国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律
法律第百五十三号(昭三九・七・六)
(国家公務員共済組合法の一部改正)
第一条 国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)の一部を次のように改正する。
第七十六条第三項中「以下」の下に「第七十八条第二項、」を、「第八十二条第三項」の下に「、第八十五条第六項」を加える。
第七十八条中「改定前の退職年金の額より少ないときは、その改定前の金額をもつて」を「、改定前の退職年金の額(当該退職年金の額について第七十六条第二項ただし書の規定の適用があつた場合には、その適用がないものとした場合の額)に、当該合算した期間の年数から改定前の退職年金の基礎となつた組合員期間の年数を控除した年数一年につき再退職に係る俸給年額の百分の一・五に相当する額を加算して得た額より少ないときは、その加算して得た額をもつて、」に改め、同条に次の一項を加える。
2 前項後段の規定による改定額が、改定前の退職年金の額の算定の基礎となつた俸給年額の百分の七十に相当する金額(退職一時金又は廃疾一時金の支給を受けた者にあつては、改定前の退職年金の額の算定上控除することとされた第七十六条第三項第一号又は第二号の額に相当する額を控除した額)をこえるときは、同条第二項ただし書(俸給年額の百分の七十に相当する額とする部分に限る。)の規定にかかわらず、当該金額をもつて、改定額とする。
第七十九条第三項中「前条前段」を「前条第一項前段」に改め、同条第四項中「前条前段」を「前条第一項前段」に、「前条後段」を「前条第一項後段及び第二項」に改め、同条第五項中「同項」の下に「及び同項において準用する前条第一項後段の規定」を加える。
第八十五条第四項を次のように改める。
4 前二項の規定により廃疾年金の額を改定した場合において、当該廃疾年金が公務による廃疾年金であるときのその改定額が、改定前の廃疾年金の額(改定廃疾年金の基礎となる廃疾の程度が改定前の廃疾年金の基礎となつた廃疾の程度より低い場合には、改定前の廃疾年金の基礎となつた廃疾の程度が改定廃疾年金の基礎となる廃疾の程度に相当する程度であつたものとみなして算定した額とし、改定前の廃疾年金の額について第八十二条第一項ただし書(同条第二項後段において準用する場合を含む。)の規定の適用があつた場合には、その適用がないものとした場合の額とする。以下この条において同じ。)に、前後の組合員期間を合算した期間の年数から改定前の廃疾年金の基礎となつた組合員期間の年数(当該年数が二十年未満であるときは、二十年)を控除した年数一年につき再退職に係る俸給年額の百分の一・五に相当する額を加算して得た額より少ないときは、その加算して得た額をもつて、改定額とする。
第八十五条に次の二項を加える。
5 第二項及び第三項の規定により廃疾年金の額を改定した場合において、当該廃疾年金が公務によらない廃疾年金であるときのその改定額が、次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に掲げる額より少ないときは、当該各号に掲げる額をもつて、改定額とする。
一 前後の組合員期間を合算した期間の年数が十年以下である場合において、その改定額が改定前の廃疾年金の額より少ないとき。 改定前の廃疾年金の額
二 前後の組合員期間を合算した期間の年数が十年をこえ二十年以下である場合において、その改定額が、改定時の廃疾年金の額に、当該合算した期間の年数から改定前の廃疾年金の基礎となつた組合員期間の年数(当該年数が十年未満であるときは、十年)を控除した年数一年につき再退職に係る俸給年額の百分の一に相当する額を加算して得た額より少ないとき。 その加算して得た額
三 前後の組合員期間を合算した期間の年数が二十年をこえ、改定前の廃疾年金の基礎となつた組合員期間の年数が二十年未満である場合において、その改定額が、改定前の廃疾年金の額に、当該合算した期間の年数のうち、二十年に達するまでの年数については前号の規定により加算すべき額を、二十年をこえる年数についてはそのこえる年数一年につき再退職に係る俸給年額の百分の一・五に相当する額を、それぞれ加算して得た額より少ないとき。 その加算して得た額
