信用金庫法の一部を改正する法律
法律第四十八号(平元・六・二八)
信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)の一部を次のように改正する。
目次中「第五章 事業(第五十三条―第五十四条)を
「 |
第五章 事業(第五十三条・第五十四条) |
|
第五章の二 全国連合会の債券の発行(第五十四条の二―第五十四条の十四) |
」 |
に改める。
第五条第二項中「一億円、」の下に「全国を地区とする信用金庫連合会の出資の総額にあつては百億円、その他の」を加える。
第三十五条第二項中「第三十七条第一項」の下に「又は第五十四条の七第二項」を加える。
第五章の次に次の一章を加える。
第五章の二 全国連合会の債券の発行
(全国連合会の債券の発行)
第五十四条の二 全国を地区とする信用金庫連合会(以下この章において「全国連合会」という。)は、出資の総額及び準備金(準備金として政令で定めるものをいう。)の額の合計額の十倍に相当する金額を限度として、債券を発行することができる。
2 全国連合会は、前項の債券を発行しようとするときは、債券の発行に関する事項を定款で定めなければならない。
3 全国連合会は、第一項の債券の発行に関する業務を行おうとするときは、大蔵大臣の認可を受けなければならない。
(債券の借換発行の場合の特例)
第五十四条の三 全国連合会は、その発行した債券の借換えのため、一時前条第一項に規定する限度を超えて債券を発行することができる。
2 前項の規定により債券を発行したときは、発行後一月以内にその発行券面額に相当する額の旧債券を償還しなければならない。
(債券発行の届出)
第五十四条の四 全国連合会は、債券を発行しようとするときは、その都度、その金額及び条件をあらかじめ大蔵大臣に届け出なければならない。
(債券の種別等)
第五十四条の五 全国連合会の発行する債券は、無記名式とする。ただし、応募者又は所有者の請求により記名式とすることができる。
2 全国連合会は、債券を発行する場合においては、割引の方法によることができる。
(債券の発行方法)
第五十四条の六 全国連合会は、債券を発行する場合においては、募集又は売出しの方法によることができる。
(債券の申込証)
第五十四条の七 全国連合会の発行する債券の募集に応じようとする者は、債券の申込証にその引き受けようとする債券の数及び住所を記載し、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
2 前項の債券の申込証は、全国連合会の理事が作成し、これに政令で定める事項を記載しなければならない。
3 前二項の規定は、契約により全国連合会の発行する債券の総額につき引受けが行われる場合には、適用しない。
(売出しの公告)
第五十四条の八 全国連合会は、売出しの方法により債券を発行しようとするときは、政令で定める事項を公告しなければならない。
(債券の記載事項)
第五十四条の九 全国連合会の発行する債券には、政令で定める事項を記載し、全国連合会の理事が署名し、又は記名押印しなければならない。
(債券の原簿)
第五十四条の十 全国連合会の理事は、主たる事務所に全国連合会の発行する債券の原簿を備えて置かなければならない。
2 前項の債券の原簿には、政令で定める事項を記載しなければならない。
3 全国連合会の会員及び債権者は、いつでも、理事に対し第一項の債券の原簿の閲覧又は謄写を求めることができる。この場合においては、理事は、正当な理由がないのに拒んではならない。
(債券の消滅時効)
第五十四条の十一 全国連合会の発行する債券の消滅時効は、元本については十五年、利子については五年で完成する。
(通貨及証券模造取締法の準用)
第五十四条の十二 通貨及証券模造取締法(明治二十八年法律第二十八号)は、全国連合会の発行する債券の模造について準用する。
(社債等登録法の準用される債券)
第五十四条の十三 この章の規定により、全国連合会の発行する債券は、社債等登録法(昭和十七年法律第十一号)第十四条(地方債等への準用)の規定に基づき同法が準用される債券とみなす。
(政令への委任)
第五十四条の十四 この章に定めるもののほか、全国連合会の発行する債券に関し必要な事項は、政令で定める。
第九十一条第五号中「第二十四条第六項」を「第五十四条の七第二項の規定又は第二十四条第六項」に、「議事録」を「債券の申込証、議事録」に改め、同条第八号中「又は第三十七条」を「、第三十七条」に改め、「含む。)」の下に「又は第五十四条の十」を加え、同条第十三号中「含む。)」の下に「、第五十四条の四、第五十四条の八」を加え、同条中第十九号を第二十二号とし、第十五号から第十八号までを三号ずつ繰り下げ、第十四号の次に次の三号を加える。
十五 第五十四条の二第一項の規定に違反して債券を発行したとき。
十六 第五十四条の二第二項又は第三項の規定に違反したとき。
十七 第五十四条の三第二項又は第五十四条の九の規定に違反したとき。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。
(郵便貯金法の一部改正)
第二条 郵便貯金法(昭和二十二年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
第六十八条の三第一項第五号中「又は商工組合中央金庫」を「、商工組合中央金庫又は全国を地区とする信用金庫連合会」に改める。
(国有財産法の一部改正)
第三条 国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項第六号中「設立された法人」を「法人」に改める。
(相続税法の一部改正)
第四条 相続税法(昭和二十五年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。
第十条第一項第六号中「設立された法人又は」を「法人の発行する債券及び」に改める。
第四十一条第二項第三号中「設立された法人」を「法人」に改める。
(資金運用部資金法の一部改正)
第五条 資金運用部資金法(昭和二十六年法律第百号)の一部を次のように改正する。
第七条第一項第九号中「又は商工組合中央金庫」を「、商工組合中央金庫又は全国を地区とする信用金庫連合会」に改める。
(簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部改正)
第六条 簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律(昭和二十七年法律第二百十号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項第六号中「又は商工組合中央金庫」を「、商工組合中央金庫又は全国を地区とする信用金庫連合会」に改める。
(公営企業金融公庫法の一部改正)
第七条 公営企業金融公庫法(昭和三十二年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第三十一条第一号中「若しくは商工組合中央金庫」を「、商工組合中央金庫若しくは全国を地区とする信用金庫連合会」に改める。
(大蔵・郵政・自治・内閣総理大臣署名)