重度精神薄弱児扶養手当法の一部を改正する法律
法律第百二十八号(昭四一・七・一五)
重度精神薄弱児扶養手当法(昭和三十九年法律第百三十四号)の一部を次のように改正する。
題名を次のように改める。
特別児童扶養手当法
目次中「重度精神薄弱児扶養手当」を「特別児童扶養手当」に改める。
第一条中「重度精神薄弱児について重度精神薄弱児扶養手当」を「精神又は身体に重度の障害を有する児童について、特別児童扶養手当」に、「重度精神薄弱児の」を「これらの児童の」に改める。
第二条(見出しを含む。)中「重度精神薄弱児扶養手当」を「特別児童扶養手当」に、「重度精神薄弱児」を「精神又は身体に重度の障害を有する児童」に改める。
第三条第一項を次のように改める。
この法律において「児童」とは、二十歳未満であつて、次の各号のいずれかに該当する者をいう。
一 精神の発達が遅滞しているため、日常生活において常時の介護を必要とする程度の状態にある者
二 別表に定める程度の廃疾の状態にある者
第三条第二項第十四号中「(遺族給与金を含む。)」を削り、同条第三項中「当該重度精神薄弱児」を「当該児童」に改める。
「第二章 重度精神薄弱児扶養手当の支給」を「第二章 特別児童扶養手当の支給」に改める。
第四条第一項中「重度精神薄弱児」を「児童」に、「当該重度精神薄弱児」を「当該児童」に、「重度精神薄弱児扶養手当」を「特別児童扶養手当」に改め、同条第二項中「当該重度精神薄弱児」を「当該児童」に改め、同条第三項中「重度精神薄弱児」を「児童」に、「当該重度精神薄弱児」を「当該児童」に改める。
第五条中「千二百円」を「千四百円」に、「同条第三項の規定に該当しない重度精神薄弱児」を「同条第三項各号に該当しない児童」に改める。
第七条中「二十二万円」を「二十四万円」に、「その者」を「第四条に定める支給要件に該当する者」に、「児童(以下「児童」という。)」を「者」に、「その児童」を「その者」に改める。
第八条を次のように改める。
第八条 削除
第九条中「父又は母の」を「父若しくは母の配偶者の前年の所得又はその父若しくは母の」に、「父又は母と」を「父若しくは母と」に、「その者の扶養親族等」を「その者の所得税法(昭和四十年法律第三十三号)に規定する控除対象配偶者及び扶養親族(以下「扶養親族等」という。)」に改め、同条第一号及び第二号中「四十三万円」を「四十九万円」に改め、同条第三号中「四十三万円」を「四十九万円」に、「所得税法第七十八条第一項第一号に規定する控除額と同項第二号に規定する控除額とを合算した額の二分の一」を「所得税法第七十八条第一項に規定する控除額」に改める。
第十条中「、その養育者の」を「、その養育者の配偶者の前年の所得又はその養育者の」に改める。
第十一条第一項中「第七条から前条まで」を「第七条、第九条及び前条」に改め、同条第二項第一号中「二十二万円」を「二十四万円」に、「児童の」を「児童扶養手当法第三条第一項に規定する者の」に、「その児童」を「その者」に改め、同項第二号を削り、同項第三号中「扶養義務者」を「配偶者又は扶養義務者」に改め、同号を同項第二号とする。
第十二条第一項中「第七条から第十条まで」を「第七条、第九条、第十条」に改め、同条第二項中「第八条から第十条まで」を「第九条又は第十条」に改める。
第十三条第二号中「当該職員の判定」を「命令に従わず、又は同項の規定による当該職員の判定若しくは診断」に改め、同条第三号中「当該重度精神薄弱児」を「当該児童」に改める。
第十五条中「第四条第三項の規定に該当しない重度精神薄弱児」を「第四条第三項各号に該当しない児童」に改める。
第十六条後段を削る。
第二十二条中「重度精神薄弱児」を「児童」に改める。
第二十四条第二項中「当該職員をして、手当の支給が行なわれる重度精神薄弱児につき、その精神薄弱の状態の判定を」を「受給資格者に対して、手当の支給が行なわれる児童につき、その指定する医師の診断を受けさせるべきことを命じ、又は当該職員をしてその者の精神若しくは廃疾の状態を判定若しくは診断」に改め、同条第三項中「判定」を「判定若しくは診断」に改める。
第二十五条中「当該重度精神薄弱児」を「当該児童」に改める。
第二十七条中「第十三条第二項」を「第十二条第二項」に、「重度精神薄弱児扶養手当法第十一条第二項」を「特別児童扶養手当法第十一条第二項」に改める。
附則の次に次の別表を加える。
別表
一 両眼の視力の和が〇、〇四以下のもの
二 両耳の聴力損失が九〇デシベル以上のもの
三 両上肢の機能に著しい障害を有するもの
