公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律
法律第二十四号(昭三七・三・二七)
公共企業体職員等共済組合法(昭和三十一年法律第百三十四号)の一部を次のように改正する。
第十五条に次の二項を加える。
2 組合員がその資格を喪失した後再びもとの組合の組合員の資格を取得したときは、前後の組合員期間を合算する。ただし、通算退職年金、退職一時金又は遺族一時金の基礎となるべき組合員期間の計算については、この限りでない。
3 前項の場合において、同じ月が前後の組合員期間に属するときは、その月は、後の組合員期間には算入しない。
第十六条中「分娩」を「出産」に改める。
第十八条第一項中「遺族年金及び遺族一時金以外の給付を受ける権利を有する」を削り、同条第二項中「及び遺族一時金」を「、遺族一時金又は死亡一時金」に改める。
第三十一条第三号から第五号までを次のように改める。
三 出産費
四 配偶者出産費
五 育児手当金
第三十七条(見出しを含む。)中「分娩費」を「出産費」に、「配偶者分娩費」を「配偶者出産費」に、「分娩」を「出産」に改め、同条第一項に次のただし書を加える。
ただし、その金額が六千円に満たないときは、六千円とする。
第三十七条第三項に次のただし書を加える。
ただし、その金額が三千円に満たないときは、三千円とする。
第三十八条の見出しを「(育児手当金)」に改め、同条第一項を次のように改め、同条第二項中「哺育手当金」を「育児手当金」に改め、同条第三項及び第四項を削る。
組合員又は被扶養者である配偶者(前条第二項の規定の適用を受ける者を除く。)が出産したときは、育児手当金として二千四百円を支給する。ただし、その生まれた子を引き続き育てない場合は、この限りでない。
第四十条第一項中「第三十六条第二項」の下に「又は第四十五条第三項」を加え、「継続療養受給者」を「継続受給者」に改める。
第四十一条中「配偶者分娩費」を「配偶者出産費」に、「分娩」を「出産」に改める。
第四十五条第一項及び第四十六条第二号中「分娩」を「出産」に改める。
第四十七条中「受ける金額」を「受ける金額を基準として運営規則で定める金額」に改める。
第五十条に次の一項を加える。
3 退職一時金の支給を受けるべき者(第五十四条第一項ただし書の規定の適用を受ける者を含む。以下第五十八条第二項第二号、第六十一条の二第二項及び第四項、第六十一条の三第一項、第二項及び第四項並びに第六十一条の四第一項において同じ。)で、再びもとの組合の組合員となつたものに退職年金を支給する場合は、前項の規定にかかわらず、同項の規定により算定した額から当該退職一時金の基礎となつた組合員期間の年数一年につき俸給年額の百分の〇・九に相当する額を控除した金額を当該退職年金の年額とする。
第五十条の次に次の一条を加える。
第五十条の二 退職年金を受ける権利を有する者が再びもとの組合の組合員となつたときは、組合員である間、退職年金の支給を停止する。
2 前項の規定により退職年金の支給を停止されている者が退職したときは、第十五条第二項の規定により合算した組合員期間を基礎として退職年金の年額を改定する。この場合において、その額が改定前の年額に満たないときは、その改定前の年額を改定後の年額とする。
第五十一条第一項中「前条第一項ただし書」を「第五十条第一項ただし書」に改める。
第五十三条の次に次の一条を加える。
第五十三条の二 第五十条の二第一項及び第二項前段の規定は、減額退職年金について準用する。
2 前項において準用する第五十条の二第二項前段の規定による改定後の減額退職年金の年額は、その者が前に減額退職年金を受けていなかつたとしたならば同項の規定により受けるべきこととなる改定後の退職年金の年額から、前に受けていた減額退職年金の年額とその算定の基礎となつた退職年金の年額との差額を控除した額とする。
3 第一項において準用する第五十条の二第一項の規定により減額退職年金の支給を停止されている者が五十五歳に達する前に退職した場合については、改定後の減額退職年金の年額は、前項の規定にかかわらず、同項の規定により算定した額と改定前の年額との差額から、その差額の百分の四に相当する金額に五十五歳と再び退職した月の末日におけるその者の年令との差年数を乗じた額を控除して得た額を、改定前の年額に加算した金額とする。
第五十五条第五項中「、当該廃疾年金に係る組合員期間と同一の組合員期間については」を削り、同条に次の二項を加える。
6 廃疾年金を受ける権利を有する者が再びもとの組合の組合員となつたときは、組合員である間、廃疾年金の支給を停止する。
