都市公園等整備緊急措置法及び都市公園法の一部を改正する法律
法律第二十八号(昭五一・五・二五)
(都市公園等整備緊急措置法の一部改正)
第一条 都市公園等整備緊急措置法(昭和四十七年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項第二号を削り、同項第三号中「都市計画施設」の下に「(都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第四条第六項に規定する都市計画施設という。)」を加え、同号を同項第二号とする。
第三条第一項中「昭和四十七年度」を「昭和五十一年度」に改める。
(都市公園法の一部改正)
第二条 都市公園法(昭和三十一年法律第七十九号)の一部を次のように改正する。
目次中「第三条―第十八条」を「第二条の二―第十八条の二」に、「第二十四条」を「第二十四条の二」に、「第二十七条」を「第二十九条」に改める。
第二条第一項を次のように改める。
この法律において「都市公園」とは、次に掲げる公園又は緑地で、その設置者である地方公共団体又は国が当該公園又は緑地に設ける公園施設を含むものとする。
一 都市計画施設(都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第四条第六項に規定する都市計画施設をいう。次号において同じ。)である公園又は緑地で地方公共団体が設置するもの及び地方公共団体が同条第二項に規定する都市計画区域内において設置する公園又は緑地
二 次に掲げる公園又は緑地で国が設置するもの
イ 一の都府県の区域を超えるような広域の見地から設置する都市計画施設である公園又は緑地(ロに該当するものを除く。)
ロ 国家的な記念事業として、又は我が国固有の優れた文化的資産の保存及び活用を図るため閣議の決定を経て設置する都市計画施設である公園又は緑地
第二章中第二条の次に次の二条を加える。
(都市公園の設置)
第二条の二 都市公園は、次条の規定によりその管理をすることとなる者が、当該都市公園の供用を開始するに当たり政令で定める事項を公告することにより設置されるものとする。
(都市公園の管理)
第二条の三 都市公園の管理は、地方公共団体の設置に係る都市公園にあつては当該地方公共団体が、国の設置に係る都市公園にあつては建設大臣が行う。
第三条に次の一項を加える。
2 国が設置する都市公園(第二条第一項第二号ロに該当するものを除く。)については、政令で定める都市公園の配置、規模、位置及び区域の選定並びに整備に関する技術的基準に適合するように行うものとする。
第五条第一項中「都市公園を設置する地方公共団体(以下「公園管理者」という。)は、当該都市公園」を「第二条の三の規定により都市公園を管理する者(以下「公園管理者」という。)は、その管理に係る都市公園」に改め、同条第二項中「条例」を「地方公共団体の設置に係る都市公園にあつては条例で、国の設置に係る都市公園にあつては建設省令」に改め、同条の次に次の二条を加える。
(兼用工作物の管理)
第五条の二 都市公園と河川、道路、下水道その他の施設又は工作物(以下これらを「他の工作物」という。)とが相互に効用を兼ねる場合においては、当該都市公園の公園管理者及び他の工作物の管理者は、当該都市公園及び他の工作物の管理については、第二条の三の規定にかかわらず、協議して別にその管理の方法を定めることができる。ただし、他の工作物の管理者が私人である場合においては、都市公園については、都市公園に関する工事及び維持以外の管理を行わせることができない。
2 前項の規定により協議が成立した場合においては、当該都市公園の公園管理者は、成立した協議の内容を公示しなければならない。
(公園管理者の権限の代行)
第五条の三 前条第一項の規定による協議に基づき他の工作物の管理者が都市公園を管理する場合においては、当該他の工作物の管理者は、政令で定めるところにより、当該都市公園の公園管理者に代わつてその権限を行うものとする。
第六条第二項中「条例」を「地方公共団体の設置に係る都市公園にあつては条例で、国の設置に係る都市公園にあつては建設省令」に改め、同条第三項ただし書中「条例」を「、地方公共団体の設置に係る都市公園にあつては条例で、国の設置に係る都市公園にあつては政令」に改める。
第十条の次に次の二条を加える。
(国の設置に係る都市公園における行為の禁止等)
第十条の二 国の設置に係る都市公園においては、何人も、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。
