労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律

法律第八十八号(昭六〇・七・五)

目次

 第一章 総則(第一条―第三条)

 第二章 労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置

  第一節 業務の範囲(第四条)

  第二節 事業の許可等

   第一款 一般労働者派遣事業(第五条―第十五条)

   第二款 特定労働者派遣事業(第十六条―第二十二条)

  第三節 補則(第二十三条―第二十五条)

 第三章 派遣労働者の就業条件の整備等に関する措置

  第一節 労働者派遣契約(第二十六条―第二十九条)

  第二節 派遣元事業主の講ずべき措置等(第三十条―第三十八条)

  第三節 派遣先の講ずべき措置等(第三十九条―第四十三条)

  第四節 労働基準法等の適用に関する特例等(第四十四条―第四十七条)

 第四章 雑則(第四十八条―第五十七条)

 第五章 罰則(第五十八条―第六十二条)

 附則

   第一章 総則


 (目的)

第一条 この法律は、職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)と相まつて労働力の需給の適正な調整を図るため労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置を講ずるとともに、派遣労働者の就業に関する条件の整備等を図り、もつて派遣労働者の雇用の安定その他福祉の増進に資することを目的とする。

 (用語の意義)

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

 一 労働者派遣 自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させることをいい、当該他人に対し当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするものを含まないものとする。

 二 派遣労働者 事業主が雇用する労働者であつて、労働者派遣の対象となるものをいう。

 三 労働者派遣事業 労働者派遣を業として行うことをいう。

 四 一般労働者派遣事業 特定労働者派遣事業以外の労働者派遣事業をいう。

 五 特定労働者派遣事業 その事業の派遣労働者(業として行われる労働者派遣の対象となるものに限る。)が常時雇用される労働者のみである労働者派遣事業をいう。

 (船員に対する適用除外)

第三条 この法律は、船員職業安定法(昭和二十三年法律第百三十号)第六条第一項に規定する船員については、適用しない。

   第二章 労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置

    第一節 業務の範囲

第四条 労働者派遣事業は、港湾運送業務(港湾労働法(昭和四十年法律第百二十号)第二条第四号に規定する港湾運送の業務をいう。)、建設業務(土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの準備の作業に係る業務をいう。)その他その業務の実施の適正を確保するためには業として行う労働者派遣(以下この項及び次節において単に「労働者派遣」という。)により派遣労働者に従事させることができるようにすることが適当でないと認められる業務として政令で定める業務以外の業務のうち、次の各号のいずれかに該当する業務であつて、労働力の需要及び供給の迅速かつ的確な結合を図るためには、労働者派遣により派遣労働者に従事させることができるようにする必要があるものとして政令で定める業務(以下「適用対象業務」という。)につき、次節に定めるところにより、行うことができる。

 一 その業務を迅速かつ的確に遂行するために専門的な知識、技術又は経験を必要とする業務

 二 その業務に従事する労働者について、就業形態、雇用形態等の特殊性により、特別の雇用管理を行う必要があると認められる業務

2 労働大臣は、適用対象業務について前項の政令の制定又は改正の立案をしようとするときは、あらかじめ、中央職業安定審議会の意見を聴かなければならない。

3 何人も、適用対象業務以外の業務について、労働者派遣事業を行つてはならない。

    第二節 事業の許可等

     第一款 一般労働者派遣事業

 (一般労働者派遣事業の許可)

第五条 適用対象業務について一般労働者派遣事業を行おうとする者は、事業所ごとに、労働大臣の許可を受けなければならない。

2 前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を労働大臣に提出しなければならない。

 一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

 二 法人にあつては、その役員の氏名及び住所

 三 事業所の名称及び所在地

 四 事業対象業務(労働者派遣により当該事業の派遣労働者に従事させる業務をいう。以下同じ。)の種類

 五 第三十六条の規定により選任する派遣元責任者の氏名及び住所

3 前項の申請書には、事業計画書その他労働省令で定める書類を添付しなければならない。

4 前項の事業計画書には、労働省令で定めるところにより、当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣の役務の提供を受ける者の数、労働者派遣に関する料金の額その他労働者派遣に関する事項を記載しなければならない。

5 労働大臣は、第一項の許可をしようとするときは、あらかじめ、中央職業安定審議会の意見を聴かなければならない。

 (許可の欠格事由)

第六条 次の各号のいずれかに該当する者は、前条第一項の許可を受けることができない。

 一 禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定その他労働に関する法律の規定であつて政令で定めるものにより罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して五年を経過しない者

 二 禁治産者若しくは準禁治産者又は破産者で復権を得ないもの

 三 第十四条第一項(第一号を除く。)の規定により一般労働者派遣事業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して五年を経過しない者

 四 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者であつて、その法定代理人が前三号のいずれかに該当するもの

 五 法人であつて、その役員のうちに前各号のいずれかに該当する者があるもの

 (許可の基準等)

第七条 労働大臣は、第五条第一項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならない。

 一 当該事業の実施が、当該事業対象業務に係る労働力の需給の適正な調整の促進のために必要であり、かつ、適切であること。

 二 申請者が、当該事業の派遣労働者に係る雇用管理を適正に行うに足りる能力を有するものであること。

 三 前号に掲げるもののほか、申請者が、当該事業を的確に遂行するに足りる能力を有するものであること。

2 労働大臣は、第五条第一項の許可をしないときは、遅滞なく、理由を示してその旨を当該申請者に通知しなければならない。

 (許可証)

第八条 労働大臣は、第五条第一項の許可をしたときは、労働省令で定めるところにより、許可証を交付しなければならない。

2 許可証の交付を受けた者は、当該許可証を、当該事業所に備え付けるとともに、関係者から請求があつたときは提示しなければならない。

3 許可証の交付を受けた者は、当該許可証を亡失し、又は当該許可証が滅失したときは、速やかにその旨を労働大臣に届け出て、許可証の再交付を受けなければならない。

 (許可の条件)

第九条 第五条第一項の許可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。

2 前項の条件は、当該許可の趣旨に照らして、又は当該許可に係る事項の確実な実施を図るために必要な最小限度のものに限り、かつ、当該許可を受ける者に不当な義務を課することとなるものであつてはならない。

 (許可の有効期間等)

第十条 第五条第一項の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して三年とする。

2 前項に規定する許可の有効期間(当該許可の有効期間についてこの項の規定により更新を受けたときにあつては、当該更新を受けた許可の有効期間)の満了後引き続き当該許可に係る一般労働者派遣事業を行おうとする者は、労働省令で定めるところにより、許可の有効期間の更新を受けなければならない。

3 労働大臣は、前項に規定する許可の有効期間の更新の申請があつた場合において、当該申請が第七条第一項各号に掲げる基準に適合していないと認めるときは、当該許可の有効期間の更新をしてはならない。

4 第二項の規定によりその更新を受けた場合における第五条第一項の許可の有効期間は、当該更新前の許可の有効期間が満了する日の翌日から起算して三年とする。

5 第五条第二項から第四項まで、第六条(第三号を除く。)及び第七条第二項の規定は、第二項に規定する許可の有効期間の更新について準用する。

 (事業対象業務の種類等の変更等)

第十一条 第五条第一項の許可を受けた者(以下「一般派遣元事業主」という。)は、同条第二項各号に掲げる事項のうち事業所の所在地又は事業対象業務の種類を変更しようとするときは、労働省令で定めるところにより、労働大臣の許可を受けなければならない。ただし、事業所の所在地の変更であつて労働省令で定める軽微なものについては、この限りでない。

