三条第一項第一号中「三万円」を「十万円」に、「(行政処分の取消又は変更の請求を除く。)」を「(行政庁の違法な処分の取消又は変更に係る請求その他公法上の権利関係に関する請求を除く。)」に改める。
第六十一条の二及び第六十一条の三を次のように改める。
第六十一条の二 (家庭裁判所調査官)
各家庭裁判所に家庭裁判所調査官を置く。
家庭裁判所調査官は、第三十一条の三第一項第一号の審判及び調停並びに同項第二号の審判に必要な調査その他他の法律において定める事務を掌る。
最高裁判所は、家庭裁判所調査官の中から、首席家庭裁判所調査官を命じ、調査事務の監督、関係行政機関その他の機関との連絡調整等の事務を掌らせることができる。
家庭裁判所調査官は、その職務を行うについては、裁判官の命令に従う。
第六十一条の三 (家庭裁判所調査官補) 各家庭裁判所に家庭裁判所調査官補を置く。
家庭裁判所調査官補は、上司の命を受けて、家庭裁判所調査官の事務を補助する。
第六十一条の四及び第六十一条の五を削る。
第六十五条中「家事調査官、家事調査官補、少年調査官、少年調査官補」を「家庭裁判所調査官、家庭裁判所調査官補」に改める。
附 則
1 この法律は、昭和二十九年六月一日から施行する。
2 この法律の施行前に地方裁判所に訴の提起があつた事件については、第三十三条の改正規定にかかわらず、なお従前の例による。
3 当分の間、最高裁判所の規則で指定する簡易裁判所の民事訴訟に関する事務は、その所在地を管轄する地方裁判所又はその支部の所在地に設立された簡易裁判所で最高裁判所の規則で指定するものが取り扱う。
4 前項の規定により簡易裁判所が指定されたときは、その指定前に管轄簡易裁判所で受理した事件は、同項の規定にかかわらず、なおその簡易裁判所で完結する。前項の規定による指定が解除されたときも、これに準ずる。
5 各家庭裁判所は、当分の間、最高裁判所の定めるところにより、家庭裁判所調査官補に家庭裁判所調査官の職務を行わせることができる。
6 この法律の施行の際現に家事調査官、家事調査官補、少年調査官又は少年調査官補の職にある者は、別に辞令を発せられないときは、それぞれ、家事調査官及び少年調査官は家庭裁判所調査官に、家事調査官補及び少年調査官補は家庭裁判所調査官補に任命され、且つ、現にその者の勤務する裁判所に勤務することを命ぜられたものとみなす。
7 検察審査会法(昭和二十三年法律第百四十七号)の一部を次のように改正する。
第六条第六号中「家事調査官、家事調査官補、少年調査官、少年調査官補」を「家庭裁判所調査官、家庭裁判所調査官補」に改める。
8 少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)の一部を次のように改正する。
第七条の見出し、同条第一項及び第二項、第八条第二項、第十三条第一項、第十七条第一項第一号、第二十五条の見出し、同条第一項並びに第二十六条第一項中「少年調査官」を「家庭裁判所調査官」に改める。
9 裁判所法等の一部を改正する法律(昭和二十五年法律第九十六号)の一部を次のように改正する。
附則第三項を削る。
10 裁判所法等の一部を改正する法律(昭和二十六年法律第五十九号)の一部を次のように改正する。
附則第三項を削る。
(法務・内閣総理大臣署名)