html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd"> 国鉄があった時代(企画・監修 加藤公共交通研究所)

雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を促進するための労働省関係法律の整備等に関する法律

法律第四十五号(昭六〇・六・一)

 (勤労婦人福祉法の一部改正)

第一条 勤労婦人福祉法(昭和四十七年法律第百十三号)の一部を次のように改正する。

  題名を次のように改める。

    雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律

  目次を次のように改める。

目次

 第一章 総則(第一条―第六条)

 第二章 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の促進

  第一節 事業主の講ずる措置等(第七条―第十五条)

  第二節 機会均等調停委員会(第十六条―第二十一条)

 第三章 女子労働者の就業に関する援助の措置等(第二十二条―第三十一条)

 第四章 雑則(第三十二条―第三十五条)

 附則

  第一条中「勤労婦人の福祉に関する原理を明らかにする」を「法の下の平等を保障する日本国憲法の理念にのつとり雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇が確保されることを促進する」に、「勤労婦人に」を「女子労働者に」に、「職業指導の充実、職業訓練の奨励、」を「職業能力の開発及び向上、再就職の援助並びに」に改め、「育児、家事その他の」を削り、「調和の促進、福祉施設の設置」を「調和を図る」に、「もつて勤労婦人」を「もつて女子労働者」に改める。

  第二条中「勤労婦人は、次代をになう」を「女子労働者は経済及び社会の発展に寄与する者であり、かつ、家庭の一員として次代を担う」に、「重大な」を「重要な」に改め、「とともに、経済及び社会の発展に寄与する」を削り、「勤労婦人が職業生活と家庭生活との調和を図り、及び」を「この法律の規定による女子労働者の福祉の増進は、女子労働者が」に、「営む」を「営み、及び職業生活と家庭生活との調和を図る」に、「配慮されるものとする」を「することをその本旨とする」に改める。

  第三条中「勤労婦人は、勤労」を「女子労働者は、労働」に、「をもち、みずからすすんで」を「の下に、自ら進んで」に、「を開発し」を「の開発及び向上を図り」に改める。

  第四条を次のように改める。

  (関係者の責務)

 第四条 事業主並びに国及び地方公共団体は、前二条に規定する基本的理念に従つて、女子労働者の福祉を増進するように努めなければならない。

  第五条中「勤労婦人」を「女子労働者」に、「勤労に」を「労働に」に、「とくに」を「特に」に、「行なう」を「行う」に改める。

  第二章から第五章までの章名を削る。

  第六条に見出しとして「(女子労働者福祉対策基本方針)」を付し、同条第一項及び第二項中「勤労婦人の」を「女子労働者の」に、「勤労婦人福祉対策基本方針」を「女子労働者福祉対策基本方針」に改め、同条第三項中「勤労婦人福祉対策基本方針は、勤労婦人」を「女子労働者福祉対策基本方針は、女子労働者」に、「並びに年齢別及び配偶の関係別の就業状況」を「及び就業の実態」に改め、同条第四項から第六項までの規定中「勤労婦人福祉対策基本方針」を「女子労働者福祉対策基本方針」に改める。

  第十七条中「同条第六項」の下に「及び第十二条第二項」を加え、「並びに前条」を「、第十二条第一項並びに前二条」に改め、「「船員中央労働委員会」」の下に「と、第九条、第十条、第十四条及び前条第二項中「労働省令」とあるのは「運輸省令」と、第十一条第三項中「労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第六十五条第一項若しくは第二項の規定による休業をしたこと」とあるのは「船員法(昭和二十二年法律第百号)第八十七条第一項若しくは第二項の規定によつて作業に従事しなかつたこと」と、第十四条、第十五条及び前条第二項中「都道府県婦人少年室長」とあるのは「地方運輸局長(海運監理部長を含む。)」と、第十五条中「機会均等調停委員会に調停を行わせる」とあるのは「船員地方労働委員会に調停を委任する」」を加え、同条に次の三項を加え、同条を第三十四条とする。

 2 前項の規定により読み替えられた第十五条の規定により委任を受けて船員地方労働委員会が行う調停については、第二章第二節の規定は、適用しない。

 3 前項の調停の事務は、公益委員のうちから当該船員地方労働委員会の会長が指名する三人の委員で構成する合議体で取り扱う。この場合において、当該合議体は、関係当事者からの申立てに基づき必要があると認めるときは、使用者委員及び労働者委員のうちから当該船員地方労働委員会の会長が指名する委員から当該事件につき意見を聴くものとする。