2 第五条第二項から第四項まで、第六条(第三号を除く。)及び第七条の規定は、前項の許可について準用する。

3 一般派遣元事業主は、第一項ただし書の労働省令で定める軽微な変更があつたときは、遅滞なく、その旨を労働大臣に届け出なければならない。

4 一般派遣元事業主は、前項の規定による届出をする場合において、当該届出に係る事項が許可証の記載事項に該当するときは、労働省令で定めるところにより、その書換えを受けなければならない。

 (氏名等の変更等)

第十二条 一般派遣元事業主は、第五条第二項第一号から第三号まで及び第五号に掲げる事項(同項第三号に掲げる事項にあつては、事業所の名称に限る。)に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を労働大臣に届け出なければならない。

2 前条第四項の規定は、前項の規定による届出について準用する。

 (事業の廃止)

第十三条 一般派遣元事業主は、当該一般労働者派遣事業を廃止したときは、遅滞なく、労働省令で定めるところにより、その旨を労働大臣に届け出なければならない。

2 前項の規定による届出があつたときは、第五条第一項の許可は、その効力を失う。

 (許可の取消し等)

第十四条 労働大臣は、一般派遣元事業主が次の各号のいずれかに該当するときは、第五条第一項の許可を取り消すことができる。

 一 第六条各号(第三号を除く。)のいずれかに該当しているとき。

 二 この法律(第三章第四節の規定を除く。)若しくは職業安定法の規定又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。

 三 第九条第一項の規定により付された許可の条件に違反したとき。

2 労働大臣は、一般派遣元事業主が前項第二号又は第三号に該当するときは、期間を定めて当該一般労働者派遣事業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

 (名義貸しの禁止)

第十五条 一般派遣元事業主は、自己の名義をもつて、他人に一般労働者派遣事業を行わせてはならない。

     第二款 特定労働者派遣事業

 (特定労働者派遣事業の届出)

第十六条 適用対象業務について特定労働者派遣事業を行おうとする者は、事業所ごとに、第五条第二項各号に掲げる事項を記載した届出書を労働大臣に提出しなければならない。

2 前項の届出書には、事業計画書その他労働省令で定める書類を添付しなければならない。

3 前項の事業計画書には、労働省令で定めるところにより、当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣の役務の提供を受ける者の数、労働者派遣に関する料金の額その他労働者派遣に関する事項を記載しなければならない。

 (事業開始の欠格事由)

第十七条 第六条各号のいずれかに該当する者は、新たに特定労働者派遣事業の事業所を設けて当該特定労働者派遣事業を行つてはならない。

 (書類の備付け等)

第十八条 第十六条第一項の規定により届出書を提出した者(以下「特定派遣元事業主」という。)は、当該届出書を提出した旨その他労働省令で定める事項を記載した書類を、当該事業所に備え付けるとともに、関係者から請求があつたときは提示しなければならない。

 (変更の届出)

第十九条 特定派遣元事業主は、第十六条第一項の届出書に記載すべき事項のうち事業所の所在地又は事業対象業務の種類を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を労働大臣に届け出なければならない。ただし、事業所の所在地の変更であつて労働省令で定める軽微なものについては、この限りでない。

2 特定派遣元事業主は、前項ただし書の労働省令で定める軽微な変更があつたとき、又は第十六条第一項の届出書に記載すべき事項のうち第五条第二項第一号から第三号まで及び第五号に掲げる事項(同項第三号に掲げる事項にあつては、事業所の名称に限る。)に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を労働大臣に届け出なければならない。

 (事業の廃止)

第二十条 特定派遣元事業主は、当該特定労働者派遣事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を労働大臣に届け出なければならない。

 (事業廃止命令等)

第二十一条 労働大臣は、特定派遣元事業主が第六条各号(第三号を除く。)のいずれかに該当するときは当該特定労働者派遣事業の廃止を、当該特定労働者派遣事業(二以上の事業所を設けて特定労働者派遣事業を行う場合にあつては、各事業所ごとの特定労働者派遣事業。以下この項において同じ。)の開始の当時同条第三号に該当するときは当該特定労働者派遣事業の廃止を、命ずることができる。

2 労働大臣は、特定派遣元事業主がこの法律(第三章第四節の規定を除く。)若しくは職業安定法の規定又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反したときは、期間を定めて当該特定労働者派遣事業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

 (名義貸しの禁止)

第二十二条 特定派遣元事業主は、自己の名義をもつて、他人に特定労働者派遣事業を行わせてはならない。

    第三節 補則

 (事業報告等)

第二十三条 一般派遣元事業主及び特定派遣元事業主(以下「派遣元事業主」という。)は、労働省令で定めるところにより、事業報告書及び収支決算書を作成し、労働大臣に提出しなければならない。

2 前項の事業報告書には、労働省令で定めるところにより、当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣の役務の提供を受けた者の数、労働者派遣に関する料金の額その他労働者派遣に関する事項を記載しなければならない。

3 派遣元事業主は、派遣労働者をこの法律の施行地外の地域に所在する事業所その他の施設において就業させるための労働者派遣(以下「海外派遣」という。)をしようとするときは、労働省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を労働大臣に届け出なければならない。

 (職業安定法第二十条の準用)

第二十四条 職業安定法第二十条の規定は、労働者派遣事業について準用する。この場合において、同条第一項中「公共職業安定所」とあるのは「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第二十三条第一項に規定する派遣元事業主(以下単に「派遣元事業主」という。)」と、「事業所に、求職者を紹介してはならない」とあるのは「事業所に関し、労働者派遣法第二条第一号に規定する労働者派遣(以下単に「労働者派遣」という。)(当該同盟罷業又は作業所閉鎖の行われる際現に当該事業所に関し労働者派遣をしている場合にあつては、当該労働者派遣及びこれに相当するものを除く。)をしてはならない」と、同条第二項中「求職者を無制限に紹介する」とあるのは「無制限に労働者派遣がされる」と、「公共職業安定所は当該事業所に対し、求職者を紹介してはならない」とあるのは「公共職業安定所は、その旨を派遣元事業主に通報するものとし、当該通報を受けた派遣元事業主は、当該事業所に関し、労働者派遣(当該通報の際現に当該事業所に関し労働者派遣をしている場合にあつては、当該労働者派遣及びこれに相当するものを除く。)をしてはならない」と、「使用されていた労働者」とあるのは「使用されていた労働者(労働者派遣に係る労働に従事していた労働者を含む。)」と、「労働者を紹介する」とあるのは「労働者派遣をする」と読み替えるものとする。

 (運用上の配慮)

第二十五条 労働大臣は、労働者派遣事業に係るこの法律の規定の運用に当たつては、労働者の職業生活の全期間にわたるその能力の有効な発揮及びその雇用の安定に資すると認められる雇用慣行を考慮するとともに、労働者派遣事業による労働力の需給の調整が職業安定法に定める他の労働力の需給の調整に関する制度に基づくものとの調和の下に行われるように配慮しなければならない。

   第三章 派遣労働者の就業条件の整備等に関する措置

    第一節 労働者派遣契約

 (契約の内容等)

