公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律
法律第二十九号(昭四四・五・一五)
公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(昭和三十三年法律第百十六号)の一部を次のように改正する。
第二条第二項中「盲学校、聾学校又は養護学校」を「特殊教育諸学校」に改め、「常時勤務の者に限る」の下に「。第七条において同じ」を、「事務職員をいう」の下に「。第九条及び第十四条において同じ」を加え、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 この法律において「特殊教育諸学校」とは、学校教育法に規定する盲学校、聾学校又は養護学校で小学部又は中学部を置くものをいう。
第三条第二項ただし書を削り、同項の表の小学校の項中
「 |
二以上五以下の学年の児童で編制する学級 |
二十五人 |
」 |
すべての学年の児童で編制する学級 |
十五人 |
||
学校教育法第七十五条に規定する特殊学級 |
十五人 |
を
「 |
二の学年の児童で編制する学級 |
二十二人 |
」 |
三の学年の児童で編制する学級 |
十五人 |
||
学校教育法第七十五条に規定する特殊学級 |
十三人 |
に改め、同表の中学校の項中
「 |
二以上の学年の生徒で編制する学級 |
二十五人 |
」 |
学校教育法第七十五条に規定する特殊学級 |
十五人 |
を
「 |
二の学年の生徒で編制する学級 |
十五人 |
」 |
学校教育法第七十五条に規定する特殊学級 |
十三人 |
に改め、同条第三項中「盲学校、聾学校又は養護学校」を「特殊教育諸学校」に、「十人」を「八人(文部大臣が定める心身の故障を二以上あわせ有する児童又は生徒で学級を編制する場合にあつては、五人)」に改める。
第五条中「市町村の教育委員会」を「市(特別区を含む。)町村の教育委員会」に改める。
第六条から第九条までを次のように改める。
(小中学校教職員定数の標準)
第六条 各都道府県ごとの、公立の小学校及び中学校に置くべき教職員の総数(以下「小中学校教職員定数」という。)は、次条から第九条までに規定する数を合計した数を標準として定めるものとする。この場合においては、それぞれ、当該各条に規定する数を標準として、当該各条に定める教職員の職の種類の区分ごとの総数を定めなければならない。
第七条 校長、教諭、助教諭及び講師(第十一条において「校長及び教諭等」という。)の数は、次に定めるところにより算定した数を合計した数とする。
一 六学級以上の小学校の数に一を乗じて得た数と中学校の数に一を乗じて得た数との合計数
二 次の表の上欄に掲げる学校の種類ごとに同表の中欄に掲げる学校規模ごとの学校の学級総数に当該学校規模に応ずる同表の下欄に掲げる数を乗じて得た数(一未満の端数を生じたときは、一に切り上げる。)の合計数
学校の種類 |
学校規模 |
乗ずる数 |
小学校 |
一学級の学校 |
二・〇〇〇 |
二学級から四学級までの学校 |
一・五〇〇 |
|
五学級の学校 |
一・四〇〇 |
|
六学級から十八学級までの学校 |
一・一七〇 |
|
十九学級から二十四学級までの学校 |
一・一四五 |
|
二十五学級から三十学級までの学校 |
一・一三三 |
|
三十一学級から三十六学級までの学校 |
一・一二五 |
|
三十七学級以上の学校 |
一・一二〇 |
|
中学校 |
三学級以下の学校 |
二・〇〇〇 |
四学級から十一学級までの学校 |
一・六六〇 |
|
十二学級から二十三学級までの学校 |
一・五三〇 |
|
二十四学級から三十五学級までの学校 |
一・五〇〇 |
|
三十六学級以上の学校 |
一・四七〇 |
三 十八学級以上の中学校の数に一を乗じて得た数
四 一年を通じて児童又は生徒を寄宿させる寄宿舎を置く小学校及び中学校の数の合計数に一を乗じて得た数
第八条 養護教諭及び養護助教諭(第十二条において「養護教諭等」という。)の数は、次に定めるところにより算定した数を合計した数とする。
一 小学校の児童総数に八百五十分の一を乗じて得た数(一未満の端数を生じたときは、一に切り上げる。以下この号において同じ。)と中学校の生徒総数に千五十分の一を乗じて得た数との合計数
二 へき地学校(へき地教育振興法(昭和二十九年法律第百四十三号)第二条に規定するへき地学校をいう。次条第四号において同じ。)の数等を勘案して政令で定めるところにより算定した数
第九条 事務職員の数は、次に定めるところにより算定した数を合計した数とする。
一 児童数が三百五十人以上の小学校の数に一を乗じて得た数と生徒数が二百五十人以上の中学校の数に一を乗じて得た数との合計数
二 三十学級以上の小学校の数に一を乗じて得た数と二十四学級以上の中学校の数に一を乗じて得た数との合計数
三 就学困難な児童及び生徒に係る就学奨励についての国の援助に関する法律(昭和三十一年法律第四十号)第二条に規定する保護者の児童又は生徒の数が著しく多い小学校又は中学校で政令で定めるものの数の合計数に一を乗じて得た数
四 へき地学校の数を勘案して政令で定めるところにより算定した数
第十二条を第十九条とし、第十一条を第十八条とし、第十条中「第六条から第八条までの規定による小学校教職員定数、中学校教職員定数」を「第六条及び第十条の規定による小中学校教職員定数」に改め、「の各号」を削り、同条を第十七条とし、同条の前に次の七条を加える。
(特殊教育諸学校教職員定数の標準)
第十条 各都道府県ごとの、公立の特殊教育諸学校の小学部及び中学部に置くべき教職員の総数(以下「特殊教育諸学校教職員定数」という。)は、次条から第十四条までに規定する数を合計した数を標準として定めるものとする。
