旅行業法の一部を改正する法律
法律第三十三号(昭五七・四・二三)
旅行業法(昭和二十七年法律第二百三十九号)の一部を次のように改正する。
第一条中「実施する」を「実施し、あわせて旅行業を営む者の業務の適正な運営を確保する」に、「旅行業を営む者の行なう取引の公正を確保し、もつて」を「旅行業務に関する取引の公正の維持、」に、「に資する」を「を図る」に改める。
第二条に次の二項を加える。
3 この法律で「主催旅行」とは、旅行業を営む者が、あらかじめ、旅行の目的地及び日程、旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービス内容並びに旅行者が旅行業を営む者に支払うべき対価に関する事項を定めた旅行に関する計画を作成し、これに参加する旅行者を広告その他の方法により募集して実施する旅行をいう。
4 この法律で「主催旅行契約」とは、主催旅行に係る第一項第一号から第六号までに掲げる旅行業務の取扱いに関し、旅行業を営む者が旅行者と締結する契約をいう。
第四条第一項中「左に」を「次に」に改め、同項第二号を次のように改める。
二 主たる営業所及びその他の営業所の名称及び所在地
第四条第一項中第七号を第八号とし、第六号を第七号とし、第五号の次に次の一号を加える。
六 一般旅行業又は国内旅行業を営もうとする者にあつては、主催旅行を実施するものであるかどうかの別
第六条第一項中「左の」を「次の」に改め、同項第一号中「取消」を「取消し」に、「二年」を「五年」に改め、「経過していない者」の下に「(当該登録を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しに係る聴聞の期日及び場所の公示の日前六十日以内に当該法人の役員であつた者で、当該取消しの日から五年を経過していないものを含む。)」を加え、同項第二号中「三年の懲役又は禁この刑」を「禁錮」に改め、「処せられ」の下に「、又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ」を加え、「終り」を「終わり」に、「二年」を「五年」に改め、同項第三号中「最近二年間」を「申請前五年以内」に改め、同項第四号中「前各号」を「前三号」に改め、同項第八号を次のように改める。
八 一般旅行業又は国内旅行業を営もうとする者であつて、当該事業を遂行するために必要と認められる運輸省令で定める基準に適合する財産的基礎を有しないもの
第六条第一項に次の一号を加える。
九 旅行業代理店業を営もうとする者であつて、その代理する旅行業を営む者が二以上であるもの
第六条の二中「旅行業」を「一般旅行業及び国内旅行業」に改める。
第六条の三第一項中「旅行業の」を「一般旅行業又は国内旅行業の」に改め、同条に次の二項を加える。
3 前条の登録の有効期間の満了の日までに更新の登録の申請があつた場合において、その申請について前項において準用する第五条第二項又は第六条第二項の通知があるまでの間は、当該申請に係る登録は、前条の登録の有効期間の満了後も、なおその効力を有する。
4 前項の場合において、有効期間の更新の登録がなされたときは、その登録の有効期間は、従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。
第六条の四第一項中「三十日以内に」の下に「、運輸省令で定める書類を添付して」を加え、同条第二項ただし書を次のように改める。
ただし、その届出が新たに主催旅行を実施する旨又は新たな営業所を設置した旨のものである場合において、第八条第二項又は第二十二条の八第三項において準用する次条第二項の規定による届出がないときは、その登録をしないものとする。
第七条第二項中「旅行業者」を「一般旅行業者又は国内旅行業者」に、「受入の記載ある供託書の写を添附して」を「受入れの記載のある供託書の写しを添付して」に改め、同条第三項から第五項までの規定中「旅行業者」を「一般旅行業者又は国内旅行業者」に改める。
第八条第一項中「営業所を設置したとき」を「主催旅行を実施することとし、又は新たな営業所を設置することとしたとき」に改め、同項に後段として次のように加える。
主催旅行を実施する一般旅行業者又は国内旅行業者が第十四条の二第四項の規定により自己を代理して主催旅行契約を締結する業務を行うことができる営業所を新たに設置したため、その営業保証金の額が第十一条第一項に規定する額に不足することとなる場合における当該不足額についても、同様とする。