第二十六条 労働者派遣契約(当事者の一方が相手方に対し労働者派遣をすることを約する契約をいう。以下同じ。)の当事者は、労働省令で定めるところにより、当該労働者派遣契約の締結に際し、次に掲げる事項を定めるとともに、その内容の差異に応じて派遣労働者の人数を定めなければならない。

 一 派遣労働者が従事する業務の内容

 二 派遣労働者が労働者派遣に係る労働に従事する事業所の名称及び所在地その他労働者派遣に係る派遣労働者の就業(以下「派遣就業」という。)の場所

 三 労働者派遣の役務の提供を受ける者のために、就業中の派遣労働者を直接指揮命令する者に関する事項

 四 労働者派遣の期間及び派遣就業をする日

 五 派遣就業の開始及び終了の時刻並びに休憩時間

 六 安全及び衛生に関する事項

 七 前各号に掲げるもののほか、労働省令で定める事項

2 派遣元事業主は、前項第四号に掲げる労働者派遣の期間については、労働大臣が当該労働力の需給の適正な調整を図るため必要があると認める場合において適用対象業務の種類に応じ当該労働力の需給の状況、当該業務の処理の実情等を考慮して定める期間を超える定めをしてはならない。

3 前二項に定めるもののほか、派遣元事業主は、労働者派遣契約であつて海外派遣に係るものの締結に際しては、労働省令で定めるところにより、当該海外派遣に係る役務の提供を受ける者が次に掲げる措置を講ずべき旨を定めなければならない。

 一 第四十一条の派遣先責任者の選任

 二 第四十二条第一項の派遣先管理台帳の作成、同項各号に掲げる事項の当該台帳への記載及び同条第三項の労働省令で定める条件に従つた通知

 三 その他労働省令で定める当該派遣就業が適正に行われるため必要な措置

4 派遣元事業主は、第一項の規定により労働者派遣契約を締結するに当たつては、あらかじめ、当該契約の相手方に対し、第五条第一項の許可を受け、又は第十六条第一項の規定により届出書を提出している旨を明示しなければならない。

 (契約の解除等)

第二十七条 労働者派遣の役務の提供を受ける者は、派遣労働者の国籍、信条、性別、社会的身分、派遣労働者が労働組合の正当な行為をしたこと等を理由として、労働者派遣契約を解除してはならない。

第二十八条 労働者派遣をする事業主は、当該労働者派遣の役務の提供を受ける者が、当該派遣就業に関し、この法律又は第四節の規定により適用される法律の規定(これらの規定に基づく命令の規定を含む。第三十一条において同じ。)に違反した場合においては、当該労働者派遣を停止し、又は当該労働者派遣契約を解除することができる。

第二十九条 労働者派遣契約の解除は、将来に向かつてのみその効力を生ずる。

    第二節 派遣元事業主の講ずべき措置等

 (派遣労働者等の福祉の増進)

第三十条 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者又は派遣労働者として雇用しようとする労働者について、各人の希望及び能力に応じた就業の機会及び教育訓練の機会の確保、労働条件の向上その他雇用の安定を図るために必要な措置を講ずることにより、これらの者の福祉の増進を図るように努めなければならない。

 (適正な派遣就業の確保)

第三十一条 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受ける者(第四節を除き、以下「派遣先」という。)がその指揮命令の下に当該派遣労働者に労働させるに当たつて当該派遣就業に関しこの法律又は第四節の規定により適用される法律の規定に違反することがないようにその他当該派遣就業が適正に行われるように、必要な措置を講ずる等適切な配慮をしなければならない。

 (派遣労働者であることの明示等)

第三十二条 派遣元事業主は、労働者を派遣労働者として雇い入れようとするときは、あらかじめ、当該労働者にその旨を明示しなければならない。

2 派遣元事業主は、その雇用する労働者であつて、派遣労働者として雇い入れた労働者以外のものを新たに労働者派遣の対象としようとするときは、あらかじめ、当該労働者にその旨を明示し、その同意を得なければならない。

 (派遣労働者に係る雇用制限の禁止)

第三十三条 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者又は派遣労働者として雇用しようとする労働者との間で、正当な理由がなく、その者に係る派遣先である者(派遣先であつた者を含む。次項において同じ。)又は派遣先となることとなる者に当該派遣元事業主との雇用関係の終了後雇用されることを禁ずる旨の契約を締結してはならない。

2 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者に係る派遣先である者又は派遣先となろうとする者との間で、正当な理由がなく、その者が当該派遣労働者を当該派遣元事業主との雇用関係の終了後雇用することを禁ずる旨の契約を締結してはならない。

 (就業条件の明示)

第三十四条 派遣元事業主は、労働者派遣をしようとするときは、あらかじめ、当該労働者派遣に係る派遣労働者に対し、労働省令で定めるところにより、その旨及び第二十六条第一項各号に掲げる事項その他労働省令で定める事項であつて当該派遣労働者に係るものを明示しなければならない。

 (派遣先への通知)

第三十五条 派遣元事業主は、労働者派遣をするときは、労働省令で定めるところにより、当該労働者派遣に係る派遣労働者の氏名その他労働省令で定める事項を派遣先に通知しなければならない。

 (派遣元責任者)

第三十六条 派遣元事業主は、派遣就業に関し次に掲げる事項を行わせるため、労働省令で定めるところにより、第六条第一号から第三号までに該当しない者(未成年者を除く。)のうちから派遣元責任者を選任しなければならない。

 一 第三十二条、前二条及び次条に定める事項に関すること。

 二 当該派遣労働者に対し、必要な助言及び指導を行うこと。

 三 当該派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に当たること。

 四 当該派遣先との連絡調整に関すること。

 (派遣元管理台帳)

第三十七条 派遣元事業主は、労働省令で定めるところにより、派遣就業に関し、派遣元管理台帳を作成し、当該台帳に派遣労働者ごとに次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 派遣先の氏名又は名称

 二 事業所の所在地その他派遣就業の場所

 三 労働者派遣の期間及び派遣就業をする日

 四 始業及び終業の時刻

 五 従事する業務の種類

 六 その他労働省令で定める事項

2 派遣元事業主は、前項の派遣元管理台帳を三年間保存しなければならない。

 (準用)

第三十八条 第三十三条及び第三十四条の規定は、派遣元事業主以外の労働者派遣をする事業主について準用する。この場合において、第三十三条中「派遣先」とあるのは、「労働者派遣の役務の提供を受ける者」と読み替えるものとする。

    第三節 派遣先の講ずべき措置等

 (労働者派遣契約に関する措置)

第三十九条 派遣先は、第二十六条第一項各号に掲げる事項その他労働省令で定める事項に関する労働者派遣契約の定めに反することのないように適切な措置を講じなければならない。

 (適正な派遣就業の確保)

第四十条 派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者から当該派遣就業に関し、苦情の申出を受けたときは、当該苦情の内容を当該派遣元事業主に通知するとともに、当該派遣元事業主との密接な連携の下に、誠意をもつて、遅滞なく、当該苦情の適切かつ迅速な処理を図らなければならない。

2 前項に定めるもののほか、派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者について、当該派遣就業が適正に行われるために必要な措置を講ずるように努めなければならない。

 (派遣先責任者)

第四十一条 派遣先は、派遣就業に関し次に掲げる事項を行わせるため、労働省令で定めるところにより、派遣先責任者を選任しなければならない。

 一 次に掲げる事項の内容を、当該派遣労働者の業務の遂行を指揮命令する職務上の地位にある者その他の関係者に周知すること。

  イ この法律及び次節の規定により適用される法律の規定(これらの規定に基づく命令の規定を含む。)