四 前後の組合員期間を合算した期間の年数が二十年をこえ、改定前の廃疾年金の基礎となつた組合員期間の年数が二十年以上である場合において、その改定額が、改定前の廃疾年金の額に、当該合算した期間の年数から改定前の廃疾年金の基礎となつた組合員期間の年数を控除した年数一年につき再退職に係る俸給年額の百分の一・五に相当する額を加算して得た額より少ないとき。 その加算して得た額
6 前二項の改定額が、改定前の廃疾年金の額の算定の基礎となつた俸給年額に相当する金額(退職一時金又は廃疾一時金の支給を受けた者にあつては、改定前の廃疾年金の額の算定上控除することとされた第七十六条第三項第一号又は第二号の額に相当する額を控除した額)をこえるときは、第八十二条第一項ただし書(同条第二項後段において準用する場合を含むものとし、俸給年額に相当する額とする部分に限るものとする。)の規定にかかわらず、当該金額をもつて、改定額とする。
第九十九条第二項第二号中「百分の四十五」を「百分の四十二・五」に、「百分の五十五」を「百分の五十七・五」に改める。
第百二十四条の二第二項中「復帰したとき」の下に「(その後六月以内に退職したときを除く。以下第五項において同じ。)」を加える。
第百二十五条第二項を削る。
第百二十六条第二項中「前条第一項後段」を「前条後段」に改め、同条第三項を削る。
附則第十三条の二第四項中「第七十八条中「組合員期間」とあるのは、「衛視等であつた期間」として」を「第七十八条第一項中「組合員期間」とあるのは「衛視等であつた期間」と、「第七十六条第二項ただし書」とあるのは「附則第十三条の二第三項において準用する第七十六条第二項ただし書」と、「俸給年額」とあるのは「附則第十三条の二第二項に規定する衛視等の俸給年額」と、「百分の一・五」とあるのは「百分の一・五(前後の衛視等であつた期間を合算した期間のうち二十五年をこえ三十年に達するまでの期間については、百分の一)」と、同条第二項中「俸給年額」とあるのは「附則第十三条の二第二項に規定する衛視等の俸給年額」と、「第七十六条第三項第一号」とあるのは「同条第三項において準用する第七十六条第三項第一号」として」に改める。
附則第十三条の六第一項中「百分の一)」と」の下に「、第八十五条第二項中「組合員であつた期間」とあるのは「衛視等であつた期間」と、同条第四項及び第五項中「組合員期間」とあるのは「衛視等であつた期間」と、「二十年」とあるのは「十五年」と、「俸給年額」とあるのは「附則第十三条の二第二項に規定する衛視等の俸給年額」と、「百分の一・五」とあるのは、同条第四項については、「百分の一・五(前後の衛視等であつた期間を合算した期間のうち、十五年をこえ二十年に達するまでの期間については百分の〇・五とし、二十五年をこえ三十年に達するまでの期間については百分の一とする。)」と、同条第五項第三号及び第四号については、「百分の一・五(前後の衛視等であつた期間を合算した期間のうち二十五年をこえ三十年に達するまでの期間については、百分の一)」と、同条第六項中「俸給年額」とあるのは「附則第十三条の二第二項に規定する衛視等の俸給年額」と」を加える。
(国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律の一部改正)
第二条 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(昭和三十六年法律第百五十二号)の一部を次のように改正する。
附則第九条第三項及び第十条第二項中「復帰したとき」の下に「(その後六月以内に退職したときを除く。)」を加える。
(公共企業体職員等共済組合法の一部改正)
第三条 公共企業体職員等共済組合法(昭和三十一年法律第百三十四号)の一部を次のように改正する。
第五十条の二第二項中「改定前の年額に満たないときは、その改正前の年額」を「、改定前の年額に、当該合算した組合員期間の年数から改定前の年額の算定の基礎となつた組合員期間の年数を控除した年数一年につき再退職に係る俸給年額の百分の一・五に相当する額を加算して得た額に満たないときは、その加算して得た額」に改める。
第六十六条第一項第二号及び第三項第二号中「百分の五十五」を「百分の五十七・五」に改める。
(日本鉄道建設公団法の一部改正)
第四条 日本鉄道建設公団法(昭和三十九年法律第三号)の一部を次のように改正する。
附則第八条第二項中「復帰したとき」の下に「(その後六月以内に退職したときを除く。第四項において同じ。)」を加える。
附則
(施行期日)
第一条 この法律は、昭和三十九年十月一日から施行する。
(国家公務員共済組合法等の一部改正に伴う経過措置)