 4 第十九条から第二十一条までの規定は、第二項の調停について準用する。この場合において、第十九条及び第二十条中「委員会」とあるのは「船員地方労働委員会」と、第二十一条中「この節」とあるのは「第三十四条第三項」と、「委員会」とあるのは「合議体」と、「労働省令」とあるのは「船員中央労働委員会規則」と読み替えるものとする。

  第十六条第一項中「勤労婦人」を「女子労働者」に改め、同条を第三十二条とし、同条の次に次の一条を加える。

  (報告の徴収並びに助言、指導及び勧告)

 第三十三条 労働大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、事業主に対して、報告を求め、又は助言、指導若しくは勧告をすることができる。

 2 前項に定める労働大臣の権限は、労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県婦人少年室長に委任することができる。

  第十五条を削り、第十四条第一項中「勤労婦人」を「女子労働者」に改め、同条を第三十一条とし、同条の次に次の章名を付する。

    第四章 雑則

  第十三条第二項中「勤労婦人」を「女子労働者」に、「行ない」を「行い」に、「レクリエーシヨン」を「レクリエーション」に、「行なう」を「行う」に改め、同条に次の一項を加え、同条を第三十条とする。

 4 国は、地方公共団体に対し、働く婦人の家の設置及び運営に関し必要な助言、指導その他の援助を行うように努めるものとする。

  第十二条中「勤労婦人に対して、勤労」を「女子労働者に対して、労働」に改め、同条を第二十九条とする。

  第十一条の見出しを「(育児休業の普及等)」に改め、同条中「勤労婦人」を「女子労働者」に、「行なう」を「行う」に改め、同条に次の一項を加え、同条を第二十八条とする。

 2 第二十五条第二項の規定は、前項の育児休業について準用する。

  第十条中「勤労婦人」を「女子労働者」に改め、同条を第二十七条とする。

  第九条の前の見出しを削り、同条中「勤労婦人」を「女子労働者」に改め、同条を第二十六条とし、同条の前に見出しとして「(妊娠中及び出産後の健康管理に関する配慮及び措置)」を付する。

  第八条の見出しを「(職業能力の開発及び向上の促進)」に改め、同条中「勤労婦人が職業に必要な技能(これに関する知識を含む。)を習得し、その能力の」を「女子労働者が職業能力の開発及び」に、「勤労婦人に対し職業訓練の」を「女子労働者に対しその」に、「勤労婦人その他」を「女子労働者その他」に、「、職業訓練」を「職業能力の開発及び向上」に、「行なうとともに、施設の整備その他勤労婦人の職業訓練の受講を容易にするために」を「行うとともに、職業訓練施設の整備その他の」に改め、同条を第二十三条とし、同条の次に次の二条を加える。

  (再就職の援助)

 第二十四条 国は、妊娠、出産又は育児を理由として退職した女子に対しその希望するときに再び雇用の機会が与えられるようにするため、職業指導、職業紹介、職業能力の再開発の措置その他の措置が効果的に関連して実施されるように配慮するものとする。

  (再雇用特別措置の普及等)

 第二十五条 事業主は、妊娠、出産又は育児を理由として退職した女子について、必要に応じ、再雇用特別措置(当該女子であつて、その退職の際に、その就業が可能となつたときに当該退職に係る事業の事業主に再び雇用されることの希望を有する旨の申出をしていたものについて、当該事業主が、労働者の募集又は採用に当たつて特別の配慮をする措置をいう。)その他これに準ずる措置を実施するように努めなければならない。

 2 国は、事業主に対して、前項の再雇用特別措置の普及を促進するため、必要な助言、指導その他の援助を行うように努めるものとする。

  第七条中「勤労婦人が」を「女子労働者が」に、「勤労婦人その他関係者に対して」を「女子労働者に対して、」に、「勤労婦人の特性に適応した」を「かつ、これに基づく適切な」に、「行なう」を「行う」に改め、同条を第二十二条とする。

  第六条の次に次の一章及び章名を加える。

    第二章 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の促進

     第一節 事業主の講ずる措置等

  (募集及び採用)

