開拓融資保証法

法律第九十一号(昭二八・七・三〇)

目次

 第一章 総則(第一条―第九条)

 第二章 保証協会の業務(第十条―第十七条)

 第三章 保証協会の会員(第十八条―第二十八条)

 第四章 保証協会の設立(第二十九条―第三十四条)

 第五章 保証協会の管理(第三十五条―第五十三条)

 第六章 保証協会の解散及び清算(第五十四条―第五十九条)

 第七章 保証協会の監督(第六十条―第六十五条)

 第八章 罰則(第六十六条―第六十八条)

 附則

   第一章 総則

 (目的)

第一条 この法律は、開拓者の農業経営に必要な資金の融通を円滑にするため、開拓者の団体と政府又は都道府県との共同の出資によつて設立される開拓融資保証協会が会員の金融機関に対する債務を保証する制度を確立し、もつて開拓地における農業生産力の発展と農業経営の確立を促進することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律で「開拓農業協同組合」とは、開拓者を主たる構成員とする農業協同組合(北海道にあつては、開拓者を構成員の全部又は一部とする農業協同組合)であつて政令で定めるところにより都道府県知事が指定したものをいい、「都道府県開拓農業協同組合連合会」とは、都道府県の区域をこえない区域を地区とする農業協同組合連合会であつて開拓農業協同組合を主たる構成員とするものをいい、「全国開拓農業協同組合連合会」とは、全国を地区とする農業協同組合連合会であつて都道府県開拓農業協同組合連合会を主たる構成員とするものをいう。

2 都道府県知事は、前項の規定により指定した農業協同組合が政令で定める事由に該当するに至つたときは、政令で定めるところによりその指定を取り消すことができる。

3 この法律で「金融機関」とは、農林中央金庫及び資金の融通を業とするその他の法人であつて政令で定めるものをいう。

 (法人格)

第三条 開拓融資保証協会(以下「保証協会」という。)は、法人とする。

 (種類)

第四条 保証協会は、都道府県開拓融資保証協会(以下「地方保証協会」という。)及び中央開拓融資保証協会(以下「中央保証協会」という。)とする。

 (国及び都道府県の出資)

第五条 都道府県は、地方保証協会に対し、出資をすることができる。

2 政府は、中央保証協会に対し、一億円を出資する。

 (区域)

第六条 地方保証協会の区域は、都道府県の区域により、中央保証協会の区域は、全国とする。

 (住所)

第七条 保証協会の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

 (名称)

第八条 保証協会は、その名称中に「開拓融資保証協会」という文字を用いなければならない。

2 保証協会でない者は、その名称中に「開拓融資保証協会」という文字又はこれと紛らわしい文字を用いてはならない。

 (登記)

第九条 保証協会は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。

2 前項の規定により登記を必要とする事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

   第二章 保証協会の業務

 (地方保証協会の業務)

第十条 地方保証協会は、左に掲げる業務を行う。

 一 左に掲げる資金の借入により会員が金融機関に対して負担する債務の保証

  イ 会員である開拓農業協同組合がその組合員である開拓者に対しその農業経営に必要な資金を貸し付けるために必要な資金

  ロ 会員である開拓農業協同組合がその組合員である開拓者の農業経営に必要な事業を行うために必要な資金

  ハ 会員である都道府県開拓農業協同組合連合会がその会員である開拓農業協同組合に対しイ及びロに掲げる資金を貸し付けるために必要な資金

  ニ 会員である都道府県開拓農業協同組合連合会がその連合会を直接又は間接に構成する開拓農業協同組合の組合員である開拓者の農業経営に必要な事業を行うために必要な資金

 二 前号に掲げる業務に附帯する業務

 (中央保証協会の業務)

第十一条 中央保証協会は、左に掲げる業務を行う。

 一 前条第一号に掲げる業務により地方保証協会が負担する保証債務の保証

 二 会員である全国開拓農業協同組合連合会が、その連合会を直接又は間接に構成する開拓農業協同組合の組合員である開拓者の農業経営に必要な事業を行うために必要な資金の借入により、金融機関に対して負担する債務の保証