第二条 第一条の規定による改正後の国家公務員共済組合法(以下附則第五条までにおいて「改正後の法」という。)第七十六条第三項(同法附則第十三条の二第三項において準用する場合を含む。)、第七十八条、第七十九条第三項から第五項まで、第八十五条第四項から第六項まで、附則第十三条の二第四項及び附則第十三条の六第一項の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に給付事由が生じた給付について適用し、同日前に給付事由が生じた給付については、なお従前の例による。
第三条 改正後の法第九十九条第二項(同法第百二十四条の二第四項(第二条の規定による改正後の国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(以下「改正後の法律第百五十二号」という。)附則第九条第五項、第十条第四項及び第十一条第二項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)の規定は、施行日の属する月分以後の掛金及び負担金について適用し、同月前の月分の掛金及び負担金については、なお従前の例による。
第四条 改正後の法第百二十四条の二第二項並びに改正後の法律第百五十二号附則第九条第三項(同法附則第十一条第二項において準用する場合を含む。)及び第十条第二項の規定は、これらの規定に規定する復帰希望職員が施行日以後に復帰したとき(改正後の法第百二十四条の二第一項及び改正後の法律第百五十二号附則第九条第二項に規定する復帰したときをいう。以下この条において同じ。)について適用し、当該復帰希望職員が同日前に復帰したときについては、なお従前の例による。
2 施行日において現に改正後の法律第百五十二号附則第二十二条に規定する復帰希望役職員又は復帰希望組合員に該当する者に対する長期給付に関する規定の適用並びにこれらの者に係る掛金及び負担金については、同条の規定にかかわらず、改正後の法第百二十四条の二第一項に規定する復帰希望職員の例による。
第五条 施行日前に第一条の規定による改正前の国家公務員共済組合法(以下「改正前の法」という。)第百二十五条第二項(同法第百二十六条第三項において準用する場合を含む。以下同じ。)の申出を行なつた者で同日まで引き続き組合員であるものについては、同法第百二十五条第二項の規定は、なおその効力を有する。
2 前項に規定する者が、施行日から六十日以内に、改正後の法第三十八条第二項及び第三項の規定を適用することを希望する旨を組合に申し出たときは、前項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前の法第百二十五条第二項の規定にかかわらず、その適用をするものとする。
3 前項の申出を行なつた者で、昭和三十四年一月一日(国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法(昭和三十三年法律第百二十九号。以下「施行法」という。)第四十二条第一項に規定する恩給更新組合員にあつては、昭和三十四年十月一日。以下第五項において同じ。)から施行日の前日までの期間(組合員であつた期間に限る。)内に次に掲げる給付を受けているものに対し改正後の法の規定による退職年金、減額退職年金又は廃疾年金を支給するときは、その者が当該期間内に受けた当該給付の額(既に控除を受けた額があるときは、その額を控除した額。以下「普通恩給等受給額」という。)に相当する額に達するまで、支給時に際し、その支給時に係る支給額の二分の一に相当する額を控除する。
一 恩給に関する法令の規定による普通恩給(増加恩給と併給される普通恩給を除く。)又はこれに相当する施行法第五十一条の二第一項に規定する退職年金条例の規定による給付(これらの給付を受ける権利につき同法第五条第二項ただし書の申出をしなかつた者の当該申出をしなかつた給付を除く。)
二 施行法第七条第一項第二号に規定する旧法等の規定による退職年金又はこれに相当する施行法第五十一条の二第一項に規定する旧市町村職員共済組合法若しくは共済条例の規定による給付
三 改正前の法若しくは施行法の規定による退職年金若しくは減額退職年金又はこれらに相当する地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)若しくは地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法(昭和三十七年法律第百五十三号)の規定による給付