 第七条 事業主は、労働者の募集及び採用について、女子に対して男子と均等な機会を与えるように努めなければならない。

  (配置及び昇進)

 第八条 事業主は、労働者の配置及び昇進について、女子労働者に対して男子労働者と均等な取扱いをするように努めなければならない。

  (教育訓練)

 第九条 事業主は、労働者の業務の遂行に必要な基礎的な能力を付与するためのものとして労働省令で定める教育訓練について、労働者が女子であることを理由として、男子と差別的取扱いをしてはならない。

  (福利厚生)

 第十条 事業主は、住宅資金の貸付けその他これに準ずる福利厚生の措置であつて労働省令で定めるものについて、労働者が女子であることを理由として、男子と差別的取扱いをしてはならない。

  (定年、退職及び解雇)

 第十一条 事業主は、労働者の定年及び解雇について、労働者が女子であることを理由として、男子と差別的取扱いをしてはならない。

 2 事業主は、女子労働者が婚姻し、妊娠し、又は出産したことを退職理由として予定する定めをしてはならない。

 3 事業主は、女子労働者が婚姻し、妊娠し、出産し、又は労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第六十五条第一項若しくは第二項の規定による休業をしたことを理由として、解雇してはならない。

  (指針)

 第十二条 労働大臣は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇が確保されることを促進するため必要があると認めるときは、第七条及び第八条に定める事項に関し、事業主が講ずるように努めるべき措置についての指針(次項において「指針」という。)を定めることができる。

 2 第六条第三項から第五項までの規定は指針の策定について、同条第四項及び第五項の規定は指針の変更について準用する。この場合において、同条第四項中「聴くほか、都道府県知事の意見を求める」とあるのは、「聴く」と読み替えるものとする。

  (苦情の自主的解決)

 第十三条 事業主は、第八条から第十一条までの規定に定める事項に関し、女子労働者から苦情の申出を受けたときは、苦情処理機関(事業主を代表する者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とする当該事業場の労働者の苦情を処理するための機関をいう。)に対し当該苦情の処理をゆだねる等その自主的な解決を図るように努めなければならない。

  (紛争の解決の援助)

 第十四条 都道府県婦人少年室長は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇に関する事業主の措置で労働省令で定めるものについての女子労働者と事業主(以下「関係当事者」という。)との間の紛争に関し、関係当事者の双方又は一方からその解決につき援助を求められた場合には、当該関係当事者に対し、必要な助言、指導又は勧告をすることができる。

  (調停の委任)

 第十五条 都道府県婦人少年室長は、前条に規定する紛争(第七条に定める事項についての紛争を除く。)について、関係当事者の双方又は一方から調停の申請があつた場合において当該紛争の解決のために必要があると認めるとき(関係当事者の一方から調停の申請があつた場合にあつては、他の関係当事者が調停を行うことを同意したときに限る。)は、機会均等調停委員会に調停を行わせるものとする。

     第二節 機会均等調停委員会

  (設置)

 第十六条 都道府県婦人少年室に、機会均等調停委員会(以下「委員会」という。)を置く。

 2 委員会は、前条の調停(以下この節において「調停」という。)を行う機関とする。

  (組織)

 第十七条 委員会は、委員三人をもつて組織する。

 2 委員は、学識経験を有する者のうちから、労働大臣が任命する。

  (調停)

 第十八条 委員会は、関係当事者からの申立てに基づき必要があると認めるときは、当該委員会が置かれる都道府県婦人少年室の管轄区域内の主要な労働者団体又は事業主団体が指名する関係労働者を代表する者又は関係事業主を代表する者から当該事件につき意見を聴くものとする。

 第十九条 委員会は、調停案を作成し、関係当事者に対しその受諾を勧告することができる。

 第二十条 委員会は、当該委員会に係属している事件の解決のために必要があると認めるときは、関係行政庁に対し、資料の提供その他必要な協力を求めることができる。

  (労働省令への委任)

 第二十一条 この節に定めるもののほか、委員会及び調停の手続に関し必要な事項は、労働省令で定める。

   第三章 女子労働者の就業に関する援助の措置等

  本則に次の一条を加える。

  (適用除外)

