私立学校教職員共済組合法

法律第二百四十五号(昭二八・八・二一)

目次

 第一章 総則(第一条―第六条)

 第二章 役員(第七条―第十一条)

 第三章 運営審議会(第十二条・第十三条)

 第四章 組合員(第十四条―第十七条)

 第五章 業務

  第一節 総則(第十八条・第十九条)

  第二節 給付(第二十条―第二十五条)

  第三節 福祉施設(第二十六条)

 第六章 掛金並びに国及び都道府県の補助(第二十七条―第三十五条)

 第七章 審査会(第三十六条―第三十八条)

 第八章 会計(第三十九条―第四十一条)

 第九章 監督(第四十二条―第四十五条)

 第十章 雑則(第四十六条―第四十九条)

 第十一章 罰則(第五十条―第五十三条)

 附則

   第一章 総則

 (目的)

第一条 私立学校教職員共済組合は、私立学校教職員の相互扶助事業を行い、その福利厚生を図り、もつて私立学校教育の振興に資することを目的とする。

 (法人格等)

第二条 私立学校教職員共済組合(以下「組合」という。)は、法人とする。

2 組合は、主たる事務所を東京都に置き、必要な地に従たる事務所を置くことができる。

 (定款)

第三条 組合は、定款をもつて左の各号に掲げる事項を規定しなければならない。

 一 目的

 二 名称

 三 事務所の所在地

 四 役員に関する事項

 五 運営審議会に関する事項

 六 組合員に関する事項

 七 業務及びその執行に関する事項

 八 掛金に関する事項

 九 審査会に関する事項

 十 資産の管理その他財務に関する事項

 十一 会計に関する事項

 十二 その他組合の業務に関する重要事項

2 定款の変更は、文部大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

 (登記)

第四条 組合は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。

2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

3 登記した事項は、登記所において、遅滞なく公告しなければならない。

 (名称使用の制限)

第五条 組合でない者は、私立学校教職員共済組合という名称又はこれに類似する名称を用いてはならない。

 (非課税)

第六条 組合の給付として支給を受ける金品のうち、退職給付及び休業手当金以外の給付については、これを標準として、租税その他の公課を課さない。

   第二章 役員

 (役員)

第七条 組合に役員として、理事長一人、理事三人以上六人以内及び監事二人を置く。

 (役員の職務)

第八条 理事長は、組合を代表し、その業務を総理する。

2 理事は、定款で定めるところにより、組合を代表し、理事長を補佐して組合の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行う。

3 監事は、組合の業務を監査する。

 (役員の任命及び任期)

第九条 役員は、組合の目的を達成するために必要な学識経験を有する者のうちから、文部大臣が任命する。

2 役員の任期は、二年とする。但し、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。

3 役員は、再任されることができる。

 (代表権の制限)

第十条 組合と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。

 この場合においては、監事が組合を代表する。

 (兼職の禁止)

第十一条 理事長及び理事は、他の職業に従事してはならない。但し、文部大臣がこれらの役員としての職務の執行に支障がないものと認めて許可した場合は、この限りでない。

   第三章 運営審議会

 (運営審議会)

第十二条 組合の業務の適正なる運営を図るため、組合に運営審議会を置く。

2 運営審議会の委員は、十五人以内とし、組合員、組合員を使用する私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)第三条に定める学校法人又は同法第六十四条第四項の法人の役員及び組合の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、文部大臣が委嘱する。

3 文部大臣は、前項の規定により委員を委嘱する場合においては、一部の者の利益に偏することのないように、相当の注意を払わなければならない。

4 第九条第二項及び第三項の規定は、第二項の委員について準用する。

 (運営審議会の職務)

第十三条 左の各号に掲げる事項については、理事長において、あらかじめ、運営審議会の意見を聞かなければならない。

 一 定款の変更

 二 業務方法書の変更

 三 毎事業年度の予算

 四 重要な財産の処分又は重大な義務の負担

 五 訴訟又は訴願の提起及び和解

 六 その他組合の業務に関する重要事項で、定款をもつて定める事項

2 前項に規定する事項のほか、運営審議会は、理事長の諮問に応じ、又は必要と認める事項について、理事長に建議することができる。

   第四章 組合員

 (組合員)