第十一条第一項を次のように改める。
一般旅行業者又は国内旅行業者が供託すべき営業保証金の額は、次に掲げる区分ごとに、旅行業務に関する取引に係る債務の額及び弁済の状況その他旅行業務に関する取引の実情並びに旅行業務に関する取引の相手方の保護の必要性を考慮して運輸省令で定めるところにより算定した額の合計額に、第十四条の三第一項の規定により供託すべき額を加算した額とする。
一 一般旅行業又は国内旅行業の別
二 主催旅行を実施するものであるかどうかの別
三 主たる営業所又はその他の営業所の別
四 前号のその他の営業所について次に掲げる営業所の別
イ その営業所
ロ 旅行業代理店業を営む者に旅行業務を取り扱わせる者にあつては、次条第一項の規定によりその営業所とみなされる営業所
第十一条第二項中「前項」の下に「又は第十四条の三第一項」を加え、同条第三項中「第十一条第一項」の下に「又は第十四条の三第一項」を加え、同条第四項中「第一項」の下に「又は第十四条の三第一項」を加え、「こえる」を「超える」に、「取りもどす」を「取り戻す」に改める。
第十一条の二の見出し中「の営業所」を「に関する特例等」に改め、同条中「供託」の下に「及びその取戻し」を加え、「旅行業者」を「一般旅行業者又は国内旅行業者(以下「所属旅行業者」という。)」に改め、同条に次の二項を加える。
2 旅行業代理店業者は、その所属旅行業者が第七条第二項(第八条第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出をした後でなければ、その事業を開始してはならない。
3 前項の規定にかかわらず、国内旅行業者を所属旅行業者とする旅行業代理店業者は、その所属旅行業者が一般旅行業の登録を受けた場合において、第九条第二項の規定により国内旅行業を営むことができるときは、その所属旅行業者が第七条第二項の規定による届出をするまでの間、国内旅行業に係る旅行業代理店業を営むことができる。
第十一条の三第一項中「第四項」を「第五項」に改め、「に関し、」の下に「運輸省令で定めるところにより」を加え、「行なわせ」を「行わせ」に改め、同項ただし書及び各号を削り、同条第四項第一号中「次に掲げる者」を「次条の規定による一般旅行業務取扱主任者試験又は国内旅行業務取扱主任者試験に合格した者」に改め、イ及びロを削り、同項第二号中「次に掲げる者」を「次条の規定による一般旅行業務取扱主任者試験に合格した者」に改め、イ及びロを削り、同項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 旅行業者は、その営業所の旅行業務取扱主任者として選任した者のすべてが第六条第一項第一号から第五号までの一に該当し、又は選任した者のすべてが欠けるに至つたときは、新たに旅行業務取扱主任者を選任するまでの間は、その営業所において旅行業務に関し旅行者と契約を締結してはならない。
第十一条の四第三項中「講習会」を「研修」に改め、同条に次の二項を加える。
4 旅行業務取扱主任者試験に関し不正の行為があつたときは、運輸大臣は、当該不正行為に関係のある者について、その受験を停止し、又はその合格を無効とすることができる。この場合においては、その者について、期間を定めて試験を受けさせないことができる。
5 前各項に定めるもののほか、旅行業務取扱主任者試験の試験科目、受験手続その他試験の実施に関し必要な事項及び第三項の指定に関し必要な事項は、運輸省令で定める。
第十二条を次のように改める。
(料金の掲示)
第十二条 一般旅行業者又は国内旅行業者は、事業の開始前に、旅行者から収受する旅行業務の取扱いの料金(主催旅行に係るものを除く。)を定め、これをその営業所において旅行者に見やすいように掲示しなければならない。これを変更するときも、同様とする。
2 前項の料金は、運輸省令で定める基準に従つて定められたものでなければならない。
3 旅行業代理店業者は、その営業所において、所属旅行業者が第一項の規定により定めた料金を旅行者に見やすいように掲示しなければならない。
第十二条の二第一項中「旅行業務に関する契約(旅行に関するサービスを提供する者のため代理して締結する契約を除く。)」を「旅行者と締結する旅行業務の取扱いに関する契約」に改め、同条第三項を次のように改め、同条第四項を削る。