  ロ 当該派遣労働者に係る第三十九条に規定する労働者派遣契約の定め

  ハ 当該派遣労働者に係る第三十五条の規定による通知

 二 次条に定める事項に関すること。

 三 当該派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に当たること。

 四 当該派遣元事業主との連絡調整に関すること。

 (派遣先管理台帳)

第四十二条 派遣先は、労働省令で定めるところにより、派遣就業に関し、派遣先管理台帳を作成し、当該台帳に派遣労働者ごとに次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 派遣元事業主の氏名又は名称

 二 派遣就業をした日

 三 派遣就業をした日ごとの始業し、及び終業した時刻並びに休憩した時間

 四 従事した業務の種類

 五 その他労働省令で定める事項

2 派遣先は、前項の派遣先管理台帳を三年間保存しなければならない。

3 派遣先は、労働省令で定めるところにより、第一項各号(第一号を除く。)に掲げる事項を派遣元事業主に通知しなければならない。

 (準用)

第四十三条 第三十九条の規定は、労働者派遣の役務の提供を受ける者であつて派遣先以外のものについて準用する。

    第四節 労働基準法等の適用に関する特例等

 (労働基準法の適用に関する特例)

第四十四条 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第八条各号のいずれかに該当する事業又は事務所(以下この節において単に「事業」という。)の事業主(以下この条において単に「事業主」という。)に雇用され、他の事業主の事業における派遣就業のために当該事業に派遣されている同法第九条に規定する労働者であつて、当該他の事業主(以下この条において「派遣先の事業主」という。)に雇用されていないもの(以下この節において「派遣中の労働者」という。)の派遣就業に関しては、当該派遣中の労働者が派遣されている事業(以下この節において「派遣先の事業」という。)もまた、派遣中の労働者を使用する同法第十条の事業とみなして、同法第三条、第五条及び第六十九条の規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。

2 派遣中の労働者の派遣就業に関しては、派遣先の事業のみを、派遣中の労働者を使用する労働基準法第十条の事業とみなして、同法第七条、第三十二条から第三十六条まで、第四十条、第四十一条、第六十条から第六十三条まで、第六十四条の二から第六十四条の五まで及び第六十六条から第六十八条までの規定並びに当該規定に基づいて発する命令の規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。この場合において、同法第三十二条第二項中「就業規則その他により」とあるのは「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十四条第三項に規定する派遣元の使用者(以下単に「派遣元の使用者」という。)が、就業規則その他により」と、同法第三十六条中「当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合」とあるのは「派遣元の使用者が、当該派遣元の事業(労働者派遣法第四十四条第三項に規定する派遣元の事業をいう。)の事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、及びこれを行政官庁に届け出た場合」とする。

3 労働者派遣をする事業主の事業(以下この節において「派遣元の事業」という。)の労働基準法第十条に規定する使用者(以下この条において「派遣元の使用者」という。)は、労働者派遣をする場合であつて、前項の規定により当該労働者派遣の役務の提供を受ける事業主の事業の同条に規定する使用者とみなされることとなる者が当該労働者派遣に係る労働者派遣契約に定める派遣就業の条件に従つて当該労働者派遣に係る派遣労働者を労働させたならば、同項の規定により適用される同法第三十二条、第三十四条、第三十五条、第三十六条ただし書、第四十条、第六十条第二項若しくは第三項、第六十一条から第六十三条まで若しくは第六十四条の二から第六十四条の五までの規定又はこれらの規定に基づいて発する命令の規定(次項において「労働基準法令の規定」という。)に抵触することとなるときにおいては、当該労働者派遣をしてはならない。

4 派遣元の使用者が前項の規定に違反したとき(当該労働者派遣に係る派遣中の労働者に関し第二項の規定により当該派遣先の事業の労働基準法第十条に規定する使用者とみなされる者において当該労働基準法令の規定に抵触することとなつたときに限る。)は、当該派遣元の使用者は当該労働基準法令の規定に違反したものとみなして、同法第百十八条、第百十九条及び第百二十一条の規定を適用する。

5 前各項の規定による労働基準法の特例については、同法第百条第一項中「この法律」とあるのは「この法律及び労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十四条の規定」と、同条第三項及び第四項並びに同法第百条の二第一項及び第三項並びに第百十条中「この法律」とあるのは「この法律及び労働者派遣法第四十四条の規定」と、同法第百一条第一項中「使用者」とあるのは「使用者(労働者派遣法第四十四条第一項又は第二項の規定により同条第一項に規定する派遣先の事業の第十条に規定する使用者とみなされる者(以下「派遣先の使用者」という。)を含む。)」と、同法第百二条中「この法律違反の罪」とあるのは「この法律(労働者派遣法第四十四条の規定により適用される場合を含む。)の違反の罪(同条第四項の規定による第百十八条、第百十九条及び第百二十一条の罪を含む。)」と、同法第百四条第一項中「この法律又はこの法律に基いて発する命令」とあるのは「この法律若しくはこの法律に基づいて発する命令の規定(労働者派遣法第四十四条の規定により適用される場合を含む。)又は同条第三項の規定」と、同条第二項並びに同法第百五条の二、第百六条第一項、第百九条及び第百十条中「使用者」とあるのは「使用者(派遣先の使用者を含む。)」と、同法第百六条第一項中「この法律及びこの法律に基いて発する命令の要旨並びに就業規則」とあるのは「この法律(労働者派遣法第四十四条の規定を含む。以下この項において同じ。)及びこの法律に基づいて発する命令の要旨並びに就業規則(派遣先の使用者にあつては、この法律及びこの法律に基づいて発する命令の要旨)」と、同法第百十二条中「この法律及びこの法律に基いて発する命令」とあるのは「この法律及びこの法律に基づいて発する命令の規定(労働者派遣法第四十四条の規定により適用される場合を含む。)並びに同条第三項の規定」として、これらの規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。

6 この条の規定により労働基準法及び同法に基づいて発する命令の規定を適用する場合における技術的読替えその他必要な事項は、命令で定める。

 (労働安全衛生法の適用に関する特例等)

第四十五条 労働者がその事業における派遣就業のために派遣されている派遣先の事業に関しては、当該派遣先の事業を行う者もまた当該派遣中の労働者を使用する事業者(労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第二条第三号に規定する事業者をいう。以下この条において同じ。)と、当該派遣中の労働者を当該派遣先の事業を行う者にもまた使用される労働者とみなして、同法第三条第一項、第四条、第十条、第十二条、第十三条、第十八条、第五十九条第二項、第六十二条、第六十六条第七項及び第七十条の規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。この場合において、同法第十条第一項中「第二十五条の二第二項」とあるのは「第二十五条の二第二項(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十五条第三項の規定により適用される場合を含む。)」と、「次の業務」とあるのは「次の業務(労働者派遣法第四十四条第一項に規定する派遣中の労働者(以下単に「派遣中の労働者」という。)に関しては、第二号の業務(第五十九条第三項に規定する安全又は衛生のための特別の教育に係るものを除く。)、第三号の業務(第六十六条第一項の規定による健康診断(同条第二項後段の規定による健康診断であつて労働省令で定めるものを含む。)及び当該健康診断に係る同条第四項の規定による健康診断並びにこれらの健康診断に係る同条第五項ただし書の規定による健康診断に係るものに限る。)及び第五号の業務(労働省令で定めるものに限る。)を除く。第十二条第一項において「派遣先安全衛生管理業務」という。)」と、同法第十二条第一項中「第十条第一項各号の業務」とあるのは「派遣先安全衛生管理業務」と、「第二十五条の二第二項」とあるのは「第二十五条の二第二項(労働者派遣法第四十五条第三項の規定により適用される場合を含む。)」と、同法第十三条中「健康管理その他の労働省令で定める事項」とあるのは「健康管理その他の労働省令で定める事項(派遣中の労働者に関しては、当該事項のうち労働省令で定めるものを除く。)」と、同法第十八条第一項中「次の事項」とあるのは「次の事項(派遣中の労働者に関しては、当該事項のうち労働省令で定めるものを除く。)」とする。