第十四条 私立学校法第三条に定める学校法人、同法第六十四条第四項の法人又は組合(以下「学校法人等」という。)に使用される者(以下「教職員等」という。)は、組合員とする。但し、左の各号に掲げる者は、この限りでない。

 一 専任でない者

 二 臨時に使用される者

 三 前二号に掲げる者のほか、常時勤務に服しない者

 (組合員の資格の取得)

第十五条 教職員等は、前条各号に掲げる者を除き、その教職員等となつた日(前条各号に該当する者がこれに該当しない教職員等となつたときは、そのなつた日)から、組合員たる資格を取得する。

 (組合員の資格の喪失)

第十六条 組合員は、左の各号に掲げる事由に該当するに至つたときは、その翌日から組合員たる資格を喪失する。但し、第二号から第四号までに掲げる事由に該当するに至つた日にさらに教職員等(第十四条各号に掲げる者を除く。)となつたときは、この限りでない。

 一 死亡したとき。

 二 退職したとき。

 三 第十四条各号に掲げる者となつたとき。

 四 その使用される学校法人等が解散したとき。

 (組合員たる期間)

第十七条 組合員たる期間は、組合員たる資格を取得した日の属する月から起算し、その資格を喪失した日の前日の属する月をもつて終るものとする。

   第五章 業務

    第一節 総則

 (業務)

第十八条 組合は、第一条に規定する目的を達成するため、左の各号に掲げる業務を行う。

 一 組合員の疾病、負傷、廃疾、死亡、分べん、退職、災やく又は休業に関する給付

 二 組合員の被扶養者の疾病、負傷、死亡、分べん又は災やくに関する給付

 三 前各号に掲げるもののほか、組合員の福祉を増進するための福利及び厚生に関する事業

 (業務方法書)

第十九条 組合は、業務方法書を定め、これに左の各号に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 医療機関との契約に関する事項

 二 福祉施設に関する事項

 三 その他組合の業務の執行に関して必要な事項

2 組合は、業務方法書を変更しようとするときは、文部大臣の認可を受けなければならない。

    第二節 給付

 (給付)

第二十条 組合は、第十八条第一号及び第二号に掲げる給付として、保健給付、退職給付、廃疾給付、遺族給付、り災給付及び休業給付を行う。

 (給与の範囲)

第二十一条 この法律において「給与」とは、組合員たる教職員等が、勤務の対償として受ける給料、俸給、手当又は賞与及びこれに準ずるものをいう。但し、臨時に受けるもの及び三月をこえる期間ごとに受けるものを含まない。

2 給与の一部が金銭以外のものである場合においては、その価額は、その地方の時価により、理事長が定める。

 (標準給与)

第二十二条 標準給与の等級及び月額は、組合員たる教職員等の給与月額に基き左の区分により定め、各等級に対応する標準給与の日額は、その月額の二十五分の一に相当する額とする。

標準給与の等級

標準給与の月額

給与月額

第一級

四、〇〇〇円

四、五〇〇円未満

 

第二級

五、〇〇〇円

四、五〇〇円以上

五、五〇〇円未満

第三級

六、〇〇〇円

五、五〇〇円以上

六、五〇〇円未満

第四級

七、〇〇〇円

六、五〇〇円以上

七、五〇〇円未満

第五級

八、〇〇〇円

七、五〇〇円以上

八、五〇〇円未満

第六級

九、〇〇〇円

八、五〇〇円以上

九、五〇〇円未満

第七級

一〇、〇〇〇円

九、五〇〇円以上

一一、〇〇〇円未満

第八級

一二、〇〇〇円

一一、〇〇〇円以上

一三、〇〇〇円未満

第九級

一四、〇〇〇円

一三、〇〇〇円以上

一五、〇〇〇円未満

第十級

一六、〇〇〇円

一五、〇〇〇円以上

一七、〇〇〇円未満

第十一級

一八、〇〇〇円

一七、〇〇〇円以上

一九、〇〇〇円未満

第十二級

二〇、〇〇〇円

一九、〇〇〇円以上

二一、〇〇〇円未満

第十三級

二二、〇〇〇円

二一、〇〇〇円以上

二三、〇〇〇円未満

第十四級

二四、〇〇〇円

二三、〇〇〇円以上

二五、〇〇〇円未満

第十五級

二六、〇〇〇円

二五、〇〇〇円以上

二七、〇〇〇円未満

第十六級

二八、〇〇〇円

二七、〇〇〇円以上

二九、〇〇〇円未満

第十七級

三〇、〇〇〇円

二九、〇〇〇円以上

三一、五〇〇円未満

第十八級

三三、〇〇〇円

三一、五〇〇円以上

三四、五〇〇円未満

第十九級

三六、〇〇〇円

三四、五〇〇円以上

 

