放送法

法律第百三十二号(昭二五・五・二)

目次

 第一章 総則(第一条―第六条)

 第二章 日本放送協会(第七条―第五十条)

 第三章 一般放送事業者(第五十一条―第五十三条)

 第四章 罰則(第五十四条―第五十九条)

 附則

   第一章 総則

 (目的)

第一条 この法律は、左に掲げる原則に従つて、放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的とする。

 一 放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障すること。

 二 放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること。

 三 放送に携わる者の職責を明らかにすることによつて、放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること。

 (定義)

第二条 この法律及びこの法律に基く命令の規定の解釈に関しては、左の定義に従うものとする。

 一 「放送」とは、公衆によつて直接受信されることを目的とする無線通信の送信をいう。

 二 「国際放送」とは、外国において受信されることを目的とする放送をいう。

 三 「放送局」とは、放送を目的として開設する無線局をいう。

 四 「放送番組」とは、放送をする事項の種類、内容、分量及び配列をいう。

 (放送番組編集の自由)

第三条 放送番組は、法律に定める権限に基く場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。

 (訂正放送等)

第四条 放送事業者(電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)の規定により放送局の免許を受けた者をいう。以下同じ。)が真実でない事項の放送をしたという理由によつて、その放送により権利の侵害を受けた本人又はその直接関係人から、放送のあつた日から一週間以内に請求があつたときは、放送事業者は、遅滞なくその放送をした事頂が真実でないかどうかを調査して、その真実でないことが判明したときは、判明した日から二日以内に、その放送をした放送設備と同等の放送設備により、相当の方法で、訂正又は取消の放送をしなければならない。

2 放送事業者がその放送について真実でない事項を発見したときも、前項と同様とする。

3 前二項の規定は、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定による損害賠償の請求を妨げるものではない。

 (国際放送)

第五条 国際放送は、国際親善を害するものであつてはならない。外国において放送をする目的で編集した放送番組を外国に送信する場合も、同様とする。

 (再放送)

第六条 放送事業者は、同意を得なければ、他の放送事業者の放送を受信して、その再放送をしてはならない。

   第二章 日本放送協会

 (目的)

第七条 日本放送協会(以下単に「協会」という。)は、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように放送を行うことを目的とする。

 (法人格)

第八条 協会は、前条の目的を達成するためにこの法律の規定に基き設立される法人とする。

 (業務)

第九条 協会は、第七条の目的を達成するため、左の業務を行う。

 一 全国的及び地方的放送を行うため、放送局を設置し、維持し、及び運用すること。

 二 国際放送を行うため、放送局を設置し、維持し、及び運用し、又は政府の施設を使用すること。

 三 放送番組を編集すること。

 四 放送の進歩発達に必要な研究施設を設置すること。但し、協会の研究活動は、放送番組又は放送技術に密接に関連するものに限る。

2 協会は、前項の業務の外、第七条の目的を達成するため、左の業務を行うことができる。

 一 放送番組編集上必要な劇団、音楽団等を維持し、養成し、又は助成すること。

 二 協会が放送することを主たる目的とする公開演奏会その他の催を主催し、又は後援すること。

 三 放送の普及発達に必要な周知宣伝を行い、出版をし、及び放送の受信に関し公衆の相談に応ずること。

 四 放送番組編集上必要な文芸、音楽、美術及び学術の著作権を取得し、使用し、又はその使用を承認すること。

 五 放送に必要な特許権及び実用新案権並びにこれらの実施権を取得すること。

 六 放送番組編集のため、ニユース及び情報を収集し、並びにこれを他人と交換すること。

 七 委託により放送受信用機器を修理すること。

3 協会は、前二項の業務を行うに当つては、営利を目的としてはならない。

4 協会は、放送受信用機器若しくはその真空管又は部品を認定し、放送受信用機器の修理業者を指定し、その他いかなる名目であつても、無線用機器の製造業者、販売業者及び修理業者の行う業務を規律し、又はこれに干渉するような行為をしてはならない。

5 第二項第七号の放送受信用機器の修理業務は、電波監理委員会が、定期的に行う調査により、放送を受信する者が放送受信用機器の修理業者を利用するのに著しく不便と認め、又は放送を受信する者の利益を図るため必要と認めて指定した場所に限り行うことができる。