 三 地方保証協会に対する業務の指導

 四 前各号に掲げる業務に附帯する業務

2 地方保証協会がその定款及び業務方法書の定めるところに従つて前条第一号の保証をしたときは、その時に、その保証により地方保証協会が負担した債務について、中央保証協会が、その定款及び業務方法書の定めるところに従つて前項第一号の保証をしたものとみなす。但し、中央保証協会がその保証をすれば、これによつて、当該地方保証協会に対する保証の金額が、中央保証協会がその業務方法書の定めるところに従つてあらかじめ地方保証協会に通知した当該地方保証協会に対する保証の金額の最高限度をこえることとなるときは、この限りでない。

 (中央保証協会への通知)

第十二条 地方保証協会は、第十条第一号の保証をしたときは、省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を中央保証協会に通知しなければならない。

 (地方保証協会への交付金)

第十三条 中央保証協会は、地方保証協会の行う業務の円滑化を図るため必要があると認めるときは、第六十条の規定により主務大臣の承認を受けた収支予算に基き、地方保証協会に対し、その業務を行うのに必要な経費の一部に充てるための資金を交付することができる。

 (基金)

第十四条 保証協会は、第五条、第十九条又は附則第五項の規定による出資金、次条第二項の規定による繰入金及び保証協会の負担する保証債務の弁済に充てることを条件として都道府県その他の団体から交付された金額を、その負担する保証債務の弁済に充てるための基金として、左の方法によつて管理しなければならない。保証協会が保証債務の弁済によつて得た求償権の行使により取得した金額(その保証債務の弁済のため支払つた金額をこえる部分を除く。)についても、また同様とする。

 一 業務方法書で定める金融機関への預金

 二 国債証券、地方債証券又は業務方法書で定める金融機関の発行する債券の保有

 (剰余金の処分)

第十五条 保証協会は、毎事業年度の剰余金の全部を、準備金として積み立てなければならない。

2 前項の準備金は、欠損のてん補に充て、又は前条の基金に繰り入れる場合を除いては、取りくずしてはならない。

 (事業年度)

第十六条 保証協会の事業年度は、七月一日から翌年六月三十日までとする。但し、設立当初の事業年度は、保証協会の成立の日から翌年六月三十日までとする。

 (業務の委託)

第十七条 保証協会は、業務方法書で定めるところにより、その業務(債務の保証の決定を除く。)の一部を、地方保証協会にあつては都道府県開拓農業協同組合連合会に、中央保証協会にあつては全国開拓農業協同組合連合会に委託することができる。

2 都道府県開拓農業協同組合連合会又は全国開拓農業協同組合連合会は、農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十条の規定にかかわらず、前項の規定による業務の委託を受け、当該業務を行うことができる。

   第三章 保証協会の会員

 (会員の資格)

第十八条 地方保証協会の会員たる資格を有する者は、地方保証協会の区域内に住所を有する左に掲げる者とする。

 一 開拓農業協同組合

 二 都道府県開拓農業協同組合連合会

2 中央保証協会の会員たる資格を有する者は、左に掲げる者とする。

 一 地方保証協会

 二 全国開拓農業協同組合連合会

 (会員の出資)

第十九条 会員は、出資一口以上を有しなければならない。

2 出資一口の金額は、地方保証協会にあつては千円とし、中央保証協会にあつては一万円とする。

3 出資は、現金をもつて、出資の各口につきその全額を払い込むものとする。

4 会員は、出資の払込について、相殺をもつて保証協会に対抗することができない。

5 会員の責任は、その出資額を限度とする。

 (持分の譲渡)

第二十条 会員は、保証協会の承認を得なければ、その持分を譲り渡すことができない。

2 会員でない者が持分を譲り受けようとするときは、加入の例によらなければならない。

3 持分の譲受人は、その持分について、譲渡人の権利義務を承継する。

4 会員は、持分を共有することができない。

 (議決権)

第二十一条 保証協会の会員は、各々一個の議決権を有する。

2 会員は、定款で定めるところにより、書面又は代理人をもつて議決権を行うことができる。

3 前項の規定により議決権を行う者は、出席者とみなす。

4 代理人は、代理権を証する書面を保証協会に提出しなければならない。

 (加入)