2 週その他月以外の一定期間により支給される給与については、その給与の額をその支給される期間の総日数をもつて除して得た額の三十倍に相当する額を給与月額として前項の規定を適用する。

3 標準給与は、組合員の資格を取得した日の現在により定める。

4 組合員の給与に増減があつたため、従前の給与月額に基いて定められた標準給与に該当しなくなつた場合においては、その給与に増減があつた日の属する月の翌月(給与に増減があつた日が月の初日であるときは、その月)から、その給与を変更する。

 (平均標準給与)

第二十三条 平均標準給与の月額は、組合員の資格を喪失した日の前日の属する月から起算してその前五年間の各月における標準給与の月額の合算額の六十分の一に相当する額とし、平均標準給与の日額は、平均標準給与の月額の三十分の一に相当する額とする。

2 前項の規定により算出した平均標準給与の月額が、組合員であつた全期間の各月における標準給与の月額の合算額をその期間の総月数で除して得た額よりも少いときは、その除して得た額をもつて平均標準給与の月額とする。

3 組合員であつた期間が五年に満たない者の平均標準給与の月額は、組合員であつた全期間の各月における標準給与の月額の合算額をその期間の総月数で除して得た額とする。

 (給付額等の端数計算)

第二十四条 給付額、標準給与の日額及び平均標準給与の月額又は日額に一円に満たない端数を生じたときは、これを一円に切り上げる。

 (国家公務員共済組合法の準用)

第二十五条 この節に規定するもののほか、第十八条第一号及び第二号に掲げる給付については、国家公務員共済組合法(昭和二十三年法律第六十九号)第十八条及び第二十条から第六十二条までの規定を準用する。この場合において、左表上欄に掲げる同法の規定の中で同表中欄に掲げるものは、それぞれ同表下欄のように読み替えるものとする。

第二十四条の三第一項

第十七条各号

私立学校教職員共済組合法第二十条

第三十条第一項

第三十七条第一項

第四十二条第一項

第四十五条第一項

第五十五条第一項

第五十七条第一号及び第四号

公務

職務

第三十五条第一項及び第三項

第三十七条第一項

第五十三条

第五十四条

俸給

標準給与の月額

第三十九条第一項

第四十条第二項

第四十一条第一項

第十三条第二号又は第三号

私立学校教職員共済組合法第十六条第二号から第四号まで

第三十九条第二項

第四十一条第二項

第四十二条第二項

第四十四条

第四十五条第二項

第五十二条第三号

俸給

平均標準給与の月額

第三十九条第二項

第四十一条第二項

第四十二条第三項

第五十条第二項

第五十二条第三号

俸給日額

平均標準給与の日額

第五十五条第一項及び第二項

第五十六条第一項

第五十七条

俸給日額

標準給与の日額

第五十七条第六号

所属機関の長

私立学校教職員共済組合の理事長

第五十八条

俸給

給与

第五十九条

懲戒処分を受け

公務員の場合における懲戒の事由に相当する事由により解雇せられ

    第三節 福祉施設

 (福祉施設)

第二十六条 組合は、第十八条第三号に掲げる事業として、左の各号に掲げる福利及び厚生に関する業務を行う。

 一 組合員の保健及び保養並びに教養に資する施設の経営

 二 組合員の利用に供する財産の取得、管理又は貸付

 三 組合員の臨時の支出に対する貸付

 四 その他前各号に附帯する業務

   第六章 掛金並びに国及び都道府県の補助

 (掛金)

第二十七条 組合は、その業務に要する費用にあてるため、掛金を徴収する。

2 前項の規定による掛金は、組合員の標準給与の月額を標準として算定するものとし、その標準給与の月額と掛金との割合は、政令で定める範囲内において、定款で定める。

 (掛金の折半負担)

