第2章 効率的な経営形態の確立

*******鉄道の未来を築くために*******

V.旅客鉄道会社の具体的内容

3.新幹線一括保有方式の内容

  1. 新幹線一括保有方式は、4新幹線の車両等を除く資産を旅客鉄道会社とは別の主体が一括保有し、各旅客鉄道会社は、別に定める基準で算定した使用料を支払って借り受け、自ら営業を行う方式とする。
  2. 新幹線保有主体が引き継ぐ資産の価額は、長期債務等の処理に際して国民負担をできる限り軽減するという要請と新幹線全体としての収益カにかんがみ、再調達価額によるものとする。
  3. 新幹線保有主体が旅客鉄道会社から微取する使用料は、再調達価額に基づき、4新幹線施設の平均耐用年数である30年の元利均等償還をぺ一スとして算定する。
  4. 各旅客鉄道会社が負担する使用料の額は、それぞれの新幹線の利用の度合い等に応じて法令で定められた客観的基準に基づき決定する。

  5. 新幹線保有主体が負担する債務に見合う貸付料を回収した後は、資本費負担の平準化という新幹線保有方式をとる政策目的がその意義を失うので、貸付け対象施設を関係旅客鉄道会社に譲渡する。

  6. 設備投資の決定についての判断は経営の重要な要素であり、民営化の趣旨からして各旅客鉄道会社の自主的判断と責任の下に行われるべきものであるので、新幹線の維持更新工事及び改良工事については、関係旅客鉄道会社が自ら行う。
    なお大規模な災害復旧の取扱いについては、危険分散の必要性も合め、政府において検討の上決定する。

  7. 新幹線保有主体の業務は、営利を目的とせず、新幹線の資本貫負担の調整のために法令で定められた一定の基準に基づ〈使用料を徴収するとともに、債務の慣遺、借換えを行うものである。これらの義務は特別の政策目的の遂行という基本的に民間企業の業務になじみにくい性格のものである上に、借換えを円滑に行うためには相当の信用カを必要とする。したがつてその経営形態は特殊法人形態とする。
      この場合、新幹額保有主体のあり方については。新幹線保有主体が30年間にわたり新幹線の資本費負担を調整する目的を有する組織であるのに対し、後に述べる「旧国鉄」(仮称)は過去の債務整理や余剰人員対策等を行う時限的な清算法人的粗繊であり、その存立目的、性格が異なることに留意して、政府において検討の上決定する。

  8. 新幹親保有方式をとることと民営化の趣旨との関係については、新幹線保有主体の業務がで述べたように旅客鉄道会社からの使用料徴収、債務の債務など限定的なものであり、旅客鉄道会社の経営に関して介入する立場にないも
    のであることから、旅客鉄道会社の経営責任の明確化や自主性の確立を阻害することにばならない。

  9. 新幹線保有主体の業務は、営利を目的とせず、新幹線の資本貫負担の調整のために法令で定められた一定の基準に基づ〈使用料を徴収するとともに、債務の慣遺、借換えを行うものである。これらの義務は特別の政策目的の遂行という基本的に民間企業の業務になじみにくい性格のものである上に、借換えを円滑に行うためには相当の信用カを必要とする。したがつてその経営形態は特殊法人形態とする。
      この場合、新幹額保有主体のあり方については。新幹線保有主体が30年間にわたり新幹線の資本費負担を調整する目的を有する組織であるのに対し、後に述べる「旧国鉄」(仮称)は過去の債務整理や余剰人員対策等を行う時限的な清算法人的粗繊であり、その存立目的、性格が異なることに留意して、政府において検討の上決定する。

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