電信電話債券に係る需給調整資金の設置に関する臨時措置法
法律第五十七号(昭三八・三・三〇)
(資金の設置)
第一条 電話設備費負担臨時措置法(昭和二十六年法律第二百二十五号)又は電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律(昭和三十五年法律第六十四号)の規定による引受けに係る電信電話債券につき、その需給の調整及び価格の安定に資するため、当分の間、日本電信電話公社(以下「公社」という。)の会計に、需給調整資金(以下「資金」という。)を設置する。
(資金への繰入れ等)
第二条 公社は、予算で定めるところにより、必要とする金額を資金に繰り入れることができる。
2 公社は、予算で定めるところにより、資金に属する現金を公社の支出予算の財源に充てるため繰り戻すことができる。
(資金に充てる財源)
第三条 資金は、前条第一項の規定による繰入金及び第五条第二項の利益金をもつてこれに充てる。
(資金の運用)
第四条 資金は、公社が郵政大臣の認可を受けて定める基準に従つて、第一条に規定する電信電話債券(これに準ずる電信電話債券で郵政省令で定めるものを含む。以下「債券」という。)の売買に運用するものとする。
2 前項の基準は、債券の引受けの事情、債券の市場価格の推移がその引受者に及ぼす影響等を勘案して定めるものとする。
3 郵政大臣は、第一項の認可をしようとするときは、大蔵大臣に協議しなければならない。
(資金の経理等)
第五条 資金の受払いは、収入支出予算外として経理するものとする。
2 資金の運用に伴い利益又は損失を生じたときは、当該利益又は損失は、資金の増又は減として整理するものとする。
(資金の繰替使用)
第六条 公社は、支払上、現金に不足を生じた場合において、資金に属する現金に余裕があるときは、当該現金を繰替使用することができる。
2 前項の規定による繰替金は、当該事業年度内に償還しなければならない。
(事務の委託)
第七条 公社は、郵政大臣の認可を受けて、第四条第一項に規定する債券の売買の事務及びその売買に係る債券の保管その他その売買に附帯する事務の一部を証券業務を営む者に委託することができる。
2 第四条第三項の規定は、前項の認可をしようとする場合に準用する。
附 則
この法律は、昭和三十八年四月一日から施行する。
(大蔵・郵政・内閣総理大臣署名)