第二十二条 会員たる資格を有する者が地方保証協会に加入しようとするときは、地方保証協会は、正当な理由がないのに、その加入を拒んではならない。

2 地方保証協会に加入しようとする者は、定款で定めるところにより、加入につき地方保証協会の承認を得て、引受出資口数に応ずる金額を払い込み、又は会員の持分の全部若しくは一部を承継した時に会員となる。

第二十三条 中央保証協会が成立したときは、地方保証協会は、すべて中央保証協会の会員となる。中央保証協会の成立後に地方保証協会が成立したときも、また同様とする。

2 全国開拓農業協同組合連合会の中央保証協会への加入については、前条の規定を準用する。

 (脱退)

第二十四条 地方保証協会の会員は、左の事由によつて脱退する。

 一 会員たる資格の喪失

 二 解散

 三 除名

2 除名は、定款で定める事由に該当する会員につき、総会の議決によつてすることができる。この場合には、保証協会は、その総会の会日の十日前までにその会員に対してその旨を通知し、且つ、総会で弁明する機会を与えなければならない。

3 除名は、除名した会員にその旨を通知しなければ、これをもつてその会員に対抗することができない。

第二十五条 地方保証協会の会員は、事業年度の終において脱退することができる。但し、左の各号の一に該当する場合は、この限りでない。

 一 地方保証協会が当該会員の債務を保証している場合

 二 地方保証協会が当該会員に代つて債務を弁済したことにより取得した求償権を有する場合

 三 地方保証協会が当該会員に対しその脱退を承認しない旨を通知した場合

 四 地方保証協会と保証契約を結んでいる金融機関が地方保証協会に対し当該会員の脱退について異議を申し出た場合

 五 中央保証協会が地方保証協会に対し当該会員の脱退について異議を申し出た場合

2 会員は、前項の規定により脱退しようとするときは、六箇月前までに地方保証協会に予告しなければならない。

3 地方保証協会は、前項の規定による予告があつたときは、第一項第四号の金融機関及び中央保証協会に対し、当該会員の脱退について異議があれば地方保証協会の当該事業年度の終了の日までにこれを申し出るべき旨を、遅滞なく(前項の規定による予告があつた後に地方保証協会と新たに保証契約を結ぶに至つた金融機関に対しては、その契約の締結の際又は締結後遅滞なく)催告しなければならない。但し、第一項第三号の通知をするときは、この限りでない。

4 地方保証協会は、当該会員の脱退によりその業務の遂行に著しい支障を及ぼす場合でなければ、第一項第三号の通知をしてはならない。

5 金融機関は、当該会員の脱退により地方保証協会が現に当該金融機関と結んでいる保証契約に基く債務の弁済に支障を及ぼす場合でなければ、第一項第四号の異議の申出をしてはならない。

6 中央保証協会は、当該会員の脱退によりその業務の遂行に著しい支障を及ぼす場合でなければ、第一項第五号の異議の申出をしてはならない。

第二十六条 地方保証協会は、その解散により中央保証協会から脱退する。

2 全国開拓農業協同組合連合会の中央保証協会からの脱退については、前条第一項第五号及び第六項の規定を除き、前二条の規定を準用する。

 (脱退者に対する払いもどし)

第二十七条 会員が脱退したときは、その者は、定款で定めるところにより、その出資額の全部又は一部の払いもどしを請求することができる。

2 会員が脱退した場合において、保証協会が当該会員の債務を保証しているときはその債務につきその者に代つて弁済をしないことが明らかになるまで、保証協会が当該会員に代つて債務を弁済したことによりその者に対して求償権を有しているときは当該求償権に係る債務が完済されるまでは、保証協会は、その者に対し前項の払いもどしを停止することができる。

3 第一項の規定による請求権は、脱退の時(前項の規定により払いもどしを停止されたときは、払いもどしを請求することができるようになつた時)から二年間行わないときは、時効によつて消滅する。

 (出資口数の減少)

