中小企業信用保険法の一部を改正する法律
法律第四十三号(昭四二・六・二六)
中小企業信用保険法(昭和二十五年法律第二百六十四号)の一部を次のように改正する。
第二条第三項第六号を次のように改める。
六 中小企業近代化資金等助成法(昭和三十一年法律第百十五号。以下「助成法」という。)第三条第一項第一号から第二号まで、第三号の二又は第三号の三の規定に基づく資金の貸付けを受けた者(前各号に掲げるものを除く。)
第二条第三項に次の二号を加える。
七 助成法第三条第一項第四号の事業協同組合等であつて同号の規定に基づく資金の貸付けを受けたもの(中小企業振興資金等助成法の一部を改正する法律(昭和三十八年法律第七十一号)による改正前の中小企業振興資金等助成法第三条第一項第四号の事業協同組合等であつて同号の規定に基づく資金の貸付けを受けたもの及び中小企業近代化資金助成法の一部を改正する法律(昭和四十一年法律第二十七号)による改正前の中小企業近代化資金助成法第三条第四号の事業協同組合等であつて同号の規定に基づく資金の貸付けを受けたものを含む。)及び助成法第三条第一項第五号の計画組合であつて同号の規定に基づく資金の貸付けを受けたもの並びにその直接又は間接の構成員(前各号に掲げるものを除く。)
八 助成法第三条第二項の規定に基づく施設の譲渡し又は貸付けを受けた事業協同組合、事業協同小組合及び協同組合連合会並びにその直接又は間接の構成員(第一号から第六号までに掲げるものを除く。)
第二条に次の一項を加える。
4 この法律において「倒産関連中小企業者」とは、中小企業者であつて、次の各号の一に該当することについてその住所地を管轄する市町村長又は特別区長の認定を受けたものをいう。
一 破産、和議開始、更生手続開始、整理開始又は特別清算開始の申立てその他通商産業大臣が定める事由が生じた会社又は個人であつて、通商産業大臣が指定したものに対する売掛金債権その他通商産業省令で定める債権の回収が困難であるため、当該中小企業者の経営の安定に支障を生じていると認められること。
二 取引の相手方たる事業者が事業活動の制限であつて通商産業大臣が指定したものを実施していることにより、当該事業者との取引について取引の数量の減少その他通商産業大臣が定める事由が生じているため、当該中小企業者の経営の安定に支障を生じていると認められること。
第三条の三第一項中「若しくは商工組合連合会」を「、商工組合連合会、商店街振興組合、商店街振興組合連合会、環境衛生同業組合若しくは環境衛生同業組合連合会」に、「保険について」を「保険(以下「近代化保険」という。)について」に改め、同条第二項中「又は」の下に「事業の共同化、」を、「集団化」の下に「その他中小企業構造の高度化」を加え、同条を第三条の四とする。
第三条の二第一項中「前条第一項又は次条第一項」を「普通保険、無担保保険又は次条第一項に規定する近代化保険」に改め、同条第二項を次のように改める。
2 公庫と特別小口保険の契約を締結し、かつ、普通保険又は無担保保険の契約を締結している信用保証協会が前項に規定する債務の保証をした場合において、当該保証をした借入金の額が五十万円(当該債務者たる小企業者についてすでに特別小口保険の保険関係が成立している場合にあつては、五十万円から当該保険関係における保険価額の合計額を控除した残額)をこえないときは、当該保証については、特別小口保険の保険関係が成立するものとする。
第三条の二第三項を削り、同条第四項中「前条第一項」を「第三条第一項又は前条第一項」に、「第一種保険」を「無担保保険」に、「第二種保険」を「普通保険」に、「同条第一項」を「無担保保険又は普通保険」に改め、同項を同条第三項とし、同条第五項中「前条第三項及び第四項」を「第三条第三項及び第四項並びに前条第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条を第三条の三とする。
第三条第一項中「百万円をこえることができない保険(以下「第一種保険」という。)及びその合計額が一千万円」を「一千五百万円」に、「二千万円」を「三千万円」に、「「第二種保険」という。)ごとに」を「「普通保険」という。)について」に、「及び第六項並びに次条第一項」を「、次条第一項及び第三項並びに第三条の三第一項及び第二項」に改め、「それぞれ」を削り、同条第四項中「第三条の三第二項」を「第三条の四第二項」に改め、同条第五項及び第六項を削り、同条の次に次の一条を加える。
第三条の二 公庫は、事業年度の半期ごとに、信用保証協会を相手方として、当該信用保証協会が中小企業者の金融機関からの借入れ(手形の割引又は給付を受けることを含む。)による債務の保証(特殊保証を含む。)であつてその保証について担保(保証人の保証を除く。)を提供させないものをすることにより、中小企業者一人についての保険価額の合計額が三百万円をこえることができない保険(以下「無担保保険」という。)について、保証をした借入金の額の総額が一定の金額に達するまで、その保証につき、公庫と当該信用保証協会との間に保険関係が成立する旨を定める契約を締結することができる。
2 前項の保険関係においては、保険価額に百分の八十を乗じて得た金額を保険金額とする。
