暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律

法律第七十号(平九・六・六)

 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)の一部を次のように改正する。

 目次中「第十二条」を「第十二条の六」に改める。

 第二条に次の一号を加える。

 八 準暴力的要求行為 一の指定暴力団等の暴力団員以外の者が当該指定暴力団等又はその第九条に規定する系列上位指定暴力団等の威力を示して同条各号に掲げる行為をすることをいう。

 第三条第二号イ中「第四十七条」を「第四十八条」に改め、「この条」の下に「及び第十二条の五第二項第一号」を加え、同条第三号中「及び第九条」を「、第九条及び第十二条の二第一号」に改める。

 第九条中「各指定暴力団等をいう」の下に「。第十二条の三及び第十二条の五において同じ」を加え、同条第四号中「次号」の下に「及び第十二条の二第三号」を加え、同条第六号の次に次の一号を加える。

 六の二 人(行為者と密接な関係を有する者として国家公安委員会規則で定める者を除く。)から依頼を受け、報酬を得て又は報酬を得る約束をして、金品等を目的とする債務について、債務者に対し、粗野若しくは乱暴な言動を交えて、又は迷惑を覚えさせるような方法で訪問し若しくは電話をかけて、その履行を要求すること(前号に該当するものを除く。)。

 第二章第一節中第十二条の次に次の五条を加える。

第十二条の二 公安委員会は、指定暴力団員がその所属する指定暴力団等に係る次の各号に掲げる業務に関し暴力的要求行為をした場合において、当該業務に従事する指定暴力団員が当該業務に関し更に反復して当該暴力的要求行為と類似の暴力的要求行為をするおそれがあると認めるときは、それぞれ当該各号に定める指定暴力団員に対し、一年を超えない範囲内で期間を定めて、暴力的要求行為が当該業務に関し行われることを防止するために必要な事項を命ずることができる。

 一 指定暴力団等の業務であって、収益を目的とするもの 当該指定暴力団等の代表者等

 二 前号に掲げるもののほか、指定暴力団員がその代表者であり、又はその運営を支配する法人その他の団体の業務であって、収益を目的とするもの 当該法人その他の団体の代表者であり、又はその運営を支配する指定暴力団員

 三 当該指定暴力団員の上位指定暴力団員(指定暴力団員がその所属する指定暴力団等の活動に係る事項について他の指定暴力団員から指示又は命令を受ける地位にある場合における当該他の指定暴力団員をいう。以下この条において同じ。)の縄張の設定又は維持の業務 当該上位指定暴力団員

 四 前号に掲げるもののほか、当該指定暴力団員の上位指定暴力団員の業務であって、収益を目的とするもの 当該上位指定暴力団員

 (準暴力的要求行為の要求等の禁止)

第十二条の三 指定暴力団員は、人に対し、当該指定暴力団員が所属する指定暴力団等又はその系列上位指定暴力団等に係る準暴力的要求行為をすることを要求し、依頼し、又は唆してはならない。

 (準暴力的要求行為の要求等に対する措置)

第十二条の四 公安委員会は、指定暴力団員が前条の規定に違反する行為をした場合において、当該指定暴力団員が更に反復して同条の規定に違反する行為をするおそれがあると認めるときは、当該指定暴力団員に対し、一年を超えない範囲内で期間を定めて、同条の規定に違反する行為が行われることを防止するために必要な事項を命ずることができる。

2 公安委員会は、前項の規定による命令をする場合において、前条の要求、依頼又は唆しに係る準暴力的要求行為が行われるおそれがあると認めるときは、当該命令に係る同条の規定に違反する行為の相手方に対し、当該準暴力的要求行為をしてはならない旨の指示をするものとする。

 (準暴力的要求行為の禁止)