第二十八条 会員は、定款で定めるところにより、その出資口数を減少することができる。

2 前項の場合には、第二十五条(中央保証協会の会員の出資口数の減少については、同条第一項第五号及び第六項を除く。)及び前条の規定を準用する。

   第四章 保証協会の設立

 (発起人)

第二十九条 保証協会を設立するには、第十八条に掲げる者で保証協会の会員になろうとするもの七人以上が発起人とならなければならない。

2 発起人は、定款及び業務方法書を作成しなければならない。

3 定款には、発起人が署名するものとする。

 (創立総会)

第三十条 発起人は、定款及び業務方法書を作成したときは、会日の二週間前までにこれを会議の日時及び場所とともに公告して、創立総会を開かなければならない。

2 発起人及び保証協会の設立に同意した会員たる資格を有する者は、創立総会の開会までに、書面によつて出資の引受をしなければならない。

3 定款及び業務方法書の承認、事業計画の設定その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の議決によらなければならない。

4 創立総会では、定款及び業務方法書を修正することができる。

5 創立総会の議事は、会員たる資格を有する者であつてその開会までに出資の引受をしたものの半数以上が出席し、その議決権の三分の二以上で決する。

6 創立総会については、第二十一条及び民法(明治二十九年法律第八十九号)第六十六条(表決権のない場合)の規定を準用する。

 (設立の認可の申請)

第三十一条 発起人は、創立総会の終了後遅滞なく、定款、業務方法書及び事業計画書を主務大臣に提出して、設立の認可を申請しなければならない。

 (設立の認可)

第三十二条 主務大臣は、前条の認可の申請があつた場合において、左の各号の一に該当せず、且つ、その事業が健全に行われると認められるときは、設立の認可をしなければならない。

 一 設立の手続又は定款、業務方法書若しくは事業計画の内容が法令又はこれに基く行政庁の処分に違反するとき。

 二 定款、業務方法書又は事業計画に虚偽の記載があり、又はその記載が欠けているとき。

 三 区域を同じくする他の保証協会が既に成立しているとき。

2 中央保証協会にあつては、これに対する出資の額が政令で定める額に達しないときは、前項の規定にかかわらず、設立の認可をしないことができる。

 (理事への事務の引渡)

第三十三条 設立の認可があつたときは、発起人は、遅滞なくその事務を理事に引き渡さなければならない。

2 理事は、前項の規定による事務の引渡を受けたときは、遅滞なく、第三十条第二項の規定による出資の引受をした者に対し、その出資の払込をさせなければならない。

 (成立の時期)

第三十四条 保証協会は、主たる事務所の所在地で設立の登記をすることによつて成立する。

   第五章 保証協会の管理

 (定款に記載すべき事項)

第三十五条 保証協会の定款には、左の事項を記載しなければならない。

 一 目的

 二 名称

 三 区域

 四 事務所の所在地

 五 業務

 六 事業年度

 七 会員たる資格並びに会員の加入及び脱退に関する規定

 八 会員の出資の払込の方法

 九 剰余金の処分及び損失の処理に関する規定

 十 準備金に関する規定

 十一 役員の定数、職務の分担及び選任に関する規定

 十二 公告の方法

 十三 残余財産の処分

 (業務方法書に記載すべき事項)

第三十六条 保証協会の業務方法書には、左の事項を記載しなければならない。

 一 基金の管理方法

 二 保証の金額の合計額の最高限度

 三 一被保証人についての保証の金額の最高限度

 四 保証に係る借入資金の種類及びその借入期間の最高限度

 五 保証契約の締結及び変更に関する事項

 六 被保証人の守るべき条件に関する事項

 七 保証債務の弁済に関する事項

 八 求償権の行使方法及び償却に関する事項

2 中央保証協会にあつては、前項に掲げる事項の外、第十一条第二項の規定による地方保証協会への通知に関する事項を記載しなければならない。

 (規約)

第三十七条 左の事項は、定款及び業務方法書で定めなければならない事項を除いて、規約で定めることができる。

 一 総会に関する規定

 二 業務の執行及び会計に関する規定

 三 役員に関する規定

 四 その他必要な事項

 (役員の定数)

第三十八条 保証協会に、役員として理事及び監事を置く。

2 理事の定数は、五人以上とし、監事の定数は、二人以上とする。

 (役員の選任)