 (事務所)

第十条 協会は、主たる事務所を東京都に置く。

2 協会は、必要な地に従たる事務所を置くことができる。

 (定款)

第十一条 協会は、定款をもつて、左の事項を規定しなければならない。

 一 目的

 二 名称

 三 事務所の所在地

 四 資産及び会計に関する事項

 五 経営委員会、理事会及び役員に関する事項

 六 業務及びその執行に関する事項

 七 放送債券の発行に関する事項

 八 公告の方法

2 定款は、電波監理委員会の認可を受けて変更することができる。

 (登記)

第十二条 協会は、主たる事務所の変更、従たる事務所の新設その他政令で定める事項について、政令で定める手続により登記しなければならない。

2 前項の規定により登記を必要とする事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

 (経営委員会の設置及び権限)

第十三条 協会に経営委員会を置く。

2 経営委員会は、協会の経営方針を決定し、且つ、その業務の運営を指導統制する権限と責任を有する。

第十四条 左の事項は、経営委員会の議決を経なければならない。但し、経営委員会が軽微と認めた事項については、この限りでない。

 一 収支予算、事業計画及び資金計画

 二 収支決算

 三 放送局の設置計画並びに放送局の開設、休止及び廃止

 四 放送番組の編集に関する基本計画

 五 定款の変更

 六 第三十二条の受信契約の条項及び受信料の免除の基準

 七 放送債券の発行及び借入金の借入

 八 事業の管理及び業務の執行に関する規程

 九 役員の報酬、退職金及び交際費(いかなる名目によるかを問わずこれに類するものを含む。)

 十 その他経営委員会が特に必要と認めた事項

 (経営委員会の組織)

第十五条 経営委員会は、委員八人及び会長をもつて組織する。

2 経営委員会に委員長一人を置き、委員のうちから、委員及び会長が選挙する。

3 委員長は、委員会の会務を総理する。

4 経営委員会は、あらかじめ、委員のうちから、委員長に事故がある場合に委員長の職務を代行する者を定めて置かなければならない。

 (委員の任命)

第十六条 委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。この場合において、その選任については、教育、文化、科学、産業その他の各分野が公平に代表されることを考慮しなければならない。

2 前項の任命に当つては、別表に定める地区に住所を有する者のうちから、各一人を任命しなければならない。

3 委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のため、両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、第一項の規定にかかわらず、両議院の同意を得ないで委員を任命することができる。この場合においては、任命後最初の国会において、両議院の同意を得なければならない。

4 左の各号の一に該当する者は、委員となることができない。

 一 禁こ以上の刑に処せられた者 

 二 国家公務員として懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から二年を経過しない者

 三 国家公務員(審議会、協議会等の委員その他これに準ずる地位にある者であつて非常勤のものを除く。)

 四 政党の役員(任命の日以前一年間においてこれに該当した者を含む。)

 五 放送用の送信機若しくは放送受信用の受信機の製造業者若しくは販売業者又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わずこれと同等以上の職権若しくは支配力を有する者を含む。以下この条中同じ。)若しくはその法人の議決権の十分の一以上を有する者(任命の日以前一年間においてこれらに該当した者を含む。)

 六 放送事業者若しくは新聞社、通信社その他ニユース若しくは情報の頒布を業とする事業者又はこれらの事業者が法人であるときはその役負若しくは職員若しくはその法人の議決権の十分の一以上を有する者(任命の日以前一年間においてこれらに該当した者を含む。)

 七 前二号に掲げる事業者の団体の役負(任命の日以前一年間においてこれらに該当した者を含む。)

5 委員の任命については、会長を含め五人以上が同一の政党に属する者となることとなつてはならない。

 (任期)

第十七条 委員の任期は、三年とする。但し、補欠の委員は、前任者の残任期間在任する。

2 委員は、再任されることができる。

3 委員は、任期が満了した場合においても、あらたに委員が任命されるまでは、第一項の規定にかかわらず、引き続き在任する。

 (退職)

第十八条 委員は、第十六条第三項後段の規定による両議院の同意が得られなかつたときは、当然退職するものとする。

 (罷免)