3 旅行業者は、旅行業約款(旅行業代理店業者にあつては所属旅行業者の旅行業約款、第十四条の二第一項又は第二項の規定により他の一般旅行業者又は国内旅行業者を代理して主催旅行契約を締結することができる者にあつては当該他の一般旅行業者又は国内旅行業者の旅行業約款)をその営業所において、旅行者に見やすいように掲示し、又は旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない。
第十二条の三を次のように改める。
(標準旅行業約款)
第十二条の三 運輸大臣が標準旅行業約款を定めて公示した場合(これを変更して公示した場合を含む。)において、一般旅行業者又は国内旅行業者が、標準旅行業約款と同一の旅行業約款を定め、又は現に定めている旅行業約款を標準旅行業約款と同一のものに変更したときは、その旅行業約款については、前条第一項の規定による認可を受けたものとみなす。
第十二条の四中「確認したうえ」を「確認した上、運輸省令で定めるところにより」に改める。
第十二条の八中「営業所において、」の下に「旅行業の種別及び第十一条の三第五項各号に規定する営業所の別に応じ」を加え、「見易い」を「見やすい」に改め、同条に次の一項を加える。
2 旅行業者以外の者は、前項の標識又はこれに類似する標識を掲示してはならない。
第十二条の八を第十二条の九とし、同条の次に次の二条を加える。
(主催旅行の円滑な実施のための措置)
第十二条の十 一般旅行業者又は国内旅行業者は、主催旅行を実施する場合においては、旅行者に対する運送又は宿泊のサービスの確実な提供、旅行に関する計画の変更を必要とする事由が生じた場合における代替サービスの手配その他の当該主催旅行の円滑な実施を確保するため運輸省令で定める措置を講じなければならない。
(旅程管理業務を行う者)
第十二条の十一 主催旅行に参加する旅行者に同行して、前条の運輸省令で定める措置を講ずるために必要な業務(以下「旅程管理業務」という。)を行う者として旅行業者によつて選任される者のうち主任の者は、第六条第一項第一号から第五号までの一に該当しない者であつて、運輸大臣の指定する者が実施する旅程管理業務に関する研修の課程を修了し、又は運輸省令で定める資格を有し、かつ、旅行の目的地を勘案して運輸省令で定める旅程管理業務に関する実務の経験を有するものでなければならない。
2 前項の指定に関し必要な事項は、運輸省令で定める。
第十二条の七中「取引の条件」を「運輸省令で定める事項」に改め、同条を第十二条の八とし、第十二条の六の次に次の一条を加える。
(広告の表示事項)
第十二条の七 旅行業者は、主催旅行に参加する旅行者を募集するため広告をするときは、当該主催旅行を実施する一般旅行業者又は国内旅行業者の氏名又は名称、旅行の目的地及び日程、旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービスの内容、旅行者が旅行業者に支払うべき対価に関する事項、第十二条の十の運輸省令で定める措置を講ずるために必要な業務を行う者の同行の有無その他の運輸省令で定める事項を表示してしなければならない。
第十三条の見出しを「(禁止行為)」に改め、同条中「次の各号に」を「次に」に改め、同条第一号を次のように改める。
一 第十二条第一項又は第三項の規定により掲示した料金を超えて料金を収受する行為
第十三条中第二号を削り、第三号を第二号とし、第四号を削り、同条に次の二項を加える。
2 旅行業者は、旅行業務に関し取引をした者に対し、その取引によつて生じた債務の履行を不当に遅延する行為をしてはならない。
3 旅行業者又はその代理人、使用人その他の従業者は、その取り扱う旅行業務に関連して次に掲げる行為を行つてはならない。
一 旅行者に対し、旅行地において施行されている法令に違反する行為を行うことをあつ旋し、又はその行為を行うことに関し便宜を供与すること。
二 旅行者に対し、旅行地において施行されている法令に違反するサービスの提供を受けることをあつ旋し、又はその提供を受けることに関し便宜を供与すること。
三 前二号のあつ旋又は便宜の供与を行う旨の広告をし、又はこれに類する広告をすること。
第十四条の次に次の三条を加える。
(主催旅行を実施する旅行業者の代理)
第十四条の二 一般旅行業者又は国内旅行業者は、他の一般旅行業者又は国内旅行業者が実施する主催旅行について、当該他の一般旅行業者又は国内旅行業者を代理して主催旅行契約を締結することを内容とする契約(以下「受託契約」という。)を締結したときは、第三条の規定にかかわらず、旅行業代理店業の登録を受けなくても、当該受託契約の相手方(以下「委託旅行業者」という。)を代理して主催旅行契約を締結することができる。