第三十九条 保証協会の役員は、定款で定めるところにより、左に掲げる者のうちから総会において選任する。但し、第二号の規定による役員の数は、理事及び監事につき、それぞれその定数の二分の一をこえることができない。

 一 会員の役員

 二 開拓又は金融に関する学識経験を有する者であつて、地方保証協会にあつては都道府県知事が、中央保証協会にあつては主務大臣が推薦したもの

2 設立当初の役員は、前項の規定に準じ、創立総会において選任する。

 (役員の任期)

第四十条 役員の任期は、二年とする。但し、定款で三年以内において別段の期間を定めたときは、その期間とする。

2 設立当初の役員の任期は、前項の規定にかかわらず、創立総会で定める期間とする。但し、その期間は、一年をこえてはならない。

 (役員の兼職禁止)

第四十一条 何人も、理事、監事及び保証協会の使用人のうち二以上を兼ねてはならない。

 (理事の自己契約等の禁止)

第四十二条 保証協会が理事と契約するときは、監事が保証協会を代表する。保証協会と理事との訴訟についても、また同様とする。

 (総会の招集)

第四十三条 理事は、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。

2 理事は、必要があると認めるときは、何時でも臨時総会を招集することができる。

第四十四条 会員が、総会員の五分の一以上の同意を得て、会議の目的たる事項及び招集の理由を記載した書面を理事に提出して総会の招集を請求したときは、理事は、その請求のあつた日から二十日以内に総会を招集しなければならない。

第四十五条 理事の職務を行う者がないとき、又は前条の請求があつた場合において理事が正当な理由がないのに総会の招集の手続をしないときは、監事は、総会を招集しなければならない。

 (会員に対する通知又は催告)

第四十六条 保証協会が会員に対してする通知又は催告は、会員名簿に記載したその者の住所(その者が通知又は催告を受ける別の場所を保証協会に通知したときは、その場所)にあてれば足りる。

2 前項の通知又は催告は、通常到達すべきであつた時に到達したものとみなす。

3 総会招集の通知は、その会日の十日前までに、その会議の目的たる事項を示してしなければならない。

 (定款その他の書類の備付及び閲覧)

第四十七条 理事は、定款、業務方法書、規約、会員名簿、基金明細書及び総会の議事録を主たる事務所に備えて置かなければならない。

2 会員名簿には、各会員について左の事項を記載しなければならない。

 一 名称及び住所

 二 加入の年月日

 三 出資口数及び出資各口の取得の年月日

3 基金明細書には、第十四条の基金について、その金額及び取得又は繰入の年月日を記載しなければならない。

4 会員、出資者及び保証協会の債権者(保証協会が保証契約を結んでいる金融機関を含む。次条において同じ。)は、第一項の書類の閲覧を求めることができる。

 (決算関係書類の提出、備付及び閲覧)

第四十八条 理事は、通常総会の会日の一週間前までに、事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書及び剰余金処分案又は損失処理案を監事に提出し、且つ、これらをその会日まで主たる事務所に備えて置かなければならない。

2 会員、出資者及び保証協会の債権者は、前項の書類の閲覧を求めることができる。

3 第一項の書類を通常総会に提出するときは、監事の意見書を添附しなければならない。

 (役員に関する民法の準用)

第四十九条 役員については、民法第四十四条第一項(法人の不法行為能力)、第五十二条第二項(理事の業務執行)、第五十三条から第五十六条まで(理事の代表権等)及び第五十九条(監事の職務)の規定を準用する。この場合において、民法第五十六条中「裁判所」とあるのは、「主務大臣」と読み替えるものとする。

 (総会の決議事項)

第五十条 左の事項は、総会の議決を経なければならない。

 一 定款の変更

 二 業務方法書の変更

 三 規約の設定、変更及び廃止

 四 毎事業年度の事業計画の設定及び変更

 五 事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書、剰余金処分案及び損失処理案

2 業務方法書の記載事項のうち第三十六条第四号及び第五号に掲げる事項に係るものについては、前項の規定にかかわらず、定款で、理事全員の同意をもつてこれを変更することができる旨を定めることができる。

