第2章 効率的な経営形態の確立
*******鉄道の未来を築くために*******
V.旅客鉄道会社の具体的内容
10.今後の新線建設の考え方-
今後の旅客鉄道会社における新線建設については、一般の私鉄と同様、旅客鉄道会社の経営者の判断により行うべきものである。その場合、必要に応じ、現在の民鉄線の建設においてとられている制度等に準じた適切な措置を講じるぺきである。
なお、多くの人命を預かる鉄道事業にとって、輸送の安全対策、防災対策は最も重要な問題であるので、これらの対策についても現在の私鉄においてとられている制度に準じて十分な配慮をすぺきである。
- 整備新幹線については、21世紀に向けての高速交通手段として地域住民の要望が極めて強いが、現在の計画によれぱ膨大な投資を必要とし、また新会社の経営に大きな影響を及ばすことが予想される。
したがってこの間題については、
1)予想旅客需要と投資の均衡
2)在来線の収支に与える影響
3)財源間題
4)技術開発によるコスト低減の可能性
等を考慮に入れて慎重に判断する必要があると考える。