酒税法及び酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律の一部を改正する法律
法律第三十三号(平一五・五・一)
(酒税法の一部改正)
第一条 酒税法(昭和二十八年法律第六号)の一部を次のように改正する。
第十条第一号中「から第三号まで」を「若しくは第二号」に改め、同条第二号中「から第三号まで」を「若しくは第二号」に改め、「第七号」の下に「又は第七号の二」を加え、「取消し処分」を「取消処分」に改め、同条第三号から第五号までの規定中「、第七号又は第八号」を「又は第七号から第八号まで」に改め、同条第七号の次に次の一号を加える。
七の二 免許の申請者が未成年者飲酒禁止法(大正十一年法律第二十号)の規定、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)第四十九条第三項第四号(同法第二十二条第五号(禁止行為)(酒類の提供に係る部分に限り、同法第三十二条第三項(深夜における飲食店営業の規制等)において準用する場合を含む。)に係る部分に限る。以下同じ。)、第九号(同法第二十八条第十一項第四号(店舗型性風俗特殊営業の禁止区域等)(酒類の提供に係る部分に限る。)に係る部分に限る。以下同じ。)若しくは第十二号(同法第三十一条の十三第二項第五号(店舗型電話異性紹介営業の禁止区域等)(酒類の提供に係る部分に限る。)に係る部分に限る。以下同じ。)若しくは第五十条(同法第四十九条第三項第四号、第九号又は第十二号に係る部分に限る。)の規定若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)の規定(同法第四十八条の規定を除く。)により、又は刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百四条(傷害)、第二百六条(現場助勢)、第二百八条(暴行)、第二百八条の三(凶器準備集合及び結集)、第二百二十二条(脅迫)若しくは第二百四十七条(背任)の罪若しくは暴力行為等処罰に関する法律(大正十五年法律第六十号)の罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から三年を経過するまでの者である場合
第十二条の見出し中「取消」を「取消し」に改め、同条中「左の各号の一」を「次の各号のいずれか」に改め、同条第二号中「、第七号若しくは第八号」を「若しくは第七号から第八号まで」に改め、同条第四号中「但し」を「ただし」に改める。
第十四条第二号中「、第七号又は第八号」を「又は第七号から第八号まで」に改め、同条中第三号を削り、第四号を第三号とする。
(酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律の一部改正)
第二条 酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(昭和二十八年法律第七号)の一部を次のように改正する。
目次中「第八十六条の八」を「第八十六条の九」に改める。
第八十六条の七を次のように改める。
(酒類の表示に関する命令)
第八十六条の七 財務大臣は、前条第三項の指示を受けた者がその指示に従わなかつた場合において、その遵守しなかつた表示の基準が、同条第一項の表示の基準のうち、酒類の取引の円滑な運行及び消費者の利益に資するため特に表示の適正化を図る必要があるものとして財務大臣が定めるもの(以下「重要基準」という。)に該当するものであるときは、その者に対し、当該重要基準を遵守すべきことを命令することができる。
第八十六条の八中「規定による命令をしよう」を「規定により重要基準を定めよう」に改め、第四章中同条の次に次の一条を加える。
(酒類販売管理者)
第八十六条の九 酒類小売業者(酒類製造業者又は酒類卸売業者であつて酒類製造業者及び酒類販売業者以外の者に酒類を販売する者を含む。以下この条において同じ。)は、販売場ごとに、財務省令で定めるところにより、当該販売場において酒類の販売業務に従事する者のうちから酒類販売管理者を選任し、その者に、当該酒類小売業者又は当該販売場において酒類の販売業務に従事する使用人その他の従業者に対し、これらの者が酒類の販売業務に関する法令の規定を遵守してその業務を実施するために必要な助言又は指導を行わせなければならない。
2 酒類小売業者は、酒類販売管理者に選任しようとする者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その者を酒類販売管理者に選任することができない。
