酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律の一部を改正する法律

法律第百四十八号(昭三二・六・一)

 酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(昭和二十八年法律第七号)の一部を次のように改正する。

 目次中「第三章 連合会及び中央会(第七十九条―第八十三条)」を「第三章 連合会及び中央会(第七十九条―第八十三条の二)」に改める。

 第一条中「酒税の保全」の下に「及び酒類業界の安定」を加え、「酒類製造業者等が」を「酒類業者が」に、「酒類製造業者等に」を「酒類業者等に」に改める。

 第二条第一項中「焼ちゆう」を「しようちゆう」に改める。

 第六条第一項中「焼ちゆう」を「しようちゆう」に、「味りん」を「みりん」に改める。

 第三十九条の次に次の一条を加える。

 (総代会)

第三十九条の二 組合員の総数が二百人をこえる酒類業組合は、定款で定めるところにより、総会に代るべき総代会を設けることができる。

2 総代は、定款で定めるところにより、組合員のうちから、その酒類の製造場又は販売場の所在地等に応じて公平に選挙されなければならない。

3 総代の定数は、その選挙の時における組合員の総数の十分の一(組合員の総数が千人をこえる酒類業組合にあつては百人)を下つてはならない。

4 総代の任期は、三年をこえることができない。

5 総代会については、総会に関する規定(第三十八条第二項を除く。)を準用する。この場合において、第三十五条第二項中「その組合員の親族若しくは使用人又は他の組合員」とあるのは、「他の組合員」と読み替えるものとする。

6 総代会においては、前項の規定にかかわらず、酒類業組合の解散又は合併について議決することができない。

 第四十二条第五号及び第六号を次のように改める。

 五 組合員の製造又は販売する酒類の需給が均衡を失したことにより、酒類の取引の正常な運行が阻害され、組合員の酒類製造業又は酒類販売業の経営が不健全となつており、又はなるおそれがあるため、酒税の納付が困難となり、又はなるおそれがあると認められる場合において、左に掲げる規制を行うこと。

  イ 組合員が製造する酒類の原材料の購入数量、購入価格又は購入方法に関する規制

  ロ 組合員が製造する酒類の製造石数又はその製造若しくは貯蔵の設備に関する規制

  ハ 組合員が販売するために購入する酒類の購入石数、購入価格又は購入方法に関する規制

  ニ 組合員が販売する酒類の販売石数、販売価格又は販売方法に関する規制

  ホ 組合員が販売する酒類の規格又は意匠に関する規制

 六 組合員の製造又は販売する酒類の原材料その他その製造又は販売に要する物品の購入のあつせん及び組合員の販売する酒類の販売のあつせん

 第四十二条第七号中「あつ旋」を「あつせん」に改め、同条第八号及び第九号を次のように改める。

 八 組合員の福利厚生に関する施設

 九 組合員の事業に関する経営の合理化、技術の改善向上又は知識の普及を図るための教育及び情報の提供に関する施設

 第四十二条第十号中「製品の」を削り、同号を同条第十一号とし、同条第九号の次に次の一号を加える。

 十 組合員の販売する酒類の販売増進等のための広報宣伝

 第四十三条第一項中「定めて」を「設定して」に、「その定め、又は変更しようとする内容」を「その設定し、又は変更した協定の内容」に、「協定の内容と」を「総合調整計画及びその実施に関する定の内容と」に改め、同条第三項中「第一項但書の規定により大蔵大臣の認可を受けないで協定を定め」を「第一項の規定により協定を設定し」に、「協定を定め、又は変更することを」を「当該協定の設定又は変更について」に改め、「二週間以内に」の下に「同項の認可の申請をする場合を除き、当該期間内に」を加える。

 第四十五条第一項中「第四十三条第一項の認可をした後において、当該」を削り、同項中「同条」を「第四十三条」に改め、同条第二項中「第四十三条第一項の認可をした後において、当該」を削り、同項中「その認可を取り消さなければ」を「当該協定の認可を取り消し、又は当該協定を廃止すべきことを命じなければ」に改め、同条第三項中「取り消す」を「取り消し、又は当該協定を廃止すべきことを命ずる」に改める。

 第四十七条第一項中「協定を設定し、又は変更したときは」を「第四十三条第一項の規定により設定し、又は変更した協定を実施したときは」に改める。

 第四十八条中「第四十三条第一項の認可を受けた」を削る。

 第八十二条第一項第四号中「製造する酒類の原材料の購入のあつ旋」を「製造又は販売する酒類の原材料その他その製造又は販売に要する物品の購入のあつせん及び組合員の販売する酒類の販売のあつせん」に改め、同項第五号中「あつ旋」を「あつせん」に改め、同項第六号及び第七号を次のように改める。