 第三十五条 第二章、第二十五条第一項及び同条第二項(第二十八条第二項において準用する場合を含む。)並びに第三十三条の規定は、国家公務員及び地方公務員に関して、適用しない。

 (労働基準法の一部改正)

第二条 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第六章 女子及び年少者」を

第六章 年少者

 
 

第六章の二 女子

 に改める。

  第四十一条中「及び第六章」を「、第六章及び第六章の二」に、「左の」を「次の」に改め、同条第三号中「受けた者」を「受けたもの」に改める。

  「第六章 女子及び年少者」を「第六章 年少者」に改める。

  第六十条の見出し中「年少者の」を削る。

  第六十一条を削り、第六十二条第一項中「又は女子」を削り、「但し」を「ただし」に改め、同条第二項中「労働に関する主務大臣」を「労働大臣」に改め、同条第四項中「、第十三号、第十四号及び」を「若しくは第十三号若しくは」に改め、「若しくは中央労働基準審議会の議を経て命令で定める女子の健康及び福祉に有害でない業務」及び同項ただし書を削り、同条第五項中「第五十六条第二項本文」を「第五十六条第二項」に改め、同条を第六十一条とする。

  第六十三条第一項中「又は女子」を削り、「つかせ、」を「就かせ、」に、「つかせては」を「就かせては」に改め、同条第四項中「第二項」を「前項」に改め、「及び前項の一定の業務の範囲」を削り、同条第三項を削り、同条を第六十二条とする。

  第六十四条中「又は女子」を削り、同条を第六十三条とし、同条の次に次の一条、章名及び四条を加える。

  (帰郷旅費)

 第六十四条 満十八才に満たない者が解雇の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。ただし、満十八才に満たない者がその責めに帰すべき事由に基づいて解雇され、使用者がその事由について行政官庁の認定を受けたときは、この限りでない。

    第六章の二 女子

  (労働時間及び休日)

 第六十四条の二 使用者は、満十八才以上の女子で第八条第一号から第五号までの事業に従事するものについては、第三十六条の協定による場合においても、一週間について六時間、一年について百五十時間を超えて時間外労働をさせ、又は休日に労働させてはならない。ただし、財産目録、貸借対照表又は損益計算書の作成その他決算のために必要な計算、書類の作成等の業務に従事させる場合には、一週間について六時間の制限にかかわらず、二週間について十二時間を超えない範囲内で時間外労働をさせることができる。

   使用者は、満十八才以上の女子で前項の事業以外の事業に従事するものについては、第三十六条の協定による場合においても、四週間を超えない範囲内で命令で定める週を単位とする期間について、六時間以上十二時間以下の範囲内で命令で定める時間に当該週を単位とする期間の週数を乗じて得た時間、一年について百五十時間以上三百時間以下の範囲内で命令で定める時間を超えて時間外労働をさせ、又は四週間について命令で定める日数以上の休日に労働させてはならない。

   前項の命令は、同項の事業における労働による身体の負担の程度、同項の事業の事業活動の状況等を考慮し、かつ、女子の健康及び福祉に支障のない範囲内において、同項の事業の種類に応じて、定めるものとする。

   第一項及び第二項の規定は、満十八才以上の女子のうち、労働者の業務の遂行を指揮命令する職務上の地位にある者又は専門的な知識若しくは技術を必要とする業務に従事する者で、命令で定めるものに該当する者については、適用しない。

  (深夜業)

 第六十四条の三 使用者は、満十八才以上の女子を午後十時から午前五時までの間において使用してはならない。ただし、次の各号の一に該当する者については、この限りでない。

  一 第八条第六号、第七号、第十三号若しくは第十四号又は電話の事業に従事する者

  二 女子の健康及び福祉に有害でない業務で命令で定めるものに従事する者

  三 前条第四項に規定する命令で定めるもの

  四 品質が急速に変化しやすい食料品の製造又は加工の業務その他の当該業務の性質上深夜業が必要とされるものとして命令で定める業務に従事する者(一日の労働時間が、常時、通常の労働者の労働時間に比し相当程度短いものとして命令で定める時間以内であるものに限る。)

  五 深夜業に従事することを使用者に申し出た者(命令で定める事業に従事するものに限る。)であつて、当該申出に基づき、命令で定めるところにより、使用者が行政官庁の承認を受けたもの