7 前項の規定により廃疾年金の支給を停止されている者について、新たに第一項の規定を適用すべき事由が生じた場合は、その時における廃疾の程度に応じて廃疾年金の年額を改定する。この場合において、その額が改定前の年額(次条第一項の規定による年額の改定があつた場合は、その改定後の年額)に満たないときは、その改定前の年額を改定後の年額とする。
第五十六条第三項中「俸給の十二月分」を「廃疾一時金の額に相当する額」に改める。
第五十八条第二項第一号中「退職とみなして第五十条第二項の規定により算定した退職年金」を「退職とみなした場合に受けるべきこととなる退職年金(減額退職年金を受ける権利を有する者については、第五十三条第一項の規定による希望を申し出なかつたとしたならば受けるべきであつた退職年金)」に改め、同項第二号中「加算した金額」の下に「(退職一時金の支給を受けるべき者で再びもとの組合の組合員となつたものが死亡した場合にあつては、その加算した金額から当該退職一時金の基礎となつた組合員期間の年数一年につき俸給年額の百分の〇・四五に相当する額を控除した金額)」を加え、同項第三号及び第四号中「死亡した場合」の下に「(第一号に規定する場合を除く。)」を加え、同項第五号を削る。
第六十一条の二第二項中「(第五十四条第一項ただし書の規定の適用を受ける者を含む。以下次条第一項及び第六十一条の四において同じ。)を削り、同条に次の二項を加える。
4 退職一時金の支給を受けるべき者で再びもとの組合の組合員となり、新たに退職一時金の支給を受けるべき者となつた場合については、前後の退職のそれぞれについて前項の規定により算定した額の合算額を通算退職年金の年額とする。
5 通算退職年金を受ける権利を有する組合員であつた者が再びもとの組合の組合員となつたときは、組合員である間、当該通算退職年金の支給を停止する。
第六十一条の三第三項中「申出をした者」の下に「及び第二項の規定により返還一時金を受けるべき者」を加え、同項を同条第五項とし、同条第二項中「適用を受けた者」を「適用を受けた場合」に改め、「六十歳に達した日」の下に「又は前項に規定する事由が生じた日」を加え、同条中同項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。
2 退職一時金の支給を受けるべき者が再びもとの組合の組合員となり、新たに退職した場合において、その者が当該退職一時金の基礎となつている組合員期間について退職年金又は廃疾年金を受けることとなつたときは、その者に返還一時金を支給する。
第六十一条の三第三項の次に次の一項を加える。
4 退職一時金の支給を受けるべき者で再びもとの組合の組合員となつたものに支給する返還一時金の額は、前後の退職のそれぞれについて前項の規定により算定した額の合算額とする。
第六十一条の四第二項中「前条第二項」を「前条第三項及び第四項」に、「同項中」を「前条第三項中」に改め、「六十歳に達した日」の下に「又は前項に規定する事由が生じた日」を加える。
附則第五条第一項第一号ただし書中「第二項又は第三項」を「第二項から第四項まで」に改め、同号に次のように加える。
へ 法律第百五十五号附則第二十四条の三、第四十一条第一項又は第四十二条第一項第三号の規定により恩給公務員としての在職年の計算上加えられるべき期間(その期間を加えることにより退職年金又は遺族年金の支給を受けることができることとなる場合におけるその支給についての最短期間に達するまでの部分を除く。)
附則第五条第一項第三号中「旧法」の下に「又はその施行前の政府職員の共済組合に関する法令」を加え、「期間で施行日の前日まで引き続いているもの」を「期間」に改める。
附則第五条第三項第三号を次のように改める。
三 その他の国家公務員及び地方公務員(地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)の施行前における地方公務員に相当するものを含む。)並びにこれらに準ずる者であつて、運営規則で定めるもの
附則第六条第一項第二号中「旧法第九十五条に規定する控除期間(以下「控除期間」という。)」を「控除期間(旧法第九十五条に規定する控除期間及び旧法又は旧法の施行前の政府職員の共済組合に関する法令の規定による退職一時金の基礎となつた期間をいう。以下同じ。)」に改め、同条中第五項を削り、第六項を第五項とする。
附則第八条第五項中「附則第五条第一項第三号の期間」の下に「(旧法又は旧法の施行前の政府職員の共済組合に関する法令の規定による退職一時金の基礎となつた期間を除く。)」を加え、「控除期間を有する者」を「控除期間(旧法第九十五条に規定する控除期間に限る。)を有する者」に、「控除期間に応じ」を「その期間に応じ」に改める。
