造幣局特別会計法の一部を改正する法律
法律第百三十三号(昭三二・五・二七)
造幣局特別会計法(昭和二十五年法律第六十三号)の一部を次のように改正する。
目次中「第二章 資本及び資産(第十条―第十七条)」を「第二章 資本及び資産(第十条―第十七条の三)」に、
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第四章 運転資金(第二十二条―第二十四条) 第五章 資金計画(第二十五条) 第六章 予算(第二十六条―第二十八条) 第七章 収入及び支出(第二十九条) 第八章 決算(第三十条―第三十五条) 第九章 雑則(第三十六条―第三十八条) |
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を
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第四章 予算(第二十二条―第二十四条) 第五章 収入及び支出(第二十五条) 第六章 決算(第二十六条―第三十一条) 第七章 雑則(第三十二条―第三十五条) |
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に改める。
第二条中「、配給」を削る。
第四条の見出し及び第一項並びに第五条(見出しを含む。)中「計理」を「経理」に改める。
第八条を次のように改める。
第八条 削除
第九条中「補助貨幣」の下に「(貨幣法(明治三十年法律第十六号)第三条に規定する貨幣で金貨弊以外のもの及び臨時通貨法(昭和十三年法律第八十六号)第二条に規定する臨時補助貨幣をいう。以下同じ。)を加え、「価額」を「額面額の合計額」に改める。
第十条第二項中「引換貨幣」を「第十八条第二項に規定する引換貨幣」に改め、同条第四項中「一時借入金、」を削り、同条に次の一項を加える。
5 前項に規定する前受金とは、第十八条第一項に規定する補助貨幣回収準備資金から第十八条の二第三項の規定によりあらかじめこの会計に組み入れるもの及び同条第二項の規定により払い出した地金(引換貨幣及び回収貨幣を含む。)の価額に相当するものをいう。
第十一条第三項中「(引換貨幣及び回収貨幣を含む。)」を削り、同条第四項中「未収金」の下に「、減価償却費受入未済金」を加える。
第十四条第三項中「前二項」を「第一項又は第三項」に改め、同項を同条第五項とし、同条中第二項を第三項とし、同項の次に次の一項を加える。
4 前項の規定により固定資産の価額を改定したときは、当該改定による増減額は、大蔵大臣の定めるところにより、固有資本の増加又は減少に充てるものとする。
第十四条第一項の次に次の一項を加える。
2 前項の規定により固定資産の価額を減額し、又は削除したときは、当該減額し、又は削除した額は、大蔵大臣の定めるところにより、固有資本の減少に充てるものとする。
第十五条第三項を次のように改める。
3 第十八条第一項に規定する補助貨幣回収準備資金から第十八条の二第二項の規定により払出を受けた地金の価額は、その払出を受けた時の価額による。
第十六条第一項中「の支出」を削り、「計理」を「経理」に改め、同条第二項中「の支出額」を削り、同条第三項中「の支出」を削り、「計理」を「経理」に改める。
第十七条の見出しを「(作業資産の価額の改定等)」に改め、同条第二項中「以下に低落した場合に限り、時価によりこれを減額しなければならない。」を「に比して著しく不適当となつたときは、大蔵大臣の定めるところにより、価額を改定しなければならない。」に改め、同条に次の二項を加える。
3 前項の規定により作業資産の価額を改定したときは、当該改定による増減額は、大蔵大臣の定めるところにより、前受金の増額又は減額に充てるものとする。
4 作業資産に属する物品を譲渡したときは、当該物品の価額に相当する金額は、大蔵大臣の定めるところにより、前受金の減額に充てるものとする。
第二章中第十七条の次に次の二条を加える。
(不用地金の回収準備資金への組入)
第十七条の二 作業資産に属する地金で補助貨幣の製造の用に供する目的をもつて取得したものが不用になつたときは、これを第十八条第一項に規定する補助貨幣回収準備資金に組み入れるものとする。
2 前項に規定する地金について同項の規定による組入を行つたときは、当該地金の価額に相当する金額は、前受金の減額に充てるものとする。
(歳入の調査決定額に係る前受金の整理)
第十七条の三 この会計において歳入金(第十八条の二第三項の規定による組入金を除く。)の調査決定があつたときは、その調査決定額は、大蔵大臣の定めるものを除くほか、同項の規定による組入金の増額に充てるものとする。
第十八条第一項中「又は第三十二条第一項」を削り、「第十八条の二第三項」を「第十八条の四」に、「及び第十九条第二項の規定による運用利益金」を「、第十九条第三項に規定する利益金及び第二十七条ただし書の規定による組入金」に改め、同条第二項中「必要な金額に充てるものとする。」を「充てるほか、次条第一項又は第二項に定めるところにより使用するものとする。」に改め、同項を同条第三項とし、同項の次に次の一項を加える。
4 第二項に規定する引換貨幣及び回収貨幣の価額は、地金の時価による。
第十八条第一項の次に次の一項を加える。
2 政府において引き換え、又は回収した補助貨幣(以下「引換貨幣及び回収貨幣」という。)は、回収準備資金に編入し、同資金において保有するものとする。
第十八条の二を次のように改める。
(回収準備資金の使用)
第十八条の二 回収準備資金に属する現金は、予算の定めるところにより、造幣局の事業に要する経費並びにこの会計の固定資産の拡張及び改良に要する費用に充てることができる。
2 回収準備資金に属する地金(引換貨幣及び回収貨幣を含む。)は、大蔵大臣の定めるところにより、補助貨幣の製造に要する地金として使用するため、この会計に払い出すことができる。
3 第一項に規定する経費又は費用に充てる金額は、毎会計年度、あらかじめ回収準備資金からこの会計に組み入れることができる。
