大蔵省設置法の一部を改正する法律

法律第百四十一号(昭二五・五・四)

 大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。

 目次中「財務部」を「財務局」に、「第一節 証券取引委員会(第二十五条・第二十六条)」を

第一節 証券取引委員会(第二十五条―第二十六条)

第一節の二 公認会計士管理委員会(第二十六条の二―第二十六条の四)

に、「(第二十九条―第三十三条)」を「(第二十九条―第三十三条の三)」に、「(第三十四条・第三十五条)」を「(第三十三条の四―第三十五条)」に改め、「第五章 公団(第五十九条)」を削る。

 第四条中第二十一号を削り、第二十二号を第二十一号とし、同号の次に次の一号を加える。

 二十二 法令の定めるところに従い、国税庁の所属職員(協議団及び税務講習所以外の国税庁及び国税局の附属機関の職員を除く。以下同じ。)の職務に関係のある犯罪について捜査を行い、必要な措置をとること。

 同条第三十五号を次のように改める。

 三十五 外国為替及び外国貿易管理法(昭和二十四年法律第二百二十八号)並びにこれに基く命令に規定する所掌事務に係る外国為替管理を行うこと。

 同条第四十号の次に次の一号を加える。

 四十の二 株式の名義書換代理人を登録し、これを監督すること。

 第六条第六項中「次長は」を「局の次長は」に改め、同項を同条第八項とし、同条第五項を次のように改める。

5 大臣官房調査部に次長一人を置く。

6 調査部の次長は、部長を助け、部務を整理する。

7 主計局に次長二人、理財局に次長一人を置く。

 第九条第一項第二号を次のように改める。

 二 削除           

 第十条中第十一号及び第十二号を次のように改める。

 十一 外国為替相場及び対外取引を行う通貨の指定その他対外決済の方式に関する事務を管理すること。

 十二 在外資金(外国為替管理委員会の所掌に属するものを除く。)その他の在外財産を調査及び管理すること。 

 同条第十四号を次のように改める。

 十四 前三号に掲げるものの外、国際収支の調整、外国為替の管理(外国為替及び外国貿易管理法並びにこれに基く命令の規定により他の行政機関の所掌するものを除く。)その他国際金融の調整を行うこと。

 同条第十八号を次のように改める。

 十八 削除

 同条第二十二号を次のように改める。

 二十二 政府契約に基く支払の遅延防止に関し、報告の徴取、実地監査及び指示を行うこと。

 同条中第二十三号及び第二十四号を削り、第二十五号を第二十三号とする。

 第十一条第十一号を次のように改める。

十一 外国政府による不動産の取得又は賃借のための手続を行うこと。

第十三条第一項の表中外国為替管理審議会、政府貸付金処理審議会、金審議会、投資及び担保証券審査会、戦時喪失国債証券審査会、国有財産調整審議会及び公認会計士審査会の項を削り、

公認会計士試験委員

公認会計士試験及び特別公認会計士試験を行うこと。

財政制度審議会

国の予算、決算及び会計の制度に関する重要な事項について調査審議すること。

資産再評価審議会

大蔵大臣の諮問に応じて、資産再評価に関する重要な事項について調査審議すること。

に改める。

 第十四条中「財務部」を「財務局」に改める。

 「第一款 財務部」を「第一款 財務局」に改める。

 第十五条中「財務部」を「財務局」に改め、同条第一項中「本省(主税局を除く。)及び証券取引委員会の所掌事務」を「本省、証券取引委員会及び公認会計士管理委員会の所掌事務(第九条第四号から第九号までに掲げるものを除く。)」に改める。

 第十六条中「財務部」を「財務局」に改め、同条の表中「東京財務部」を「関東財務局」に、「大阪財務部」を「近畿財務局」に、「札幌財務部」を「北海道財務局」に、「仙台財務部」を「東北財務局」に、「名古屋財務部」を「東海財務局」に、「金沢財務部」を「北陸財務局」に、「広島財務部」を「中国財務局」に、「高松財務部」を「四国財務局」に、「福岡財務部」を「北九州財務局」に、「熊本財務部」を「南九州財務局」に改める。

 第十七条中「財務部」を「財務局」に改める。

 第十八条第一項中「財務部」を「財務局」に改め、同項の表中「財務部長」を「財務局長」に改める。

 第十九条中「財務部」を「財務局」に、「財務部支部」を「財務部」に改める。

 第二十条第三号を次のように改める。

 三 外国為替及び外国貿易管理法により、貨物、支払手段、貴金属、証券及び債権を化体する書類の輸出又は輸入の取締を行うこと。

 第二十四条中「証券取引委員会」を

証券取引委員会

公認会計士管理委員会

に改める。

 第二十五条を次のように改める。

 (任務)