一 都市公園を損傷し、又は汚損すること。
二 竹木を伐採し、又は植物を採取すること。
三 土石、竹木等の物件を堆積すること。
四 前三号に掲げるもののほか、公衆の都市公園の利用に著しい支障を及ぼすおそれのある行為で政令で定めるもの
第十条の三 国の設置に係る都市公園において次の各号に掲げる行為をしようとするときは、建設省令で定めるところにより、公園管理者の許可を受けなければならない。
一 物品を販売し、又は頒布すること。
二 競技会、集会、展示会その他これらに類する催しのために都市公園の全部又は一部を独占して利用すること。
三 前二号に掲げるもののほか、都市公園の管理上支障を及ぼすおそれのある行為で政令で定めるもの
2 第八条の規定は、前項の規定による許可について準用する。
第十二条の次に次の五条を加える。
(都市公園の設置及び管理に要する費用の負担原則)
第十二条の二 都市公園の設置及び管理に要する費用は、この法律及び他の法律に特別の定めがある場合を除き、地方公共団体の設置に係る都市公園にあつては当該地方公共団体の、国の設置に係る都市公園にあつては国の負担とする。
(国の設置に係る都市公園の設置及び管理に要する費用についての関係都道府県及び市町村の負担)
第十二条の三 国の設置に係る都市公園で第二条第一項第二号イに該当するものの設置及び管理に要する費用については、当該都市公園の存する都道府県が、政令で定めるところにより、その一部を負担する。
2 前項の場合において、当該都市公園の設置及び管理により他の都道府県も著しく利益を受けるときは、建設大臣は、その受益の限度において、同項の規定により都道府県が負担すべき負担金の一部を著しく利益を受ける他の都道府県に分担させることができる。
3 前項の規定により建設大臣が著しく利益を受ける他の都道府県に負担金の一部を分担させようとする場合においては、建設大臣は、関係都道府県の意見を聴かなければならない。
第十二条の四 前条の規定により都道府県の負担する費用のうち、その設置及び管理で当該都道府県の区域内の市町村を利するものについては、当該設置及び管理による受益の限度において、当該市町村に対し、その設置及び管理に要する費用の一部を負担させることができる。
2 前項の規定により市町村が負担すべき金額は、当該市町村の意見を聴いた上、当該都道府県の議会の議決を経て定めなければならない。
(負担金の納付)
第十二条の五 国の設置に係る都市公園で第二条第一項第二号イに該当するものの設置及び管理に要する費用のうち、第十二条の三第一項又は第二項の規定により都道府県が負担すべき費用は、政令で定めるところにより、国庫に納付しなければならない。
2 前条第一項の規定により市町村が負担すべき費用は、政令で定めるところにより、都道府県に納付しなければならない。
(兼用工作物の管理に要する費用の負担)
第十二条の六 都市公園と他の工作物とが相互に効用を兼ねる場合においては、当該都市公園の管理に要する費用の負担については、公園管理者と当該他の工作物の管理者とが協議して定めるものとする。
第十八条の見出し中「条例」の下に「又は政令」を加え、同条中「基く」を「基づく」に、「公園管理者である地方公共団体の条例」を「地方公共団体の設置に係る都市公園にあつては当該地方公共団体の条例で、国の設置に係る都市公園にあつては政令」に改める。
第二十三条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第一項中「地方公共団体が都市公園」を「前二項の規定により都市公園」に、「を決定し、その旨を公告した」を「が決定され、その旨が公告された」に、「地方公共団体」を「、当該都市公園を設置しようとする地方公共団体又は国」に、「第四条から第十四条まで」を「第二条の三、第四条、第五条、第六条から第十二条まで、第十三条、第十四条」に改め、同項を同条第三項とし、同項の前に次の二項を加える。
地方公共団体は、必要があると認めるときは、都市公園を設置すべき区域を定めることができる。
2 建設大臣は、都市公園を新設しようとするときは、都市公園を設置すべき区域を定めなければならない。
第二十三条に次の一項を加える。
5 建設大臣は、第二項の規定により第二条第一項第二号イの都市公園を設置すべき区域を決定しようとするときは、あらかじめ、当該都市公園が存することとなる都道府県と協議しなければならない。
第二十四条第一項中「公園管理者(前条」を「地方公共団体である公園管理者(前条第一項」に、「前条第一項」を「前条第三項」に改め、同項に次の一号を加える。
五 第十条の三第一項の規定に相当する条例の規定による許可を与え、又は与えないこと。
