国鉄再建監理委員会答申
*******鉄道の未来を築くために*******
第2章 効率的な経営形態の確立
V.旅客鉄道会社の具体的内容
8.金融・税制措置
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税制措置
公社制度を廃止し、特殊会社という経営形態に移行することに伴い、現在公社であるがゆえ
に講じられている各種の非課税等の措置は廃止され、原則として他の法人と同様に課税の対象とされることとなると考えられる。したがって、市町村納付金の制度についてもこれを廃止し、固定資産税体系に移行することとなるが、負担の急増が経営に与える影響にかんがみ、当分の間、現在の負担と同程度となるよう経過的な負担軽減措置を講じることが必要である。また、青函トンネル及び本四連絡橋については、鉄道事業の経営主体に負担余カが存在しないこと及び国土政策と地域振興に重要な意義があることにかんがみ、施設について課税上特段の配慮をすぺきである。
金融措置
旅客鉄道会社の長期債務の引継ぎ及びその後の資金調達を円滑ならしめるため、経過的に社債発行限度額につき所要の法的措置を講じるなど十分な配慮をすぺきである。また、円滑な社債発行について関係者の配慮が行われることを要望する。