第二十五条 証券取引委員会は、証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)の目的を達成するために必要な行政事務を行うことを主たる任務とする。

 (組織、権限及び所掌事務)

第二十五条の二 証券取引委員会の組織、権限及び所掌事務は、証券取引法の定めるところによる。

2 前項に定めるものの外、証券取引委員会は、第四条第一号から第十二号まで(その所掌事務に関するものに限る。)及び第四十号の二に掲げる権限を行使し、これらの規定に規定する事務をつかさどる。

 第三章第一節の次に次の一節を加える。

    第一節の二 公認会計士管理委員会

 (任務)

第二十六条の二 公認会計士管理委員会は、公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)の目的を達成するために必要な行政事務を行うことを主たる任務とする。

 (組織、権限及び所掌事務)

第二十六条の三 公認会計士管理委員会の組織、権限及び所掌事務は、公認会計士法の定めるところによる。

2 前項に定めるものの外、公認会計士管理委員会は、第四条第一号から第十二号まで(その所掌事務に関するものに限る。)に掲げる権限を行使し、これらの規定に規定する事務をつかさどる。

 (附属機関)

第二十六条の四 公認会計士管理委員会に、公認会計士試験審査会を置く。

2 公認会計士試験審査会は、公認会計士試験及び特別公認会計士試験を行う機関とする。

3 公認会計士試験審査会の組織及び所掌事務については、公認会計士法の定めるところによる。

 第三十条第七号の次に次の一号を加える。

 七の二 国税庁の所属職員についてその職務上必要な監察を行い、法令の定めるところに従い、第三十三条の三第一項に掲げる犯罪に関する捜査を行い、必要な措置をとること。

 第三十一条第三号を削る。

 第三十三条の次に次の二条を加える。

 (国税庁監察官)

第三十三条の二 第三十条第七号の二に掲げる事務を行わせるため、国税庁に国税庁監察官六十人以内を置く。

2 国税庁監察官は、国税庁の職員のうちから、国税庁長官が命ずる。

3 国税庁監察官は、第一項の規定による職務以外の職務を行つてはならない。

 (国税庁監察官の行う捜査)

第三十三条の三 国税庁監察官は、左に掲げる犯罪があると思料するときは、犯人及び証拠を捜査するものとする。

 一 国税庁の所属職員がしたその職務に関する犯罪

 二 国税庁の所属職員がその職務を行う際にした犯罪

 三 前二号に掲げる犯罪の共犯

 四 国税庁の所属職員に対する刑法(明治四十年法律第四十五号)第百九十八条の犯罪

2 前項の捜査については、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の規定を適用する。但し、逮捕、差押、捜索、検証及び検視並びに同法第二百二十四条第一項及び第二百二十五条第二項の規定による請求は、することができない。

3 前項但書の規定は、刑事訴訟法第二百十三条の規定の適用を妨げるものではない。

4 第二項の場合において、刑事訴訟法第百九十三条、第百九十四条、第百九十六条、第百九十八条第一項、第二百二十一条、第二百二十二条第一項(第二百二十一条に関する部分に限る。)、第二百二十三条第一項、第二百二十七条第一項、第二百六十八条第二項、第四百三十条第二項(領置に関する部分に限る。)及び第四百三十五条第七号中「司法警察職員」又は同法第二十条第六号、第二十九条第二項、第二百四十一条及び第二百四十六条中「司法警察員」とあるのは、それぞれ「国税庁監察官」と読み替えるものとする。

5 検察官、都道府県公安委員会、市町村公安委員会、特別区公安委員会及び司法警察職員と国税庁監察官とは、第一項に掲げる犯罪の捜査に関し、互に協力しなければならない。

6 第一項から第四項までの規定は、第一項に掲げる犯罪を積極的に捜査すべき司法警察職員の責務を軽減するものではない。

7 国税庁監察官は、その職務を行うにあたつては、身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があるときは、これを示さなければならない。

 第三章第二節第三款中第三十四条の前に次の一条を加える。

 (国税庁協議団)

第三十三条の四 国税庁に国税庁協議団を置く。

2 国税庁協議団は、国税庁長官に対する内国税に関する審査の請求について、所得税法(昭和二十二年法律第二十七号)その他の法律(法律に基く命令を含む。)に規定する協議を行う機関とする。

