第2章 効率的な経営形態の確立

*******鉄道の未来を築くために*******

X.研究所等の取扱い

  1. 研究所

    航空、自動車等との激しい競争の中で鉄道事業を維持、発展させていくためには高度でかつ経済性に富んだ技術の研究・開発が必要である。
    この場合には、個々の具体的な研究項目の決定や成果の実用化等に対しては個々の旅客鉄道会社等の経営戦略を十分反映させつつ、より優れた技術を蓄積していくことが望ましい。また、高度の技術カをもって個々の旅客鉄道会社等への技術移転や技術指導を図るとともに関連技術の発展及び海外鉄道技術協力の推進等を促すためには、必ずしも事業部門への速効的な成果を期待しない基礎的技術分野から広範な応用技術分野までをカバーするような総合的な研究所の存在が期待される。このため、現在国鉄が有する鉄道技術研究所と鉄道労働科学研究所の両研究所はいずれの旅客鉄道会社にも所属しない財団法人として独立させ、今後ともその研究活動を継続するとともに、旅客鉄道会社等に対する技術移転及び技術指導を実施する機関として、その運営費は旅客鉄道会社等が一定の基準により分担する。
    この場合、研究所組織の一層の充実と効率化を図るため、2つの研究所を統合することが望ましく、さらに現場との遊離を防ぎ、研究活動の活性化と実用的な研究開発を促す観点から旅客鉄道会社等との間の人事交流を円滑に行うよう努める。
    なお、現在宮崎の実験線で進められている磁気浮上式鉄道(リニァモーターカー)の開発については、実用化されるまでの技術カの維持、開発成果の関連技術への波及等将来の多様な可能性への柔軟な対応、総合的技術カの必要性等を勘案して上記の研究所がこれを引き継ぐこととする。

  2. 基幹的通信
    国鉄を分割した場合には、旅客鉄道会社間をまたがる列車通行に伴う会社間の業務用通信やマルス(旅客販売総合システム)の運用等多数の会社間を桔ぶ情報適信のシステムが必要となる。このため、主としてこれらの通信に用いられる基幹的な有線及び無線通信網等については、これを所有し、旅客鉄道会社等に使用させるなどの事業を行う別会社を設立する。この会社は各旅客鉄道会社等の共同出資会社となり、当面各旅客鉄道会社の業務用通信等を行うこととなるが、将来は、更に一般ユーザーを対象とした事業の展開が期待される。

  3. 鉄道公安制度
    国鉄の鉄道公安制度は、戦後の混乱期に創設され、輸送の安全確保、旅客・荷主の保護、施設内の秩序の維持等に貢献してきた。鉄道公安職員は昭和60年度首で約2,900名であり、鉄道公安職員の職務に関する法律に基づき鉄道犯罪に関する捜査業務を行うとともに警備業務に従事している。
    国鉄事業の経営形態変更後の鉄道公安制度のあり方としては、特殊会社とはいうものの株式会社の職員が命令、強制を中心とする公権の発動である捜査業務を行うことは適切でないのて現行制度は廃止する。なお、新経営形態の下での鉄道施設内における犯罪の捜査等鉄道に係る公安維持のための主体等については、政府において検討の上決定することとするが、検討に際しては鉄道公安職員の引継ぎも考慮する。


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