3 定款又は業務方法書の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

4 前項の認可の申請があつた場合には、第三十二条の規定を準用する。

 (総会の議事)

第五十一条 総会の議事は、この法律、定款又は規約に特別の定がある場合を除いて、出席した会員の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

2 議長は、総会で選任する。

3 議長は、会員として総会の議決に加わることができない。

 (特別決議事項)

第五十二条 左の事項は、総会員の半数以上が出席し、その議決権の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

 一 定款の変更

 二 会員の除名

 (総会に関する民法の準用)

第五十三条 総会については、民法第六十四条(総会の決議事項)及び第六十六条(表決権のない場合)の規定を準用する。この場合において、同法第六十四条中「第六十二条」とあるのは、「開拓融資保証法第四十六条第三項」と読み替えるものとする。

   第六章 保証協会の解散及び清算

 (解散事由)

第五十四条 保証協会は、左の事由によつて解散する。

 一 総会の決議

 二 破産

 三 第六十三条第二項の規定による解散の命令

2 解散の決議は、総会員の三分の二以上が出席し、その議決権の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

3 解散の決議は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

4 主務大臣は、前項の認可の申請があつた場合において、解散の決議の手続が法令若しくはこれに基く行政庁の処分又は定款に違反しないと認められるときは、同項の認可をしなければならない。

 (清算人)

第五十五条 保証協会が解散したときは、破産による解散の場合を除いては、理事がその清算人となる。但し、総会で他人を選任したときは、この限りでない。

 (清算事務)

第五十六条 清算人は、就職の後遅滞なく、保証協会の財産の状況を調査し、財産目録及び貸借対照表を作り、財産処分の方法を定め、これを総会に提出してその承認を求めなければならない。

第五十七条 清算人は、保証協会の債務を弁済してなお残余財産があるときは、これを出資者に対し定款で定めるところにより分配しなければならない。

2 前項の規定により出資者に分配することができる額は、その出資額を限度とする。

3 第一項の規定による分配の結果なお残余財産がある場合におけるその財産の処分については、政令で定める。

第五十八条 清算事務が終つたときは、清算人は、遅滞なく、決算報告書を作り、これを総会に提出してその承認を求めなければならない。

 (民法及び非訟事件手続法の準用)

第五十九条 保証協会の解散及び清算については、民法第七十三条(清算法人)、第七十五条(裁判所による清算人の選任)、第七十六条(清算人の解任)及び第七十八条から第八十三条まで(清算人の職務権限等)並びに非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第三十五条第二項(法人の解散及び清算の監督の管轄)、第三十六条(検査人の選任)、第三十七条ノ二(清算人等の報酬)、第百三十五条ノ二十五第二項及び第三項(意見の聴取等)、第百三十七条前段(清算人の選任又は解任の裁判)及び第百三十八条(清算人不適格者)の規定を準用する。この場合において、民法第七十五条中「前条」とあるのは、「開拓融資保証法第五十五条」と読み替えるものとする。

   第七章 保証協会の監督

 (事業計画及び収支予算の承認)

第六十条 中央保証協会は、毎事業年度開始前に、事業計画及び収支予算を主務大臣に提出して、その承認を受けなければならない。これに変更を加えようとするときも、また同様とする。

 (業務又は財産状況の報告の徴収)

第六十一条 主務大臣は、保証協会の業務又は財産の状況に関して監督上必要があると認めるときは、保証協会又は保証協会から業務の委託を受けた者(以下「受託者」という。)からその業務又は財産の状況に関し報告を徴することができる。但し、受託者に対しては、その委託された業務の範囲内に限る。

 (業務又は会計状況の検査)

第六十二条 会員が、総会員の十分の一以上の同意を得て、保証協会の業務又は会計が法令若しくはこれに基く行政庁の処分又は定款、業務方法書若しくは規約に違反する疑があることを理由として検査を請求したときは、主務大臣は、その保証協会の業務又は会計の状況を検査しなければならない。