第十八条の二の次に次の三条を加える。
(固定資産の増加)
第十八条の三 前条第一項に規定する固定資産の拡張及び改良の費用に充てる金額を同条第三項の規定により回収準備資金からこの会計に組み入れた場合において、この会計においてその費用を支出したときは、次に定めるところにより経理するものとする。
一 当該支出が第十三条に規定する償却資産以外の資産に係るものである場合には、その支出額は、この会計の固有資本の増加に充てる。
二 当該支出が第十三条に規定する償却資産に係るものである場合において、その支出額が同条の規定により当該年度において行うべき減価償却の額をこえるときは、そのこえる額は、その前年度の末日における減価償却費受入未済金の減額に充て、なお残余があるときは、その額は、この会計の固有資本の増加に充てる。
三 当該支出が第十三条に規定する償却資産に係るものである場合において、その支出額が当該年度において行うべき減価償却の額に満たないときは、その満たない額は、減価償却費受入未済金として整理する。
(一般会計からの繰入)
第十八条の四 この会計において、回収準備資金の不足により補助貨幣の引換又は回収に支障を生ずることとなつた場合には、その不足をうめるため必要な金額を、予算の定めるところにより、一般会計から回収準備資金に繰り入れることができる。
(引換貨幣及び回収貨幣の価額の改定及び削除)
第十八条の五 回収準備資金に属する引換貨幣及び回収貨幣が変質し、又は滅失したときは、その価額を減額し、又は削除するものとする。
第十九条の見出しを「(回収準備資金の運用及び運用益の処理等)」に改め、同条第二項中「前項の規定により運用利益金を生じたときは、当該利益金」を「前二項の規定による運用又は売払により生じた利益金」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 回収準備資金に属する地金(引換貨幣及び回収貨幣を含む。)は、同資金に属する現金に不足を生じた場合その他必要がある場合には、大蔵大臣の定めるところにより、売り払うことができる。
第二十条中「定めるところにより、」を「定めるところによるものとし、その現金は」に、「計理」を「経理」に改める。
第四章及び第五章を削り、第二十六条を第二十二条とし、同条の前の章名を次のように改める。
第四章 予算
第二十七条を第二十三条とし、第二十八条第二項第二号中「及び第二十五条の規定による実績表」を、「、補助貨幣回収準備資金の増減に関する実績表及び補助貨幣製造事業実績表」に改め、同項第三号中「及び第二十五条の規定による計画表」を「、補助貨幣回収準備資金の増減に関する計画表及び補助貨幣製造事業予定計画表」に改め、同条を第二十四条とする。
第二十九条を第二十五条とし、同条の前の章名を次のように改める。
第五章 収入及び支出
第三十条中「及び資本増減表」を「、資本増減表、補助貨幣回収準備資金の増減に関する実績表及び補助貨幣製造事業実績表」に改め、同条を第二十六条とし、同条の前の章名を次のように改める。
第六章 決算
第三十一条を削り、第三十二条を次のように改める。
(利益の処理)
第二十七条 この会計の毎会計年度の決算上利益を生じたときは、次条の規定により繰り越された損失を当該利益の額をもつてうめ、当該利益の額になお残余があるときは、これを翌年度に繰り越すものとする。ただし、当該残余のうち大蔵大臣の定める額は、回収準備資金に繰り入れることができる。
第三十三条中「損失を生じたときは」下に「、前条の規定によりこれをうめ、なお、不足するときは」を加え、同条を第二十八条とし、同条の次に次の一条を加える。
(剰余金の繰越)
第二十九条 この会計の毎会計年度における歳入の収納済額から歳出の支出済額を控除した剰余は、第二十七条ただし書の規定により回収準備資金に繰り入れるものを除くほか、流動資産として翌年度に繰り越し、予算の定めるところにより使用することができる。
第三十四条を第三十条とし、第三十五条第二項第二号中「及び第二十五条の規定による実績表」を「、補助貨幣回収準備資金の増減に関する実績表及び補助貨幣製造事業実績表」に改め、同条を第三十一条とし、同条の次の章名を削り、同条の次に次のように加える。
第七章 雑則
(余裕金の運用)
第三十二条 この会計に余裕金があるときは、資金運用部に預託することができる。
第三十六条第一項中「当該年度の出納の完結まで」を「当該年度内」に改め、同条を第三十三条とし、第三十七条及び第三十八条を三条ずつ繰り上げる。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行し、昭和三十三年度の予算から適用する。
2 昭和三十三年四月一日において、この会計の保有する地金(引換貨幣及び回収貨幣を含む。)は、造幣局の事業のうち造幣事業以外のものに係るものとして大蔵大臣が定めるものを除くほか、補助貨幣回収準備資金に編入し、同資金において保有することができる。
3 造幣局特別会計法の一部を改正する法律(昭和二十八年法律第二十四号)附則第二項又はこの法律による改正前の造幣局特別会計法第三十二条の規定によりこの会計から一般会計又は補助貨弊回収準備資金に納付し、又は編入すべき利益で、昭和三十三年三月三十一日においてまだ当該納付又は編入がされていないものについては、同日以後においては、当該納付又は編入は、要しないものとする。
4 第二項の規定により補助貨幣回収準備資金に編入された地金の価額が前項の規定により納付又は編入を要しないこととされた利益の額の合計額をこえるときは、そのこえる額に相当する金額は、政令で定めるところにより、この会計の固有資本又は前受金の減少に充てるものとする。
5 前項に規定する地金の価額は、時価を参酌して大蔵大臣が定めるところによる。
6 昭和三十二年度の決算の確定の日において、この会計の同年度以前の年度に係る決算上の損失があるときは、その合計額は、政令で定めるところにより、この会計の固有資本の減少に充てるものとする。
(大蔵・内閣総理大臣署名)