第二十八条 組合員及びその組合員を使用する学校法人等は、前条の規定による掛金を折半して、これを負担する。

 (掛金の納付義務及び給与からの控除等)

第二十九条 学校法人等は、自己及びその使用する組合員の負担すべき毎月の掛金を、翌月末日までに組合に納付する義務を負う。

2 学校法人等は、組合員の給与を支給するときは、その給与から当該組合員が負担すべき当該給与に係る月の前月分の掛金(組合員がその資格を喪失した場合においては、前月分及びその月分の掛金)に相当する金額を控除することができる。

3 学校法人等は、組合員が組合に対して支払うべき第二十六条第三号の貸付金の返還の債務がある場合において、組合から求められたときは、当該組合員に支給すべき給与からその債務の額に相当する金額を控除して、その金額を組合員に代り組合に支払わなければならない。

 (督促及び延滞金の徴収)

第三十条 掛金を滞納した学校法人等に対しては、組合は、期限を指定して、これを督促しなければならない。

2 前項の規定によつて督促をしようとするときは、組合は、学校法人等に対して督促状を発する。この場合において、督促状により指定すべき期限は、督促状を発する日から起算して十日以上を経過した日でなければならない。

3 前項の規定によつて督促をしたときは、組合は、掛金額百円につき一日八銭の割合で、納期限の翌日から掛金完納又は財産差押の日の前日までの日数によつて計算した延滞金を徴収する。但し、掛金額が千円未満であるとき、又は滞納につきやむを得ない事情があると認められる場合は、この限りではない。

4 前項の場合において、掛金額の一部について納付があつたときは、その納付の日以後の期間に係る延滞金の計算の基礎となる掛金は、その納付のあつた掛金額を控除した金額による。

5 延滞金を計算するにあたり、掛金額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

6 督促状に指定した期限までに掛金を完納したとき、又は前三項の規定によつて計算した金額が十円未満のときは、延滞金は、徴収しない。

7 延滞金の金額に十円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

 (滞納処分)

第三十一条 前条の規定による督促を受けた学校法人等が、この指定の期限までに掛金を完納しないときは、学校法人等又はその財産のある市町村(特別区を含むものとし、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百五十五条第二項の市にあつては区とする。以下同じ。)は、組合の請求により、市町村税の滞納処分の例によつて、これを処分することができる。この場合においては、組合は、徴収金額の百分の四に相当する金額を当該市町村に交付しなければならない。

2 市町村が、前項の請求を受けた日から三十日以内にその処分に着手せず、又は九十以内にこれを結了しないときは、組合は、文部大臣の認可を受け、国税滞納処分の例によつて、これを処分することができる。

 (先取特権の順位)

第三十二条 掛金その他この法律の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぎ、他の公課に先だつものとする。

 (書類の送達)

第三十三条 掛金その他この法律の規定による徴収金に関する書類の送達については、国税徴収法(明治三十年法律第二十一号)第四条ノ九及び第四条ノ十の規定を準用する。

 (時効)

第三十四条 掛金その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、二年を経過したときは、時効によつて消滅する。

2 前項の時効の中断、停止その他の事項に関しては、民法(明治二十九年法律第八十九号)の時効に関する規定を準用する。但し、組合のなす掛金その他この法律の規定による徴収金の督促は、民法第百五十三条の規定にかかわらず、時効中断の効力を有する。

 (国及び都道府県の補助)

第三十五条 国は、予算の範囲内において、左の各号に掲げる経費を補助することができる。

 一 退職給付、廃疾給付及び遺族給付に要する費用の百分の十

 二 組合の事務に要する費用

2 都道府県は、当該都道府県の予算の範囲内において、組合の業務に要する経費について補助することができる。

   第七章 審査会

 (審査の請求)

第三十六条 給付に関する決定、掛金その他この法律の規定による徴収金の徴収又は第三十一条の規定による処分に対し異議のある者は、審査会に対し、文書又は口頭をもつて審査を請求することができる。

 (審査会)

第三十七条 審査会は、組合に置き、前条の規定によりその権限に属せしめられた事項をつかさどる。

2 審査会は、委員九人をもつて組織する。

3 前項の委員は、組合員を代表する者、学校法人等を代表する者及び公益を代表する者各三人とし、文部大臣が委嘱する。

4 第九条第二項及び第三項の規定は、前項の委員について準用する。

 (国家公務員共済組合法の準用)