2 主務大臣は、保証協会又は受託者の業務又は会計が法令若しくはこれに基く行政庁の処分又は定款、業務方法書若しくは規約に違反する疑があると認めるときは、何時でも、その保証協会又は受託者の業務又は会計の状況を検査することができる。この場合には、前条但書の規定を準用する。

3 主務大臣は、保証協会の業務又は会計の状況につき、毎年一回を常例として検査をしなければならない。

 (法令等の違反に対する措置)

第六十三条 主務大臣は、第六十一条の規定により報告を徴した場合又は前条の規定により検査を行つた場合において、保証協会の業務又は会計が法令若しくはこれに基く行政庁の処分又は定款、業務方法書若しくは規約に違反すると認めるときは、その保証協会に対して、役員の解任、業務の停止その他必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。

2 保証協会が前項の規定による命令に従わなかつたときは、主務大臣は、その役員を解任し、又はその保証協会の解散を命ずることができる。

 (議決の取消)

第六十四条 会員が、総会員の十分の一以上の同意を得て、総会(創立総会を含む。)の招集手続又は議決の方法が法令若しくはこれに基く行政庁の処分又は定款、業務方法書若しくは規約に違反することを理由として、その議決の日から三十日以内に、その議決の取消を請求した場合において、主務大臣は、その違反の事実があると認めるときは、当該議決を取り消すことができる。

 (主務大臣)

第六十五条 この法律で「主務大臣」とあるのは、農林大臣及び大蔵大臣とする。但し、第六十一条及び第六十二条に規定する主務大臣の権限は、農林大臣又は大蔵大臣が各々単独に行使することを妨げない。

2 この法律に規定する主務大臣の権限は、政令で定めるところにより、その一部を都道府県知事に行わせることができる。

   第八章 罰則

第六十六条 第六十一条の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は第六十二条の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、三万円以下の罰金に処する。

2 保証協会の役員若しくは受託者の代表者又は保証協会若しくは受託者の代理人、使用人その他の従業者がその保証協会の業務又は受託者の受託した業務に関して前項の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その保証協会又は受託者に対しても同項の刑を科する。

第六十七条 左の場合には、保証協会の役員又は清算人を三万円以下の過料に処する。

 一 この法律の規定により主務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合にその認可又は承認を受けなかつたとき。

 二 第九条第一項の規定に基く政令の規定による登記を怠り、又は虚偽の登記をしたとき。

 三 この法律の規定に基き保証協会が行うことができる業務以外の業務を行つたとき。

 四 第十四条又は第十五条の規定に違反したとき。

 五 第四十一条の規定に違反したとき。

 六 第四十三条第一項、第四十四条又は第四十五条の規定に違反したとき。

 七 第四十七条又は第四十八条の規定に違反して書類を備えて置かず、その書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのにその書類の閲覧を拒んだとき。

 八 第五十六条又は第五十八条の書類に記載すべき事項を記載せず、又は虚偽の記載をしたとき。

 九 第五十七条の規定に違反したとき。

 十 第五十九条で準用する民法第七十九条第一項又は同法第八十一条第一項に規定する公告を怠り、又は虚偽の公告をしたとき。

 十一 第五十九条で準用する民法第七十九条第一項の期間内に債権者に弁済をしたとき。

 十二 第五十九条で準用する民法第八十一条第一項の規定に違反して破産宣告の請求を怠つたとき。

第六十八条 第八条第二項の規定に違反した者は、一万円以下の過料に処する。

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 中央保証協会が成立したときは、財団法人中央開拓信用基金協会が、農林中央金庫への預入又は農林中央金庫の発行する農林債券の取得に充てることを条件とする政府からの貸付金の借入によつて政府に対し負担している一億円の債務及び財団法人中央開拓信用基金協会が、その貸付の条件に従い当該貸付金をもつて取得した農林債券に基き農林中央金庫に対して有する権利は、中央保証協会が、その成立の時に承継する。