   第六十一条第二項及び第三項の規定は、満十八才以上の女子の深夜業について準用する。この場合において、同条第二項中「前項」とあり、及び同条第三項中「第一項」とあるのは、「第六十四条の三第一項」と読み替えるものとする。

   前二項の規定は、第三十三条第一項の規定によつて労働時間を延長し、又は休日に労働させる場合については、適用しない。

  (坑内労働の禁止)

 第六十四条の四 使用者は、満十八才以上の女子を坑内で労働させてはならない。ただし、臨時の必要のため坑内で行われる業務で命令で定めるものに従事する者(次条第一項に規定する妊産婦で命令で定めるものを除く。)については、この限りでない。

  (妊産婦等に係る危険有害業務の就業制限)

 第六十四条の五 使用者は、妊娠中の女子及び産後一年を経過しない女子(以下「妊産婦」という。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない。

   前項の規定は、同項に規定する義務のうち女子の妊娠又は出産に係る機能に有害である業務につき、命令で、妊産婦以外の女子に関して、準用することができる。

   前二項に規定する業務の範囲及びこれらの規定によりこれらの業務に就かせてはならない者の範囲は、命令で定める。

  第六十五条第一項中「六週間」の下に「(多胎妊娠の場合にあつては、十週間)」を加え、同条第二項中「六週間」を「八週間」に、「但し」を「ただし」に、「五週間」を「六週間」に改める。

  第六十八条を削り、第六十七条の見出しを「(生理日の就業が著しく困難な女子に対する措置)」に改め、同条第一項中「又は生理に有害な業務に従事する女子」を削り、「生理休暇」を「休暇」に改め、「その者を」の下に「生理日に」を加え、同条第二項を削り、同条を第六十八条とする。

  第六十六条第一項中「の外」を「のほか」に、「各〃少くとも」を「各々少なくとも」に改め、同条を第六十七条とし、第六十五条の次に次の一条を加える。

 第六十六条 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十三条第一項及び第三項並びに第三十六条の規定にかかわらず、時間外労働をさせてはならず、又は休日に労働させてはならない。

   使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第六十四条の三第一項ただし書の規定にかかわらず、深夜業をさせてはならない。

  第七十条中「第六十三条」を「第六十二条及び第六十四条の五の年少者及び妊産婦等」に、「及び第六十四条」を「並びに第六十三条及び第六十四条の四の年少者及び女子」に、「別段の定」を「別段の定め」に、「、第六十四条」を「、第六十三条の年少者」に改め、「女子及び」を削り、「男子」を「者」に改める。

  第九十八条第一項中「、都道府県労働局に地方労働基準審議会を」を削り、同条第二項中「中央労働基準審議会は」を「中央労働基準審議会は、」に改め、「、地方労働基準審議会は賃金の支払の確保等に関する法律、労働安全衛生法及び作業環境測定法の施行及び改正に関する事項並びに家内労働法(昭和四十五年法律第六十号)に基づきその権限に属する事項を」を削り、同条第三項中「及び地方労働基準審議会(以下「労働基準審議会」という。)」、「中央労働基準審議会にあつては」、「、地方労働基準審議会にあつては都道府県労働局長の」及び「及び家内労働法に基づきその権限に属する事項」を削り、同条第四項中「労働基準審議会」を「中央労働基準審議会」に、「行政官庁が各〃」を「労働大臣が各々」に改め、同条第五項中「労働基準審議会」を「中央労働基準審議会」に改め、同条の次に次の一条を加える。

 第九十八条の二 この法律の施行及び改正に関する事項については、前条に定めるところによるほか、都道府県労働局に係る事項に関しては、当該都道府県労働局に置かれる地方労働審議会が審議するものとする。

   前項に定めるもののほか、地方労働審議会は、労働者(家内労働者を含む。)に係る労働条件の基準に関しては、賃金の支払の確保等に関する法律、労働安全衛生法及び作業環境測定法の施行及び改正に関する事項並びに家内労働法(昭和四十五年法律第六十号)に基づきその権限に属する事項を審議する。

   地方労働審議会は、都道府県労働局長の諮問に応じて第二項に規定する事項を審議するほか、労働条件の基準及び家内労働法に基づきその権限に属する事項に関して関係行政官庁に建議することができる。