第十九条 内閣総理大臣は、委員が第十六条第四項各号の一に該当するに至つたときは、これを罷免しなければならない。

第二十条 内閣総理大臣は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、両議院の同意を得て、これを罷免することができる。この場合において各議院は、その院の定めるところにより、当該委員に弁明の機会を与えなければならない。

2 内閣総理大臣は、委員及び会長のうち五人以上が同一の政党に属することとなつたときは、同一の政党に属する者が四人になるように、両議院の同意を得て、委員を罷免するものとする。

第二十一条 委員は、前二条の場合を除く外、その意に反して罷免されることがない。

 (委員の報酬)

第二十二条 委員は、報酬を受けない。但し、旅費その他業務の遂行に件う実費を受けるものとする。

 (議決の方法)

第二十三条 経営委員会は、委員長並びにその他の委員及び会長のうち四人以上が出席しなければ、会議を開き、議決をすることができない。

2 経営委員会の議事は、別に規定するものの外、出席者の過半数をもつて決する。可否同数のときは、委員長が決する。

 (役員)

第二十四条 協会に、役員として、経営委員会の委員の外、会長一人、副会長一人、理事三人及び監事二人を置く。

 (理事会)

第二十五条 会長、副会長及び理事をもつて理事会を構成する。

2 理事会は、定款の定めるところにより、協会の重要業務の執行について審議する。

 (会長等)

第二十六条 会長は、協会を代表し、経営委員会の定めるところに従い、その業務を総理する。

2 副会長は、会長の定めるところにより、協会を代表し、会長を補佐して協会の業務を掌理し、会長に事故があるときはその職務を代行し、会長が欠員のときはその職務を行う。

3 理事は、会長の定めるところにより、協会を代表し、会長及び副会長を補佐して協会の業務を掌理し、会長及び副会長に事故があるときはその職務を代行し、会長及び副会長が欠員のときはその職務を行う。

4 監事は、会長、副会長及び理事の行う業務を監査し、その監査の結果を経営委員会に報告する。

第二十七条 会長は、経営委員会が任命する。

2 前項の任命に当つては、経営委員会は、委員六人以上の多数による議決によらなければならない。

3 副会長及び理事は、経営委員会の同意を得て、会長が任命する。

4 監事は、経営委員会が任命する。

5 会長、副会長、理事及び監事の任命については、第十六条第四項の規定を準用する。この場合において同項第六号中「放送事業者若しくは新聞社」とあるのは「新聞社」と読み替えるものとする。

第二十八条 会長、副会長、理事及び監事の任期は、三年とする。但し、補欠の会長は、前任者の残任期間在任する。

2 会長、副会長、理事及び監事は、再任されることができる。

第二十九条 経宮委員会は、会長若しくは監事が職務の執行の任にたえないと認めるとき、又は会長若しくは監事に職務上の義務違反その他会長若しくは監事たるに適しない非行があると認めるときは、これを罷免することができる。

2 会長は、副会長若しくは理事が職務執行の任にたえないと認めるとき、又は副会長若しくは理事に職務上の義務違反その他副会長若しくは理事たるに適しない非行があると認めるときは、経営委員会の同意を得て、これを罷免することができる。

 (会長等の兼職禁止)

 第三十条 会長、副会長及び理事は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。

2 会長、副会長及び理事は、放送事業に投資してはならない。

 (民法等の準用)

第三十一条 民法第四十四条(法人の不法行為能力)、第五十条(法人の住所)、第五十四条(代表権の制限)、第五十六条(仮理事)及び第五十七条(特別代理人)並びに非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第三十五条第一項(仮理事等の選任の管轄)の規定は、協会に準用する。

 (受信契約及び受信料)

第三十二条 協会の標準放送(五百三十五キロサイクルから千六百五キロサイクルまでの周波数を使用する放送をいう。)を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。但し、放送の受信を目的としない受信設備を設置した者については、この限りでない。

2 協会は、あらかじめ電波監理委員会の認可を受けた基準によるのでなければ、前項本文の規定により契約を締結した者から徴収する受信料を免除してはならない。

3 協会は、第一項の契約の条項については、あらかじめ電波監理委員会の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。

 (国際放送実施の命令)

第三十三条 電波監理委員会は、放送区域、放送事項その他必要な事項を指定して、協会に国際放送を行うべきことを命ずることができる。

 (放送に関する研究)

