未帰還者留守家族等援護法の一部を改正する法律

法律第百三十五号(昭三五・八・一)

 未帰還者留守家族等援護法(昭和二十八年法律第百六十一号)の一部を次のように改正する。

 第十八条第四項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。

4 厚生大臣は、前項の規定による療養の給付を受けている者が、同項の期間を経過する日において、なお、引き続き療養を要する場合においては、その期間の経過後においても、さらに二年間、その者の申請により、必要な療養の給付を行なうことができる。

 第二十条第二項を削る。

 第二十四条第二項中「(療養費の支給を受けるべき者が医療機関に収容されて療養を受けた場合であつて、且つ、その者が恩給法の規定による増加恩給、傷病年金若しくは傷病賜金又は遺族援護法の規定による障害年金を受ける権利を有するとき(傷病賜金については、その支給を受けた場合を含む。)は、療養に要する費用から第二十条第二項の例により算定した一部負担金に相当する額を控除した額)」を削る。

 附則第四十項中「附則第四十四項」を「附則第四十五項」に改める。

 附則第四十七項を附則第四十八項とし、附則第四十六項中「遺族援護法」を「戦傷病者戦没者遺族等援護法」に、「附則第四十四項」を「附則第四十五項」に改め、同項を附則第四十七項とし、附則第四十五項中「遺族援護法」を「戦傷病者戦没者遺族等援護法(昭和二十七年法律第百二十七号)」に改め、同項を附則第四十六項とし、附則第四十四項を附則第四十五項とし、附則第四十三項中「前二項」を「前三項」に改め、同項を附則第四十四項とし、附則第四十二項の次に次の一項を加える。

43 厚生大臣は、前項の規定により療養の給付を受けている者が、同項に規定する期間を経過する日において、なお、引き続き療養を要する場合においては、その期間の経過後においても、さらに二年間、その者の申請により、必要な療養の給付を行なうことができる。

 附則に次の一項を加える。

 (障害一時金に相当する給付を受けたため旧未復員者給与法等の規定による療養を受けることができなかつた者に対する療養の給付)

49 この法律の施行前に復員した者、旧特別未帰還者給与法第一条に規定する特別未帰還者でこの法律の施行前に帰国したもの又は日本国との平和条約第十一条に掲げる裁判により本邦以外の地域において拘禁され、この法律の施行前にその拘禁を解かれて帰国した者若しくは日本国との平和条約第十一条に掲げる裁判により本邦において拘禁され、この法律の施行前にその拘禁を解かれた者であつて、同一の事由について、法令の規定により旧未復員者給与法(旧特別未帰還者給与法第二条において準用する場合を含む。以下同じ。)の規定による障害一時金に相当する給付を受けたため、この法律の施行の際旧未復員者給与法の規定による療養を受けることができなかつたもの(附則第二十六項ただし書の規定により療養の給付を受けるに至つた者を除く。)のうち厚生大臣が療養の給付を行なう必要があると認める者については、附則第二十二項ただし書の規定にかかわらず、第十八条第一項の規定を適用する。この場合において、第十八条第一項中「自己の責に帰することのできない事由により」とあるのは「復員前、帰国前又は帰国前若しくは拘禁中自己の責に帰することのできない事由により」と、「帰還後療養を要する場合」とあるのは「復員後、帰国後又は拘禁を解かれて帰国後若しくは拘禁を解かれた後療養を要する場合」と、「帰還後三年」とあるのは「未帰還者留守家族等援護法の一部を改正する法律(昭和三十五年法律第百三十五号)の施行後三年」と読み替えるものとする。


   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行する。

 (一部負担金等に関する経過措置)

2 この法律の施行前に行なわれた療養の給付に係る一部負担金の徴収及びこの法律の施行前に行なわれた療養に係る療養費の額の算定については、なお従前の例による。

 (戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部改正)

3 戦傷病者戦没者遺族等援護法(昭和二十七年法律第百二十七号)の一部を次のように改正する。

  第二十二条第二項を削る。

 (戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部改正に伴う経過措置)

4 この法律の施行の日の前日までに改正前の戦傷病者戦没者遺族等援護法第二十二条第一項の規定により厚生大臣が国立保養所に収容した者の同日までの在所に係る実費の一部の徴収については、なお従前の例による。

 (国民年金法の一部改正)

5 国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)の一部を次のように改正する。

  第五条第二項第六号中「附則第四十四項」を「附則第四十五項」に改める。

(厚生・内閣総理大臣署名) 

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