2 前項の規定により委託旅行業者と受託契約を締結した一般旅行業者又は国内旅行業者(以下「受託旅行業者」という。)が、当該受託契約において、当該受託旅行業者を所属旅行業者とする旅行業代理店業者のうち当該委託旅行業者を代理して主催旅行契約を締結することができるものを定めたときは、その受託契約において定められた旅行業代理店業者(以下「受託旅行業代理店業者」という。)は、当該委託旅行業者を代理して主催旅行契約を締結することができる。
3 前二項の場合において、受託旅行業者が国内旅行業者であるときは、当該受託旅行業者は、本邦内の旅行以外の旅行に係る主催旅行契約については、委託旅行業者を代理して主催旅行契約を締結することができない。その受託旅行業代理店業者についても、同様とする。
4 委託旅行業者及び受託旅行業者は、受託契約において、委託旅行業者を代理して主催旅行契約を締結することができる受託旅行業者又はその受託旅行業代理店業者の営業所(以下「受託営業所」という。)を定めておかなければならない。
5 委託旅行業者は、受託契約を締結した場合又は受託契約の変更があつた場合(受託営業所の変更に係る場合に限る。)においては、当該契約書の写しを添付して、遅滞なく、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。当該受託契約がその効力を失つた場合においても、同様とする。
(受託営業所に係る営業保証金等)
第十四条の三 委託旅行業者は、受託営業所について、主催旅行に関する取引の実情を考慮して運輸省令で定めるところにより営業保証金を供託しなければならない。
2 受託旅行業者又はその受託旅行業代理店業者は、委託旅行業者が、受託営業所について、第八条第一項後段の規定による営業保証金の不足額の供託をすべきときは同条第二項において準用する第七条第二項の規定による届出があつた後、第八条第一項後段の規定による営業保証金の供託を要しないときは前条第五項前段の規定による届出があつた後でなければ、その受託営業所において委託旅行業者を代理して主催旅行契約を締結する業務を開始してはならない。
(旅行業代理店業者の旅行業務等)
第十四条の四 旅行業代理店業者は、第十四条の二第二項の規定により代理して主催旅行契約を締結する場合を除き、その所属旅行業者以外の一般旅行業者又は国内旅行業者のために第二条第一項第八号に掲げる旅行業務を取り扱つてはならない。
2 旅行業代理店業者は、旅行業務に関し取引をしようとするときは、所属旅行業者の氏名又は名称及び旅行業代理店業者である旨を取引の相手方に明示しなければならない。
3 旅行業代理店業者は、その営業所において、所属旅行業者を誤認させるような表示をしてはならない。
第十五条の次に次の一条を加える。
(旅行業代理店業の登録の失効)
第十五条の二 旅行業代理店業の登録は、次の各号の一に該当することとなつたときは、その効力を失う。
一 所属旅行業者のために第二条第一項第八号に掲げる旅行業務を取り扱うことを内容とする契約が効力を失つたとき。
二 所属旅行業者が第二十条の規定により旅行業の登録を抹消されたとき。
第十八条第一項中「の運輸省令で定める」を「に規定する」に改め、同条第二項を次のように改める。
2 旅行業者は、前項の規定により営業保証金の供託をしたときは、供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。
第十八条に次の一項を加える。
3 第一項に規定する場合において、法務省令、運輸省令で定める日から二十一日以内に旅行業者が前項の届出をしないときは、当該旅行業者に係る登録は、その効力を失う。
第十八条の二の次に次の一条を加える。
(業務改善命令)
第十八条の三 運輸大臣は、旅行業者の業務の運営に関し、取引の公正、旅行の安全又は旅行者の利便を害する事実があると認めるときは、当該旅行業者に対し、次に掲げる措置をとるべきことを命ずることができる。
一 旅行業務取扱主任者を解任すること。
二 旅行業務の取扱いの料金又は主催旅行に関し旅行者から収受する対価を変更すること。
三 旅行業約款を変更すること。
四 主催旅行に係る第十二条の十の運輸省令で定める措置を確実に実施すること。
五 旅行者に生じた損害を賠償するために必要な金額を担保することができる保険契約を締結すること。