四 両上肢のすベての指を欠くもの
五 両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの
六 両下肢の機能に著しい障害を有するもの
七 両下肢を足関節以上で欠くもの
八 体幹の機能にすわつていることができない程度又は立ち上ることができない程度の障害を有するもの
九 前各号に掲げるもののほか、これらと同程度以上と認められる身体の障害(内科的疾患に基づく身体の障害を除く。)であつて、日常生活において常時の介護を必要とする程度のもの
(備考)視力の測定は、万国式試視力表によるものとし、屈折異常があるものについては、矯正視力によつて測定する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律中第七条から第十二条までの改正規定及び附則第三条の規定は公布の日から、第五条中「千二百円」を「千四百円」に改める改正規定以外のその他の規定は昭和四十一年八月一日から、第五条中「千二百円」を「千四百円」に改める改正規定は昭和四十二年一月一日から施行する。
(特別児童扶養手当の額に関する経過措置)
第二条 この法律による改正後の第五条の特別児童扶養手当の額に係る規定は、昭和四十二年一月以降の月分の特別児童扶養手当について適用し、昭和四十一年十二月以前の月分の特別児童扶養手当(昭和四十一年八月以前の月分にあつては、重度精神薄弱児扶養手当)については、なお従前の例による。
(重度精神薄弱児扶養手当の支給の制限等に関する経過措置)
第三条 この法律による改正後の第七条、第九条(第十条の規定を適用する場合及び第十一条第二項第二号において例による場合を含む。)及び第十一条第二項の規定は、昭和四十年以降の年の所得による支給の制限及び重度精神薄弱児扶養手当(昭和四十一年九月以降の月分にあつては、特別児童扶養手当)に相当する金額の返還について適用し、昭和三十九年以前の年の所得による支給の制限及び重度精神薄弱児扶養手当に相当する金額の返還については、なお従前の例による。
2 前項の場合において、この法律による改正後の第九条第三号ロ(第十条の規定を適用する場合及び第十一条第二項において例による場合を含む。)中「所得税法第七十八条第一項に規定する控除額に相当する額」とあるのは、当該所得が昭和四十年の所得であるときは「五万二千五百円」と、当該所得が昭和四十一年の所得であるときは「五万八千七百五十円」と、それぞれ読み替えるものとする。
(準用規定)
第四条 児童扶養手当法の一部を改正する法律(昭和四十一年法律第百二十七号)附則第三条第一項の規定は、特別児童扶養手当(昭和四十一年八月以前の月分にあつては、重度精神薄弱児扶養手当)の支給の制限及びその額に相当する金額の返還について準用する。この場合において、同項中「第九条」とあるのは「特別児童扶養手当法第七条」と、「この法律による改正後の第十二条第二項」とあるのは「特別児童扶養手当法第十一条第二項」と、それぞれ読み替えるものとする。
(特別児童扶養手当の支給に関する経過措置)
第五条 昭和四十一年七月三十一日において、現に国民年金法等の一部を改正する法律(昭和四十年法律第九十三号)附則第十五条第一項の規定の適用を受ける者の昭和四十一年八月一日以降における特別児童扶養手当の支給については、同条中「重度精神薄弱児」とあるのは、「特別児童扶養手当法第三条第一項に規定する児童」とする。
第六条 昭和四十一年七月三十一日において、現に労働者災害補償保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百三十号)附則第三十九条の規定の適用を受ける者の昭和四十一年八月一日以降における特別児童扶養手当の支給については、同条中「当該重度精神薄弱児」とあるのは、「特別児童扶養手当法第三条第一項に規定する児童」とする。
(地方財政法の一部改正)
第七条 地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)の一部を次のように改正する。
第十条の四第七号中「重度精神薄弱児扶養手当」を「特別児童扶養手当」に改める。
(厚生省設置法の一部改正)
第八条 厚生省設置法(昭和二十四年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。
第十三条第五号の三中「重度精神薄弱児扶養手当法」を「特別児童扶養手当法」に改める。
(大蔵・厚生・自治・内閣総理大臣署名)