3 前項の規定により中央保証協会が承継した政府からの貸付金一億円は、その承継の時に、第五条第二項の規定により政府から出資されたものとみなす。

4 財団法人中央開拓信用基金協会に対し政府が貸し付けた貸付金一億円について中央保証協会がこれを承継する時までに生じた利息は、免除する。

5 財団法人中央開拓信用基金協会は、中央保証協会の設立の際において、政令で定める金額を、預金又は証券をもつて中央保証協会に出資することができる。

6 地方保証協会が成立したときは、その成立の時において、当該地方保証協会は、その区域内に住所を有する財団法人都道府県開拓信用基金協会の有する一切の権利義務を承継し、当該財団法人都道府県開拓信用基金協会は、解散する。

7 中央保証協会の成立の時において地方保証協会がその定款及び業務方法書の定めるところに従つて現に負担している保証債務は、その時に、すべて中央保証協会によつてその定款及び業務方法書の定めるところに従つて保証されたものとみなす。

8 地方保証協会の成立の時においてその地方保証協会の区域を地区とする都道府県開拓農業協同組合連合会が金融機関に対し現に負担している債務のうち地方保証協会がその業務として保証することができるものについて、当該地方保証協会の成立後三箇月以内に、当該都道府県開拓農業協同組合連合会及び当該金融機関からその保証を求められたときは、地方保証協会は、これを拒んではならない。

9 地方保証協会が前項の規定による保証をした場合において、当該都道府県開拓農業協同組合連合会が、当該保証に係る債務の弁済の担保に充てることを条件として都道府県から補助金の交付又は貸付金の貸付を受け、その条件に従つてこれらを金融機関に預け入れているときは、当該交付、貸付又は預入につき当該都道府県開拓農業協同組合連合会の有する債権債務は、その保証の時に、地方保証協会が承継する。

10 地方保証協会が成立していない都道府県の区域を地区とする農業協同組合連合会が開拓者の農業経営に必要な資金を貸し付けるために金融機関に対して中央保証協会の成立の時において現に負担している債務のうち中央保証協会が保証することが相当であると認められるものについて、中央保証協会の成立後三箇月以内に、当該農業協同組合連合会及び当該金融機関からその保証を求められたときは、中央保証協会は、第十一条第一項の規定にかかわらず、その保証をすることができる。

11 前項の規定により中央保証協会が農業協同組合連合会の債務を保証している場合において、当該農業協同組合連合会の地区を区域とする地方保証協会が成立し、当該債務を保証したときは、その保証の時に、当該債務に係る中央保証協会の保証債務は、消滅する。

12 大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。

  第十二条第一項第九号中「漁業信用基金協会」を「開拓融資保証協会、漁業信用基金協会」に改める。

13 農林省設置法(昭和二十四年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。

  第九条第一項第七号の次に次の一号を加える。

  七の二 開拓融資保証協会の指導監督及び助成を行うこと。

14 事業者団体法(昭和二十三年法律第百九十一号)の一部を次のように改正する。

  第六条第一項第二号中「ソ 中小漁業融資保証法(昭和二十七年法律第三百四十六号)」を

ソ 中小漁業融資保証法(昭和二十七年法律第三百四十六号)

 
 

ツ 開拓融資保証法(昭和二十八年法律第九十一号)

 に改める。

15 農林中央金庫法(大正十二年法律第四十二号)の一部を次のように改正する。

  第五条第一項中「漁船保険組合、」の下に「開拓融資保証協会、」を加える。

16 登録税法(明治二十九年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。

  第十九条第七号中「農業共済基金、」の下に「開拓融資保証協会、」を、「農業共済基金法、」の下に「開拓融資保証法、」を加える。

17 印紙税法(明治三十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。

  第五条第九号ノ七の次に次の一号を加える。

  九ノ八 開拓融資保証協会ノ発スル証書、帳簿

18 所得税法(昭和二十二年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。

  第三条第十二号中「農業共済基金、」の下に「開拓融資保証協会、」を加える。

19 法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)の一部を次のように改正する。

  第五条第一項第四号中「農業共済基金、」の下に「開拓融資保証協会、」を加える。

20 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

  第二百九十六条中「農業共済基金、」の下に「開拓融資保証協会、」を加える。

  第七百四十三条第二号中「及び私立学校法第六十四条第四項の法人」を「、私立学校法第六十四条第四項の法人及び開拓融資保証協会」に改める。

(内閣総理・大蔵・農林大臣署名) 

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