  第百条第三項中「及び地方労働基準審議会」を削る。

  第百条の二中「婦人少年主管局長」を「婦人主管局長」に改め、「及び年少者」を削る。

  第百十五条の次に次の一条を加える。

  (経過措置)

 第百十五条の二 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃するときは、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

  第百十七条中「二千円以上三万円以下」を「五万円以上百万円以下」に改める。

  第百十八条第一項中「又は第六十四条」を「、第六十三条又は第六十四条の四」に、「一万円」を「二十万円」に改め、同条第二項中「基いて」を「基づいて」に、「第六十四条」を「第六十三条又は第六十四条の四」に改める。

  第百十八条の二を削る。

  第百十九条中「五千円」を「十万円」に改め、同条第一号中「第十七条」の下に「、第十八条第一項」を、「第三十六条ただし書」の下に「、第三十七条」を加え、「第六十一条から第六十三条まで、第六十五条、第六十六条」を「第六十一条、第六十二条、第六十四条の二、第六十四条の三、第六十四条の五から第六十七条まで」に改め、同条第四号中「第六十三条」を「第六十二条又は第六十四条の五」に改める。

  第百十九条の二を削る。

  第百二十条中「五千円」を「十万円」に改め、同条第一号中「若しくは第三項」の下に「、第十八条第七項」を加え、「第二十三条(賃金の支払及び貯蓄金の返還に係る部分を除く。)、第二十七条」を「第二十三条から第二十七条まで」に、「第六十七条」を「第六十四条」に改め、同条第四号中「婦人少年主管局長」を「婦人主管局長」に改める。


   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、昭和六十一年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 一 第二条中労働基準法第百条の二及び第百二十条第四号の改正規定並びに次条第一項、附則第三条及び附則第十七条(労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)第四条第三十号の次に一号を加える改正規定並びに同法第四条第三十二号及び第三十四号並びに第九条第一項の改正規定に限る。)の規定 公布の日

 二 第二条中労働基準法第九十八条の改正規定、同法第九十八条の次に一条を加える改正規定、同法第百条第三項の改正規定並びに附則第六条及び第十五条の規定 職業安定法等の一部を改正する法律(昭和五十九年法律第   号)の施行の日

 (労働基準法の一部改正に伴う経過措置)

第二条 この法律(前条各号に掲げる規定については、当該各規定。次条及び附則第十九条において同じ。)の施行前に第二条の規定による改正前の労働基準法(これに基づく命令を含む。)の規定によりされた処分、手続その他の行為は、同条の規定による改正後の労働基準法(これに基づく命令を含む。)の相当規定によりされた処分、手続その他の行為とみなす。

2 産後六週間を経過する日がこの法律の施行前である女子については、第二条の規定による改正後の労働基準法第六十五条第二項の規定は、適用しない。

3 この法律の施行前に第二条の規定による改正前の労働基準法第六十五条第二項ただし書の規定により就業するに至つた女子で、この法律の施行の際産後六週間を経過していないものについては、第二条の規定による改正後の労働基準法第六十五条第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

4 この法律の施行前に解雇された満十八才以上の女子が帰郷する場合における旅費の負担については、なお従前の例による。

第三条 この法律の施行前にした行為並びに前条第三項及び第四項の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (健康保険法の一部改正)

第四条 健康保険法(大正十一年法律第七十号)の一部を次のように改正する。

  第五十条第二項中「前四十二日」の下に「(多胎妊娠ノ場合ニ於テハ七十日)」を加え、「以後四十二日」を「以後五十六日」に改める。

  第六十九条の十八第一項中「前四十二日」の下に「(多胎妊娠の場合においては、七十日)」を加え、「以後四十二日」を「以後五十六日」に改める。

 (健康保険法の一部改正に伴う経過措置)

第五条 分べんの日がこの法律の施行の日の前四十二日以前の日である被保険者及び被保険者であつた者については、前条の規定による改正後の健康保険法第五十条第二項及び第六十九条の十八第一項の規定は、適用しない。

2 この法律の施行前に分べんの日後労務に服すに至つた被保険者及び被保険者であつた者で、この法律の施行の際同日以後四十二日を経過していないものについては、前条の規定による改正後の健康保険法第五十条第二項及び第六十九条の十八第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

 (職業安定法の一部改正)