4 前項に規定する者が死亡したことにより遺族年金を支給するときは、普通恩給等受給額の二分の一に相当する額に達するまで、支給時に際し、その支給時に係る支給額の二分の一に相当する額を控除する。
5 前三項の規定は、施行日において現に改正後の法律第百五十二号附則第十二条の規定の適用を受ける組合員(これに準ずるものとして政令で定める組合員を含む。)について準用する。この場合において、第二項中「改正後の法第三十八条第二項及び第三項の規定を適用すること」とあるのは「改正後の法第三十八条第二項及び第三項の規定を適用すること又は昭和三十四年一月一日前の職員であつた期間(施行法第五条第四項又は第六条第三項の規定により同法第七条第一項第一号又は第二号の期間に該当しないものとみなされる期間を除く。)を改正後の法第三十八条第一項に規定する組合員期間に算入すること」と、「前項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前の法第百二十五条第二項」とあるのは「改正後の法律第百五十二号附則第十二条その他の法令の規定」と、「その適用」とあるのは「その適用又は算入」と読み替えるものとする。
6 第二項(前項において準用する場合を含む。)の申出の手続及び当該申出をした者に対する長期給付に関する規定の適用に関して必要な事項は、政令で定める。
(公共企業体職員等共済組合法の一部改正に伴う経過措置)
第六条 第三条の規定による改正後の公共企業体職員等共済組合法(以下「改正後の法」という。)第五十条の二第二項後段の規定は、施行日以後に給付事由が生じた給付について適用し、同日前に給付事由が生じた給付については、なお従前の例による。
第七条 改正後の法第六十六条第一項及び第三項(第四条の規定による改正後の日本鉄道建設公団法附則第八条第三項において準用する場合を含む。)の規定は、施行日の属する月分以後の負担金について適用し、同月前の月分の負担金については、なお従前の例による。
(日本鉄道建設公団法の一部改正に伴う経過措置)
第八条 第四条の規定による改正後の日本鉄道建設公団法附則第八条第二項の規定は、同条第一項に規定する復帰希望職員が施行日以後に復帰したとき(同項に規定する復帰したときをいう。以下この条において同じ。)について適用し、当該復帰希望職員が同日前に復帰したときについては、なお従前の例による。
(施行法の一部改正)
第九条 施行法の一部を次のように改正する。
第二条第一項第三号中「第百二十五条第一項」を「第百二十五条」に改める。
第二十四条に後段として次のように加える。
この場合において、当該廃疾年金を受ける権利を有する者に対する新法第八十五条第四項の規定の適用については、同項中「第八十二条第一項ただし書(同条第二項後段において準用する場合を含む。)」とあるのは、「第八十二条第一項ただし書又は国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法(昭和三十三年法律第百二十九号)第二十四条前段」とする。
第二十六条第二項中「第四項」を「第六項」に改める。
第四十一条第三項中「この法律の規定」の下に「又は新法第七十八条その他の新法の規定」を加える。
(私立学校教職員共済組合法の一部改正)
第十条 私立学校教職員共済組合法(昭和二十八年法律第二百四十五号)の一部を次のように改正する。
第二十五条の表中
「 |
第七十六条第三項第二号 |
俸給の額 |
平均標準給与の月額 |
」 |
を
「 |
第七十六条第三項第二号 |
俸給の額 |
平均標準給与の月額 |
|
|
第七十八条 |
俸給年額 |
平均標準給与の年額 |
|
|
第七十八条第二項 |
百分の七十 |
百分の六十 |
」 |
に、
「 |
第八十四条第二項 |
公務傷病 |
職務傷病 |
」 |
を
「 |
第八十四条第二項 |
公務傷病 |
職務傷病 |
|
|
第八十五条第四項 |
公務 |
職務 |
|
俸給年額 |
平均標準給与の年額 |
|||
|
第八十五条第五項 |
公務 |
職務 |
|
|
第八十五条第五項第二号から第四号まで |
俸給年額 |
平均標準給与の年額 |
|
|
第八十五条第六項 |
俸給年額 |
平均標準給与の年額 |
」 |
に改める。
(内閣総理・法務・外務・大蔵・文部・厚生・農林・通商産業・運輸・郵政・労働・建設・自治大臣署名)