 六 会員たる酒類業組合の組合員の福利厚生に関する施設

 七 会員たる酒類業組合の組合員の事業に関する経営の合理化、技術の改善向上又は知識の普及を図るための教育及び情報の提供に関する施設

 第八十二条第一項第八号中「製品の」を削り、同号を同項第九号とし、同項第七号の次に次の一号を加える。

 八 会員たる酒類業組合の組合員の販売する酒類の販売増進等のための広報宣伝

 第八十二条第二項中「第七号」を「第八号」に改める。

 第八十三条中「第四十一条まで」を「第三十九条まで、第四十条、第四十一条」に、「第四十八条」を「第四十九条」に改め、「「議決権の総数の五分の一以上に相当する議決権を有する会員」と、」の下に「第三十八条第一項中「総組合員の半数以上」とあるのは「総会員の半数以上でその議決権の数が議決権の総数の半数以上にあたる会員」と、「議決」とあるのは「議決(これらの多数の議決権を有する会員の数が出席会員の半数以上の多数の場合の議決に限る。)」と、同条第二項中「出席組合員の三分の二以上の多数による議決」とあるのは「出席会員の議決権の三分の二以上の多数による議决でこれらの多数の議决権を有する会員の数が出席会員の半数以上の多数にあたるもの」と、「これらの多数の者」とあるのは、連合会については「これらの多数の会員たる酒造組合の組合員」と、中央会については「これらの多数の会員たる酒造組合の組合員又は会員たる連合会の構成員たる酒造組合の組合員」と、「総組合員」とあるのは、連合会については、「会員たる酒造組合の総組合員」と、中央会については「会員たる酒造組合の総組合員及び会員たる連合会の構成員たる酒造組合の総組合員」と、」を加える。

 第三章中第八十三条の次に次の一条を加える。

 (評議員会)

第八十三条の二 中央会は、定款で定めるところにより、評議員会を設けることができる。

2 評議員会の構成及び運営は、定款で定める。

3 第一項の規定により評議員会を設けた場合において、中央会の理事が左に掲げる事項に関する議案を総会に提出しようとするときは、定款で定めるところにより、あらかじめ評議員会の意見を求めなければならない。

 一 定款の変更

 二 前条において準用する第五十三条第一号の規定による解散

 三 合併

 四 第八十二条第二項において準用する同条第一項第三号に規定する総合調整計画の設定

 五 その他定款で定める事項

4 評議員会は、定款で定めるところにより、理事に対して意見を述べることができる。

 第八十四条第一項を次のように改める。

第八十四条 大蔵大臣は、酒類の需給が均衡を失したことにより、酒類の取引の正常な運行が阻害され、酒類製造業又は酒類販売業の経営が不健全となつており、又はなるおそれがあるため、酒税の滞納又は脱税が行われ、又は行われるおそれがあると認められる場合においては、左に掲げる事項につき内容を定めて、酒造組合、酒造組合連合会、酒造組合中央会又は酒造組合に加入していない酒類製造業者に対し、これに従うべき旨の勧告をすることができる。

 一 酒類の原材料の購入数量、購入価格又は購入方法に関する規制

 二 酒類の製造石数又はその製造若しくは貯蔵の設備に関する規制

 三 酒類の購入石数、購入価格又は購入方法に関する規制(第一号の規制に該当するものを除く。)

 四 酒類の販売石数、販売価格又は販売方法に関する規制

 五 酒類の規格又は意匠に関する規制

 第八十四条第三項中「第二号」を「第三号から第五号まで」に改め、同条第六項中「虞」を「おそれ」に改める。

 第八十七条の次に次の一条を加える。

 (决算関係書類の提出)

第八十七条の二 酒類業組合等は、毎事業年度、通常総会の終了の日から二週間以内に、事業報告書、財産目録及び収支計算書を大蔵大臣に提出しなければならない。

 第八十八条中「又はこの法律」を「若しくは酒税法又はこれらの法律」に改める。

 第九十二条第一項中「酒類業組合」を「酒類業組合等」に、「組合の」を「その」に改め、同条第二項中「酒類業組合」を「酒類業組合等」に、「組合の役員又は組合員」を「その組合員若しくは会員(その直接又は間接の構成員を含む。)又はこれらの役員」に改める

 第九十三条及び第九十四条第三項中「認可を受けた」を「規定により認可を受けた、又は認可を受けることを要しない」に改める。

 第百一条に次の一号を加える。

 十八 第八十七条の二の規定に違反して書類を提出せず、又は虚偽の書類を提出したとき。

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 改正後の酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律第八十七条の二の規定は、同条に規定する酒類業組合等のこの法律の施行の日以後終了する事業年度分から適用する。

(大蔵・内閣総理大臣署名) 

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