第六条 職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)の一部を次のように改正する。

  第十二条の見出しを「(中央職業安定審議会等)」に改め、同条第一項、第三項及び第四項中「地方職業安定審議会」を「地方労働審議会」に改め、同条第六項及び第七項中「職業安定審議会」を「中央職業安定審議会等」に改め、同条第八項中「地方職業安定審議会」を「地方労働審議会」に改め、同条第九項中「職業安定審議会」を「中央職業安定審議会等」に改め、同条第十項中「の外、職業安定審議会」を「のほか、中央職業安定審議会等」に改める。

 (風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部改正)

第七条 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)の一部を次のように改正する。

  第四条第一項第二号中「第六十三条第二項」を「第六十二条第二項」に改める。

 (少年法の一部改正)

第八条 少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)の一部を次のように改正する。

  第三十七条第一項第三号中「少年についての第六十四条」を「第六十三条」に、「少年についての第六十二条又は第六十三条(第三項を除く。)、」を第六十一条、第六十二条又は」に、「第百十九条第一号の罪、」を「第百十九条第一号の罪及び」に、「、少年についての第六十八条」を「又は第六十四条」に改める。

 (国家公務員等の旅費に関する法律の一部改正)

第九条 国家公務員等の旅費に関する法律(昭和二十五年法律第百十四号)の一部を次のように改正する。

  第四十七条中「第六十八条」を「第六十四条」に改める。

 (国家公務員等の旅費に関する法律の一部改正に伴う経過措置)

第十条 附則第二条第四項の規定に該当する場合に関しては、前条の規定による改正後の国家公務員等の旅費に関する法律第四十七条中「第六十四条」とあるのは、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を促進するための労働省関係法律の整備等に関する法律附則第二条第四項」とする。

 (女子教職員の出産に際しての補助教職員の確保に関する法律の一部改正)

第十一条 女子教職員の出産に際しての補助教職員の確保に関する法律(昭和三十年法律第百二十五号)の一部を次のように改正する。

  第三条第一項中「人事院規則又は条例でこれより長い産前の休業の期間を定めたときは、当該期間」を「多胎妊娠の場合にあつては、十週間とし、人事院規則又は条例でこれらの期間より長い産前の休業の期間を定めたときは、当該期間とする。」に、「産後六週間」を「産後八週間」に、「十二週間(人事院規則又は条例でこれより長い産前産後の休業の期間を定めたときは、当該期間)」を「十四週間(多胎妊娠の場合にあつては、十八週間とし、人事院規則又は条例でこれらの期間より長い産前産後の休業の期間を定めたときは、当該期間とする。)」に改める。

  第五条中「六週間前」を「六週間(多胎妊娠の場合にあつては、十週間)前」に、「産後六週間」を「産後八週間」に、「十二週間」を「十四週間(多胎妊娠の場合にあつては、十八週間)」に改める。

 (女子教職員の出産に際しての補助教職員の確保に関する法律の一部改正に伴う経過措置)

第十二条 この法律の施行前に前条の規定による改正前の女子教職員の出産に際しての補助教職員の確保に関する法律第三条の規定により臨時的に任用された者が、この法律の施行の際現に当該臨時的任用により勤務している場合における当該臨時的任用に係る任用の期間は、同条の規定にかかわらず、前条の規定による改正後の女子教職員の出産に際しての補助教職員の確保に関する法律第三条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)に規定する期間を経過する日までの期間とする。

2 前項の規定にかかわらず、この法律の施行前に産後職務に復帰するに至つた国立又は公立の学校又は学校給食法(昭和二十九年法律第百六十号)第五条の二に規定する施設に勤務する女子教職員でこの法律の施行の際産後六週間(人事院規則又は条例でこれより長い産後の休業の期間を定めている場合にあつては、当該期間)を経過していないものの出産に際しての当該学校又は施設の教職員の職務を補助させるためにした臨時的任用に係る任用の期間については、なお従前の例による。

 (社会福祉施設職員退職手当共済法の一部改正)

第十三条 社会福祉施設職員退職手当共済法(昭和三十六年法律第百五十五号)の一部を次のように改正する。

  第十一条第三項中「出産前六週間」の下に「(多胎妊娠の場合にあつては、十週間)」を加え、「出産後六週間」を「出産後八週間」に改める。

 (社会福祉施設職員退職手当共済法の一部改正に伴う経過措置)