六 前各号に掲げるもののほか、業務の運営の改善に必要な措置をとること。
第十九条の見出し中「取消」を「取消し」に改め、同条第一項中「左の」を「次の」に改め、同項第一号中「又はこれに基く」を「若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく」に改め、同項第二号中「第六条第一項各号」を「同項各号」に改め、同条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 運輸大臣は、旅行業者が登録を受けてから一年以内に事業を開始せず、又は引き続き一年以上事業を行つていないと認めるときは、登録を取り消すことができる。
第二十条の見出し中「まつ消」を「抹消」に改め、同条中「有効期間」の下に「(第六条の三第三項に規定する場合にあつては、同項の規定によりなお効力を有することとされる期間を含む。)」を加え、「又は第十八条第二項」を削り、「前条第一項」を「前条第一項若しくは第二項」に、「取消をしたとき、又は」を「取消しをしたとき、」に改め、「あつたとき」の下に「、又は第十五条の二若しくは第十八条第三項(第二十二条の十五第四項又は第二十二条の二十二第二項において準用する場合を含む。)の規定により登録が効力を失つたとき」を加え、「まつ消し」を「抹消し」に改め、同条に次の一項を加える。
2 運輸大臣は、第十五条第二項又は第三項の規定による届出をすべき事実が発生したと認める場合において、これらの規定に基づく届出がないときは、当該届出がなくても旅行業の登録を抹消することができる。
第二十一条の見出し中「取りもどし」を「取戻し」に改め、同条第一項中「まつ消」を「抹消」に、「旅行業者で」を「一般旅行業者若しくは国内旅行業者で」に、「取りもどす」を「取り戻す」に、「旅行業者が一部の営業所を廃止した場合」を「主催旅行を実施しないこととした旨、一部の営業所につき事業の廃止があつた旨又は受託営業所の全部若しくは一部につき業務の廃止があつた旨の届出があつた場合」に、「の運輸省令で定める」を「に規定する」に、「こえる」を「超える」に改める。
第二十二条中「、第十一条の三第四項の規定による認定を受けようとする者」を削る。
第二十二条の三に次の二号を加える。
四 旅行業務の適切な運営を確保するための社員に対する指導
五 旅行業務に関する取引の公正の確保又は旅行業の健全な発達を図るための調査、研究及び広報
第二十二条の十第二項中「新たに」の下に「主催旅行を実施することとし、又は新たな」を加え、「代理して旅行業務を取り扱う」を「所属旅行業者とする」に改め、「同じ。)」の下に「若しくは受託営業所」を加え、同条第六項中「第十一条第一項」の下に「又は第十四条の三第一項」を加える。
第二十二条の十二の見出し中「取りもどし」を「取戻し」に改め、同条第一項中「その営業所を廃止した」を「主催旅行を実施しないこととした旨、一部の営業所につき事業の廃止があつた旨又は受託営業所の全部若しくは一部につき業務の廃止があつた旨の届出をした」に、「取りもどす」を「取り戻す」に改める。
第二十二条の十五第四項中「第七条第二項及び第五項」を「第十八条第二項及び第三項」に改め、同項後段を次のように改める。
この場合において、同条第二項中「前項」とあるのは「第二十二条の十五第三項」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「第二十二条の十五第三項」と、「法務省令、運輸省令で定める日から二十一日以内に」とあるのは「保証社員でなくなつた日から七日以内に」と読み替える。
第二十二条の二十二第二項中「第七条第二項及び第五項」を「第十八条第二項及び第三項」に改め、同項後段を次のように改める。
この場合において、同条第二項中「前項」とあるのは「第二十二条の二十二第一項」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「第二十二条の二十二第一項」と、「法務省令、運輸省令で定める日から」とあるのは「旅行業協会が第二十二条の二第一項の指定を取り消され、又は解散した日から」と読み替える。
第二十二条の二十三第一項中「第七条第五項の規定により登録を取り消した者」を「第十八条第三項の規定により登録が効力を失つたため第二十条第一項の規定により登録を抹消された者に関する事項」に改める。
第二十三条を次のように改める。
(聴聞)