第二十四条に次の二項を加える。
3 第五条の二第一項の規定による協議に基づき他の工作物の管理者が公園管理者に代わつてした第一項各号に掲げる処分又は第十条の三第一項の規定による許可を与え、若しくは与えない処分に不服がある者は、建設大臣及び当該他の工作物に関する主務大臣に対して審査請求をすることができる。この場合において、都道府県、市町村その他の公共団体である他の工作物の管理者がした処分については、当該処分をした他の工作物の管理者である公共団体の長に対して異議申立てをすることもできる。
4 第二項の規定は、前項後段の規定による異議申立てがあつた場合について準用する。
第三章中第二十四条の次に次の一条を加える。
(権限の委任)
第二十四条の二 この法律及びこの法律に基づく政令に規定する建設大臣の権限は、政令で定めるところにより、その一部を地方建設局長又は北海道開発局長に委任することができる。
第二十五条を次のように改める。
第二十五条 第十一条第一項又は第二項(第二十三条第三項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による公園管理者(第二十三条第一項又は第二項の規定により都市公園を設置すべき区域を決定した地方公共団体又は建設大臣を含む。第二十八条第二項において同じ。)の命令(第二十八条第二項各号に掲げるものを除く。)に違反した者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
第二十六条中「五万円」を「十万円」に、「第二十三条第一項」を「第二十三条第三項」に改める。
本則に次の二条を加える。
第二十八条 第十条の二(第二十三条第三項において準用する場合を含む。)の規定に違反して第十条の二各号の一に掲げる行為をした者は、一万円以下の過料に処する。
2 第十一条第一項又は第二項(第二十三条第三項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による公園管理者の命令で次の各号に掲げるものの一に違反した者は、一万円以下の過料に処する。
一 第十条の二又は第十条の三第一項(第二十三条第三項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定に違反している者に対する命令
二 第十条の三第一項(第二十三条第三項において準用する場合を含む。)の規定による許可を受けた者に対する命令
第二十九条 第五条の三の規定により公園管理者に代わつてその権限を行う者は、この章の規定の適用については、公園管理者とみなす。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
2 この法律の施行の際現に地方公共団体が設置している都市公園で、第二条の規定による改正後の都市公園法(以下「新法」という。)第二条の二の政令で定める事項が公告されていないものは、同条の規定にかかわらず、この法律の施行の日において新法の都市公園となるものとする。
3 前項の都市公園の公園管理者は、この法律の施行の日から三月以内に、当該都市公園について新法第二条の二の政令で定める事項を公告しなければならない。
4 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(沖縄振興開発特別措置法の一部改正)
5 沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号)の一部を次のように改正する。
別表中「別表」を「別表(第五条関係)」に改め、同表都市公園の項中「第二条第一項」を「第二条第一項第一号」に改め、「公園施設」の下に「(同条第一項第一号に規定する都市公園に設けるものに限る。)」を加える。
(公有地の拡大の推進に関する法律の一部改正)
6 公有地の拡大の推進に関する法律(昭和四十七年法律第六十六号)の一部を次のように改正する。
第四条第一項第二号ロ中「第一項」の下に「又は第二項」を加える。
(宅地開発公団法の一部改正)
7 宅地開発公団法(昭和五十年法律第四十五号)の一部を次のように改正する。
第二十四条第一項第二号中「都市公園」の下に「(同法第二条第一項第一号に該当するものに限る。)」を加える。
(建設省設置法の一部改正)
8 建設省設置法(昭和二十三年法律第百十三号)の一部を次のように改正する。
第十二条第一号の二中「外」を「ほか」に、「及び海岸」を「、海岸、公共空地及び保勝地」に改める。
(内閣総理・大蔵・建設・自治大臣署名)