第十二条の五 次の各号のいずれかに該当する者は、当該各号に定める指定暴力団等又はその系列上位指定暴力団等に係る準暴力的要求行為をしてはならない。

 一 第十二条第一項の規定による命令を受けた者であって、当該命令を受けた日から起算して三年を経過しないもの 当該命令において防止しようとした暴力的要求行為の要求、依頼又は唆しの相手方である指定暴力団員の所属する指定暴力団等

 二 第十二条第二項の規定による命令を受けた者であって、当該命令を受けた日から起算して三年を経過しないもの 当該命令に係る暴力的要求行為をした指定暴力団員の所属する指定暴力団等

 三 次条の規定による命令を受けた者であって、当該命令を受けた日から起算して三年を経過しないもの 当該命令の原因となった準暴力的要求行為においてその者が威力を示した指定暴力団等

 四 前条第二項の規定による指示を受けた者であって、当該指示がされた日から起算して三年を経過しないもの 当該指示に係る第十二条の三の規定に違反する行為をした指定暴力団員の所属する指定暴力団等

 五 指定暴力団員との間で、その所属する指定暴力団等の威力を示すことが容認されることの対償として金品等を支払うことを合意している者 当該指定暴力団等

2 一の指定暴力団等の威力を示すことを常習とする者で次の各号のいずれかに該当するものは、当該指定暴力団等又はその系列上位指定暴力団等に係る準暴力的要求行為をしてはならない。

 一 当該指定暴力団等の指定暴力団員が行った暴力的不法行為等若しくは第七章に規定する罪に当たる違法な行為に共犯として加功し、又は暴力的不法行為等に係る罪のうち譲渡し若しくは譲受け若しくはこれらに類する形態の罪として国家公安委員会規則で定めるものに当たる違法な行為で当該指定暴力団等の指定暴力団員を相手方とするものを行い刑に処せられた者であって、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して五年を経過しないもの

 二 当該指定暴力団等の指定暴力団員がその代表者であり若しくはその運営を支配する法人その他の団体の役員若しくは使用人その他の従業者若しくは幹部その他の構成員又は当該指定暴力団等の指定暴力団員の使用人その他の従業者

 (準暴力的要求行為に対する措置)

第十二条の六 公安委員会は、前条の規定に違反する準暴力的要求行為が行われており、その相手方の生活の平穏又は業務の遂行の平穏が害されていると認める場合には、当該準暴力的要求行為をしている者に対し、当該準暴力的要求行為を中止することを命じ、又は当該準暴力的要求行為が中止されることを確保するために必要な事項を命ずることができる。

2 公安委員会は、前条の規定に違反する準暴力的要求行為が行われた場合において、当該準暴力的要求行為をした者が更に反復して当該準暴力的要求行為と類似の準暴力的要求行為をするおそれがあると認めるときは、その者に対し、一年を超えない範囲内で期間を定めて、準暴力的要求行為が行われることを防止するために必要な事項を命ずることができる。

 第十三条の見出し中「暴力的要求行為」の下に「又は準暴力的要求行為」を加え、同条各号列記以外の部分中「第十一条」の下に「又は前条」を、「暴力的要求行為」の下に「又は準暴力的要求行為」を加え、「指定暴力団員が」を「者が」に、「指定暴力団員に」を「暴力的要求行為又は準暴力的要求行為をした者に」に改め、同条第三号中「暴力的要求行為」の下に「又は準暴力的要求行為」を加える。