附則第九条中「在職年」の下に「(法律第百五十五号附則第二十四条第四項の規定により恩給の基礎在職年に加算されることとなつている年月数を除く。)」を加える。
附則第十一条第一項中第二号を削り、第三号を第二号とし、第四号及び第五号を一号ずつ繰り上げ、同項に次の二号を加える。
五 旧国民医療法(昭和十七年法律第七十号)に規定する日本医療団に勤務していた者(臨時に使用された者及び常時勤務に服しなかつた者を除く。)で、その業務の政府への引継ぎに伴い引き続いて職員又は職員以外の国家公務員となつたものの日本医療団に勤務していた期間のうち、恩給公務員期間を除いた期間
六 法律第百五十五号附則第四十二条第一項に規定する外国政府の職員(臨時に使用された者及び常時勤務に服しなかつた者を除く。)として昭和二十年八月八日まで引き続き在職したことのある者の当該在職期間のうち、恩給公務員期間を除いた期間
附則第十一条第二項を削り、同条第三項中「第一項第三号」を「前項第二号」に改め、同項を同条第二項とする。
附則第十七条の次に次の一条を加える。
(更新組合員の再就職)
第十七条の二 附則第四条第四項、第五条、第六条、第九条から第十一条まで、第十三条、第十四条及び前条の規定は、更新組合員であつた者で再びもとの組合の組合員となつたものについて準用する。
附則第二十三条第一項中「国家公務員(随時に使用される者及び常時勤務に服しない者を除く。以下同じ。)」を「恩給公務員、長期組合員又は国家公務員共済組合法の組合員である国家公務員」に改める。
附則第二十四条第一項中「国家公務員として」を「前条第一項の国家公務員(同項の国家公務員として在職した後、引き続いて恩給公務員、長期組合員若しくは国家公務員共済組合法の組合員である地方公務員又は同法の組合員であつたものとみなされる公庫等の職員となり、更に引き続いて同項の国家公務員となつた場合におけるこれらの地方公務員又は公庫等の職員を含む。以下同じ。)として」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。
(従前の給付に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前に給付事由が生じた給付については、この附則に特別の定めがあるものを除き、なお従前の例による。
(出産費等に関する経過措置)
第三条 改正後の公共企業体職員等共済組合法(以下「新法」という。)第三十七条、第三十八条及び第四十条の規定は、昭和三十六年六月十五日以後に組合員若しくは組合員であつた者又はこれらの者の被扶養者である配偶者が出産した場合について適用する。
(前後期間の合算に伴う経過措置)
第四条 新法中第十五条第二項及び第三項、附則第十七条の二その他の前後の組合員期間の合算及びこれに係る長期給付に関する規定は、この法律の施行の日前に退職した組合員であつた者であつて、再びもとの組合の組合員となりこの法律の施行の日において現に当該組合の組合員であるもの及びこの法律の施行後に再びもとの組合の組合員となるものについても、適用する。
2 この法律の施行の日において組合員である者で退職年金、減額退職年金若しくは廃疾年金又は新法附則第四条第四項に規定する恩給その他の給付を受ける権利を有するものがこの法律の施行の日から九十日以内に当該年金、恩給その他の給付の受給を継続することを希望する旨を申し出たときは、その者については、前項に規定する新法の規定は、適用しない。その者が退職し、再びもとの組合の組合員となった場合についても、同様とする。
(更新組合員等の年金に関する経過措置)
第五条 この法律の施行前に退職した更新組合員若しくは転入組合員(以下「更新組合員等」という。)であつた者又はこれらの遺族及びこの法律の施行前に死亡した更新組合員等の遺族であつて、附則第五条第一項及び第十一条の規定の改正又は恩給法等の一部を改正する法律(昭和三十六年法律第百三十九号)の施行により新たに組合員期間その他退職年金又は遺族年金を受ける権利の基礎となる期間(以下この項において「基礎期間」という。)に算入されることとなつた期間(以下この条において「算入期間」という。)を当該更新組合員等の基礎期間に算入するとすれば退職年金又は遺族年金を受けることとなるものについては、昭和三十六年十月分(新法附則第五条第一項第三号の期間に係るものについては、この法律の施行の日の属する月分。以下次項において同じ。)以降、算入期間を基礎期間に算入して退職年金又は遺族年金を支給する。
2 この法律の施行前に退職した更新組合員等であつた者又はその遺族及びこの法律の施行前に死亡した更新組合員等の遺族であつて、この法律の施行の際現に退職金年、減額退職年金又は遺族年金の支給を受ける権利を有するものについて、当該更新組合員等の組合員期間に算入される算入期間があるときは、昭和三十六年十月分以降、算入期間を組合員期間に算入してその年額を改定する。