第十一条 校長及び教諭等の数は、次に定めるところにより算定した数を合計した数とする。
一 特殊教育諸学校の数に一を乗じて得た数
二 次の表の上欄に掲げる部の別ごとに同表の中欄に掲げる部の規模ごとの部の学級総数に当該部の規模に応ずる同表の下欄に掲げる数を乗じて得た数(一未満の端数を生じたときは、一に切り上げる。)の合計数
部の別 |
部の規模 |
乗ずる数 |
小学部 |
一学級の部 |
二・〇〇〇 |
二学級から四学級までの部 |
一・五〇〇 |
|
五学級の部 |
一・四〇〇 |
|
六学級から十八学級までの部 |
一・一七〇 |
|
十九学級から二十四学級までの部 |
一・一四五 |
|
二十五学級以上の部 |
一・一三三 |
|
中学部 |
三学級以下の部 |
二・〇〇〇 |
四学級から十一学級までの部 |
一・六六〇 |
|
十二学級から二十三学級までの部 |
一・五三〇 |
|
二十四学級以上の部 |
一・五〇〇 |
三 次の表の上欄に掲げる学校の種類ごとの学校の数に当該学校の種類に応ずる同表の下欄に掲げる数を乗じて得た数の合計数
学校の種類 |
乗ずる数 |
|
盲学校 |
一 |
|
聾学校 |
二 |
|
養護学校 |
精神薄弱者である児童又は生徒を教育する学校にあつては、 |
二 |
肢体不自由者である児童又は生徒を教育する学校にあつては、 |
三 |
四 寄宿舎を置く特殊教育諸学校の数に一を乗じて得た数
第十二条 養護教諭等の数は、特殊教育諸学校の数に一を乗じて得た数とする。
第十三条 寮母の数は、寄宿舎を置く特殊教育諸学校ごとに、次に定めるところにより算定した数の合計数(その数が七に達しない場合にあつては、七)を合計した数とする。
一 寄宿舎に寄宿する小学部及び中学部の児童及び生徒(肢体不自由者である児童及び生徒を除く。)の数の合計数に五分の一を乗じて得た数(一未満の端数を生じたときは、一に切り上げる。)
二 寄宿舎に寄宿する肢体不自由者である小学部及び中学部の児童及び生徒の数の合計数に四分の一を乗じて得た数(一未満の端数を生じたときは、一に切り上げる。)
第十四条 事務職員の数は、特殊教育諸学校の小学部及び中学部の部の数の合計数に一を乗じて得た数とする。
(教職員定数の算定に関する特例)
第十五条 第七条から第九条まで及び第十一条から前条までの規定により小中学校教職員定数及び特殊教育諸学校教職員定数を算定する場合において、次に掲げる事情があるときは、これらの規定により算定した数に、それぞれ政令で定める数を加えるものとする。
一 当該学校の存する地域の社会的条件が教育上特別の配慮を必要とすることその他の政令で定める特別の事情がある場合
二 当該学校の教職員が教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)第二十条第三項に規定する長期にわたる研修を受けていること、当該学校において教育指導の改善に関する特別な研究が行なわれていることその他の政令で定める特別の事情がある場合
(分校等についての適用)
第十六条 第七条から第九条まで及び第十一条から前条までの規定の適用については、本校及び分校は、それぞれ一の学校とみなす。
2 義務教育諸学校の統合に伴い必要となつた校舎の建築が完成しないため、統合前の学校の校舎で授業を行なつている場合には、統合に伴い必要となつた校舎の建築が完成するまでは、第七条から第九条まで及び第十一条から前条までの規定の適用については、統合前の学校は、それぞれ一の学校とみなす。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行し、昭和四十四年四月一日から適用する。
(学級編制の標準に関する経過措置)
2 公立の義務教育諸学校の学級編制については、昭和四十八年三月三十一日までの間は、改正後の公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(以下「新法」という。)第三条の規定(同条第二項中同学年の児童又は生徒で編制する学級(当該児童又は生徒を一の学級に編制する場合を除く。)についての標準に係るものを除く。以下この項において同じ。)にかかわらず、児童又は生徒の数及び学校施設の整備の状況を考慮し、同条の規定による学級編制の標準に漸次近づけることを旨として、都道府県の教育委員会がその基準を定める。
(教職員定数の標準に関する経過措置)
3 新法第六条に規定する小中学校教職員定数又は新法第十条に規定する特殊教育諸学校教職員定数の標準については、昭和四十八年三月三十一日(政令で定める特別の事情がある都道府県の小中学校教職員定数の標準については、昭和五十年三月三十一日)までの間は、これらの規定にかかわらず、公立の小学校及び中学校又は特殊教育諸学校の児童又は生徒の数及び教職員の総数の推移等を考慮し、これらの規定に定めるところにより算定した標準となる数に漸次近づけることを旨として、毎年度、政令で定める。
(公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律及び市町村立学校職員給与負担法の一部を改正する法律の一部改正)
4 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律及び市町村立学校職員給与負担法の一部を改正する法律(昭和三十八年法律第百八十一号)の一部を次のように改正する。
附則第三項中「昭和四十五年三月三十一日」を「昭和四十四年三月三十一日」に改める。
(文部・内閣総理大臣署名)