 第十五条第一項中「敢行される」を「敢行され又は当該対立に係る指定暴力団等の事務所(暴力団の活動の拠点となっている施設又は施設の区画された部分をいう。以下同じ。)若しくは指定暴力団員若しくはその居宅に対して敢行される」に改め、「(暴力団の活動の拠点となっている施設又は施設の区画された部分をいう。以下同じ。)」を削り、同条第四項中「第二項」を「第三項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「第一項(前項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 前項の規定は、一の指定暴力団等に所属する指定暴力団員の集団の相互間に対立が生じ、当該対立に係る集団に所属する指定暴力団員により敢行され又は当該対立に係る指定暴力団等の事務所(その管理者が当該対立に係る集団に所属しているものに限る。)若しくは当該対立に係る集団に所属する指定暴力団員若しくはその居宅に対して敢行される一連の凶器を使用しての暴力行為が発生した場合について準用する。この場合において、同項中「事務所が」とあるのは「事務所(その管理者が当該対立に係る集団に所属しているものに限る。)が」と、「指定暴力団等の指定暴力団員により次の」とあるのは「集団に所属する指定暴力団員により次の」と、「当該指定暴力団等の活動」とあるのは「当該集団の活動」と、同項第一号中「多数」とあるのは「当該集団に所属する多数」と読み替えるものとする。

 第三十四条第一項中「第十二条第一項」の下に「、第十二条の二、第十二条の四第一項、第十二条の六第二項」を、「第十五条第一項」の下に「(同条第二項において準用する場合を含む。次条、第三十九条及び第四十二条第一項において同じ。)」を、「暴力的要求行為」の下に「若しくは準暴力的要求行為」を加え、同条中第五項を第六項とし、第四項を第五項とし、第三項の次に次の一項を加える。

4 第十二条の二の規定による命令に係る第一項の意見聴取を行う場合において、当該命令に係る者が当該命令に係る暴力的要求行為をした指定暴力団員の出頭及び意見の陳述を求めたときは、公安委員会は、これを許可することができる。

 第三十五条第一項中「第十一条第二項」の下に「、第十二条の四第一項、第十二条の六第二項」を加え、同条第四項中「その者の住所が明らかでない場合にあっては、その者」を「当該違反行為をした者が指定暴力団員である場合で当該指定暴力団員の住所が明らかでないときにあっては、当該指定暴力団員」に改め、同条第五項中「第五項」を「第六項」に改め、同条第九項中「同条第四項」を「同条第五項」に改める。

 第三十九条第五号中「第十二条第一項」の下に「、第十二条の四第一項、第十二条の六第二項」を加え、同号の次に次の一号を加える。

 五の二 第十二条の二の規定による命令又は当該命令に係る第三十四条第一項の意見聴取 当該命令又は意見聴取に係る暴力的要求行為が行われた時における当該命令又は意見聴取に係る第十二条の二各号に定める指定暴力団員の住所地(当該指定暴力団員の住所が明らかでない場合にあっては、当該指定暴力団員の所属する指定暴力団等の主たる事務所の所在地)を管轄する公安委員会

 第三十九条第六号中「第十二条第二項」の下に「、第十二条の六第一項」を加え、同条第七号中「第十一条」の下に「又は第十二条の六」を加える。

 第四十二条第一項中「関する事務」の下に「、第十二条の四第二項の規定による指示(緊急の必要がある場合におけるものに限る。)に関する事務」を加え、「同条第二項及び第三項」を「同条第三項及び第四項」に改め、同条第三項中「第十二条第二項」の下に「、第十二条の六第一項」を加える。

 第四十七条第一号の次に次の三号を加える。

 一の二 第十二条の二の規定による命令に違反した者

 一の三 第十二条の四第一項の規定による命令に違反した者

 一の四 第十二条の六の規定による命令に違反した者

 第四十七条第二号中「第十五条第一項」の下に「(同条第二項において準用する場合を含む。)」を加える。

 第四十九条中「第十五条第四項」を「第十五条第五項」に改める。

 別表第十二号の次に次の一号を加える。

 十二の二 建設業法(昭和二十四年法律第百号)第八章に規定する罪

 別表第十九号の次に次の一号を加える。

 十九の二 宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第八章に規定する罪

 別表に次の一号を加える。

 三十一 不動産特定共同事業法(平成六年法律第七十七号)第七章に規定する罪

   附 則

 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、別表の改正規定は、公布の日から施行する。

(内閣総理大臣署名) 

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