第十四条 出産後六週間を経過する日がこの法律の施行前である女子である被共済職員については、前条の規定による改正後の社会福祉施設職員退職手当共済法第十一条第三項の規定は、適用しない。

2 この法律の施行前に出産後社会福祉施設の業務に従事するに至つた女子である被共済職員で、この法律の施行の際出産後六週間を経過していないものについては、前条の規定による改正後の社会福祉施設職員退職手当共済法第十一条第三項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

 (家内労働法の一部改正)

第十五条 家内労働法(昭和四十五年法律第六十号)の一部を次のように改正する。

  第四条第二項中「地方労働基準審議会」を「地方労働審議会」に、「きいて」を「聴いて」に改める。

  第二十条第二項及び第二十二条第一項中「地方労働基準審議会」を「地方労働審議会」に改める。

  第二十三条中「地方労働基準審議会」を「地方労働審議会」に、「きく」を「聴く」に改める。

  附則第二条第一項中「地方労働基準審議会」を「地方労働審議会」に、「きいて」を「聴いて」に改める。

 (職業安定法等の一部を改正する法律の一部改正)

第十六条 職業安定法等の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。

  第九条のうち、労働省設置法第十条第一項及び第二項の改正規定(同条第一項に係る部分に限る。)中「第三十一号、第三十二号」を「第三十号の二、第三十一号」に改める。

  附則第七条の次に次の一条を加える。

  (雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律の一部改正)

 第七条の二 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)の一部を次のように改正する。

   第十四条及び第十五条中「都道府県婦人少年室長」を「都道府県労働局長」に改める。

   第十六条第一項中「都道府県婦人少年室」を「都道府県労働局」に改める。

   第十七条第二項中「労働大臣」を「都道府県労働局長」に改める。

   第十八条中「都道府県婦人少年室」を「都道府県労働局」に改める。

   第三十三条第二項及び第三十四条第一項中「都道府県婦人少年室長」を「都道府県労働局長」に改める。

   附則第十条中「都道府県労働基準局長」の下に「、都道府県婦人少年室長」を加える。

   附則第十四条中「及び地方家内労働審議会」を「、地方家内労働審議会及び機会均等調停委員会」に改める。

 (労働省設置法の一部改正)

第十七条 労働省設置法の一部を次のように改正する。

  第四条第三十号の次に次の一号を加える。

  三十の二 勤労青少年福祉対策基本方針を定めるほか、勤労青少年福祉法(昭和四十五年法律第九十八号)の施行に関することその他勤労青少年の福祉に関すること。

  第四条第三十一号中「勤労婦人福祉対策基本方針」を「女子労働者福祉対策基本方針」に、「勤労婦人福祉法」を「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律」に改め、同条第三十二号を次のように改める。

  三十二 削除

  第四条第三十四号中「前三号」を「第三十一号及び前号」に、「婦人及び年少労働者」を「婦人労働者」に改める。

  第五条第四十一号中「勤労婦人福祉法」を「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律」に、「勤労婦人福祉対策基本方針」を「女子労働者福祉対策基本方針、事業主が講ずるように努めるべき措置についての指針」に改める。

  第九条第一項中「第三十一号から第三十三号まで」を「第三十号の二、第三十一号、第三十三号」に、「その他婦人及び年少労働者」を「その他婦人労働者」に改める。

  第十条第一項中「勤労婦人福祉法」を「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律」に改める。

 (運輸省設置法の一部改正)

第十八条 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。

  第四条第一項第二十四号の二の二中「船員に係る勤労婦人福祉対策基本方針」を「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)に基づいて、船員に関して女子労働者福祉対策基本方針及び事業主が講ずるように努めるべき措置についての指針」に改める。

  第五十七条第一項中「勤労婦人福祉法(昭和四十七年法律第百十三号)」を「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律」に、「基く」を」基づく」に改める。

 (その他の経過措置の政令への委任)

第十九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

 (検討)

第二十条 政府は、この法律の施行後適当な時期において、第一条の規定による改正後の雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律及び第二条の規定による改正後の労働基準法第六章の二の規定の施行状況を勘案し、必要があると認めるときは、これらの法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(内閣総理・法務・大蔵・文部・厚生・運輸・労働大臣署名) 

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