第三十八条 前二条に規定するもののほか、審査会については、国家公務員共済組合法第七十一条第二項及び第三項並びに第七十四条から第七十九条までの規定を準用する。この場合において、同法第七十一条第三項中「第一項」とあり、又は第七十五条第三項中「第七十一条第一項」とあるのは「私立学校教職員共済組合法第三十六条」と、第七十一条第三項中「決定又は徴収の通知があつた日」とあるのは「決定若しくは徴収の通知があつた日又は処分があつたことを知つた日」と、第七十五条第二項中「政府を代表する委員」とあるのは「学校法人等を代表する委員」と読み替えるものとする。

   第八章 会計

 (事業年度)

第三十九条 組合の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終る。

2 組合は、毎事業年度の決算を翌年度の五月三十一日までに完結しなければならない。

 (予算及び決算)

第四十条 組合は、毎事業年度、収入及び支出の予算を作成し、事業年度開始前に文部大臣の認可を受けなければならない。これに重要な変更を加えようとするときも、また同様とする。

2 組合は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(以下「財務諸表」という。)を作成し、これに予算の区分に従つて作成した当該事業年度の決算報告書を添附し、監事の意見をつけて、決算完結後二月以内に文部大臣に提出し、その承認を受けなければならない。

3 理事長は、財務諸表及び決算報告書に監事の意見をつけて、決算完結後一月以内に、これを運営審議会に提出しなければならない。

4 組合は、第二項の規定による文部大臣の承認を受けたときは、遅滞なく同項の財務諸表を官報に公告し、且つ、各事務所に備えて置かなければならない。

 (政令への委任)

第四十一条 前二条に規定するもののほか、責任準備金の運用その他組合の会計及び財務について必要な事項は、政令で定める。

   第九章 監督

 (監督)

第四十二条 組合は、文部大臣が監督する。

 (監督命令)

第四十三条 文部大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、組合に対して、その業務に関し、監督上必要な命令をすることができる。

 (報告及び検査)

第四十四条 文部大臣は、必要があると認めるときは、組合に対して業務及び資産の状況に関し報告をさせ、又は当該職員をして組合の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿書類その他必要な物件を検査させることができる。

2 前項の規定により職員が立入検査をする場合においては、その身分を示す証票を携帯し、関係人にこれを呈示しなければならない。

3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

4 厚生大臣は、組合に対し、随時、その業務及び資産の状況について報告をさせることができる。

 (役員の解任)

第四十五条 文部大臣は、役員が左の各号の一に該当するに至つたときは、これを解任することができる。

 一 この法律、この法律に基く命令(第四十三条に規定する文部大臣の監督上の命令を含む。)又は定款に違反したとき。

 二 刑事事件により有罪の宣告を受けたとき。

 三 禁治産、準禁治産又は破産の宣告を受けたとき。

 四 心身の故障により職務を執ることができないとき、その他前各号に掲げるもののほか、役員として不適当と認められるとき。

   第十章 雑則

 (報告の請求及び検査)

第四十六条 文部大臣は、組合の保健給付についての第二十五条において準用する国家公務員共済組合法第三十一条第三号の規定による支払の適正化を図るため必要があると認めるときは、同号に規定する医療機関に対して必要な報告を求め、又は当該職員をして同号の規定による診療を行つた医療機関の病院若しくは診療所について、その管理者の同意を得て、実地に診療録その他の帳簿書類を検査させることができる。

2 医療機関又はその管理者が、正当な理由がなく、前項の報告の求に応ぜず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の同意を拒んだときは、文部大臣は、組合に対して当該医療機関に対する費用の支払を一時差し止めるべきことを命ずることができる。

 (組合の報告徴取等)

第四十七条 組合は、文部省令で定めるところにより、組合員を使用する学校法人等に、その使用する組合員の異動、給与等に関し報告をさせ、又は文書を提示させ、その他組合の業務の執行に必要な事務を行わせることができる。

2 組合は、文部省令で定めるところにより、組合員又はこの法律により給付を受けるべき者に、組合又は学校法人等に対して組合の業務の執行に必要な申出若しくは届出をさせ、又は文書を提出させることができる。