一 未成年者又は成年被後見人若しくは被保佐人である場合
二 酒税法第十条第一号、第二号又は第七号から第八号までに規定する者に該当する場合
3 酒類小売業者は、酒類販売管理者が行う第一項の助言を尊重しなければならず、当該販売場において酒類の販売業務に従事する使用人その他の従業者は、酒類販売管理者が行う同項の指導に従わなければならない。
4 酒類小売業者は、酒類販売管理者を選任し、又は解任したときは、財務省令で定めるところにより、二週間以内に、その旨を財務大臣に届け出なければならない。
5 酒類小売業者は、酒類販売管理者を選任したときは、三月以内に、財務省令で定めるところにより、当該酒類販売管理者に、酒類の販売業務に関する法令に係る研修(小売酒販組合、小売酒販組合連合会又は小売酒販組合中央会その他の法人その他の団体であつて、財務大臣が、財務省令で定めるところにより、酒類の販売業務に関する法令の知識が十分であり、かつ、当該研修を適正かつ確実に行うことができると認めて指定したものが行うものをいう。)を受けさせるよう努めなければならない。
6 財務大臣は、酒類販売管理者が第二項各号のいずれかに該当すると認めたとき、又はその者がその職務に関し酒類の販売業務に関する法令の規定に違反した場合においてその情状により酒類販売管理者として不適当であると認めたときは、酒類小売業者に対し、当該酒類販売管理者の解任を勧告することができる。
第九十八条中「一に」を「いずれかに」に改め、同条第二号の次に次の一号を加える。
二の二 第八十六条の九第一項の規定に違反して酒類販売管理者を選任しなかつた者
第百一条中「一に」を「いずれかに」に改め、「酒類製造業者」の下に「若しくは酒類販売業者」を加え、同条第一号中「基いて」を「基づいて」に改め、同条第十二号中「又は」を「、第八十六条の九第四項又は」に改め、同条第十七号中「引渡」を「引渡し」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十五年九月一日から施行する。
(免許の要件に係る経過措置)
第二条 この法律の施行前に第一条の規定による改正前の酒税法(以下「旧酒税法」という。)第七条第一項、第八条又は第九条第一項の免許の申請をした者の当該申請に係る免許の要件については、なお従前の例による。
(免許の取消しに係る経過措置)
第三条 この法律の施行の際現に旧酒税法第七条第一項、第八条若しくは第九条第一項の免許を受けている者又はこの法律の施行前にした免許の申請に基づきこの法律の施行後に第一条の規定による改正後の酒税法(以下「新酒税法」という。)第七条第一項、第八条若しくは第九条第一項の免許を受けた者に対する新酒税法第十二条、第十三条又は第十四条の規定による免許の取消しに関しては、この法律の施行前に生じた事由については、なお従前の例による。
(酒類販売管理者の選任に係る経過措置)
第四条 この法律の施行の際現に旧酒税法第七条第一項又は第九条第一項の免許を受けている酒類小売業者(第二条の規定による改正後の酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(以下「新組合法」という。)第八十六条の九第一項に規定する酒類小売業者をいう。次条において同じ。)は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から一月以内に、酒類販売管理者を選任しなければならない。
(酒類の販売管理研修に係る経過措置)
第五条 この法律の施行の際現に旧酒税法第七条第一項又は第九条第一項の免許を受けている酒類小売業者は、施行日以後最初に選任した酒類販売管理者については、新組合法第八十六条の九第五項の規定にかかわらず、施行日から一年以内に、酒類の販売業務に関する法令に係る研修を受けさせるよう努めなければならない。
2 この法律の施行前にした免許の申請に基づきこの法律の施行後に新酒税法第七条第一項又は第九条第一項の免許を受けた酒類小売業者は、当該免許を受けた日以後最初に選任した酒類販売管理者については、新組合法第八十六条の九第五項の規定にかかわらず、酒類販売管理者を選任した日から六月以内に、酒類の販売業務に関する法令に係る研修を受けさせるよう努めなければならない。
(罰則に係る経過措置)
第六条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(財務・内閣総理大臣臨時代理署名)