3 第一項の場合については、新法附則第十六条第二項本文及び第三項の規定を準用する。この場合において、これらの規定中「更新組合員であつた者」とあるのは「更新組合員等であつた者若しくはその遺族又は更新組合員等の遺族」と、同条第二項本文中「退職年金、減額退職年金又は退職一時金」とあるのは「退職一時金、廃疾一時金又は遺族一時金」と、同条第三項中「退職一時金の支給」とあるのは「退職一時金、廃疾一時金又は遺族一時金の支給」と、「又は減額退職年金」とあるのは「、減額退職年金又は遺族年金」と、「退職一時金基礎額」とあるのは「退職一時金基礎額、廃疾一時金又は遺族一時金」と読み替えるものとする。
(返還一時金)
第六条 昭和三十六年四月一日以降に退職した更新組合員等であつた者で前条第一項の規定の適用を受けるものについては、この法律の施行の日において返還一時金を支給する。ただし、すでに新法第五十四条第五項又は第六十一条の三第一項の規定による申出をした者については、この限りでない。
2 新法第六十一条の三第一項及び第二項の規定は、前項本文の規定の適用を受ける者については、適用しない。
3 新法第六十一条の三第三項及び第五項の規定は、第一項の返還一時金の支給を受けるべき者について準用する。
(軍人恩給等)
第七条 この法律の施行の際現に退職年金、減額退職年金又は遺族年金の支給を受ける権利を有する更新組合員等であつた者又はその遺族及び更新組合員等の遺族であつて、恩給法の一部を改正する法律(昭和二十八年法律第百五十五号。以下「法律第百五十五号」という。)附則第二十四条の五第一項の規定により新たに普通恩給である軍人恩給又はこれに係る扶助料(以下「軍人普通恩給等」という。)を受けることとなつたものに関しては、普通恩給である軍人恩給については昭和三十七年十月一日以降、これに係る扶助料については昭和三十六年十月一日以降、当該年金の基礎となつている組合員期間から当該軍人普通恩給等の基礎となつている恩給公務員期間を除算して、新法の例により当該退職又は死亡に係る給付を改定する。
2 前項の場合については、新法附則第十五条第二項の規定を準用する。この場合において、同項中「更新組合員であつた者」とあるのは「更新組合員等であつた者若しくはその遺族又は更新組合員等の遺族」と、「退職年金、減額退職年金又は退職一時金」とあるのは「退職年金、減額退職年金、遺族年金、退職一時金、廃疾一時金又は遺族一時金」と、「若しくは減額退職年金」とあるのは「、減額退職年金若しくは遺族年金」と、「退職一時金は支給」とあるのは「退職一時金、廃疾一時金若しくは遺族一時金は支給」と、「退職年金又は減額退職年金」とあるのは「退職年金、減額退職年金又は遺族年金」と、「退職一時金基礎額」とあるのは「退職一時金基礎額、廃疾一時金又は遺族一時金」と読み替えるものとする。
3 組合は、公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律(昭和三十六年法律第七十一号)附則第七条第一項又は第二項の一時金の支給を受けた者又はその遺族であつて、法律第百五十五号附則第二十四条の五第一項の規定により新たに軍人普通恩給等を受けることとなつたもの(次条第一項の規定による申出をしたものを含む。)については、新法第十九条の規定の例により、当該一時金の額を給付金から控除するものとする。
第八条 法律第百五十五号附則第二十四条の五第一項の規定の適用を受ける更新組合員等、更新組合員等であつた者若しくはその遺族又は更新組合員等の遺族のうち、総理府令で定めるところにより、この法律の施行の日から九十日以内に当該軍人普通恩給等を受けることを希望しない旨を裁定庁に申し出たものは、同項の規定にかかわらず、当該軍人普通恩給等を受ける権利又は資格を取得しなかつたものとみなす。
(費用の負担)
第九条 附則第四条の規定により生ずる組合の追加費用(新法附則第五条に規定する組合員期間に算入される期間に係る部分に限る。)及び附則第五条の規定により生ずる組合の追加費用は、公共企業体が負担する。
(国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法の改正)
第十条 国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法(昭和三十三年法律第百二十九号)の一部を次のように改正する。
第九条第四号中「附則第十一条第三項」を「附則第十一条第二項」に改める。
(内閣総理・大蔵・運輸・郵政大臣署名)