 (医療に関する事項)

第四十八条 組合は、この法律に定める医療に関する事項については、随時、厚生大臣に連絡をしなければならない。

 (政令への委任)

第四十九条 この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、政令で定める。

   第十一章 罰則

第五十条 第四十四条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、三万円以下の罰金に処する。

2 組合の代表者又は代理人、使用人その他の従業者が、組合の業務又は財産に関して、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、組合に対しても同項の刑を科する。

第五十一条 左の各号の一に該当する場合には、組合の役員を二万円以下の過料に処する。

 一 この法律又はこの法律に基く政令に違反して、登記をすることを怠り、又は不実の登記をしたとき。

 二 この法律又は定款に規定する業務以外の業務を営んだとき。

 三 第四十条第四項の規定に違反して、公告を怠り、又は不実の公告をしたとき。

 四 文部大臣の監督上の命令に違反したとき。

第五十二条 第四十七条の規定による報告、申出若しくは届出をせず、虚偽の報告、申出若しくは届出をし、又は文書の提示若しくは提出を怠つた者は、一万円以下の過料に処する。

第五十三条 第五条の規定に違反して、私立学校教職員共済組合という名称又はこれに類似する名称を用いた者は、五千円以下の過料に処する。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、昭和二十九年一月一日から施行する。但し、附則第二項から第六項まで及び第二十四項の規定は、公布の日から施行する。

 (組合の設立)

2 文部大臣は、組合の設立前に、第九条第一項の例により、理事長、理事又は監事となるべき者を指名する。

3 前項の規定により指名された者は、組合成立の日において、この法律の規定により、それぞれ、理事長、理事又は監事に任命されたものとする。

4 文部大臣は、設立委員を命じ、組合の設立に関する事務を処理させる。

5 設立委員は、定款、業務方法書並びに最初の事業年度の収入及び支出の予算を作成し、文部大臣の認可を受けなければならない。

6 前項の認可があつたときは、設立委員は、遅滞なく、その事務を第二項の規定により指名された理事長となるべき者に引き継がなければならない。

7 第二項の規定により指名された理事長となるべき者は、前項の事務の引継を受けたときは、政令で定めるところにより、設立の登記をしなければならない。

8 組合は、設立の登記をすることによつて成立する。

 (最初の事業年度)

9 組合の最初の事業年度は、第三十九条第一項の規定にかかわらず、昭和二十九年一月一日に始まり、同年三月三十一日に終るものとする。

 (学校法人とみなされるもの)

10 私立の盲学校、ろう学校、養護学校又は幼稚園を設置する者は、学校法人でない場合においても、当分の間、この法律の適用については、学校法人とみなす。

 (恩給財団等の解散)

11 財団法人私学恩給財団(以下「恩給財団」という。)及び財団法人私学教職員共済会は、組合成立の日に解散し、その権利義務は、組合が承継する。この場合においては、他の法令中法人の解散及び清算に関する規定は、適用しない。

12 前項の財団法人の解散の登記に関して必要な事項は、政令で定める。

 (厚生年金保険の被保険者であつた期間)

13 組合成立の際現に厚生年金保険の被保険者であつて組合成立と同時に組合員となつた者に対してこの法律による給付を行う場合においては、その者の厚生年金保険の被保険者であつた期間(その期間の計算については、厚生年金保険法(昭和十六年法律第六十号)第二十四条から第二十五条ノ二までの規定の定めるところによる。以下同じ。)は、この法律による組合員であつた期間とみなし、政令で定めるところにより、これとその者がこの法律による組合員となつた後の組合員であつた期間とを合算する。

 (恩給財団の加入教職員であつた期間)

14 第十一項前段の規定による恩給財団の解散の際現にその加入教職員である者に対してこの法律による給付を行う場合においては、その者の恩給財団の加入教職員であつた期間(その期間の計算については、従前の例による。以下同じ。)は、この法律による組合員であつた期間とみなし、政令で定めるところにより、これとその者がこの法律による組合員となつた後の組合員であつた期間とを合算する。

 (組合員であつた期間とみなされる期間の標準給与)