2 その事業に使用する労働者が派遣先の事業における派遣就業のために派遣されている派遣元の事業に関する労働安全衛生法第十条第一項、第十二条第一項、第十三条及び第十八条第一項の規定の適用については、同法第十条第一項中「次の業務」とあるのは「次の業務(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十四条第一項に規定する派遣中の労働者(以下単に「派遣中の労働者」という。)に関しては、労働者派遣法第四十五条第一項の規定により読み替えて適用されるこの項の規定により労働者派遣法第四十四条第一項に規定する派遣先の事業を行う者がその選任する総括安全衛生管理者に統括管理させる業務を除く。第十二条第一項において「派遣元安全衛生管理業務」という。)」と、同法第十二条第一項中「第十条第一項各号の業務」とあるのは「派遣元安全衛生管理業務」と、同法第十三条中「健康管理その他の労働省令で定める事項」とあるのは「健康管理その他の労働省令で定める事項(派遣中の労働者に関しては、当該事項のうち労働省令で定めるものに限る。)」と、同法第十八条第一項中「次の事項」とあるのは「次の事項(派遣中の労働者に関しては、当該事項のうち労働省令で定めるものに限る。)」とする。

3 労働者がその事業における派遣就業のために派遣されている派遣先の事業に関しては、当該派遣先の事業を行う者を当該派遣中の労働者を使用する事業者と、当該派遣中の労働者を当該派遣先の事業を行う者に使用される労働者とみなして、労働安全衛生法第十一条、第十四条から第十五条の二まで、第十七条、第二十条から第二十七条まで、第二十九条から第三十条の二まで、第三十六条(同法第三十条第一項及び第四項並びに第三十条の二第一項及び第四項の規定に係る部分に限る。)、第四十五条(第二項を除く。)、第五十七条の二から第五十八条まで、第五十九条第三項、第六十条、第六十一条第一項、第六十四条、第六十五条、第六十六条第二項前段及び後段(派遣先の事業を行う者が同項後段の政令で定める業務に従事させたことのある労働者(派遣中の労働者を含む。)に係る部分に限る。以下この条において同じ。)、第三項、第四項(同法第六十六条第二項前段及び後段並びに第三項の規定に係る部分に限る。以下この条において同じ。)、第五項(同法第六十六条第二項前段及び後段、第三項並びに第四項の規定に係る部分に限る。以下この条において同じ。)並びに第六項(同法第六十六条第二項前段及び後段、第三項、第四項並びに第五項の規定に係る部分に限る。以下この条において同じ。)、第六十八条、第六十九条、第九章第一節、第八十八条並びに第八十九条の規定並びに当該規定に基づく命令の規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。この場合において、同法第二十九条第一項中「この法律又はこれに基づく命令の規定」とあるのは「この法律若しくはこれに基づく命令の規定(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十五条の規定により適用される場合を含む。)又は同条第十項の規定若しくは同項の規定に基づく命令の規定」と、同条第二項中「この法律又はこれに基づく命令の規定」とあるのは「この法律若しくはこれに基づく命令の規定(労働者派遣法第四十五条の規定により適用される場合を含む。)又は同条第十項の規定若しくは同項の規定に基づく命令の規定」と、同法第八十八条第七項中「この法律又はこれに基づく命令の規定」とあるのは「この法律又はこれに基づく命令の規定(労働者派遣法第四十五条の規定により適用される場合を含む。)」とする。

4 前項の規定により派遣中の労働者を使用する事業者とみなされた者に関しては、労働安全衛生法第四十五条第二項中「事業者」とあるのは、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第四十五条第三項の規定により同法第四十四条第一項に規定する派遣中の労働者を使用する事業者とみなされた者」として、同項の規定を適用する。

5 その事業に使用する労働者が派遣先の事業における派遣就業のために派遣されている派遣元の事業に関する第三項前段に掲げる規定及び労働安全衛生法第四十五条第二項の規定の適用については、当該派遣元の事業の事業者は当該派遣中の労働者を使用しないものと、当該派遣中の労働者は当該派遣元の事業の事業者に使用されないものとみなす。

6 派遣元の事業の事業者は、労働者派遣をする場合であつて、第三項の規定によりその事業における当該派遣就業のために派遣される労働者を使用する事業者とみなされることとなる者が当該労働者派遣に係る労働者派遣契約に定める派遣就業の条件に従つて当該労働者派遣に係る派遣労働者を労働させたならば、同項の規定により適用される労働安全衛生法第五十九条第三項、第六十一条第一項、第六十八条又は第六十九条の規定(次項において単に「労働安全衛生法の規定」という。)に抵触することとなるときにおいては、当該労働者派遣をしてはならない。

7 派遣元の事業の事業者が前項の規定に違反したとき(当該労働者派遣に係る派遣中の労働者に関し第三項の規定により当該派遣中の労働者を使用する事業者とみなされる者において当該労働安全衛生法の規定に抵触することとなつたときに限る。)は、当該派遣元の事業の事業者は当該労働安全衛生法の規定に違反したものとみなして、同法第百十九条及び第百二十二条の規定を適用する。

8 第一項、第三項及び第四項に定めるもののほか、労働者がその事業における派遣就業のために派遣されている派遣先の事業に関しては、労働安全衛生法第五条第一項中「事業者」とあるのは「事業者(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十四条第一項に規定する派遣先の事業を行う者(以下「派遣先の事業者」という。)を含む。)」と、同条第四項中「当該事業の事業者」とあるのは「当該事業の事業者又は労働者派遣法第四十五条の規定により当該事業の事業者とみなされる者」と、「当該代表者のみが使用する」とあるのは「当該代表者が使用し、かつ、当該事業の事業者(派遣先の事業者を含む。)のうち当該代表者以外の者が使用しない」と、「この法律」とあるのは「この法律(労働者派遣法第四十五条の規定により適用される場合を含む。)」と、同法第十六条第一項中「第十五条第一項又は第三項」とあるのは「労働者派遣法第四十五条第三項の規定により適用される第十五条第一項又は第三項」と、同法第十九条及び同条第四項において準用する同法第十七条第四項中「事業者」とあるのは「派遣先の事業者」と、同法第十九条第一項中「第十七条及び前条」とあるのは「労働者派遣法第四十五条の規定により適用される第十七条及び前条」と、同条第二項及び第三項並びに同条第四項において準用する同法第十七条第四項及び第五項中「労働者」とあるのは「労働者(派遣中の労働者を含む。)」として、これらの規定を適用する。