3 国税庁協議団の所掌事務の細目及び組織は、政令で定める。

 第三十四条第一項中「第三十五条に規定する附属機関の外、」を削り、同条第四項中「内部組織」を「組織」に改める。

第三十五条第一項の表中中央株式等評価審議会及び戦時補償特別税審査会の項を削り、

基準地区調査会

国税庁長官の諮問に応じて、臨時宅地賃貸価格修正法(昭和二十四年法律第八十五号)第三条第一項に規定する基準地区に関する事項について調査すること。

全国資産再評価調査会

国税庁長官の諮問に応じて、資産再評価法(昭和二十五年法律第百十号)による再評価額又は再評価税額等に関する審査の請求その他の重要な事項について調査審議すること。

に改める。

 第三十八条第一項中「経理部」を「徴収部」に改め、同条の次に次の一条を加える。

 (国税局協議団)

第三十八条の二 国税局に国税局協議団を置く。

2 国税局協議団は、国税局長に対する内国税に関する審査の請求について、所得税法その他の法律(法律に基く命令を含む。)に規定する協議を行う機関とする。

3 国税局協議団の所掌事務の細目及び組織は、政令で定める。

第三十九条の見出しを「(その他の附属機関)」に改め、同条第一項の表中地方株式等評価審議会及び不動産評価審議会の項を削り、

地方宅地賃貸価格調査会

国税局長の諮問に応じて、臨時宅地賃貸価格修正法第七条第一項に規定する事項を調査すること。

地方資産再評価調査会

国税局長の諮問に応じて、資産再評価法による再評価額又は再評価税額等に関する審査の請求その他の重要な事項について調査審議すること。

に改める。

 第四十一条第一項の表中増加所得税調査会及び宅地賃貸価格調査会の項を削る。

 第四十八条中「支庁」を「造幣局」に改める。

 第五章を削る。

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 財政法(昭和二十二年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。

  附則第六条の次に次の一条を加える。

 第七条 国の予算、決算及び会計の制度に関する重要な事項を調査審議させるため、大蔵省に財政制度審議会を置く。

 2 審議会は、大蔵事務次官及び委員十二人以内で組織する。

 3 大蔵事務次官は、審議会の会長として、会務を総理する。

 4 審議会の委員は、関係行政機関の職員及び学識又は経験のある者のうちから大蔵大臣が任命する。

 5 審議会の委員は、非常勤とする。

3 証券取引法の一部を次のように改正する。

  第百七十一条中第二項を第四項とし、第一頂の次に次の二項を加える。

   事務局に局長を置く。

   局長は、事務局の事務を総轄する。

  第百七十四条及び第百七十六条中「財務部」を「財務局」に改める。

4 公認会計士法の一部を次のように改正する。

  目次中

第七章 雑則

第八章 罰則

 を

第七章公認会計士試験審査会

第八章雑則

第九章罰則

 に改める。

  第十五条第一項を削り、同条第二項中「公認会計士試験委員」を「公認会計士試験審査会」に改め、同項を同条第一項とし、同条第三項を同条第二項とする。

  第四十五条に次の二項を加える。

 2 公認会計士管理委員会事務局に局長を置く。

 3 局長は、公認会計士管理委員会事務局の事務を総轄する。

 第八章を第九章とし、第七章を第八章とし、第六章の次に次の一章を加える。

   第七章 公認会計士試験審査会

 (設置)

第四十六条の二 公認会計士試験及び特別公認会計士試験の執行に関する事務をつかさどらせるため、公認会計士管理委員会に公認会計士試験審査会を置く。

 (組織)

第四十六条の三 公認会計士試験審査会は、会長一人及び部長四人をもつて組織する。

2 公認会計士試験審査会を、第一部、第二部、第三部及び第四部の各部に分ける。

3 第一部においては第一次試験、第二部においては第二次試験、第三部においては第三次試験、第四部においては特別公認会計士試験(第五十七条の二の規定による受験者の第五十七条第二項各号に掲げる職にあつた年数のしんしやくを含む。)の執行に関する事務をつかさどる。

 (会長)

第四十六条の四 会長は、公認会計士管理委員会委員長をもつて充てる。

2 会長は、部長及び試験委員を監督し、各試験の執行に関する事務を総理する。但し、試験問題の作成及び採点には関与しない。

3 会長に故障がある場合には、第四十二条第三項の規定により公認会計士管理委員会委員長を代理する者が、会長の職務を代理する。

 (部長)