第三十四条 電波監理委員会は、放送の進歩発達を図るため必要と認めるときは、協会に対し、第九条第一項第四号の範囲内で事項を定めてその研究を命ずることができる。

2 前項の規定によつて行われた研究の成果は、放送事業の発達その他公共の利益になるように利用されなければならない。

 (国際放送等の費用負担)

第三十五条 前二条の規定により協会の行う業務に要する費用は、国の負担とする。

2 前二条の命令は、前項の規定により国が負担する金額が国会の議決を経た予算の金額をこえない範囲内でしなければならない。 

 (事業年度)

第三十六条 協会の事業年度は、毎年四月に始まり、翌年三月に終る。

 (収支予算、事業計画及び資金計画)

第三十七条 協会は、毎事業年度の収支予算、事業計画及び資金計画を作成し、電波監理委員会に提出しなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

2 電波監理委員会が前項の収支予算、事業計画及び資金計画を受理したときは、これを検討して意見を附し、内閣を経て国会に提出し、その承認を受けなければならない。

3 前項の収支予算、事業計画及び資金計画に同項の規定によりこれを変更すべき旨の意見が附してあるときは、国会の委員会は、協会の意見を徴するものとする。

4 第三十二条第一項本文の規定により契約を締結した者から徴収する受信料の月額は、国会が、第一項の収支予算を承認することによつて、定める。

 (業務報告の提出)

第三十八条 協会は、毎事業年度の業務報告書を作成し、当該事業年度経過後二箇月以内に、電波監理委員会に提出しなければならない。

2 電波監理委員会は、前項の業務報告書を受理したときは、これに意見を附し、内閣を経て国会に報告しなければならない。

 (支出の制限)

第三十九条 協会の収入は、第九条第一項及び第二項に掲げる業務の遂行以外の目的に支出してはならない。

 (貸借対照表等の提出)

第四十条 協会は、毎事業年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書を作成し、当該事業年度経過後二箇月以内に、電波監理委員会に提出しなければならない。

2 電波監理委員会は、前項の書類を受理したときは、これを内閣総理大臣を経て内閣に提出しなければならない。

3 内閣は、前項の書類を会計検査院の検査を経て国会に提出しなければならない。

 (会計検査院の検査)

第四十一条 協会の会計については、会計検査院が検査する。

 (放送債券)

第四十二条 協会は、放送設備の建設又は改修の資金に充てるため、大蔵大臣の認可を受けて、放送債券を発行することができる。

2 前項の放送債券の発行額は、三十億円をこえることができない。

3 協会は、第一項の規定により放送債券を発行したときは、毎事業年度末現在の発行債券未償却額の十分の一に相当する額を償却積立金として積み立てなければならない。

4 協会は、放送債券を償却する場合に限り、前項に規定する積立金を充当することができる。

5 協会の放送債権の債権者は、協会の財産について他の債権者に先だち自己の債権の弁済を受ける権利を有する。

6 前項の先取特権の順位は、民法の一般の先取特権に次ぐものとする。  

7 前六項に定めるものの外、放送債券に関し必要な事項については、政令の定めるところにより、商法(明治三十二年法律第四十八号)及び非訟事件手続法の社債に関する規定を準用する。  

 (放送の休止及び廃止)

第四十三条 協会は、電波監理委員会の認可を受けなければ、その放送局を廃止し、又はその放送を十二時間以上休止することができない。但し、不可抗力による場合は、この限りでない。

2 協会は、その放送を休止したときは、前項の認可を受けた場合を除き、遅滞なくその旨を電波監理委員会に届け出なければならない。

 (放送番組の編集)

第四十四条 協会は、放送番組の編集について、公衆の要望を満たすとともに文化水準の向上に寄与するように、最大の努力を払わなければならない。

2 協会は、公衆の要望を知るため、定期的に、科学的な世論調査を行い、且つ、その結果を公表しなければならない。

3 協会は、放送番組の編集に当つては、左の各号の定めるところによらなければならない。

 一 公安を害しないこと。

 二 政治的に公平であること。

 三 報道は事実をまげないですること。

 四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。

 (候補者放送)