9 その事業に使用する労働者が派遣先の事業における派遣就業のために派遣されている派遣元の事業に関する労働安全衛生法第十九条第一項の規定の適用については、同項中「第十七条及び前条」とあるのは、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第四十五条の規定により適用される第十七条及び前条」とする。

10 第三項の規定により派遣中の労働者を使用する事業者とみなされた者(第八項の規定により読み替えて適用される労働安全衛生法第五条第四項の規定により当該者とみなされる者を含む。)は、当該派遣中の労働者に対し第三項の規定により適用される同法第六十六条第二項、第三項若しくは第四項の規定による健康診断を行つたとき、又は当該派遣中の労働者から同条第五項ただし書の規定による健康診断の結果を証明する書面の提出があつたときは、遅滞なく、労働省令で定めるところにより、当該派遣中の労働者に係る同条第六項の規定による記録に基づいてこれらの健康診断の結果を記載した書面を作成し、当該派遣元の事業の事業者に送付しなければならない。

11 前項の規定により同項の書面の送付を受けた派遣元の事業の事業者は、労働省令で定めるところにより、当該書面を保存しなければならない。

12 前二項の規定に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。

13 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同項の罰金刑を科する。

14 前各項の規定による労働安全衛生法の特例については、同法第九条中「事業者、」とあるのは「事業者(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十四条第一項に規定する派遣先の事業を行う者(以下「派遣先の事業者」という。)を含む。以下この条において同じ。)、」と、同法第二十八条第四項、第三十二条第一項から第三項まで、第三十三条第一項、第三十四条、第六十三条、第九十三条第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)、第九十七条第二項、第九十八条第一項、第九十九条第一項、第百条から第百二条まで、第百三条第一項、第百六条第一項及び第百八条の二第三項中「事業者」とあるのは「事業者(派遣先の事業者を含む。)」と、同法第三十一条第一項中「の労働者」とあるのは「の労働者(労働者派遣法第四十四条第一項に規定する派遣中の労働者(以下単に「派遣中の労働者」という。)を含む。)」と、同法第三十二条第三項から第五項までの規定中「労働者」とあるのは「労働者(派遣中の労働者を含む。)」と、同法第九十条、第九十一条第一項及び第百条中「この法律」とあるのは「この法律及び労働者派遣法第四十五条の規定」と、同法第九十二条中「この法律の規定に違反する罪」とあるのは「この法律の規定(労働者派遣法第四十五条の規定により適用される場合を含む。)に違反する罪(同条第七項の規定による第百十九条及び第百二十二条の罪を含む。)並びに労働者派遣法第四十五条第十二項及び第十三項の罪」と、同法第九十七条第一項中「この法律又はこれに基づく命令の規定」とあるのは「この法律若しくはこれに基づく命令の規定(労働者派遣法第四十五条の規定により適用される場合を含む。)又は同条第六項、第十項若しくは第十一項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定」と、同法第九十八条第一項中「第三十四条の規定」とあるのは「第三十四条の規定(労働者派遣法第四十五条の規定により適用される場合を含む。)」と、同法第百一条中「この法律」とあるのは「この法律(労働者派遣法第四十五条の規定を含む。)」と、同法第百三条第一項中「この法律又はこれに基づく命令の規定」とあるのは「この法律又はこれに基づく命令の規定(労働者派遣法第四十五条の規定により適用される場合を含む。)」と、同法第百十五条第一項中「(第二章の規定を除く。)」とあるのは「(第二章の規定を除く。)及び労働者派遣法第四十五条の規定」として、これらの規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。

15 第一項から第五項まで、第七項から第九項まで及び前項の規定により適用される労働安全衛生法若しくは同法に基づく命令の規定又は第六項、第十項若しくは第十一項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定に違反した者に関する同法の規定の適用については、同法第四十六条第二項第一号中「この法律又はこれに基づく命令の規定」とあるのは「この法律若しくはこれに基づく命令の規定(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十五条の規定により適用される場合を含む。)又は同条第六項、第十項若しくは第十一項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定」と、同法第五十一条第二項中「この法律若しくはこれに基づく命令の規定」とあるのは「この法律若しくはこれに基づく命令の規定(労働者派遣法第四十五条の規定により適用される場合を含む。)、同条第六項、第十項若しくは第十一項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定」と、同法第五十四条の三第二項第一号中「第四十五条第一項若しくは第二項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令」とあるのは「第四十五条第一項若しくは第二項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定(労働者派遣法第四十五条第三項及び第四項の規定により適用される場合を含む。)」と、同法第五十六条第六項中「この法律若しくはこれに基づく命令の規定又はこれらの規定に基づく処分」とあるのは「この法律若しくはこれに基づく命令の規定(労働者派遣法第四十五条の規定により適用される場合を含む。)、これらの規定に基づく処分又は同条第六項、第十項若しくは第十一項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定」と、同法第七十四条第二項第二号、第七十五条の三第二項第三号及び第八十四条第二項第二号中「この法律又はこれに基づく命令の規定」とあるのは「この法律若しくはこれに基づく命令の規定(労働者派遣法第四十五条の規定により適用される場合を含む。)又は同条第六項、第十項若しくは第十一項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定」と、同法第七十五条の四第二項及び第七十五条の五第四項中「この法律(これに基づく命令又は処分を含む。)」とあるのは「この法律若しくはこれに基づく命令の規定(労働者派遣法第四十五条の規定により適用される場合を含む。)、これらの規定に基づく処分、同条第六項、第十項若しくは第十一項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定」と、同法第八十四条第二項第三号中「この法律及びこれに基づく命令」とあるのは「この法律及びこれに基づく命令(労働者派遣法第四十五条の規定により適用される場合を含む。)並びに労働者派遣法(同条第六項、第十項及び第十一項の規定に限る。)及びこれに基づく命令」とする。

16 この条の規定により労働安全衛生法及び同法に基づく命令の規定を適用する場合における技術的読替えその他必要な事項は、命令で定める。

 (じん肺法の適用に関する特例等)

第四十六条 労働者がその事業における派遣就業のために派遣されている派遣先の事業で、じん肺法(昭和三十五年法律第三十号)第二条第一項第三号に規定する粉じん作業(以下この条において単に「粉じん作業」という。)に係るものに関しては、当該派遣先の事業を行う者を当該派遣中の労働者(当該派遣先の事業において、常時粉じん作業に従事している者及び常時粉じん作業に従事したことのある者に限る。以下第四項まで及び第七項において同じ。)を使用する同法第二条第一項第五号に規定する事業者(以下この条において単に「事業者」という。)と、当該派遣中の労働者を当該派遣先の事業を行う者に使用される労働者とみなして、同法第五条から第九条の二まで、第十一条から第十四条まで、第十五条第三項、第十六条から第十七条まで及び第三十五条の二の規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。この場合において、同法第九条の二第一項中「、離職」とあるのは「、離職(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十六条第一項に規定する派遣中の労働者については、当該派遣中の労働者に係る労働者派遣法第二条第一号に規定する労働者派遣の役務の提供の終了。以下この項において同じ。)」と、同法第三十五条の二中「この法律」とあるのは「この法律(労働者派遣法第四十六条の規定を含む。)」とする。