第二十三条 運輸大臣は、第六条第一項(第六条の三第二項において準用する場合を含む。第三項において同じ。)、第十八条の三又は第十九条第一項若しくは第二項の規定による処分をしようとする場合においては、あらかじめ、当該旅行業者又はその代理人の出頭を求めて、釈明及び証拠の提出の機会を与えるため、公開による聴聞を行わなければならない。
2 前項の場合においては、運輸大臣は、処分をしようとする理由並びに聴聞の期日及び場所を、期日の一週間前までに、当該旅行業者に通知し、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
3 運輸大臣は、第一項の場合において、当該旅行業者の所在が不明であるため前項の規定による通知をすることができず、かつ、同項の規定による公示をした日から起算して三十日を経過してもその所在が判明しないとき、又は当該旅行業者若しくはその代理人が正当な理由がなくて聴聞の期日に出頭しないときは、第一項の規定にかかわらず、聴聞を行わないで第六条第一項、第十八条の三又は第十九条第一項若しくは第二項の規定による処分をすることができる。
第二十三条の次に次の一条を加える。
(経過措置)
第二十三条の二 この法律の規定に基づき、命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第二十五条の見出し中「旅行業者」を「旅行業者等」に改め、同条中「確保」を「維持」に改め、「旅行業者」の下に「又は旅行業務に関する契約の実施のための業務に従事する者」を加える。
第二十六条第一項中「又は旅行業協会その他のこれらの者の組織する団体」を「、第十一条の四第三項若しくは第十二条の十一第一項の指定を受けた者、旅行業協会又は第二十五条の団体」に改め、同条第二項中「若しくは事務所」の下に「又は第十一条の四第三項若しくは第十二条の十一第一項の指定を受けた者」を加える。
第二十八条中「左の」を「次の」に、「二十万円」を「五十万円」に改め、第四号を第六号とし、同条第三号中「含む。)」の下に「又は第十一条の二第二項」を加え、同号を同条第五号とし、同条第二号中「規定による」を「規定に違反して」に改め、同号を同条第四号とし、同条第一号の次に次の二号を加える。
二 不正の手段により第五条(第六条の三第二項において準用する場合を含む。)の規定による登録を受けた者
三 第六条の四第一項の規定に違反して変更の届出をしないで主催旅行を実施した者
第二十八条に次の三号を加える。
七 第十四条の二第五項の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の届出をして他の旅行業者に主催旅行契約を締結させた者
八 第十四条の三第二項の規定に違反してその業務を開始した者
九 第十四条の四第一項の規定に違反して所属旅行業者以外の一般旅行業者又は国内旅行業者のために第二条第一項第八号に掲げる旅行業務を取り扱つた者
第二十九条中「十万円」を「三十万円」に改める。
第二十九条の二中「左の」を「次の」に、「五万円」を「二十万円」に改め、同条第一号中「違反した者」を「違反して旅行業務取扱主任者を選任しなかつた者」に改め、同条第二号を次のように改める。
二 第十一条の三第二項の規定に違反して旅行業務に関し旅行者と契約を締結した者
第二十九条の二中第三号を削り、第四号を第三号とし、同号の次に次の一号を加える。
四 第十二条の五の規定に違反して書面を交付しなかつた者
第二十九条の二第五号を次のように改める。
五 第十二条の八の規定に違反して広告をした者
第二十九条の二中第六号を第八号とし、第五号の次に次の二号を加える。
六 第十三条第一項の規定に違反して同項各号に掲げる行為をした者
七 第十八条の三の規定による命令に違反した者
第三十条中「左の」を「次の」に、「一万円」を「十万円」に改め、第四号を第十号とし、第三号を第九号とし、同条第二号中「行なわせた」を「行わせた」に改め、同号を同条第四号とし、同号の次に次の四号を加える。
五 第十二条の七の規定に違反して広告をした者
六 第十二条の九第一項の規定に違反してその営業所において掲示すべき標識以外の標識を掲示した者
七 第十二条の九第二項の規定に違反して標識を掲示した者
八 第十四条の四第二項の規定に違反して明示すべき事項を明示しないで取引をした者
第三十条第一号の次に次の二号を加える。
二 第十二条第一項又は第三項の規定に違反して料金を掲示しなかつた者