第四十五条 協会が公選による公職の候補者に政見放送その他選挙運動に関する放送をさせた場合において、その選挙における他の候補者の請求があつたときは、同等の条件で放送をさせなければならない。

 (広告放送の禁止)

第四十六条 協会は、他人の営業に関する広告の放送をしてはならない。

2 前項の規定は、放送番組編集上必要であつて、且つ、他人の営業に関する広告のためにするものでないと認められる場合において、著作者又は営業者の氏名又は名称等を放送することを妨げるものではない。

 (放送設備の譲渡等の制限)

第四十七条 協会は、電波監理委員会の認可を受けなければ、放送設備の全部又は一部を譲渡し、賃貸し、担保に供し、その運用を委託し、その他いかなる方法によるかを問わず、これを他人の支配に属させることができない。

2 電波管理委員会は、前項の認可をしようとするときは、両議院の同意を得なければならない。

 (免税)

第四十八条 協会には、所得税及び法人税を課さない。

 (土地収用)

第四十九条 協会の営む放送事業は、土地収用法(明治三十三年法律第二十九号)第二条の土地を収用し、又は使用することのできる事業とし、同法を適用する。

 (解散)

第五十条 協会の解散については、別に法律で定める。

2 協会が解散した場合においては、協会の残余財産は、国に帰属する。

   第三章 一般放送事業者

 (広告放送の告知)

第五十一条 一般放送事業者(協会以外の放送事業者をいう。以下同じ。)が、対価を得て広告放送をするときは、広告放送であることを放送によつて告知しなければならない。

 (侯補者放送)

第五十二条 一般放送事業者がその設備により又は他の放送事業者の設備を通じ、公選による公職の候補者に政見放送その他選挙運動に関する放送をさせた場合において、その選挙における他の候補者の請求があつたときは、料金を徴収するとしないとにかかわらず、同等の条件で放送をさせなければならない。

 (放送番組の編集)

第五十三条 第四十四条第三項の規定は、一般放送事業者に準用する。

   第四章 罰則

第五十四条 協会の役員がその職務に関して賄ろを収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、三年以下の徴役に処する。

2 協会の役員になろうとする者がその担当しようとする職務に関して請託を受けて賄ろを収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、協会の役員になつた場合において、前項と同様の刑に処する。

3 協会の役員であつた者がその在職中請託を受けて職務上不正の行為をなし、又は相当の行為をしなかつたことに関して賄ろを収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、第一項と同様の刑に処する。

4 前三項に規定する賄ろを供与し、又はその申込若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は二十五万円以下の罰金に処する。

5 第一項から第三項までの場合において、協会の役員が収受した賄ろは、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。

第五十五条 左の場合においては、その違反行為をした協会の役員を十万円以下の罰金に処する。

 一 第九条に規定する業務以外の業務を行つたとき。

 二 第十一条第二項、第三十二条第二項若しくは第三項、第四十二条第一項、第四十三条第一項又は第四十七条第一項の規定により認可を受けるべき場合に認可を受けなかつたとき。

 三 第三十条第一項、第三十七条第一項、第三十八条第一項又は第四十条第一項の規定に違反したとき。

第五十六条 第四条第一項の規定に違反した者は、五万円以下の罰金に処する。

2 前項の罪は、私事に係るときは、告訴をまつて論ずる。

第五十七条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対しても同条の罰金刑を科する。

2 前項の場合において、当該行為者に対してした前条第二項の告訴は、その法人又は人に対しても効力を生じ、その法人又は人に対してした告訴は、当該行為者に対しても効力を生ずるものとする。

第五十八条 協会の役員がこの法律又はこの法律に基く命令に違反して登記をすることを怠り、又は不実な登記をしたときは、一万円以下の過料に処する。

第五十九条 協会の役員が第四十三条第二項の規定に違反して届出をしないときは、三千円以下の過料に処する。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、電波法施行の日から施行する。但し、附則第二項から第十項までの規定は、公布の日から施行する。

 (協会の設立)

2 内閣総理大臣は、協会の設立前に第十六条の例により、協会の経営委員会の委員となるべき者を指名する。

3 前項の規定により指名された委員となるべき者は、協会の設立前に第二十七条第一項及び第二項の例により、社団法人日本放送協会の役員又は職員のうちから、協会の会長となるべき者を指名する。