2 その事業に使用する労働者が派遣先の事業(粉じん作業に係るものに限る。)における派遣就業のために派遣されている派遣元の事業(粉じん作業に係るものに限る。)に関する前項前段に掲げる規定の適用については、当該派遣元の事業の事業者は当該派遣中の労働者を使用しないものと、当該派遣中の労働者は当該派遣元の事業の事業者に使用されないものとみなす。

3 第一項の規定によりじん肺法の規定を適用する場合には、同法第十条中「事業者は、じん肺健康診断を」とあるのは「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第四十四条第一項に規定する派遣先の事業(以下単に「派遣先の事業」という。)を行う者が同法第四十六条第一項に規定する派遣中の労働者に対してじん肺健康診断を」と、「労働安全衛生法第六十六条第一項又は第二項の」とあるのは「同法第四十四条第三項に規定する派遣元の事業を行う者にあつては労働安全衛生法第六十六条第一項又は第二項の、派遣先の事業を行う者にあつては同条第二項の」として、同条の規定を適用する。

4 粉じん作業に係る事業における派遣中の労働者の派遣就業に関しては、当該派遣元の事業を行う者(事業者に該当する者を除く。次項及び第六項において同じ。)を事業者と、当該派遣先の事業を行う者もまた当該派遣中の労働者を使用する事業者と、当該派遣中の労働者を当該派遣先の事業を行う者にもまた使用される労働者とみなして、じん肺法第二十条の二から第二十一条まで及び第二十二条の二の規定(同法第二十一条の規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。

5 粉じん作業に係る事業における派遣中の労働者の派遣就業に関しては、派遣元の事業を行う者を事業者とみなして、じん肺法第二十二条の規定(同条の規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。

6 派遣先の事業において常時粉じん作業に従事したことのある労働者であつて現に派遣元の事業を行う者に雇用されるもののうち、常時粉じん作業に従事する労働者以外の者(当該派遣先の事業において現に粉じん作業以外の作業に常時従事している者を除く。)については、当該派遣元の事業を行う者を事業者とみなして、じん肺法第八条から第十四条まで、第十五条第三項、第十六条から第十七条まで、第二十条の二、第二十二条の二及び第三十五条の二の規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。この場合において、同法第十条中「事業者は、じん肺健康診断を」とあるのは「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十四条第三項に規定する派遣元の事業(以下単に「派遣元の事業」という。)を行う者が同条第一項に規定する派遣中の労働者又は同項に規定する派遣中の労働者であつた者に対してじん肺健康診断を」と、「労働安全衛生法第六十六条第一項又は第二項の」とあるのは「派遣元の事業を行う者にあつては労働安全衛生法第六十六条第一項又は第二項の、労働者派遣法第四十四条第一項に規定する派遣先の事業を行う者にあつては労働安全衛生法第六十六条第二項の」と、同法第三十五条の二中「この法律」とあるのは「この法律(労働者派遣法第四十六条の規定を含む。)」とする。

7 第一項の規定により派遣中の労働者を使用する事業者とみなされた者は、当該派遣中の労働者に対してじん肺健康診断を行つたとき又は同項の規定により適用されるじん肺法第十一条ただし書の規定により当該派遣中の労働者からじん肺健康診断の結果を証明する書面その他の書面の提出を受けたときにあつては、労働省令で定めるところにより、当該派遣中の労働者に係る同項の規定により適用される同法第十七条第一項の規定により作成した記録に基づいて当該じん肺健康診断の結果を記載した書面を作成し、第一項の規定により適用される同法第十四条第一項(同法第十五条第三項、第十六条第二項及び第十六条の二第二項において準用する場合を含む。)の規定による通知を受けたときにあつては、労働省令で定めるところにより、当該通知の内容を記載した書面を作成し、遅滞なく、当該派遣元の事業を行う者に送付しなければならない。

8 前項の規定により同項の書面の送付を受けた派遣元の事業を行う者は、労働省令で定めるところにより、当該書面を保存しなければならない。

9 派遣元の事業を行う者は、粉じん作業に係る事業における派遣就業に従事する派遣中の労働者で常時粉じん作業に従事するもの(じん肺管理区分が管理二、管理三又は管理四と決定された労働者を除く。)が労働安全衛生法第六十六条第一項又は第二項の健康診断(当該派遣先の事業を行う者の行うものを除く。)において、じん肺法第二条第一項第一号に規定するじん肺(以下単に「じん肺」という。)の所見があり、又はじん肺にかかつている疑いがあると診断されたときは、遅滞なく、その旨を当該派遣先の事業を行う者に通知しなければならない。

10 前三項の規定に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。

11 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同項の罰金刑を科する。

12 前各項の規定によるじん肺法の特例については、同法第三十二条第一項中「事業者」とあるのは「事業者(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十六条の規定により事業者とみなされた者を含む。第四十三条の二第二項及び第四十四条において「事業者等」という。)」と、同法第三十九条第二項及び第三項中「この法律」とあるのは「この法律(労働者派遣法第四十六条の規定により適用される場合を含む。)」と、同条第三項中「第二十一条第四項」とあるのは「第二十一条第四項(労働者派遣法第四十六条第四項の規定により適用される場合を含む。)」と、同法第四十条第一項中「粉じん作業を行う事業場」とあるのは「粉じん作業を行う事業場(労働者派遣法第四十六条の規定により事業者とみなされた者の事業場を含む。第四十二条第一項において同じ。)」と、同法第四十一条及び第四十二条第一項中「この法律」とあるのは「この法律及び労働者派遣法第四十六条の規定」と、同法第四十三条中「この法律の規定に違反する罪」とあるのは「この法律の規定(労働者派遣法第四十六条の規定により適用される場合を含む。)に違反する罪並びに同条第十項及び第十一項の罪」と、同法第四十三条の二第一項中「この法律又はこれに基づく命令の規定」とあるのは「この法律若しくはこれに基づく命令の規定(労働者派遣法第四十六条の規定により適用される場合を含む。)又は同条第七項から第九項までの規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定」と、同条第二項及び同法第四十四条中「事業者」とあるのは「事業者等」として、これらの規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。

13 派遣元の事業を行う者が事業者に該当する場合であつてその者が派遣中の労働者に対してじん肺健康診断を行つたときにおけるじん肺法第十条の規定の適用については、同条中「事業者は、」とあるのは「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十四条第三項に規定する派遣元の事業(以下単に「派遣元の事業」という。)を行う者が」と、「労働安全衛生法第六十六条第一項又は第二項の」とあるのは「派遣元の事業を行う者にあつては労働安全衛生法第六十六条第一項又は第二項の、労働者派遣法第四十四条第一項に規定する派遣先の事業を行う者にあつては労働安全衛生法第六十六条第二項の」とする。

14 この条の規定によりじん肺法及び同法に基づく命令の規定を適用する場合における技術的読替えその他必要な事項は、命令で定める。

 (作業環境測定法の適用の特例)

第四十七条 第四十五条第三項の規定により派遣中の労働者を使用する事業者とみなされた者は、作業環境測定法(昭和五十年法律第二十八号)第二条第一号に規定する事業者に含まれるものとして、同法第一章、第八条第二項(同法第三十四条第二項において準用する場合を含む。)、第四章及び第五章の規定を適用する。この場合において、同法第三条第一項中「労働安全衛生法第六十五条第一項」とあるのは、「労働安全衛生法第六十五条第一項(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第四十五条第三項の規定により適用される場合を含む。次条において同じ。)」とする。

