国家公務員共済組合法の一部を改正する法律

法律第八十号(昭二七・四・九)

 国家公務員共済組合法(昭和二十三年法律第六十九号)の一部を次の通り改正する。

目次中

第七章 雑則

第七章 雑則

第八章 罰則

に改める。

第二条第二項第七号中「営林局(営林署を含む。)」を「林野庁」に改める。

 第七条中「施設を」の下に「無償で」を加える。

 第二十四条の二の次に次の一条を加える。

 (支払未済の給付の受給者の特例)

第二十四条の三 第十七条各号に掲げる遺族給付以外の給付を受ける権利を有する組合員又は組合員であつた者が死亡した場合において、その者がその支給を受くべき給付でその者がその支払を受けなかつたものがあるときは、第二十一条から前条までの規定に準じて、これをその者の遺族に支給する。

2 遺族給付を受ける権利を有する組合員であつた者の遺族が当該権利を失つた場合において、当該遺族が支給をを受けることができた給付で当該遺族が支払を受けなかつたものがあるときは、第二十一条から前条までの規定に準じて、これを当該遺族以外の当該組合員であつた者の遺族に支給する。

 第三十一条第四号を次のように改める。

 四 組合は、療養の給付をすることが困難であると認めたとき、又は組合員が緊急その他やむを得ない事情により前各号に規定する医療機関以外の医師、歯科医師、薬剤師又はその他の医療機関から診療又は手当を受けた場合において、組合が必要と認めたときは、厚生大臣の定める基準の範囲内で、その費用をその組合員に支払うことができる。但し、組合員は、厚生大臣の定める基準による初診料に相当する金額については、その支払を受けることができない。

 第三十三条中「療養を受けたときは、」を「療養を受け、緊急その他やむを得ない事情によりその費用を直接保険医又は保険薬剤師に支払つた場合において、組合が必要と認めたときは、」に改める。

 第三十六条第一項中「二百円」を「四百円」に改める。

 第三十七条第一項中「四千円」を「六千円」に改める。

 第五十五条に次の一項を加える。

6 第三項若しくは第四項又は前項において準用する第三十四条第二項の場合において、傷病手当金の支給期間中に療養の給付又は療養費の支給期間が経過したときは、当該傷病手当金の支給期間は、これらの規定にかかわらず、当該傷病手当金の支給を始めた日から当該療養の給付又は療養費の支給期間が経過した日の前日までの期間とする。

 第六十四条の二第二項中「並びにその事務に要する費用を」削る。

 第六十八条の二に見出しとして「(掛金等の俸給等からの差引)」を加え、同条に第二項として次のように加える。

2 組合員の俸給支給機関は、掛金以外の組合員が組合に対して支払うべき金額があるときは、俸給その他の給与支給の際組合員の俸給その他の給与から当該金額に相当する金額を控除して、その金額を組合員に代りその所属する組合に払い込まなければならない。

 第六十九条第一項中「払い込むものとする。」を「払い込むものとする。但し、当該組合が退職給付、廃疾給付及び遺族給付の支給に関する事務を連合会に委託している場合においては、第三号に掲げる費用のうち退職給付、廃疾給付及び遺族給付の支給に関する事務に要する費用は、国庫から直接連合会に交付することができる。」に改める。

 第八十三条の二の次に次の二条を加える。

 (在外公館に勤務する組合員についての特例)

第八十三条の三 在外公館に勤務する組合員に対するこの法律の適用については、政令で特例を定めることができる。

2 前項の政令は、この法律の目的に合致するものでなければならない。

 (休職者についての特例)

第八十三条の四 一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第二十三条の規定により俸給の全部又は一部の支給を受けている者(これに準ずる者を含む。)で、大蔵大臣の指定するものは、第一条第一号の規定にかかわらず、これを組合員とみなす。

 第七章中第八十四条の次に次の一条を加える。

 (報告等の徴取及び立入検査)

第八十四条の二 大蔵大臣は、組合の保健給付についての第三十一条各号の規定による費用の負担又は支払の適正化を図るため必要があると認めるときは、当該保健給付に係る第三十条第一項各号に掲げる療養を行つた医療機関から報告若しくは資料の提出を求め、又は当該職員をして当該医療機関の病院、診療所、助産所若しくは施術所に立ち入り、診療簿その他その業務に関する帳簿書類を検査させることができる。

2 当該職員は、前項の規定により立入検査をする場合には、その身分を示す証票を携帯し、関係人にこれを呈示しなければならない。

3 第一項の立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

 本則中第七章の次に次の一章を加える。

   第八章 罰則

 (罰則)

第八十四条の三 前条第一項の規定に違反して報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は当該職員の立入若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、これを六月以下の懲役又は一万円以下の罰金に処する。

第八十四条の四 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対しても同条の罰金刑を課する。但し、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため当該業務に対し相当の注意及び監督が尽されていることの証明があつたときは、その法人又は人については、この限りでない。

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行し、第二条第二項第七号の改正規定は、昭和二十七年四月一日から、第三十一条第四号及び第三十三条の改正規定は、この法律施行の日以後の療養に要した費用の支払から、第三十六条第一項の改正規定は、昭和二十七年四月分のほ育手当金から、第三十七条第一項の改正規定は、同年四月一日以降死亡した者に係る埋葬料から、第八十三条の四に係る改正規定は、昭和二十六年十一月三十日から適用する。

2 この法律施行の際改正前の国家公務員共済組合法の規定により傷病手当金の支給を受けている者で、この法律施行の際までに療養の給付又は療養費の支給期間が経過しているものについては、当該傷病手当金の支給期間は、改正後の国家公務員共済組合法第五十五条第六項の規定にかかわらず、当該傷病手当金の支給を始めた日からこの法律施行の日の前日までの期間とする。

(内閣総理大臣・法務総裁・外務・大蔵・文部・厚生・農林・通商産業・運輸・郵政・電気通信・労働・建設大臣・経済安定本部総裁署名) 

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