3 公庫と無担保保険の契約を締結し、かつ、普通保険の契約を締結している信用保証協会が第一項に規定する債務の保証(次条第一項の保険関係が成立するものを除く。)をした場合において、当該保証をした借入金の額が三百万円(当該債務者たる中小企業者についてすでに無担保保険の保険関係が成立している場合にあつては、三百万円から当該保険関係における保険価額の合計額を控除した残額)をこえないときは、当該保証については、無担保保険の保険関係が成立するものとする。
4 前条第三項及び第四項の規定は、第一項の保険関係に準用する。
第五条中「第三条第一項、第三条の二第一項又は第三条の三第一項」を「普通保険、無担保保険、特別小口保険又は近代化保険」に、「特別小口保険に」を「無担保保険及び特別小口保険に」に改める。
第七条、第九条及び第十条中「第三条第一項、第三条の二第一項又は第三条の三第一項」を「普通保険、無担保保険、特別小口保険又は近代化保険」に改める。
第十一条中「第三条第一項、第三条の二第一項若しくは第三条の三第一項」を「普通保険、無担保保険、特別小口保険若しくは近代化保険」に改め、同条の次に次の三条を加える。
(倒産関連保証の特例)
第十二条 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であつて、倒産関連保証(第三条第一項、第三条の二第一項又は第三条の三第一項に規定する債務の保証であつて、倒産関連中小企業者の経営の安定に必要な資金に係るものをいう。以下同じ。)を受けた倒産関連中小企業者に係るものについての第三条第一項、第三条の二第一項及び第三項並びに第三条の三第一項及び第二項の規定の適用については、第三条第一項及び第三条の二第一項中「保険価額の合計額が」とあるのは「倒産関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ」と、第三条の二第三項中「当該保証をした」とあるのは「倒産関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした」と、「当該債務者」とあるのは「倒産関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者」と、第三条の三第一項中「保険価額の合計額が」とあるのは「倒産関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ」と、同条第二項中「当該保証をした」とあるのは「倒産関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした」と、「当該債務者」とあるのは「倒産関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者」とする。
第十三条 普通保険の保険関係であつて、倒産関連保証に係るものについての第三条第二項及び第五条の規定の適用については、第三条第二項中「百分の七十」とあり、第五条中「百分の七十(無担保保険及び特別小口保険にあつては、百分の八十)」とあるのは、「百分の八十」とする。
第十四条 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であつて、倒産関連保証に係るものについての保険料の額は、第四条の規定にかかわらず、保険金額に年百分の二以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十二年七月一日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律の施行前に成立している改正前の中小企業信用保険法(以下「旧法」という。)第三条第一項に規定する第一種保険及び第二種保険の保険関係については、なお従前の例による。
第三条 中小企業信用保険公庫(以下「公庫」という。)と改正後の中小企業信用保険法(以下「新法」という。)第三条第一項に規定する普通保険の契約を締結している信用保証協会が同項に規定する債務の保証をした場合において、当該債務者たる中小企業者について旧法第三条第一項に規定する第一種保険又は第二種保険の保険関係が成立しているときについての新法第三条第一項の規定の適用については、同項中「一千五百万円」とあるのは「一千五百万円から当該中小企業者につきすでに成立している中小企業信用保険法の一部を改正する法律(昭和四十二年法律第四十三号)による改正前の中小企業信用保険法第三条第一項に規定する第一種保険及び第二種保険の保険価額の合計額を控際した残額」と、「三千万円」とあるのは「三千万円から当該組合又は連合会につきすでに成立している中小企業信用保険法の一部を改正する法律(昭和四十二年法律第四十三号)による改正前の中小企業信用保険法第三条第一項に規定する第一種保険及び第二種保険の保険価額の合計額を控際した残額」とする。