三 第十二条の二第三項の規定に違反して旅行業約款を掲示せず、又は備え置かなかつた者
第三十二条中「左の」を「次の」に、「一万円」を「十万円」に改め、同条第一号を削り、同条第二号中「第十二条の八」を「第十二条の九第一項」に改め、同号を同条第一号とし、同条第三号を同条第二号とする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律の施行の際現に改正前の旅行業法(以下「旧法」という。)第三条又は第六条の三第一項の規定により登録を受けている者は、改正後の旅行業法(以下「新法」という。)第三条又は第六条の三第一項の規定により登録を受けた者とみなす。
2 前項の規定により新法の規定による登録を受けた者とみなされた者で一般旅行業者又は国内旅行業者であるものについての新法第六条の二の規定の適用については、その者が旧法の規定により登録を受けた日を同条に規定する登録の日とみなす。
第三条 この法律の施行の際現に旧法第四条第一項又は第六条の三第一項の規定によりされている申請に係る登録については、なお従前の例による。
第四条 附則第二条第一項の規定により新法の規定による登録を受けた者とみなされる一般旅行業者又は国内旅行業者は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から起算して三月を経過するまでの間(この法律の施行の際現に旧法第六条の三第一項の規定による登録の申請をしている者については、同条第二項において準用する旧法第五条第二項の通知を受けたときはその日から起算して三月を経過する日までの間、旧法第六条の三第二項において準用する旧法第六条第二項の通知を受けたときはその日までの間)は、新法第六条の四第一項の規定による届出をしなくても、主催旅行を実施することができる。
2 この法律の施行の際現に旧法第四条第一項の規定により一般旅行業又は国内旅行業の登録の申請をしている者が、旧法第五条第二項の規定による通知を受けた場合には、その者は、その通知を受けた日から起算して三月を経過する日までの間は、新法第六条の四第一項の規定による届出をしなくても、主催旅行を実施することができる。
3 前二項の場合においては、新法第八条及び第二十二条の十第二項の規定は、適用しない。
第五条 この法律の施行前に旧法第十一条の三第四項第一号ロ又は同項第二号ロの規定による認定を受けた者は、新法第十一条の三第五項の規定の適用については、それぞれ同項に規定する国内旅行業務取扱主任者試験に合格した者又は一般旅行業務取扱主任者試験に合格した者とみなす。
2 この法律の施行の際現に旧法第十一条の三第一項の規定により旅行業務取扱主任者として選任されている者が、当該選任された営業所において旅行業務取扱主任者として業務を行う場合については、施行日から起算して一年を経過する日までの間は、なお従前の例による。
第六条 この法律の施行前に旧法第二十二条の七の規定により旅行業協会が実施した研修の課程のうち、新法第十二条の十一第一項の指定を受けた者が実施する旅程管理業務に関する研修の課程に相当するものとして運輸大臣が指定したものを修了した者は、同項に規定する研修の課程を修了した者とみなす。
2 施行日から起算して二年を経過する日までの間は、新法第十二条の十一第一項の規定の適用については、「運輸大臣の指定する者が実施する旅程管理業務に関する研修の課程を修了し、又は運輸省令で定める資格を有し、かつ、旅行の目的地を勘案して運輸省令で定める旅程管理業務に関する実務の経験を有するもの」とあるのは、「運輸省令で定める旅程管理業務に関する実務の経験を有するもの」とする。
第七条 この法律の施行前に運輸大臣が旧法第十二条第二項若しくは第十二条の二第三項の規定によりした命令又は旧法第十九条第一項の規定によりした命令若しくは処分は、新法第十八条の三又は第十九条第一項の規定により運輸大臣がした命令又は処分とみなす。
第八条 附則第二条第一項の規定により新法の規定による登録を受けた者とみなされる者に関するこの法律の施行前に生じた旧法第十九条第一項各号に掲げる事由による業務の停止の命令又は登録の取消しの処分については、なお従前の例による。
第九条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第十条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定めることができる。
(運輸・内閣総理大臣署名)