2 第四十五条の規定により適用される労働安全衛生法若しくは同法に基づく命令の規定、同条第六項、第十項若しくは第十一項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定又は前項の規定により適用される作業環境測定法若しくは同法に基づく命令の規定に違反した者に関する同法の規定の適用については、同法第六条第三号中「この法律又は労働安全衛生法(これらに基づく命令を含む。)の規定」とあるのは「この法律若しくは労働安全衛生法若しくはこれらに基づく命令の規定(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第四十五条又は第四十七条の規定により適用される場合を含む。)又は労働者派遣法第四十五条第六項、第十項若しくは第十一項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定」と、同法第二十一条第二項第五号イ中「この法律又は労働安全衛生法(これらに基づく命令を含む。)の規定」とあるのは「この法律若しくは労働安全衛生法若しくはこれらに基づく命令の規定(労働者派遣法第四十五条又は第四十七条の規定により適用される場合を含む。)又は労働者派遣法第四十五条第六項、第十項若しくは第十一項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定」と、同法第二十三条第二項及び第二十四条第四項中「この法律若しくは労働安全衛生法(これらに基づく命令又は処分を含む。)」とあるのは「この法律若しくは労働安全衛生法若しくはこれらに基づく命令の規定(労働者派遣法第四十五条又は第四十七条の規定により適用される場合を含む。)、これらの規定に基づく処分、労働者派遣法第四十五条第六項、第十項若しくは第十一項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令の規定」と、同法第三十二条第二項及び第三十四条第一項中「この法律若しくは作業環境測定法(昭和五十年法律第二十八号)又はこれらに基づく命令」とあるのは「この法律若しくは作業環境測定法(昭和五十年法律第二十八号)若しくはこれらに基づく命令の規定(労働者派遣法第四十五条又は第四十七条の規定により適用される場合を含む。)又は労働者派遣法第四十五条第六項、第十項若しくは第十一項の規定若しくはこれらの規定に基づく命令」とする。

3 この条の規定により作業環境測定法の規定を適用する場合における技術的読替えその他必要な事項は、命令で定める。

   第四章 雑則

 (指導、助言及び勧告)

第四十八条 労働大臣は、この法律(前章第四節の規定を除く。第五十条及び第五十一条において同じ。)の施行に関し必要があると認めるときは、労働者派遣をする事業主及び労働者派遣の役務の提供を受ける者に対し、労働者派遣事業の適正な運営又は適正な派遣就業を確保するために必要な指導及び助言をすることができる。

2 労働大臣は、労働力需給の適正な調整を図るため、労働者派遣事業が専ら労働者派遣の役務を特定の者に提供することを目的として行われている場合(労働省令で定める事由に該当する場合を除く。)において必要があると認めるときは、当該派遣元事業主に対し、当該労働者派遣事業の目的又は内容を変更するように勧告することができる。

 (改善命令)

第四十九条 労働大臣は、派遣元事業主が当該労働者派遣事業に関しこの法律その他労働に関する法律の規定(これらの規定に基づく命令の規定を含む。)に違反した場合において、適正な派遣就業を確保するため必要があると認めるときは、当該派遣元事業主に対し、派遣労働者に係る雇用管理の方法の改善その他当該労働者派遣事業の運営を改善するために必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。

 (報告)

第五十条 労働大臣は、この法律を施行するために必要な限度において、労働省令で定めるところにより、労働者派遣事業を行う事業主及び当該事業主から労働者派遣の役務の提供を受ける者に対し、必要な事項を報告させることができる。

 (立入検査)

第五十一条 労働大臣は、この法律を施行するために必要な限度において、所属の職員に、労働者派遣事業を行う事業主及び当該事業主から労働者派遣の役務の提供を受ける者の事業所その他の施設に立ち入り、関係者に質問させ、又は帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。

2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

 (協議等)

第五十二条 労働大臣は、次に掲げる場合には、関係行政機関の長に協議するものとする。

 一 第五条第一項又は第十一条第一項の許可をし、又は許可をしないこととするとき。

 二 第九条第一項の規定により条件を付し、又はこれを変更しようとするとき。

 三 第十条第二項の規定による許可の有効期間の更新をしないこととするとき。

 四 第十四条又は第二十一条の規定による処分をしようとするとき。

2 労働大臣は、次に掲げる場合には、関係行政機関の長に通知するものとする。

 一 第十一条第三項、第十二条第一項、第十三条第一項、第十九条又は第二十条の規定による届出があつたとき。

 二 第十六条第一項に規定する届出書が提出されたとき。

 (聴聞)

第五十三条 労働大臣は、第十四条又は第二十一条の規定による処分をしようとするときは、労働省令で定めるところにより、あらかじめ、期日及び場所を指定して、聴聞を行わなければならない。

2 前項の聴聞に際しては、当該処分に係る者に、意見を述べ、及び証拠を提出する機会を与えなければならない。

 (手数料)

第五十四条 次に掲げる者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付しなければならない。

 一 第五条第一項の許可を受けようとする者

 二 第八条第三項の規定による許可証の再交付を受けようとする者

 三 第十条第二項の規定による許可の有効期間の更新を受けようとする者

 四 第十一条第一項の許可を受けようとする者

 五 第十一条第四項(第十二条第二項において準用する場合を含む。)の規定による許可証の書換えを受けようとする者

 (経過措置の命令への委任)

第五十五条 この法律の規定に基づき政令又は労働省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ政令又は労働省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

 (権限の委任)

第五十六条 この法律に定める労働大臣の権限は、労働省令で定めるところにより、その一部を公共職業安定所長に委任することができる。

 (労働省令への委任)

第五十七条 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のために必要な手続その他の事項は、労働省令で定める。

   第五章 罰則

第五十八条 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で労働者派遣をした者は、一年以上十年以下の懲役又は五万円以上百万円以下の罰金に処する。

第五十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。

 一 第四条第三項又は第十五条の規定に違反した者

 二 第五条第一項の許可を受けないで一般労働者派遣事業を行つた者

 三 偽りその他不正の行為により第五条第一項の許可又は第十条第二項の規定による許可の有効期間の更新を受けた者

 四 第十四条第二項又は第二十一条の規定による処分に違反した者

第六十条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

 一 第十一条第一項の許可を受けないで事業所の所在地又は事業対象業務の種類を変更した者

 二 偽りその他不正の行為により第十一条第一項の許可を受けた者

 三 第十六条第一項に規定する届出書を提出しないで特定労働者派遣事業を行つた者

 四 第二十二条の規定に違反した者

 五 第四十九条の規定による処分に違反した者

第六十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の罰金に処する。

 一 第五条第二項(第十条第五項及び第十一条第二項において準用する場合を含む。)に規定する申請書、第五条第三項(第十条第五項及び第十一条第二項において準用する場合を含む。)に規定する書類、第十六条第一項に規定する届出書又は同条第二項に規定する書類に虚偽の記載をして提出した者

 二 第十一条第三項、第十二条第一項、第十三条第一項、第十九条、第二十条又は第二十三条第三項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

 三 第三十四条から第三十七条まで、第四十一条又は第四十二条の規定に違反した者

 四 第五十条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

 五 第五十一条第一項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の陳述をした者

第六十二条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、第五十八条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。


   附 則

1 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

2 次項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

3 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

4 政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(労働・内閣総理大臣署名) 

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