第四条 公庫と新法第三条の二第一項に規定する無担保保険の契約を締結している信用保証協会が同項に規定する債務の保証をした場合において、当該債務者たる中小企業者について旧中小企業信用保険臨時措置法(昭和四十年法律第百五十三号)第五条第一項に規定する無担保保険の保険関係が成立しているときについての新法第三条の二第一項及び第三項の規定の適用については、同条第一項及び第三項中「三百万円」とあるのは、「三百万円から当該中小企業者につきすでに成立している旧中小企業信用保険臨時措置法(昭和四十年法律第百五十三号)第五条第一項に規定する無担保保険の保険価額の合計額を控際した残額」とする。
第五条 公庫と新法第三条の三第一項に規定する特別小口保険の契約を締結している信用保証協会が同項に規定する債務の保証をした場合において、当該債務者たる小企業者について旧法第三条第一項に規定する第一種保険若しくは第二種保険又は旧中小企業信用保険臨時措置法第五条第一項に規定する無担保保険の保険関係が成立しているときについての新法第三条の三第一項の規定の適用については、同項中「又は次条第一項に規定する近代化保険」とあるのは、「、次条第一項に規定する近代化保険、中小企業信用保険法の一部を改正する法律(昭和四十二年法律第四十三号)による改正前の中小企業信用保険法第三条第一項に規定する第一種保険若しくは第二種保険又は旧中小企業信用保険臨時措置法(昭和四十年法律第百五十三号)第五条第一項に規定する無担保保険」とする。
(激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の一部改正)
第六条 激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和三十七年法律第百五十号)の一部を次のように改正する。
第十二条第一項中「又は第三条の二第一項の」を「に規定する普通保険(以下この条において「普通保険」という。)、同法第三条の二第一項に規定する無担保保険又は同法第三条の三第一項に規定する特別小口保険の」に、「又は第三条の二第一項に」を「、を第三条の二第一項又は第三条の三第一項に」に改め、「第五項及び第六項並びに」を削り、「第三項の」を「第三項並びに第三条の三第一項及び第二項の」に、「及び次条」を「、次条及び第三条の三」に、「「その合計額が」」を「同法第三条の二第一項中「保険価額の合計額が」」に、「同条第五項中」を「同条第三項中「当該保証をした」とあるのは「災害関係保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした」と、」に、「同条第六項中「当該保証をした」とあるのは「災害関係保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした」と、同法第三条の二第一項」を「同法第三条の三第一項」に、「同条第三項中「当該債務者」」を「同条第二項中「当該保証をした」とあるのは「災害関係保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした」と、「当該債務者」」に改め、同条第二項中「中小企業信用保険法第三条第一項」を「普通保険」に、「同条第二項」を「中小企業信用保険法第三条第二項」に、「特別小口保険」を「無担保保険及び特別小口保険」に改める。
(産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律の一部改正)
第七条 産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律(昭和三十八年法律第百六十六号)の一部を次のように改正する。
第二条第三項中「又は第三条の二第一項」を「、第三条の二第一項又は第三条の三第一項」に改める。
第三条中「又は第三条の二第一項」を「に規定する普通保険(以下「普通保険」という。)、法第三条の二第一項に規定する無担保保険(以下「無担保保険」という。)又は法第三条の三第一項に規定する特別小口保険(以下「特別小口保険」という。)」に改め、「第五項及び第六項並びに」を削り、「第三項の」を「第三項並びに第三条の三第一項及び第二項の」に、「及び次条」を「、次条及び第三条の三」に、「「その合計額が」」を「法第三条の二第一項中「保険価額の合計額が」」に、「同条第五項中」を「同条第三項中「当該保証をした」とあるのは「産炭地域関係保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした」と、」に、「同条第六項中「当該保証をした」とあるのは「産炭地域関係保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした」と、法第三条の二第一項」を「法第三条の三第一項」に、「同条第三項中「当該債務者」」を「同条第二項中「当該保証をした」とあるのは「産炭地域関係保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該保証をした」と、「当該債務者」」に改める。
第四条中「法第三条第一項」を「普通保険」に、「同条第二項」を「法第三条第二項」に、「特別小口保険」を「無担保保険及び特別小口保険」に改める。
第五条中「法第三条第一項又は第三条の二第一項」を「普通保険、無担保保険又は特別小口保険」に改める。
(大蔵・通商産業・内閣総理大臣署名)