15 第十三項の規定により厚生年金保険の被保険者であつた期間をこの法律による組合員であつた期間とみなす場合においては、その期間における各月の厚生年金保険法による標準報酬月額をもつて、それぞれ当該各月におけるこの法律による標準給与の月額とみなし、前項の規定により恩給財団の加入教職員であつた期間をこの法律による組合員であつた期間とみなす場合においては、その期間における標準給与の月額は、一万円であつたものとみなす。

 (期間の合算及び平均標準給与の月額の計算に関する特例)

16 組合成立の際現に厚生年金保険の被保険者であり、且つ、恩給財団の加入教職員である者に対してこの法律による給付を行う場合においては、第十三項又は第十四項の規定にかかわらず、第十三項の規定により合算されるべき厚生年金保険の被保険者であつた期間と第十四項の規定により合算されるべき恩給財団の加入教職員であつた期間のうち、いずれか長い方の期間(その期間が等しい場合には、そのうち一方の期間)のみと、その者がこの法律により組合員となつた後の組合員であつた期間とを合算するものとし、この場合における平均標準給与の月額の計算については、政令で必要な定を設けることができる。

 (給付費の負担の特例)

17 第十三項の規定により厚生年金保険の被保険者であつた期間をこの法律による組合員であつた期間とみなして、退職給付、廃疾給付又は遺族給付が行われた場合において、退職給付又は遺族給付については、そのみなされた期間がその給付の計算の基礎となつたとき、廃疾給付については、その期間が組合員であつた期間とみなされたことにより給付が行われたものであるときは、その給付に要する費用は、組合と厚生保険特別会計とが負担する。但し、当該組合員を厚生年金保険の被保険者とみなし、組合員であつた期間を厚生年金保険の被保険者であつた期間とみなした場合において、厚生年金保険法に照らし、当該給付に相当する保険給付を行うことができないときは、この限りでない。

18 前項の場合において、負担の割合その他費用の負担に関して必要な事項は、政令で定める。

 (保険給付の調整)

19 組合成立の際現に厚生年金保険の被保険者である者に対する厚生年金保険法による保険給付については、第十三項の規定によりその者の厚生年金保険の被保険者であつた期間が、この法律による組合員であつた期間とみなされることに伴い相当と認められる限度において、政令で定めるところにより、調整を行うことができる。

 (恩給財団の例による長期給付)

20 第十一項前段の規定による恩給財団の解散の際現にその加入教職員である者が、組合成立の日から十日以内に文部大臣に申請したときは、その者の退職、廃疾又は死亡に関する給付(埋葬に関する給付を除く。)に関する事項のうち、給付の種類、給付事由、給付の内容及び掛金の額については、組合成立の日から引き続き恩給財団における従前の例によるものとする。

21 前項の規定により恩給財団における従前の例による給付を行う場合においては、同項の者がこの法律による組合員となつた後の組合員であつた期間は、恩給財団の加入教職員であつた期間とみなし、これとその者の恩給財団の教職員であつた期間とを合算する。

 (適用除外)

22 組合成立の際現に健康保険又は厚生年金保険の被保険者である者を使用する学校法人が、その設置する私立学校(この法律による組合員となるべき当該私立学校に勤務するすべての教職員が健康保険又は厚生年金保険の被保険者でないものを除く。以下同じ。)ごとに当該私立学校に勤務する教職員(健康保険組合を組織している場合においては、当該組合の組合員たる教職員。以下同じ。)の過半数の同意を得て、組合成立の日から三十日以内に、文部大臣に対し、当該同意に係る私立学校の教職員が健康保険法(大正十一年法律第七十号)による保険給付を受け、又は厚生年金保険の被保険者となるべき旨の申請をしたときは、当該申請に係る私立学校に勤務する教職員は、健康保険法第十二条第一項の規定にかかわらず、同法による保険給付を受けることができ、又は厚生年金保険法第十六条ノ二の規定にかかわらず、厚生年金保険の被保険者となるものとする。この場合において、健康保険法による保険給付のみを受けることができることとなつた者は、保健給付、り災給付及び休業給付に関し、厚生年金保険のみの被保険者となつた者は、退職給付、廃疾給付及び遺族給付に関しては、それぞれこの法律による組合員でない者とみなし、健康保険法による保険給付を受け、且つ、厚生年金保険の被保険者となつた者は、第十四条の規定にかかわらず、この法律による組合員にならないものとする。組合成立後新たに当該同意に係る私立学校に勤務することとなつた教職員についても同様とする。