4 第二項の規定により第十六条の例による場合において、同条第四項第六号中「放送事業者」とあるのは「社団法人日本放送協会」と読み替えるものとする。

5 第二項の規定により指名された委員となるべき者及び第三項の規定により指名された会長となるべき者は、協会の成立の時において、この法律の規定によりそれぞれ協会の最初の経営委員会の委員又は会長に任命されたものとする。但し、その委員の任期は、第十七条第一項の規定にかかわらず、内閣総理大臣の指定するところにより、三人については一年、三人については二年、二人については三年とする。

6 電気通信大臣は、設立委員を命じて、協会の設立に関する事務を処理させる。

7 電気通信大臣は、前項の規定により設立委員を命じたときは、社団法人日本放送協会に対し、その社員の出資した金額を社員に返還すべきことを命じなければならない。

8 社団法人日本放送協会は、前項の命令があつたときは、協会の成立の日までに社員の出資した金額を社員に返還しなければならない。

9 設立委員は、定款並びに最初の収支予算、事業計画及び資金計画を作成して、電気通信大臣の認可を受けなければならない。

10 前項の認可があつたときは、設立委員は、遅滞なくその事務を第三項の規定により指名された会長となるべき者に引き継がなければならない。

11 第三項の規定により指名された会長となるべき者は、前項の事務の引継を受けたときは、政令の定めるところにより、設立の登記をしなければならない。

12 協会は、設立の登記をすることによつて成立する。

13 協会が成立したときは、その時において、社団法人日本放送協会は解散し、その一切の権利義務は、協会において承継する。この場合においては、他の法令中法人の解散及び清算に関する規定は、適用しない。

14 社団法人日本放送協会の解散の登記に関して必要な事項は、政令で定める。

15 協会成立の際社団法人日本放送協会に勤務する者は、協会成立の時に協会の職員となるものとする。

16 協会の最初の収支予算、事業計画及び資金計画については、第十四条及び第三十七条の規定は、適用しない。

17 協会が徴収する受信料は、第三十七条第四項の規定により国会が定めるまで、月額三十五円とする。

 (登録税法の改正)

18 登録税法(明治二十九年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。

  第六条ノ三の次に次の一条を加える。

 第六条ノ三ノ二 日本放送協会ガ放送債券ニ付登記ヲ受クルトキハ左ノ区別ニ従ヒ登録税ヲ納ムベシ

  一 放送債券又ハ其ノ第二回以後ノ払込

     毎回払込金額    千分ノ三

  二 登記事項ノ変更、消滅又ハ廃止 毎一件             金千二百円

  従タル事務所ノ所在地ニ於テ前項各号ノ登記ヲ受クルトキハ毎一件金三百円ノ登録税ヲ納ムベシ

  第十九条第七号中「法令ニ依ル公団、」の下に「日本放送協会、」を、「公団ニ関スル法令、」の下に「放送法、」を加える。

 (地方税法の改正)

19 地方税法(昭和二十三年法律第百十号)の一部を次のように改正する。

  第十三条第十一号の次に次の一号を加え、同条第十三号中「大日本育英会」の下に「及び日本放送協会」を加える。

  十一の二 放送受信用設備

  第百十三条中「書籍」の下に「並びに放送」を加える。

 (郵政省設置法の改正)

20 郵政省設置法(昭和二十三年法律第二百四十四号)の一部を次のように改正する。

  第三条第二項中「電気通信省から委託された業務」の下に、「日本放送協会から委託された事務」を加える。

  第八条第十三号の次に次の一号を加える。

  十三の二 日本放送協会から委託された事務を処理すること。

 (郵政事業特別会計法の改正)

21 郵政事業特別会計法(昭和二十四年法律第百九号)の一部を次のように改正する。

  第二条中「電気通信省から郵政省に委託された業務、」の下に「日本放送協会から郵政省に委託された事務、」を加える。

別表

東京都 神奈川県 埼王県 群馬県 千葉県 茨城県 栃木県 山梨県 長野県 新潟県

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広島県 鳥取県 島根県 岡山県 山口県

愛媛県 徳島県 香川県 高知県

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宮城県 福島県 岩手県 青森県 山形県 秋田県

北海道

(内閣総理・大蔵・郵政・電気通信大臣署名)

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