第四十六条の五 部長は、会長の指定するところにより、公認会計士管理委員会の委員をもつて充てる。

2 部長は、各部における各試験の執行に関する事務(試験問題の作成及び採点に関するものを含む。)を掌理する。

 (試験委員)

第四十六条の六 公認会計士管理委員会委員長は、公認会計士試験及び特別公認会計士試験の問題の作成及び採点を行わせるため、各試験を行うについて必要な学識経験を有する者のうちから、試験の執行ごとに、公認会計士管理委員会の推薦に基き、試験委員を任命する。

2 各部における試験委員の数は、第一部六人以内、第二部十四人以内、、第三部六人以内、第四部十二人以内とし、公認会計士管理委員会の推薦に基き、公認会計士管理委員会委員長が定める。

3 試験委員は、試験問題の作成及び採点について部長を助ける。

 (会長等の勤務)

第四十六条の七 会長、部長及び試験委員は、非常勤とする。

 第五十八条中「公認会計士試験委員」を「公認会計士試験審査会」に改める。

5 賠償庁臨時設置法(昭和二十三年法律第三号)の一部を次のように改正する。

  第八条第二項中「財務部」を「財務局」に、「財務部長」を「財務局長」に改める。

6 国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)の一部を次のように改正する。

  別表第一の大蔵省の項中「証券取引委員会」を

証券取引委員会

公認会計士管理委員会

 に改め、「酒類配給公団」を削る。

7 政府貸付金処理に関する法律(昭和十年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。

  第一項中「政府貸付金処理審議会ノ議ヲ経テ」及び第二項を削る。

8 会計法(昭和二十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。

  附則第六条を削る。

9 戦時補償特別措置法(昭和二十一年法律第三十八号)の一部を次のように改正する。

  第十二条第一項中「、戦時補償特別税審査会の諮問を経て」及び同条第三項を削る。

10 財産税法(昭和二十一年法律第五十二号)の一部を次のように改正する。

  第二十六条第三項中「、不動産評価審議会に諮問して」及び同条第五項を削る。

  第三十条第四項中「、株式等評価審議会に諮問して」及び同条第六項を削る。

11 増加所得税法(昭和二十一年法律第六十三号)の一部を次のように改正する。

  第七条第一項及び第二項中「、増加所得税調査会に諮問して」並びに同条第三項及び第四項を削る。

  第十条中「、第三十六条第四項」及び「、第六十六条」を削る。

  第十三条を次のように改める。

 第十三条 削除

12 この法律施行前にした行為に対しては、改正前の増加所得税法第十三条の規定は、なお効力を有する。

13 所得税法の一部を次のように改正する。

  附則第十三条中「、第三十六条第四項」及び「、第六十六条」を削る。

14 臨時宅地賃貸価格修正法(昭和二十四年法律第八十五号)の一部を次のように改正する。

  第三条の見出し中「及び基準地区調査会」を削り、同条第二項から第七項までを削る。

  第七条を次のように改める。

 第七条 削除

  第十八条中「調査若しくは審査の事務に従事し、又は基準地区調査会、地方宅地賃貸価格調査会若しくは宅地賃貸価格調査会の議事に参加した者が、その調査、審査又は議事」を「調査又は審査の事務に従事した者が、その調査又は審査」に改める。

15 この法律施行前にした行為に対しては、改正前の臨時宅地賃貸価格修正法第十八条の規定は、なお効力を有する。

16 戦時喪失無記名国債証券臨時措置法(昭和十九年法律第十七号)は、廃止する。

17 この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、旧戦時喪失無記名国債証券臨時措置法の規定は、なおその効力を有する。

18 国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。

  第十七条を次のように改める。

 第十七条 削除

  第三十二条第一項中「各省各庁は、」を「衆議院、参議院、内閣、総理府、法務府、各省、最高裁判所及び会計検査院(以下各省各庁という。)は、」に改める。

19 特定財産管理令(昭和二十一年勅令第二百八十六号)の一部を次のように改正する。

  第七条中「財務部」を「財務局」に改める。

20 閉鎖機関令(昭和二十二年勅令第七十四号)の一部を次のように改正する。

  第二十五条中「財務部」を「財務局」に改める。

21 外国政府の不動産に関する権利の取得に関する政令(昭和二十四年政令第三百十一号)の一部を次のように改正する。

  第十条第一項中「財務部長」を「財務局長」に改める。 

22 貸金業等の取締に関する法律(昭和二十四年法律第百七十号)の一部を次のように改正する。

  第十七条中「財務部長」を「財務局長」に、「財務部の支部長」を「財務部長」に改める。

    (大蔵・内閣総理大臣署名) 

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