23 この法律による組合員であつて前項の規定により健康保険法による保険給付を受けることとなつた者については、健康保険法第五十七条ノ三第一号中「厚生年金保険法ニ依ル障害年金又ハ障害手当金」とあるのは、「私立学校教職員共済組合法ニ依ル廃疾年金又ハ廃疾一時金」と読み替えて同条の規定を適用するものとし、この法律による組合員であつて同項の規定により厚生年金保険の被保険者となつた者について、第二十五条において組合の保健給付に関し国家公務員共済組合法の規定を準用する場合においては、同法第三十四条第一項第一号中「廃疾給付」とあるのは、「厚生年金保険法による障害年金又は障害手当金」と読み替えるものとする。

 (教育の事業)

24 私立学校法第三条に定める学校法人又は同法第六十四条第四項の法人に使用される者(第十四条各号に掲げる者を除く。)については、組合成立の日までは、健康保険法の一部を改正する法律(昭和二十八年法律第百十六号)又は厚生年金保険法の一部を改正する法律(昭和二十八年法律第百十七号)による健康保険法又は厚生年金保険法の改正にかかわらず、教育の事業は、健康保険法第十三条第一号又は厚生年金保険法第十六条第一号に規定する事業とならないものとする。

 (他の法律の一部改正)

25 健康保険法の一部を次のように改正する。

  第十二条第一項中「又ハ地方公共団体ノ事務所ニ使用セラルル被保険者」を「、地方公共団体ノ事務所ニ使用セラルル被保険者又ハ法人ニ使用セラルル被保険者」に改める。

26 日雇労働者健康保険法(昭和二十八年法律第二百七号)の一部を次のように改正する。

  第十八条第一項中「国家公務員共済組合法(昭和二十三年法律第六十九号)」の下に「(私立学校教職員共済組合法(昭和二十八年法律第二百四十五号)第二十五条において準用する場合を含む。以下同じ)」を加える。

27 登録税法(明治二十九年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。

  第十九条第七号中「私立学校振興会」の下に「、私立学校教職員共済組合」を、「私立学校振興会法」の下に「、私立学校教職員共済組合法」を加え、同条第十八号中「私立学校振興会」の下に「、私立学校教職員共済組合」を加え、同条に次の一号を加える。

  二十三 私立学校教職員共済組合ガ私立学校教職員共済組合法第十八条第三号ノ業務ノ為ニスル建物又ハ土地ノ権利ノ取得又ハ所有権ノ保存ノ登記

28 印紙税法(明治三十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。

  第五条第六号ノ十の次に次の一号を加える。

  六ノ十ノ二 私立学校教職員共済組合ノ私立学校教職員共済組合法第二十条ニ掲グル給付、同法第二十六条第二号ノ貸付及同条第三号ノ業務ニ関スル証書、帳簿

29 所得税法(昭和二十三年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。

  第三条第一項第十二号中「並びに町村職員恩給組合連合会」を「、町村職員恩給組合連合会並びに私立学校教職員共済組合」に改める。

  第八条第六項第六号の次に次の一号を加える。

  六の二 私立学校教職員共済組合法の規定により組合員として負担する掛金

30 法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)の一部を次のように改正する。

  第五条第四号中「並びに町村職員恩給組合連合会」を「、町村職員恩給組合連合会並びに私立学校教職員共済組合」に改める。

31 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

  第七百四十三条第四号中「並びに町村職員恩給組合連合会の事業」を「、町村職員恩給組合連合会の事業並びに私立学校教職員共済組合の事業」に改める。

32 厚生保険特別会計法(昭和十九年法律第十号)の一部を次のように改正する。

  附則に次の一条を加える。

 第二十三条 第五条ノ規定ニ拘ラズ当分ノ間私立学校教職員共済組合法(昭和二十八年法律第二百四十五号)附則第十七項ノ規定ニ依ル本会計ノ負担金ハ年金勘定ノ歳出トス

33 私立学校振興会法(昭和二十七年法律第十一号)の一部を次のように改正する。

  第二十二条第一項第三号中「施設等」を「施設、事業等」に改める。

(内閣総理・法務・大蔵・文部・厚生大臣署名) 

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