輸出保険法の一部を改正する法律
法律第六十一号(昭四九・五・三〇)
輸出保険法(昭和二十五年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。
目次中「第三章の二 輸出手形保険(第五条の七―第五条の十一)」を
「 |
第三章の二 為替変動保険(第五条の六の二―第五条の六の四) |
」 |
第三章の三 輸出手形保険(第五条の七―第五条の十一) |
に改める。
第一条の二第十項第四号中「行なう」を「行う」に改め、同項第五号中「政令で定める鉱物の開発」を「鉱物、木材その他の政令で定める貨物の生産(加工を含む。)」に改める。
第一条の三中「輸出代金保険」の下に「、為替変動保険」を加える。
第一条の七中「左の」を「次の」に改め、第二号の次に次の一号を加える。
二の二 一会計年度内に引き受ける為替変動保険の保険金額の総額
第一条の七第三号及び第四号中「基いて」を「基づいて」に改める。
第五条の四中「以下」の下に「この章において」を加える。
第三章の二を第三章の三とし、第三章の次に次の一章を加える。
第三章の二 為替変動保険
(保険契約)
第五条の六の二 政府は、為替変動保険を引き受けることができる。
2 為替変動保険は、輸出者が輸出契約(政令で定める貨物の輸出に係るものであつて、その貨物の代金又は賃貸料の全部又は一部が政令で定める外国通貨(以下「特定外国通貨」という。)をもつて表示されているものに限る。)に基づいて当該貨物を輸出した場合又は技術提供者が技術提供契約(技術又は労務の提供の対価の全部又は一部が特定外国通貨をもつて表示されているものに限る。)に基づいて技術の提供若しくはこれに伴う労務の提供をした場合に、第一号に掲げる外国為替相場が第二号に掲げる外国為替相場に対してその百分の三を超えて低落したことにより、当該輸出貨物の代金若しくは賃貸料又は当該技術若しくは労務の提供の対価のうち、特定外国通貨をもつて表示されている部分(決済期限が保険契約の締結の申込みがあつた日から政令で定める期間を経過するまでに満了するもの及び決済期限が保険契約の締結の申込みがあつた日から政令で定める期間を経過した後に満了するものを除く。以下「代金等」という。)について受ける損失をてん補する輸出保険とする。
一 決済期限の満了の日の本邦における本邦通貨をもつて表示される当該特定外国通貨の外国為替相場(以下「特定外国為替相場」という。)。ただし、当該特定外国為替相場が代金等を回収した日の特定外国為替相場より低いときは、その日の特定外国為替相場
二 保険契約の締結の申込みがあつた日の特定外国為替相場。ただし、当該特定外国為替相場が当該輸出契約又は技術提供契約を締結した日の特定外国為替相場より高いときは、その日の特定外国為替相場
(保険金)
第五条の六の三 為替変動保険において政府がてん補すべき額は、輸出者又は技術提供者が回収した代金等の当該特定外国通貨をもつて表示された額(以下「外国通貨表示額」という。)を前条第二項第二号に掲げる特定外国為替相場で本邦通貨に換算して得た金額(以下「本邦通貨表示額」という。)から、当該代金等の外国通貨表示額を同項第一号に掲げる特定外国為替相場で本邦通貨に換算して得た金額及び当該代金等の本邦通貨表示額に百分の三を乗じて得た金額の合計額を控除した残額(当該代金等の本邦通貨表示額に政令で定める割合を乗じて得た金額を超えるときは、その額)とする。
(為替差益の納付)
第五条の六の四 保険契約者は、代金等が回収された日の特定外国為替相場が第五条の六の二第二項第二号に掲げる特定外国為替相場に対してその百分の三を超えて高騰したときは、回収された代金等の外国通貨表示額を代金等が回収された日の特定外国為替相場で本邦通貨に換算して得た金額から、当該代金等の本邦通貨表示額に百分の百三を乗じて得た金額を控除した残額(当該代金等の本邦通貨表示額に前条の政令で定める割合を乗じて得た金額を超えるときは、その額)を政府に納付しなければならない。
第十五条第一項中「額」の下に「若しくは保険契約者が第五条の六の四の規定に基づき 政府に納付すべき金額」を加える。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(輸出保険特別会計法の一部改正)
2 輸出保険特別会計法(昭和二十五年法律第六十八号)の一部を次のように改正する。
第一条中「昭和二十五年法律第六十七号」の下に「。以下「法」という。」を加える。
第四条第一項中「保険料及び」を「保険料、法第五条の六、第五条の十一、第十条及び第十四条の五の規定により納付される回収金(以下「回収金」という。)、法第五条の六の四の規定により納付される納付金(以下「納付金」という。)、借入金並びに」に改め、「事務取扱費」の下に「、借入金の償還金及び利子」を加える。
第十一条の次に次の一条を加える。
(借入金)
第十一条の二 この会計において、保険金を支弁するため必要があるときは、この会計の負担において借入金をすることができる。
2 前項の規定により借入金をすることができる金額は、その借入れをする年度における保険料、回収金及び納付金をもつて当該年度の保険金を支弁するのに不足する金額を限度とする。
第十三条中「前条第二項」を「第十一条の二第一項の規定による借入金並びに前条第二項」に改める。
第十四条中「第十二条第二項」を「第十一条の二第一項の規定による借入金の償還金及び利子、第十二条第二項」に改める。
(設備等輸出為替損失補償法の廃止)
3 設備等輸出為替損失補償法(昭和二十七年法律第百六十一号)は、廃止する。
(大蔵省設置法の一部改正)
4 大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
第十三条中第七号を削り、第六号の三を第七号とする。
(大蔵・通商産業・内閣総理大臣署名)